返礼品開拓 “攻勢”強める ふるさと納税好調の沼津市 市長が事業所訪問 協力を要請

 ふるさと納税の寄付額が好調な沼津市が、新たな返礼品の開拓に乗り出した。頼重秀一市長がこのほど、地元の2事業所を訪問し、同市のふるさと納税に対する関心の高さや寄付額の状況を説明して協力を要請。両社の高額返礼品への追加となった。年末は寄付が増える傾向にあり、市はトップセールスを機に今後も返礼品の幅を広げるなど“攻勢”を強める。

訪問した事業所の商品の特徴を確認する頼重市長(右端)=沼津市市場町
訪問した事業所の商品の特徴を確認する頼重市長(右端)=沼津市市場町

 頼重市長は、宝飾品製造・販売のセスタディカラッチジャパン(市場町)と、商業施設のデザインや設計を手がけるビルドイースト(足高)を訪れた。いずれも約30分滞在し、両社の代表者から世界市場を視野にしていることや、地域資源を生かして首都圏の富裕層向けに製品化していることなど事業や商品の特徴を確認した上で、市の取り組みをアピール。セスタディカラッチジャパンのブレスレットなど宝飾品5種類(寄付額66万~1億1800万円)、ビルドイーストの事務所モデルのトレーラーハウス(同3千万円)が返礼品に加わった。
 市は1日付で観光戦略課に課長級のふるさと納税担当副参事を配置し、体制を強化。今年に入り返礼品の提供事業者は増加傾向で、240社になった。本年度の寄付額は上半期(4~9月)で23億4500万円と過去最高だった昨年度1年間の額を既に上回り、11月末時点で28億円を超えた。本年度の目標寄付額は40億円超。
 頼重市長は「いずれも沼津のオリジナル・オンリーワンブランドにふさわしい高付加価値返礼品になる」と期待感を示した。
 (東部総局・高橋和之)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