インドへ電動二輪 米新興企業に出資 ヤマハ発、事業協力模索

 ヤマハ発動機は6日、インドで電動スクーターの製造・販売を手がける米スタートアップ(新興企業)「World of River(ワールドオブリバー)」に出資したと発表した。急拡大を見込むインド電動二輪市場への製品投入に向け、事業協力を模索していく。

リバー社の電動スクーター「インディ」
リバー社の電動スクーター「インディ」

 リバー社の売り上げ拡大に向けた総額4千万ドル(約58億円)の第三者割当増資に応じた。出資額は非公表だが、ヤマハ発が筆頭出資者になったという。
 リバー社はインドに子会社を設立し、2023年10月に電動スクーターの第1弾「Indie(インディ)」を発売した。ヤマハ発動機は今後、高品質な二輪車の開発・製造ノウハウを提供し、リバー社からは現地のニーズやトレンドなどの知見を得る。
 インドでは、同国政府による製造業振興や電動化推進支援策で、電動二輪の普及が急加速している。ヤマハ発は経済成長に伴う中間層・若年層の増加により、30年までに二輪車の総需要が2500万台、うち電動車は500万~750万台に伸長すると見込んでいる。現在は同国二輪市場でシェア4%にとどまっているが、リバー社との事業協力を同国への電動二輪投入につなげ、電動領域での市場浸透を目指す。
 (磐田支局・八木敬介)

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