【静岡県高校新人大会・女子サッカー】藤枝順心が20連覇 東海大翔洋に9ー0

 女子サッカーの静岡県高校新人大会は28日、決勝をエコパスタジアムで行い、藤枝順心が東海大翔洋に9―0で大勝し、20連覇を達成した。
 藤枝順心は前半4分に宮路のゴールで先制すると、藤原、弟子丸なども続き前半だけで5得点。後半も攻撃に手を緩めず、東海大翔洋を圧倒した。藤原は4得点1アシストの活躍で勝利に貢献した。 photo03 20連覇を達成して笑顔で写真に納まる藤枝順心の選手=エコパスタジアム(写真部・小糸恵介)
▽女子決勝 藤枝順心 9(5―0 4―0)0 東海大翔洋 ▽得点者【藤】宮路、藤原4、弟子丸、植本、小松、葛西
 【評】藤枝順心が9得点を奪い、東海大翔洋に圧勝した。藤枝順心は前半4分、右サイドを崩し中央で宮路が決めて先制。6、13分には藤原がネットを揺らして突き放し前半だけで5得点。後半も攻撃の手を緩めず4点を挙げた。防戦一方の翔洋はカウンターを狙ったが、藤枝順心の堅い守りを崩せなかった。

女王の重圧、跳ね飛ばす 新章・藤枝順心が幸先よく幕開け photo03 藤枝順心―東海大翔洋 前半4分、先制ゴールを決める藤枝順心・宮路(右)
 大会連覇した全日本高校女子選手権後、藤枝順心にとって新チームで臨む初めての公式戦となった今大会。決勝で東海大翔洋に圧勝して20連覇を達成した。相手にシュートすら打たせず9得点をたたき出し改めて圧倒的な強さを誇示した。
 9点のうち、4得点を挙げたのは、3トップの左に入ったFW藤原だ。前半6分に切れ込んで先制点を挙げると、2分後には技ありのループシュート。後半開始早々にも2得点を挙げて高校に入って初のハットトリックも達成。4点のうち3点を利き足ではない左足で決めた点取り屋は「状況を見て使い分けた」と、してやったりの表情だった。 photo03 後半4分、ハットトリックを達成する藤枝順心・藤原(中央)
 プロ入りする久保田、辻沢らを擁して全国制覇した前チームより現時点でタレント力では見劣りすると中村監督はみる。それだけに「お互いに引き立て合い、補い合う組織を1年通してつくろう」と選手に呼びかけた。
 「周りと融合しながら大きな力を発揮できるチームになりたい」と藤原。全国総体連覇、全日本選手権3連覇と大きな重圧が掛かる新チームが幸先よくスタートした。
(運動部・名倉正和) photo03 前半15分、チーム4点目のゴールを決めて笑顔の藤枝順心・弟子丸(28)
東海大翔洋 4年ぶり決勝もシュート0本 photo03 後半、競り合う東海大翔洋・真野(右)
 東海大翔洋は準決勝で常葉大橘を破って4年ぶりに決勝へと駒を進めたが、藤枝順心に大敗。シュート0本に終わり、DFの真野主将は「攻守で圧倒され、実力の差を痛感した」と唇をかんだ。
 防戦一方の展開で大量失点したが、ロングボールを蹴るだけでなく、狭い局面でもパスをつなごうとした。大石監督は「まだチームを完成させるタイミングではない。失点しても自分たちらしさを貫けた」と胸を張った。
 ここから個人の技術を高め、目指すのは全国舞台。主将の真野は「次はボールを保持する時間を増やしたい。個人技で見てる人を楽しませるのが自分たちのサッカー」と決意を新たにした。
(運動部・寺田拓馬)

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