ウクライナに楽器寄贈 ヤマハ 大使館通じ歌劇場に

 ヤマハは13日、ウクライナ南部のオデーサにある国立歌劇場に楽器を寄贈した。フルートとオーボエ各2本、マリンバ1台で、ウクライナ市場を担当する販売子会社が同歌劇場の希望を踏まえて選んだ。中田卓也社長が都内のウクライナ大使館を訪れ、セルギー・コルスンスキー駐日大使に目録を手渡した。

セルギー・コルスンスキー大使に目録を手渡す中田卓也社長(右)=13日午後、東京都港区のウクライナ大使館
セルギー・コルスンスキー大使に目録を手渡す中田卓也社長(右)=13日午後、東京都港区のウクライナ大使館

 中田社長は「ヤマハは音楽の力を信じて活動していく。ウクライナの人々の心が癒やされることを願っている」とあいさつ。コルスンスキー大使は「文化は平和の象徴。戦時中にもかかわらず、武器ではなく楽器の贈呈が実現したことは重要だ。支援に感謝したい」と述べた。
 同歌劇場はロシアの侵攻が続く中で公演を継続しているが、新しい楽器が手に入らず、メンテナンスもできない状況に置かれているという。同歌劇場の首席客演指揮者の吉田裕史氏が昨秋、ウクライナ大使館や超党派の日本・ウクライナ友好議員連盟に相談。支援を求める声がヤマハに届き、寄贈が実現した。
 (東京支社・山下奈津美)

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