スズキ 4~12月期 最高益 半導体不足解消で販売増

 スズキが7日発表した2023年4~12月期連結決算は、純利益が半導体不足の影響解消に伴う販売増や円安効果などで前年同期比8・0%増の1981億円となるなど、売上高、各利益のいずれも第3四半期として過去最高を更新した。

 売上高は12・7%増の3兆8475億円。本業のもうけを示す営業利益は29・8%増の3466億円。インドや欧州、日本での販売台数増加や価格改定効果、円安による458億円の為替影響などが主な増益要因となった。経常利益は20・8%増の3607億円。長尾正彦専務役員はオンライン会見で、「車両供給面の制約が解消し、販売面では必要な値上げに取り組んだ」と述べた。
 事業別実績は、四輪車が14・4%増の3兆4871億円。国内と海外を合わせた世界販売はパキスタンなどの減産影響があるものの、228万3千台と3・3%増加した。日本で全面改良した新型「スペーシア」「スイフト」の上級モデル、主力インドのスポーツ用多目的車(SUV)など利益率の高い車種販売の好調もあり、営業利益が41・0%増の2976億円と全体の業績に寄与した。
 二輪車はインドの販売増などで5・9%増の2676億円、マリンは北米市場の減速が響いて17・2%減の843億円だった。
 11月の中間決算発表時に「未定」としていた年間配当予想は、期末配当55円を含む110円(前期実績100円)とした。
 (浜松総局・山本雅子)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