女性社長7% 全国41位 民間調査「技能向上と教育 必要」

 信用調査会社の帝国データバンク静岡支店が発表した静岡県内企業の女性社長比率は7・0%で、前年に比べ0・1ポイント上昇した。全国水準の8・3%を下回り、都道府県別は前年と同じ41位。別の調査で管理職の女性割合は0・6ポイント低下の8・7%と分かっていて、本県の女性リーダーの輩出は道半ばという状況が浮き彫りになった。
 政府は6月に打ち出した「女性版骨太の方針2023」で、プライム上場企業に女性役員比率を30年までに3割以上にするよう求めた。ただ、同支店は比率向上ありきの起用は「落とし穴も多い」と指摘。適材適所でなければ失敗し、その後の登用方針が消極化する恐れがあるとして「適任者を増やすには技能向上と教育が必要」と説く。
 県内約3万2千社を対象に調べた。女性社長比率7・0%は1990年以降で過去最高。業種別は不動産(16・8%)がトップで、サービス(11・2%)、小売(9・1%)と続き、BtoCの業種に高い傾向が見られた。
 全国の下位を見ると、43位は石川県と長野県が同率で6・7%、45位は滋賀県6・6%、46位は愛知県6・5%、47位は岐阜県6・0%と、本県を含め製造業が集積する中部地方が低調だった。1位は徳島県12・0%。東京都は16位で9・0%。
 (経済部・河村英之)

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