国内景気「良い」 2024年見通し、1.5ポイント改善 静岡県西部中小調査

 しんきん経済研究所がこのほど発表した県西部地域の中小企業の景気動向調査によると、2024年の国内景気の見通しを「良い」と答えた企業経営者は10・4%で、前年同期の調査と比べ1・5ポイントの上昇にとどまった。「悪い」は50・7%で16・4ポイント減少し、「普通」が38・8%と14・9ポイント増えた。

2024年の国内の景気予想
2024年の国内の景気予想

 同研究所は「コロナ禍の行動制限の緩和といった環境改善はあるが、原材料高や人手不足に加え、ウクライナや中東など国際情勢への懸念が影響を与えている」と分析している。
 自社の業況が「良い」と見通す割合は1・5ポイント上昇の14・6%、「悪い」は8・2ポイント減の36・3%、「普通」は6・7ポイント増の49・1%。
 「良い」と答えた企業の割合を業種別で比較すると、宿泊・レジャーを含む「飲食」が9・2ポイント改善の22・2%と最多。一方、前年最も割合が高かった「楽器」はコロナ禍の巣ごもり需要の一服感などで17・4ポイント下降の5・3%と悪化した。半導体調達の改善などで「自動車部品」は1・7ポイント上昇の18・8%、船外機を含む「二輪車部品」も9・0ポイント上昇の19・2%。卸売や建設も改善した。
 業況が上向く時期は「すでに上向いている」の24・8%を含め、1年後までの割合が合計で半数を超えた。一方、「見通しは立たない」は前年同期(22・0%)と同程度の21・1%だった。
 1~8日に聞き取り調査を行い、629社から回答を得た(有効回答95・5%)。
 (浜松総局・山本雅子)

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