お茶・茶況の記事一覧
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茶況(5月20日)取引は終末ムード 静岡市中、県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、終末ムードが漂う。本山筋は大川の本茶が最終荷で、1000円前後で手合わせした。JA担当者によると、終値は前年に比べ300円ほど下がった。富士の被覆茶は1000円台前半と軟調気味だった。ある生産者は「出来栄えによって価格の上下が激しい。今期はあと2回。なんとかいい値がつく荷を届けたい」と話した。 市中と茶市場に入荷した鹿児島県種子島産二茶は、500円台が中心価格帯で、相場はもちあい。ごく一部の荷だが800円台から700円台もあった。 ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 41,358キロ 1,999~289(平均763) 藤枝 市場
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デジタル茶況(5月20日)被覆茶に満腹感 静岡市中県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、東部と清水中心の取引。本山筋の大川の本茶は最終荷となった。富士や岡部の被覆物は相場を維持してきたが、生産終盤に入り、買い手にも満腹感が出始めた。 県外産は鹿児島県種子島二茶が取引された。同県産有機碾茶も扱われ、引き合いは強かった。 藤枝 市場関係者は一茶について「こんなに単価が安くなるのは初めて」と振り返り、「茶業に見切りを付ける農家も出てくるかもしれない」と懸念する。 島田、金谷、川根 島田の早場所では6月初旬から二番茶の摘採が始まる見通し。 榛原、相良 牧之原市内のある製茶問屋は一茶について「生産者によって品質に大きく差が出た」と話した。
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茶況(5月19日)二茶受注生産の徹底通知 静岡県農協荒茶共販委員会
静岡茶市場は今朝も休業し、市中のあっせん所も取引を行わなかった。週明けは東部からの一茶や、鹿児島県産二茶の取引が再開される見込み。 静岡県産二茶の取引を前に、県農協荒茶共販委員会は18日、「受注生産の徹底」を柱にした生産販売姿勢を生産者に向けて通知した。 書面には低迷した一茶の販売状況を踏まえ、来期一茶の良質化のために更新処理を積極的に実施する▽茶商に対し、事前に取引予定価格を確認する▽販売先の決まっていない荒茶は生産しない―ことを明記した。 「無計画な生産は、茶商の過剰在庫につながり、今後の取引に大きく影響する」と警鐘を鳴らしている。 藤枝 藤枝市はこのほど、朝比奈玉露の生産技術
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茶農家、悲痛の声「続けられぬ」 静岡県産一茶が記録的安値 消費低迷に供給過多で拍車
静岡県内の一番茶生産は18日までに一部産地を除いてほぼ終了した。リーフ茶の消費低迷から仕入れは終始低調で、下落相場に最終盤まで歯止めが効かなかった。生産量は過去最低だった前年を上回る見通しだが、平均単価は2割程度下落するとみられる。記録的な軟調相場に、日本一の茶産地を支える生産者からは悲痛な声が上がる。 「1日でも早く初取引をして、新茶ムードを演出しないと-」。3月下旬、静岡茶市場(静岡市葵区)の内野泰秀社長は焦燥感を抱えながら決断した。初取引日は開設以来最も早い4月12日。県内産に先行して荷が届く鹿児島県産との取引時期の開きを縮め、県産新茶商戦の長期化と消費喚起を狙った。「笛吹けば踊るは
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茶況(5月18日)扱いほぼなく、茶市場は休市 静岡県産一茶取引
静岡市中の県産一茶は、静岡茶市場が休市したこともあり、荷の扱いがほとんどなかった。富士が500円台後半から前半で取引された。ある工場は18日販売分で生産を打ち切るという。あっせん業者は「東部では相場が安すぎて刈り捨てている畑もあると聞く。生産者の気持ちを思うといたたまれない」と話す。 茶市場は19日も休市。市中も取引を休止する見込み。 藤枝 藤枝市岡部町の「玉露の里」で19日、新茶シーズン恒例の「お茶まつり」が開かれる。午前10時~午後3時。茶摘みや茶室、つゆ茶の体験のほか、「玉露の新茶葉の天ぷら」を無料で振る舞う。税込み1080円で新茶の詰め放題も実施する。 島田、金谷、川根 金谷
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お茶手もみ 家族と体験 駿府学園の少年ら 静岡市葵区
静岡市葵区の少年院「駿府学園」は17日、教育活動や家族とのふれあいを目的に茶の手もみ体験や試飲を行った。在院する16~19歳の少年ら15人と家族が、市茶手揉(もみ)保存会から日本茶の文化を学んだ。 少年らが事前に摘んだ生葉約4キロを使用し、同会メンバーから手ほどきを受けた。茶を乾燥させる焙炉(ほいろ)の上で葉をふるい落としたり、手のひらで転がしたりといった手もみの行程や、乾燥させ茶葉に仕上げるまでの手順を家族と一緒に体験した。 完成した茶葉は、少年らが自ら急須で入れて試飲した。少年らは満足しながら、濃厚な風味を楽しんだ。
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牧之原茶香るシロップ開発 製茶問屋とゲストハウス、日本茶講師「新たな消費」提案
牧之原市波津の製茶問屋「相良物産」と同市勝俣のゲストハウス「パグラス」、日本茶講師の望月希美さん(39)=富士宮市=が共同で、牧之原市産の茶を使ったシロップ「茶蜜」を完成させた。全国的にリーフ茶の需要が低迷する中、新たな茶の消費方法を提案する。 原料には高品質な静岡牧之原茶と砂糖を使用。苦みを抑えながらも香りが引き立つよう、非加熱にこだわった。深蒸し茶、ほうじ茶、ほうじ茶チャイの3種を用意し、アイスや焼き菓子などにかけることを想定している。 望月さんがパグラスで開かれたイベントに出店したことが開発のきっかけ。担当者と「牧之原のお茶を急須やティーバッグで飲む以外の方法で発信したい」と意気
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茶況(5月17日)荷も買い手も限定的な顔ぶれ 静岡県産一茶
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶取引は、荷も買い手も限定的な顔ぶれが続いている。東部は週明けにかけて、清水は来週中に生産終了する工場が増える見込み。 県外産は鹿児島県種子島からの二茶が市中と茶市場に連日入荷し、500円周辺で手合わせした。例年に比べて200~300円安い。市中に届いた本土物の初荷は1000円台後半から半ばで商談成立した。 静岡茶市場は18、19の両日、休業する。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 2,970キロ(県内1,857キロ、県外1,113キロ) 藤枝 JA大井川藤枝工場は1工場から3口327キロが上場した。値はいずれも3桁台。刈り遅れによる品質の低下が
