マグロの希少部位を使用した弁当 JR静岡駅で販売 29日から

 焼津市の水産会社「福一漁業」が開発したマグロの希少部位を使用した弁当を、29日からJR静岡駅の「プレシャスデリ&ギフト静岡」で販売する。市場の流通量は少ないが、脂ののりがよくてうまみが濃いマグロの「頭肉」を多くの人に堪能してほしいと商品化に着手。1年半にわたる試行錯誤の末に完成させた。

福一漁業が開発した「元祖トロまぐろいなり弁当」
福一漁業が開発した「元祖トロまぐろいなり弁当」

 商品名は「元祖トロまぐろいなり弁当」。ミナミマグロ1頭あたり数百グラムしか取れない頭肉を煮込んで柔らかくし、いなりずしと合わせた。ふたの表面にマグロを描いた弁当箱を、本物の漁網で包む仕掛けを施し「魚の町」らしさを演出している。
 弁当の開発は2021年に近藤大輔副社長の発案で始まった。柔らかくして、くさみを残さない煮方を再現するために試作を繰り返した。当面は1日の数量を限定して販売する。価格は1280円(税込み)。
 商品開発部の小林明人副部長は「『静岡、焼津のマグロ』を弁当の味を通じてもっと多くの人に知ってほしい。静岡駅の名物になれば」と意気込む。
 (焼津支局・福田雄一)

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