「長所伸ばし成功体験を」 米で修行した野球コーチの倉野さん 人材育成伝授 伊豆の国

 木村鋳造所(清水町)は15日、来年からプロ野球福岡ソフトバンクホークスの1軍投手コーチのチーフなどを務める倉野信次さん(49)を招いた講演会を、伊豆の国市の温泉旅館「おおとり荘」で行った。倉野さんは2022年から挑戦した米メジャーリーグのテキサス・レンジャーズ傘下のマイナーリーグでのコーチ経験で学んだ人材育成方法を同社社員に伝えた。

コーチ経験で学んだ人材育成方法を伝える倉野さん=伊豆の国市の「おおとり荘」
コーチ経験で学んだ人材育成方法を伝える倉野さん=伊豆の国市の「おおとり荘」

 倉野さんは1996年、福岡ダイエーホークス(当時)に入団し、先発、中継ぎとして活躍した。引退後、ソフトバンクの各コーチを歴任し、レンジャーズ傘下のマイナーリーグで1年の研修を経て23年に投手育成コーチに就任した。
 倉野さんは2年間の「コーチ修行」に挑戦した経緯や渡米後の苦労を話した。「笑顔であいさつしたり、自分からしゃべりかけて人の輪の中にいるようにしたりして、選手とのコミュニケーションが円滑に取れるようになっていった」と振り返った。
 アメリカでの大きな学びの一つとして、「トライアル&エラー」の考え方を挙げた。「挑戦して失敗しても、良かったことを残してさらに挑戦することが大切」と強調した。
 上司に求められる部下へのコーチングの仕方については、相手への言葉の選び方や伝えるタイミングを磨くのが大事だという。「相手の長所を伸ばすことを意識し、小さな目標設定で成功体験を増やして」とアドバイスした。
 同社の係長らが集まる研修会の一環として開催された。倉野さんと同旅館の原勝政支配人につながりがあり、実施された。
 (大仁支局・小西龍也)

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