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デジタル茶況(5月17日)鹿児島産二茶届く 静岡市中 静岡茶市場
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶取引は、東部や清水、岡部などの荷に限られ、最終盤の様相。県外産二茶は鹿児島県種子島産が連日入荷し、市中には本土物の初荷も届いた。 藤枝 JA大井川藤枝工場は1工場から3口327キロが上場し、値はいずれも3桁台と低かった。刈り遅れによる品質の低下が原因とされる。 島田、金谷、川根 川根の茶業関係者の一人は「一茶の収量は多かったが、二茶は生産を取りやめる農家もあり収量は減りそう」との見方を示した。 榛原、相良 牧之原中生が学校茶園で生産した新茶を販売しようと袋詰めなどの準備を進めている。25日午前に東名高速道下り牧之原サービスエリアで販売予定。 掛
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茶況(5月16日)取引大詰め、底値横ばい 静岡県産一茶
静岡市中と静岡茶市場での県産一茶取引は、遅場所の東部や山間地が生産のめどをつけ始め、大詰めを迎えている。採算ラインを意識する生産者側の交渉もあり、底値は前日横ばいの500円周辺で落ち着いた。あっせん業者は「500円を割ると売らないという声を伝えたら、買い手もとうとう根負けした」と話した。 県外産は鹿児島県種子島から二茶が届いた。すべて品種物で、600円から500円台前半で商談が成立し、一茶相場を受けた低調な取引開始となった。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 10,446キロ(県内9,128キロ、県外1,318キロ) ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 26,367キ
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デジタル茶況(5月16日)東部や清水中心の取引 静岡茶市場県産一茶
静岡茶市場の県産一茶取引は東部、清水、岡部が中心。静岡市中は富士の本茶と各産地の番茶の取引が続く。大半の茶商が仕入れにめどをつけたため、買い手はまばらだった。今期一茶の取り扱いを終えるあっせん業者もあった。 藤枝 雨の影響などで取引は行われなかった。一茶の取引は17日で終了する。 島田、金谷、川根 茶業関係者の一人は「今回の相場低迷を受けて廃業を考える農家もいる」と話した。 榛原、相良 牧之原市内では二茶の収量が例年より減るという見方が強い。 掛川、小笠 掛川茶市場には番茶が上場したが出回りは限定的。茶業関係者は一茶生産について「序盤は品質が良かったが、高価格帯の引き合いが弱
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茶況(5月15日)二茶の代替買い続く 静岡市中県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、遅場所も終盤に入り終末ムードが漂う。底値は500円付近で下げ止まっている。相場低迷を受け、各産地の二茶の生産計画に不透明さが残ることから、一茶の底値付近の荷を買い手が二茶の代替品として確保する動きが続く。生産側からは「二茶は受注生産を徹底して、相場を維持していきたい」との声も聞こえる。 本山筋では、俵峰の最終荷で2800円の手合わせがあったほか、盛期の梅ケ島は1000円台後半から半ばで商談成立した。番茶は500円から400円周辺で底堅い。ただ、下値の荷主は採算を考えて製造を打ち切るとの観測も出始めた。 16日は鹿児島県種子島産二茶が上場予定。 ◇静岡
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大原の新茶手摘み・手もみ体験「おいしくなあれ」 静岡市子連
静岡市子ども会連合会(北原昇会長)は12日、同市葵区大原の茶畑で茶摘み体験会を開いた。市内の親子約50人が参加し、近くの共同製茶工場も見学して地元の特産品に親しんだ。 大原第1共同製茶組合の田中健一組合長(71)から手ほどきを受け、柔らかな新芽を丁寧に摘み取った。工場では蒸した生葉を軽く火にかけ、もみ込みながら水分を飛ばす作業を経験した。子どもたちは「お茶のいい香りがする」「おいしくなれ」と話しながら、熱心に手のひらをすり合わせて茶葉の形を整えた。 西豊田小5年の徳田拓海君(10)は「初めての経験ばかり。お母さんが料理する茶葉の天ぷらを食べるのも楽しみ」と笑顔を見せた。
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デジタル茶況(5月15日)一茶取引は終末ムード 静岡市中
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶取引は、遅場所の東部も終盤に差しかかり、終末ムードが日ごとに色濃くなっている。底値は500円近辺で下げ止まっており、同価格帯は荷足も早い。被覆物はやぶきた、品種物ともに一定の需要があり、1000円台後半の値が保たれている。 藤枝 取引はなかった。一茶を終えた生産者は「後半は例年よりかなり低い価格帯になったが、品質は良かった」と振り返る。 島田、金谷、川根 島田と金谷のほとんどの工場で一茶の生産が終了し、早場所では6月上旬に二茶の生産を始められるように準備が進められている。 榛原、相良 牧之原市内の各保育園で急須を使った茶の入れ方を学ぶ「新茶の会」が開かれて
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茶況(5月14日)県産一茶取引は最終盤 静岡市中 茶市場
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、前日の雨が影響し、製造2日後に販売する一部産地を除き出回りがなかった。取引は最終盤となり、山間地や遅場所は20日前後、碾茶は5月下旬までの予定。 静岡茶市場によると、一茶取扱数量は見込みの8~9割に達している。今期は序盤から終盤まで選別買いの傾向が続いた。ドリンク原料の仕入れも終始低調で、低価格帯の荷も小口商談が目立つ。 市場関係者は「底値がここまで下がったのは前例がない。上物相場も引きずられ、全体の単価は低迷した」と語る。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立11,819キロ(県2,885キロ、県外8,934キロ) 藤枝
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デジタル茶況(5月14日)前日の雨で取引休止
