茶況(4月28日)出回り少なく取り引き限定的 静岡市中、県産一茶

 静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、前日の降雨の影響で出回りが少なく、限定的な取引となった。休業する問屋も多かった。市場、市中ともに1000円台の荷が増え、買い手に新茶商戦用から年間用へと仕入れを移行する動きも出始めた。市中問屋は「値が下がってきたので、2000、3000円台は無理に手を出さない。上物にも満腹感があり、焦って買わなくてもいいというムードが漂っている」と指摘する。
 29日は各産地から一斉に荷が届き、荷口も増える見込み。八十八夜(5月1日)前の取引のヤマ場となり、買いの傾向と相場が注目される。
静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
成立   8,808キロ(県内5,931キロ、県外2,876キロ)
清水    5,200~2,400
宮崎    2,650~950
鹿児島県茶市場(キロ・円)
▽煎茶上場 38,906キロ
      5,575~349
     (平均1,205)


 藤枝 JA大井川藤枝工場は2工場から4口642キロが上場し、4100~2400円で取引された。高値はやぶきたの形状物。前日の雨で数量が少なく、片付きは早かった。摘採が本格化し、29日は数量が膨らむ見込み。
 島田、金谷、川根 JA金谷センターには11口3700キロが持ち込まれた。600円下げの2300円台が中心となった。川根では本年度の全国茶品評会に向けた出品茶の製造が始まった。
 榛原、相良 雨の影響で取引は限定的だった。牧之原市内では今年から有機栽培に取り組む茶園が増加傾向。
 掛川、小笠 掛川茶市場には13口8339キロが持ち込まれた。中心は3500円で、前日から500円程度の下げ。天候を考慮し、27日の摘採を休んだ生産者もいたため数量は少なかった。サエリアでの取引はなかった。
 袋井、森 森町茶業センターは28口1930キロが上場し、4500~2100円で取引された。平均単価は3392円だった。前日の降雨の影響で数量は限られた。

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