浜松勢止めた! 御殿場6区で逆転 宮原が区間新で一気首位 10区依田も区間賞【市町対抗駅伝】

 「浜松市に勝てるのは御殿場市しかない」。5年前、浜松勢の連覇を「8」で止めた東部の雄が、再び王者の前に立ちはだかった。個々のトラックタイムは劣っても粘って流れを生み出し、勝負どころで強力エースが決定的なアドバンテージを奪った。「二度と勝てないと思っていた」と明かす滝口監督が、満面の笑みを浮かべた。
6区で御殿場市の宮原徹(左)が浜松市北部の藤田隆寛を捉えて首位に立つ=静岡市清水区大内(写真部・宮崎隆男)
 浜松市北部を30秒差で追う中盤でレースを動かした。まずは5区村木(御殿場西高)が「5、6区で先頭に出るのがプラン」と、県高校男子5000メートルランク4位の岡元(浜松開誠館高)を相手に15秒を短縮。区間賞で逆転への布石を打つと、決定打は6区宮原(滝ケ原自衛隊)だ。
 日本最強のトレイルランナーは、40歳を迎え満を持しての6区参戦。「区間新を狙いながら、どれだけ広げられるか」と15秒差を1キロで追い付き、さらに30秒突き放した。最後は10区依田来(大阪学院大)が区間賞で後続との差を1分15秒に拡大して勝負あり。4連覇を狙ったライバルから3人で1分55秒もリードを奪い、依田来は「優勝に貢献できた」と満足げだ。
9分38秒の走りで市の部10区の区間賞に輝いた御殿場市の依田来巳=静岡市清水区辻(写真部・宮崎隆男)
 三枚看板の活躍が際立ったが、区間2位も3人。特に1区長田(日大三島高)は「焦らず、最低限の差で」と、今季の3000メートルタイムで35秒も速い浜松市北部の沢田(浜松市立高)に18秒差で食い下がった。「選手は150%の力を出してくれた」と滝口監督。要所で主力が機能する絶妙な区間配置がぴたりとはまり、4年ぶりの優勝劇は完結した。(山本一真)

 

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