光る技術 アルミのバラ 薄く複雑な花びら再現 5月2日からガーデンパーク会場で展示【浜名湖花博2024】

 浜松市中央区で開催中の「浜名湖花博2024」の浜名湖ガーデンパーク会場に5月2日から、コンピューター断層撮影(CT)や金属3Dプリンターで造形した「アルミのバラ」がお目見えする。薄くて複雑な花びらの形状を金属で再現し、「ものづくりのまち」の高い技術を広く発信する。

アルミで造形したバラ。花びらの複雑な形状も再現した=4月下旬、浜松市浜名区の浜松工業技術支援センター
アルミで造形したバラ。花びらの複雑な形状も再現した=4月下旬、浜松市浜名区の浜松工業技術支援センター

 アルミのバラは長さ約20センチ、重さ45グラムで花びらの大きさは約8センチ。同市浜名区の静岡県浜松工業技術支援センター内デジタルものづくりセンターが製作した。
 製作方法は、実物のバラをエックス線CT装置で撮影し、70%ほどの大きさに縮小してデータ化。アルミの粉末を厚さ60ミクロン(1ミクロンは千分の1ミリ)で敷き、3Dプリンターのレーザーの熱で必要な部位を溶かし、固める工程を約18時間掛けて繰り返したという。
 造形の技術は、溶接用の特殊工具、レース用車両の試作など幅広い応用が期待できるという。
 鈴木敬明・県浜松工業技術支援センター長は「技術の進歩で不可能だった形が作れるようになった。花博の会場で、県民をはじめ多くの人に技術の進展を見てもらいたい」と話す。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