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、前日に雨が全県的に降り続いた影響でほぼ休止となった。鹿児島県種子島産の二茶生産は15日から連続操業となる見通し。 藤枝 前日の雨で取引は行われなかった。一茶の生産を終えた農家は二茶に向けて、ならし作業や肥料まきなどを進めている。 島田、金谷、川根 前日の雨の影響で各地、取引はなかった。 榛原、相良 農家は二茶に向けてならし作業を進めている。今月下旬ごろから生産が始まる見込み。 掛川、小笠 掛川茶市場には紅茶など370キロが持ち込まれ、紅茶は3000円で取引された。 袋井、森 森町では遅場所を含め、農家のほとんどが一茶の生産を終えた。
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茶況(5月13日)仕入れ終盤 活気欠く 静岡県産一茶取引
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、仕入れを終える問屋が相次ぎ、先週末から週明けにかけての取引は活気を欠いた。500円前後の底値は下げ止りつつあるが、二茶の代用買いとの観測も出ている。このため、二茶需要はいまだに見通しが立たず、生産側は計画に苦心する。 東部は500円台後半から400円台後半が中心。市中に見本を届けた富士の生産者は「生産のめどは見えてきたが、相場の底はまだ見えない」とこぼした。 ドリンク関連の需要で番茶に引き合いはあるが、各産地とも相場は500円から400円周辺で軟調。あっせん業者は「需要はあるはずなのに、それでも問屋は値押ししてくる。ここにきて生産者の意欲は底に落ちている
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JAふじ伊豆女子大学メンバー 手もみで煎茶作り「お茶の良さ再確認」
JAふじ伊豆は13日、管内の20~40代の女性で構成する「JAふじ伊豆女子大学」のメンバーを対象に、手もみによる煎茶作り体験を沼津市内で実施した。約20人が参加し、JA職員から指導を受けながらお茶が仕上がるまでの過程を楽しく学んだ。 参加者は複数人のグループに分かれ、ホットプレートの上に茶葉を敷いて熱を加えながら、手のひらでこねたり、全体を混ぜ合わせたりして水分を飛ばした。出来上がったお茶を早速試飲し、菓子を食べながら地元産茶を味わった。 参加した同市の松本淳子さんは「生産者の苦労を実感した。お茶の良さを再確認することができた」と話した。
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デジタル茶況(5月13日)底値は下げ止まる傾向
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、本茶が東部や本山筋、清水などから入荷した。富士からは高単価の被覆茶も断続的に届いている。その他産地は番茶中心の取引。先週末から底値は下げ止まりの展開が続いている。本山筋は一部を除いて今週中の生産終了を見込む。 藤枝 JA大井川藤枝工場は4工場から6口747キロが上場。そのうち、468キロが棒茶だった。藤枝かおりは3300円で取引された。 島田、金谷、川根 島田は1300~1100円の取引が中心。伊久美を残してほとんどの工場が一茶生産を終え、伊久美も16日前後で終了する見通し。 榛原、相良 市内のある生産者は今年の一茶生産について「取引価格の低下に加え、
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デジタル茶況(5月12日)買い手少なく終盤ムード 静岡市中・静岡茶市場 県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、仕入れのみ稼働したり休業したりした問屋が多く、買い手は限定的。終盤ムードを印象づけた。東部は横ばいか10円程度の小幅に下げて、500円前後が中心で商談がまとまった。市場では岡部の被覆茶が3000円台後半で手合わせとなった。 最終盤の本山筋は、形状物への満腹感から1000円を切る厳しい値付けも散見される。足久保、大川の大半の共同工場は出荷最終日を迎えた。生産者の1人は「去年は1900円で終わったが、今期は1300円。組合員も高齢化し、新しい取り組みを始める体力も原資もない。先祖から代々受け継いだ茶畑を、自分の体が続く限り守っていくのが精いっぱい」と話し、
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茶況(5月11日)後半から終盤にさしかかる 県産一茶取引
静岡茶市場の県産一茶は、東部や本山筋から入荷が増加。軟調相場が続く。大半の産地が生産後半から最終盤にさしかかり、芽伸びの進行が目立つ。買い手からは「ここまでお茶がガサガサだと値押しは仕方ない」との声が上がる。最終盤の荷を1200円前後で手合わせした本山筋の生産者は「確かに形は悪いが内容は良いと思う。今期の値は過去最低だ。どこまで下げれば気が済むのか」と悔しさをにじませた。 静岡市中は富士中心の取引。露地物が700円台から500円台で手合わせした。あっせん業者は「今日もワンコインセール。ここにきて売り手にも諦めムードが漂っている」と話す。番茶は500円前後から400円前後で取引された。 ◇
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新茶2キロ 掛川市に寄贈 茶商協同組合、18日呈茶も
掛川茶商協同組合は10日、掛川市に新茶2キロを贈った。18日に掛川駅北側の駅通りで開催されるイベント「けっトラ市」の来場者に振る舞い、PRする。 同組合の堀内知久理事長ら5人が市役所を訪れ、久保田崇市長に手渡した。 今年の茶はうまみ成分の「テアニン」を多く含んでいるという。堀内理事長は「おいしい茶ができた。安心して販売できる」と話した。市が推進している「茶業版フェアトレード」にも触れ、「生産者にも茶商にもよい結果になるといい。茶が健康に良いことをアピールして消費を拡大できたらいい」と話した。 茶業版フェアトレードは、生産者と茶商がパートナーシップを結び適正な価格形成をする仕組み。市によ
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デジタル茶況(5月11日)東部、底値感あり取引足早 静岡県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の静岡県産一茶は、底値感が出てきた東部の品がスムーズに取引された。JA担当者は「後半戦に入ってきた。農家の多くは早く終わらせるべく稼働している」と語る。一方、本山筋はコワ葉化が進んで様変わりを指摘され、相場と売れ足の両面で苦しい商談を強いられた。美和の共同工場の大半が今週末に摘採を終える見込み。
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茶況(5月10日)品種物の被覆茶が高評価 静岡市中県産一茶
