インド製SUV 日本発売検討 スズキ「フロンクス」、年内に

 スズキはインドで生産、販売しているスポーツ用多目的車(SUV)の新型車「フロンクス」を年内に日本で発売する方向で検討している。日本でのラインアップ拡充の一環。インドで生産するモデルを輸入して販売すれば、2016年のコンパクトカー「バレーノ」以来となる。

インドで昨年発売されたSUV「フロンクス」
インドで昨年発売されたSUV「フロンクス」

 フロンクスはスズキの子会社マルチ・スズキが昨年4月に発売し、現地で同社SUV車種の人気をけん引している。インド仕様車は流麗な曲線を意識した外観デザインで、全長3・9メートル、幅1・7メートル、高さ1・5メートル。1・0リットル直噴ターボのマイルド(簡易)ハイブリッド車と1・2リットルのガソリンエンジン車を用意。SUVの人気が高まるインドで競合他社が攻勢をかける中、スズキ車は同ジャンルで現在首位を獲得している。
 スズキは世界トップの人口を有するインドで5カ所目の新工場建設を公表し、30年度までに年産能力400万台以上の体制を目指す。インドから各国への輸出拡大を図る可能性もある。
 初のインド製輸入車として注目されたバレーノは、日本での販売は終了している。鈴木俊宏スズキ社長は取材に「インドの品質は上がっている。必要なところは日本に合わせるなど、しっかり売ることを考えていきたい」と述べた。
 (浜松総局・山本雅子)

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