清水町マンション内、高齢者の居場所 食事会や花見開催 生活にそよ風を
清水町のマンションの住民らが、高齢化が進むマンション内でつながりをつくろうと居場所づくりに取り組んでいる。7、8人を中心に企画し、昨夏ごろから月に1度、共有スペースで食事会を開催。住民同士の交流を図っている。
マンションは1987(昭和62)年に完成した「ヴァンヴェール」。以前からマンションで親交のあった女性たちが考案した。
かつては子供らと暮らしていた親世代が高齢になり、子供らも独立したため現在の住民は70代が多い。6階建てで、高齢者は部屋に閉じこもりがちになってしまうという。
会を重ねるごとに共感者は増加。回覧板で呼びかけたり、敷地内の植物をボランティアで剪定(せんてい)している男性住民らにも声をかけたりして20人ほどになった。フランス語で「緑の風」という意味のマンション名にちなみ、「そよ風の会」と名付けた。
3月下旬、共有スペースに色とりどりの花々を飾り、「花見会」と称して7度目の会合を開いた。続々と住民が訪れ、ちらし寿司を味わった。ハーモニカの演奏もあり、音楽に合わせて歌う姿も見られた。
メンバーの野田邦子さん(75)は「活動を始めたばかりで、まだまだ手探り」とし、「もっとたくさんの人に来てほしい。積極的に声をかけて誘いたい」と笑った。
(東部総局・日比野都麦)