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、出荷を終える工場と仕入れを手じまう茶商が増加し、終盤ムードが色濃い。500円周辺まで下落していた底値は、ドリンク、量販店関連の買い増しに伴い、下げ止まりの様相を見せ始めた。あっせん業者は「時すでに遅し、という感じ。ここにきて番茶の方が値段も売れ足も良い。異常な新茶シーズン」とみる。 市中では、富士と磐田の品種物の被覆茶に引き合いがあり、2000円前後で商談成立した。手当した郡部問屋は「毎年購入している荷。少々無理をしてでも支えていかないと、この安値相場では生産者が続けられないし、結局は自分たちの首を絞めることになる」と話した。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キ
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静岡県内16茶産地の茶娘 県庁に新茶届け出来栄えPR
静岡県内16茶産地の茶娘らが10日、県庁を訪ね、増井浩二副知事に各地の新茶を届けた。産地の特色や出来栄えをPRし、積極的な消費を呼びかけた。 県茶業会議所が毎年新茶期に実施している恒例行事。 静岡市、菊川市、富士市などの茶娘らが「高雅な風味を持つ本山銘茶をご賞味ください」「深蒸し茶発祥の地、渋みの中に甘みのある菊川茶を味わって」などとアピールしながら、増井副知事に新茶を手渡した。 増井副知事は「16もの産地があるのは全国で本県だけ。11月には浜松で全国お茶まつりが開かれる。皆さんと一緒にPRしていきたい」と述べた。
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デジタル茶況(5月10日)仕入れ終える問屋が増加
今期の静岡県産一茶取引は仕入れを終える問屋が日ごとに増え、静岡市中と静岡茶市場は活気に乏しい。現在出回りのメインとなっている東部は、前日の断続的な降雨の影響で数量が伸びなかった。 500円前後まで下降していた底値には、下げ止まりの気配がある。ただ本茶は買い手に満腹感があり、番茶に引き合いが集まる状況が続いている。市場の関心は二茶取引に移りつつあるが、一茶同様に低調な相場展開を予想する声が多い。 藤枝 JA大井川藤枝工場は3工場から6口796キロが上場し、3200~600円で取引された。1000円台前半が中心。刈り遅れが原因とされる下物は値が下がった。 島田、金谷、川根 JA金谷センタ
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茶況(5月9日)雨後様変わり、相場低調 県産一茶
静岡市中の県産一茶は、富士中心の取引となった。雨後の摘採で富士の大型工場は600円台半ばから500円台半ばで手合わせした。最終盤の牧之原は800円から500円、相良は800円前後から700円台半ば。あっせん業者は「雨で一気に葉がバサバサになった。さばけない荷は500円を付けざるを得ない」と話した。 ◇ 静岡茶市場は本山筋と東部からの荷が大半を占めた。一茶取引は終盤に入り、取扱数量は下降気味に。本山筋の大型工場で2000円割れが続出し、下物は1000円前後の手合わせ。東部も600円台から500円台中心の厳しい相場展開が続いた。 視察に訪れた宮城県茶商組合幹部は「荒茶がこれほど
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デジタル茶況(5月9日)一茶終盤 買い手に満腹感
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨後の摘採分がまとまって入荷したが、買い手に満腹感があって相場は軟調。一部で500円を割り込む荷もあった。取引に終盤ムードが漂っている。 一方、ドリンク関連の問屋を中心に、番茶の引き合が強い。あるあっせん業者は「今日は本茶の上と番茶の上の値段が同じだった」と苦笑した。 藤枝 JA大井川藤枝工場は5工場から8口878キロが上場し、3500~1350円で取引された。1000円台半ばが中心。藤枝かおりは良質で引き合いが強い。 島田、金谷、川根 島田は1800~1000円の取引が中心。神座のほとんどの工場が一茶生産を終了した。伊久美も13日ごろまでに一茶生産を
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茶況(5月8日)取引は終盤へ 静岡市中、静岡茶市場の県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨後で取引は小休止となった。取引は終盤へと移行しており、平地ではドリンク原料の契約生産を除いて10日ごろに大部分が終わる。東部や山間地は来週末ごろまで続く見込み。 ◇ JA静岡経済連は今期の一茶取引の傾向について、出荷量が増えるに従って販売に苦慮する荷口が大手・中堅茶商に集まっていると指摘。今後も、大口の取引は厳しい価格交渉が予想されると分析する。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 11,110キロ(県内2,064キロ、県外9,046キロ) 清水 4,500~1,300 ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 16,745キ
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一芯三葉 小中学生が丁寧に茶摘み 清水区・両河内
静岡市清水区の両河内小中の全児童、生徒約90人が8日、同校の茶園で茶摘みを行った。地域住民や保護者も加わり「感謝の気持ちを込めてきれいに摘もう」をスローガンに、昨年度より多い収量80キロ超えを目指して作業に励んだ。 中学2年生がリーダーとなり、縦割りの4グループに分かれて実施した。初めて茶摘みを体験する小学1年生を上級生が指導するなど、異学年の交流を深めながら一芯三葉を守って丁寧に摘み取った。 中学2年の百瀬櫂乎さん(13)は「天気もよく、摘みやすい気候でできた。お茶の匂いを感じた」と振り返った。茶摘みの体験は再編前の両河内中時代から30年以上続いている。
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皇室献上 新茶手もみ 周智茶保存会、秋葉神社で神事 浜松市天竜区春野
浜松市天竜区春野町の秋葉山本宮秋葉神社(河村基夫宮司)上社でこのほど、新茶を手もみして神前に供える献茶祭があった。伝統的な製法で生葉2・5キロを針のような形状に仕上げた。 周智茶手もみ保存会の会員が、同町砂川産の生葉を熱したほいろの上で丁寧にほぐしたりもんだりした。神事では、参加者一同で祈りをささげた。 献茶祭は火伏せの神として信仰を集める同社で新茶の時期に行われている。神前に供えられた手もみの新茶は皇室の高円宮家に献上される。保存会の市川寿副会長(77)は「生葉の色合いは良く、きれいな形状に仕上がった」と話した。 (天竜支局・平野慧)
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デジタル茶況(5月8日)雨後で取引小休止
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、昨日の降雨の影響で小休止となった。磐田や初倉、牧之原の各産地は持ち込みをほぼ終えた。本山筋も大型工場は今週末をめどに終了する見込み。 藤枝 前日の雨で取引はなかった。一茶の生産は今週末でほぼ終わる見通し。 島田、金谷、川根 各地とも前日の雨で取引はなかった。金谷では一茶の生産を終了する工場も出てきた。 榛原、相良 雨の影響で取引はなかった。今週末までに一茶生産を終える農家が多い。 掛川、小笠 掛川茶市場は7日の雨の影響で取引はなかった。雨を見込んで一茶の仕入れを終了した買い手もいて、茶業関係者は「9日は厳しい販売になる」と話す。 袋井、森 7日
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茶況(5月7日)東部被覆茶に引き合い 静岡市中、県産一茶
静岡市中の県産一茶は、雨前に摘採された荷がまとまって取引された。富士は被覆茶が2000円台から1000円台で引き合いがあったが、その他は700円前後から600円台が中心。相場に応じて仕入れを新茶用から年間用に切り替えている問屋が多い。このため、二茶仕入れが限定的になるという観測も出始め、売り手に警戒感が広まっている。 ◇ 静岡茶市場は引き続き東部中心の取引で、下値は下げ止まりの様相を見せた。雨後の相場が注目される。天竜は2000円周辺で、出荷を終える工場もある。希少品種の入札会も開かれたが、引き合いは乏しかった。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 49,356
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デジタル茶況(5月7日)遅場所中心の顔ぶれに
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、産地の顔ぶれが中西部から東部や本山筋の山間部などの遅場所中心に切り替わりつつある。降雨の影響による取引小休止を見越した買いはあったが、「二茶を売っているような感覚になる相場」(市中あっせん業者)が続く。 一茶生産を終え、番茶を出荷する産地も出始めた。郡部茶商は「番茶が本茶の値段と同じか、場合によっては高いケースもある」と話す。 藤枝 JA大井川藤枝工場は7工場から11口1652キロが上場し、3600~1350円で取引された。高値は藤枝かおり。1000円台後半が中心。雨と値段の影響で買い手が多く、片付きは早かった。 島田、金谷、川根 JA金谷センターには
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東大「緑茶愛好会」と掛川・大塚製茶がタッグ 地元産新茶で商品開発、学園祭で販売へ
掛川市の大塚製茶は東京大の学生グループ、緑茶愛好会と協力し、新茶商品の開発に取り組んでいる。若者に茶の魅力を伝えることが目的。6日、愛好会のメンバー8人が同社を訪れ、テイスティングをしながら掛川市産のやぶきたをメインに使ったブレンドに決めた。 同愛好会が若者へ茶をPRするため、18、19日に行う学園祭で販売する商品の開発を企画し、同社に協力を依頼した。メンバーは6日、同市東山の茶園や荒茶工場などを見学した後、同社で茶の味や色を見ながら販売する配合を決めた。3種の茶をさまざまな割合で混ぜて試飲を重ね、香りや味がはっきり感じられる飲みやすい茶を追求した。パッケージには赤門や茶を飲む人のイラスト
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茶況(5月6日)雨前の取引、商談足早 静岡市中県産一茶
静岡市中の県産一茶は、降雨前の取引となり、比較的足早にまとまった。一茶生産は西部地区で終える工場が増え、折り返しを過ぎた。一茶の仕入れを終え、休業する問屋も散見された。多くの産地で1000円を割り込む手合わせが広がり、あっせん業者の間では、今後の市況に関して「この辺りが底値」「雨後にまだまだ下がる」と見解が割れている。 静岡茶市場は、本山筋の共同工場が稼働のピークとなり、2000円台半ばから前半で取引された。中には2000円以下の値付けを避け、出荷した半量を持ち帰る工場もあり、相場維持の駆け引きが過熱している。岡部の品種物の被覆茶は前年並みの3000円台半ばで商談が成立し、堅調だった。 ◇
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本山茶 おいしさに驚き 観光客ら「静岡の魅力再発見」 芹沢銈介美術館(駿河区)呈茶サービス
静岡市駿河区の市立芹沢銈介美術館は6日、来館者を新茶でもてなす「芹美で味わう静岡茶」を実施した。新茶の時季に合わせた5月開催は、2020~23年はコロナ禍で休止し、5年ぶりとなった。 強いうまみを持つ市内産の本山茶の茶葉を使用。坪庭を眺められる館内の特別室で日本茶インストラクターらが丁寧に1杯ずつ呈茶した。茶のブランドや産地、魅力について解説しながら来館者に振る舞った。 観光で訪れた埼玉県上尾市の町田海風さん(20)は「普段お茶はあまり飲まないが、予想以上に飲みやすくて驚いた。静岡の新たな魅力に気づけた」と満足した様子で話した。 (社会部・赤池泰輝)
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デジタル茶況(5月6日)連休最終日 取引は円滑
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は後半戦を迎え、中西部では生産を終了する工場が連日増えている。 一茶仕入れを終える問屋も出始め、連休最終日の市中や茶市場は買い手の顔ぶれに広がりを欠いた。ただ、7日の雨予報を見越した買いと軟調な相場が相まって、取引は比較的スムーズに進んだ。あっせん業者は「あすもこの調子は続くだろうが、問題は雨後だ。底値がさらに崩壊しかねない」と警戒する。
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茶況(5月5日)ドリンク関連買いなく苦戦 静岡県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、中山間地の形状物が3000円前後から2000円台前半を中心に手合わせした。中西部の多くの工場がドリンク関連の契約販売に移行したため、代替品を求める買いも一部見られた。遅場所の東部は苦戦が続き、1000円割れで軟調となっている。 苦境の背景について関係者は「例年この時期にドリンク関連大手の仕入れがあり、相場は下げ止まる。ただ今年はそれがなく、底が抜けている」と口をそろえる。 静岡市中でも連日、底値割れが続く。榛原は1000円台前半から700円前後、小笠は1000円台半ばから800円周辺、菊川は1000円台半ばから1000円、金谷は1500円前後、掛川は2000円台を
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デジタル茶況(5月5日)底値割れが続く展開
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、契約売りへの移行や稼働を終える工場が増え始めた。出荷終盤で1000円前後の荷には値ごろ感があり、引き合いが見られる。ただ、低調な相場の中で、売り手側が下物の収め先を確保しようと奔走する状況も続く。 郡部問屋は「この値段だと生産者は続けられない。買い手としても心苦しいが、市況がこうなっている以上は致し方ない」と語った。
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御前崎市特産茶「つゆひかり」カフェ 12日まで店舗巡ってスイーツ堪能
御前崎市茶業振興協議会は市特産の茶品種「つゆひかり」の認知度拡大を図るため、市内の飲食店や製茶業者を巡ってお茶やスイーツを堪能するイベント「つゆひかりカフェ」を5月12日まで開催している。 市内の10店舗が参加。丸尾記念館ではつゆひかりの抹茶を無料でサービスする。その他の各店ではつゆひかり茶と甘味のセットを200円で提供する。同市門屋の「まるよ茶屋本店」ではつゆひかりを使ったまんじゅうを用意。担当者は「茶と相性抜群。口の中でフワッと広がる甘みを楽しんで」と話した。 3店舗以上を回ってスタンプを集めると、つゆひかり商品の10%引き券がもらえるほか、抽選で豪華なプレゼントもある。問い合わせは
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富士の新茶PR 5日までフェア 富士川楽座
富士市特産の茶をPRする富士山新茶フェアが4日、同市の道の駅「富士川楽座」屋外ふれあい広場で始まった。5日まで。 同市の茶業関連団体でつくる富士のお茶振興推進協議会の主催。東名高速道路上り富士川サービスエリアに直結する広場にブースを設け、会員の茶農家が生産した新茶を販売している。茶娘が試飲を勧めているほか、茶缶や茶菓子が当たる抽選会も実施している。 5日は午前10時から午後3時まで。
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茶況(5月4日)1000円台中心の取引続く 静岡県産一茶
最盛期を迎えている静岡市中と静岡茶市場の静岡県産一茶取引は、末端消費の低迷を受けて相場が下げ止まらない状況が続く。 市中は坂部が1000台半ばから900円、榛原は1000円台前半から700円前後でともに300円から100円程度下げた。相良は1000円台前半、小笠は1000円台半ばが中心。菊川は1000円台前半、掛川は2000円台前半から1000円前後で商談成立した。富士は被覆物が1000円台半ばで引き合いがあったが、その他は800円前後と苦戦している。 静岡茶市場は盛期入りした東部の荷が増え、上場数量は今期最多の5万キロ超。形状物にも買い手に満腹感が見受けられる。本山筋では大川や清沢など
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デジタル茶況(5月4日)相場下降 歯止めかからず
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、下落相場に歯止めがかからない。本山筋や天竜など形状主体の産地は2000円台、それ以外の産地は1000円台前半が中心価格帯だが、1000円を割り込む荷が連日増えてきている。中には値がつかず、三桁台中盤で交渉を余儀なくされる工場も散見された。 あっせん業者は「例年は上物の荷に値が引っ張られる傾向があったが、今期は下物の値に引きずられて、下げ止まることがない」と話す。
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茶況(5月3日)入荷増も低調な相場展開 静岡市中 県産一茶
静岡市中の県産一茶は入荷量が回復し、取引は活発だった。ただ上物の出回りが少なく、低調な相場展開となった。坂部は1700円から1000円、榛原は1000円台後半から700円周辺。勝間田は1000円台半ばから前半、金谷は1000円台後半から半ばが中心。小笠は1000円台後半、富士は1000円前後で手合わせした。 遅場所の荷や下物が1000円を切る状況に、あっせん業者は「二番茶の値段だ。静岡の茶はどうなってしまったのか」と口をそろえた。 静岡茶市場の県産一茶も本山筋や東部を中心に上場量が増加した。終盤産地の相場に遅場所の値が引きずられる傾向が続く。遅場所のJA担当者は「想定外に相場が厳しい。こ
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デジタル茶況(5月3日)取引再開も相場は低調
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨後に摘採を再開した各地からの出回りが増えた。取引は全体的に早かったが、低調な相場展開が続いている。一茶の仕入れにめどを付け始めた買い手もあり、計画数量の不足分を補塡(ほてん)する買いもあった。 買い手からは「雨を挟んで茶が全体に軽くなり、脂っ気がない」との評価が広がり、値押し要因の一つになった。東部の大口の荷は値付けに苦戦した。 あっせん業者は「1000円を切っている荷が4割程度あるのでは。本当に二番茶の値段になってきた」と話す。
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茶況(5月2日)雨後に取引小休止 静岡市中 県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は前日の雨により各地で摘採を見送る生産者が多く、出回りは本山筋や東部などに限られ、買い手の来場はまばらだった。静岡市中も取引を小休止した。 今期は3月下旬の冷え込みなどが影響し、序盤は新芽の生育がふぞろいな茶園が各地で見られた。ただ、4月下旬の断続的な雨や気温上昇が作用し、遅場所では芽ぞろいが改善傾向にあるとされている。 本山筋の生産者は「盛期に入るこのタイミングで雨はこたえる。コワ葉化を防いで少しでも品質を保ちたい」と話した。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 12, 162キロ(県内5, 807キロ、県外6, 355キロ) ◇鹿児島県茶市場(キロ・円)
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「新茶」季節到来 沼津茶フェア始まる 「アスルくん」もPR
JAふじ伊豆なんすん地区本部(沼津市)の新茶フェアが2日、始まった。同市と裾野市、長泉町の直営ファーマーズ4店舗で10日まで、愛鷹山麓で生産した沼津茶の新茶と地元の和菓子を販売する。 沼津市の金岡産直市では2日、買い物客に煎茶のパックをプレゼントした。日本茶インストラクターが「少し熱めのお湯で入れると、新茶の香りが立つ」などと助言しながら、試飲サービスを行った。 沼津茶は深い渋みと豊かな香りが特徴で、J3アスルクラロ沼津(同市)が応援大使を務める。公式マスコットキャラクター「アスルくん」が店頭に立ち、八十八夜の1日に発売されたばかりの「応援大使おすすめ新茶」をPRした。
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デジタル茶況(5月2日)雨後で取引小休止
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は前日朝から各産地で降り続いた雨により摘採を見送った工場が多く、少量の取引となった。初倉や磐田は最終盤を迎え、遅場所の東部や中山間地は生産が本格化してきた。東部のJA担当者は「今期は上場し始めた段階で他産地の相場が悪く、例年以上に厳しいスタートとなっている」と話す。 藤枝 前日の雨で取引はなかった。市場関係者は「雨後は大きく様変わりするだろう」と話す。 島田、金谷、川根 前日の雨の影響で取引は少量に限られた。 榛原、相良 取引はほぼなかった。牧之原市内で契約茶園の生産が本格化しつつある。 掛川、小笠 1日の降雨の影響で掛川茶市場は休場した。生産者は露払い
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八十八夜にティーバッグ新商品 茶神888が企画 新茶期盛り上げ
八十八夜を迎えた1日、静岡県を拠点に茶文化を広める活動を続けるヒーロー「茶神888(さじん・ハチジュウハチヤー)」が県内外の茶農家の協力で新たに商品化したティーバッグの販売を始めた。888自身が茶畑をさっそうと走り抜けるイメージのパッケージデザインで、新茶のさわやかな香りや味わいを表現。茶を買ったことがない人たちに向け「新茶はうまい!」とメッセージを発信し、新茶期を盛り上げる。 商品は「マルヒ製茶」(磐田市藤上原)の浅蒸し茶と「西尾製茶」(鹿児島県鹿屋市)の深蒸し茶を用意した。パッケージデザインはそれぞれ、浅蒸し茶を疾走感あふれる自身の姿で、深蒸し茶を自身が腕を組んだシックな雰囲気の異なる
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茶況(5月1日)八十八夜の取引足早 静岡市中 県産一茶
静岡市中の県産一茶は、前日朝の雨により各産地で摘採量が伸びず、前日からは入荷量が落ちた。八十八夜の1日も各地で雨予報だったため、荷は足早に片付いた。 榛原は2000円から1000円台半ば、坂部は1000円台半ばから1000円前後が中心。小笠は2000円台半ばから1000円台半ばとまちまち。相良は1000円台後半から半ば、金谷は2000円台半ばから2000円前後で手合わせした。あっせん業者は「早場所ではドリンク関連の契約用に出荷を切り替える工場が出始めた」と指摘する。 静岡茶市場でも前日比約6割の入荷量となった。雨後の入荷減と連休中の需要を見据え、本山筋や川根を中心にスムーズに取引が進んだ
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茶娘ふんし、呈茶サービス 島田掛川信金 2日まで
島田掛川信用金庫は1日、八十八夜に合わせて来店者向けの新茶の呈茶サービスを島田市本通の島田本店ロビーで始めた。2日まで。 地元の茶業者に入れ方を学んだ同店の若手社員が茶娘の衣装に身を包み、同市湯日で採れた新茶を振る舞った。提供した同店営業部の小泉美優さん(23)は「おいしい新茶を飲んで喜んでもらえれば」と話した。
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だんだん茶畑で茶摘み 静岡市葵区
八十八夜の1日、静岡市葵区足久保奥組の「奥長島のだんだん茶畑」で茶摘み体験会が開かれた。時折雨の降る中、山の急傾斜地に作られた石積み茶園での手摘みを楽しんだ。 茶園の保全活動を行う「奥長島だんだん茶畑まもり隊」(勝山育子隊長)が毎年この時期に開くイベントで、市内の14人が参加。茶園に入り、もえぎ色に輝く新芽を丁寧に摘み取った。 同市駿河区の作中太朗ちゃん(5)は「初めてのお茶摘み。プチプチとした感触で葉がたくさん採れて楽しかった」と笑顔を見せた。勝山さんは「体験会も今年で10回目。奥長島産の茶をPRするため、この茶畑で採れた茶の商品化も目指せたら」と今後の活動に意欲を見せた。
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味や香りの違い飲み比べて堪能 静岡市葵区の社福法人
静岡市葵区の社会福祉法人楽寿会は1日、八十八夜に合わせた新茶イベントを同区のコミュニティホール楽寿で開いた。同会が運営するケアハウスの入居者やデイサービスセンターの利用者計約60人が参加し、入れたての新茶の飲み比べなどを楽しんだ。 製茶業のさんわ(同区)の担当者が講師を務め、おいしい入れ方などを説明。参加者は県内産と鹿児島県産の新茶を飲んで「おいしい」「こっちの方があっさりしてる」などと話しながら、味や香りの違いを堪能した。茶の種類や生産量に関するクイズにも挑んだ。 参加した鈴木福江さん(83)は「今年初めて新茶を飲んだ。味の濃さに違いがあり、どちらもおいしかった」と笑顔で話した。
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最高値の新茶 地元茶商が奉納 富士宮・浅間大社に
富士宮市の富士宮富士山製茶は1日、静岡茶市場の新茶初取引で手もみ茶最高値の108万円で仕入れた地元産新茶を同市の富士山本宮浅間大社に奉納した。 同社の土井貴代表社員のほか、JAふじ伊豆などの茶業関係者らが手もみ茶を神前にささげ、神事に臨んだ。参列者は新茶で乾杯し、土井さんは「味わい深くて香り高い、108万円にふさわしい仕上がり」とあいさつした。 同JAは地元で採れた新茶を多くの人に味わってもらおうと、煎茶パックの無料配布を3~5日、同市外神のファーマーズマーケット「う宮~な」で行う。買い物客向けに一日600個を用意した。
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デジタル茶況(5月1日)出荷量減り 取引足早
八十八夜を迎えた静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、前日朝の雨の影響で出荷量が減少したこともあり、足早に終わった。市中問屋は「八十八夜という雰囲気ではないが、連休を見越した買いが集中したのだろう」とみる。 取引価格帯は1000円台前半が膨らみ、生産開始間もない遅場所の値段も低調に推移している。1000円を大きく割り込む荷もあった。市中あっせん業者は「お茶が一番売れた頃とは隔世の感がある。これでは2番茶の値段だ」と話した。 藤枝 JA大井川藤枝工場は5工場から10口1752キロが上場し、3900~2200円で取引された。中心は2000円台半ば。安値の荷の引き合いが強かった。 島田、金谷
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静岡 梅ケ島の自然 楽しもう【しずおかアウトドアファン】
静岡市を南北に貫く安倍川の上流域に位置する同市葵区の梅ケ島地域。古くからの温泉地として知られる梅ケ島温泉をはじめ、歴史ある地域として知られるが、アウトドア関連のスポットも豊富だ。4月中旬から下旬にかけて地区内の見どころを訪ねた。(生活報道部・草茅出) 魚魚の里 気軽にアマゴ釣り さおを借りて気軽にアマゴ釣りが楽しめる魚魚の里=静岡市葵区 「釣り上げたアマゴを焼いて食べれば、パリパリの皮とふっくらした身のおいしさを味わっていただけます」。黄金の湯からも近い親水施設「魚魚[とと]の里」のスタッフ小泉くみ子さんは笑顔で語る。 施設内には大小の池があり、貸しざおを使って釣りを楽しめる。
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新茶輝く八十八夜 静岡県内各地、収穫急ピッチ
うるう年の今年は、5月1日が立春から数えて88日目に当たる「八十八夜」。ピークを迎えた静岡県内各地の茶どころで30日、急ピッチで収穫が行われた。 静岡市葵区楢尾の「お茶の森」の茶園では、雨上がりの晴れ間に輝く新芽の刈り取り作業が進められた。標高600メートルで栽培する茶は、濃厚なうまみと滋味が際立つ。特色ある県内の銘茶を認定する「ふじのくに山のお茶100選」に2品種が選ばれ、茶商からも高い評価を受ける。 園主の森久功さん(73)は「丁寧に情熱を持って作れば認めてくれる人がいる。今年もいいお茶ができた」と出来栄えに胸を張る。妻みどりさん(68)と二人三脚で栽培する中、3年前に長男の妻実奈子
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茶況(4月30日)産地そろうも満腹感散見 静岡市中県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、本山筋の大川や玉川、川根、天竜、富士などの遅場所から荷が届き始め、ほぼ産地の顔ぶれが出そろった。中山間地の形状物に引き合いがあった。大川は5000円台前半、藁科の共同工場は3000円台後半、天竜は4000円から3000円台で商談が成立した。市中問屋は「こちらの要望に応じて丁寧に作ってくれている工場の荷には昨年よりも高い値を付けることもある」と話す。 静岡市中の県産一茶は、富士の大型工場から初荷が届いた。取扱数量は増加する一方で、すでに満腹感のある茶商も散見され、評価の芳しくない低価格帯の荷は取引に難渋している。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 50
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もえぎ色、丁寧に茶摘み 学生や親子が体験会 杉山彦三郎記念茶畑 静岡市駿河区
静岡市駿河区の県立美術館彫刻プロムナード内にある杉山彦三郎記念茶畑の保存・活用に取り組むボランティア団体「草薙ツアーグループ」が28日、茶畑で茶摘みの体験イベントを開いた。一般参加の親子や、例年参加する常葉大教育学部生涯学習学科の学生ら計約110人が、晴天の下、茶摘みを楽しんだ。 茶の代表的品種「やぶきた」の生みの親である杉山彦三郎を顕彰する茶畑には、13品種が栽培されている。参加者らは同団体のメンバーからアドバイスを受けながら、丁寧に新芽を摘み取った。学生の一部は茶娘姿で収穫に臨んだ。 前田美佐枝代表は「子どもたちが楽しんでくれてうれしい。活動を通じ、お茶の文化を未来につなげていきたい
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デジタル茶況(4月30日)八十八夜前 全体相場が続落
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、産地がおおむね出そろった。遅場所の出回りが膨らんだが、終盤を迎えた早場所の値に引きずられ、相場は続落。八十八夜(5月1日)を前に取引全体の中心価格帯は1000円台に落ち込んでいる。一部に品質重視の買いがあるが、主流は価格を優先した取引に移行している。 郡部の問屋は「茶の商いが良かった時代は、この時期の相場が2000円台後半だった。八十八夜の新茶という文化が消費者にも業界にもなくなりつつある」と指摘する。 本山筋のある生産者は「一番茶でこの値段では、来年は続けられない」と下を向く。 藤枝 JA大井川藤枝工場は6工場から13口2102キロが上場した。高値は
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茶況(4月29日)相場軟調 2000円割れ目立つ 静岡市中、県産一茶
静岡市中の県産一茶は、摘採を再開した各産地から荷が届いた。大型工場も本格稼働し、取扱数量が増加。雨後の晴天でコワ葉化が進んだことで、上物は1000円前後、その他の荷は500円ほど値を下げた。終盤の磐田は2000円前後から1000円台前半、坂部は1000円台後半が中心。小笠は3000円前後から2000台前半、榛原の大規模工場は1000円台後半から前半で商談が成立した。 静岡茶市場は本山筋や東部からの上場量が増え、県産一茶の取扱数量が今期最多となった。ただ、こちらも買い気が低調で、大口の荷は取引に手間取る状況が続く。初荷を届けたJA職員は「1000円台でも買い手の反応が薄い。値段を下げる以外に
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デジタル茶況(4月29日)出荷増で相場は下落 静岡県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨後に摘採を再開した各地から荷が集まり、最盛期入りの様相となった。見本で品々を確認した買い手からは「脂っ気がなくなり、軽くなった」と様変わりを指摘する声が目立った。相場は下げ足を速め、取引のピークとされる八十八夜(5月1日)を前に、1000円台での手合わせが続出した。 下落幅を抑えたい売り手側が親値を高めに設定すると、荷の売れ行きが鈍化し、結局終値が想定以下となる悪循環が生じている。JA担当者は「茶商が求めている品質と価格帯にはまれば売れる。ただ、そのゾーンが毎日変わるので商談に苦労している」とこぼした。
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30日から新茶フェア 荒茶風緑茶など販売 JA大井川藤枝工場
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場は30日から5月31日まで、新茶フェアを行う。1日からは目玉商品の袋詰め荒茶風新茶セットを通信販売する。 荒茶風新茶は工場小売店舗で1袋320グラムを税込み1000円、通販は1袋350グラムで3セット3564円、6セット6804円、12セット1万3284円(いずれも送料と代引き手数料込み)で取り扱う。初摘み新茶や200個限定の新茶と茶ようかんの詰め合わせなどをそろえたほか、5月中旬からは藤枝親茶(しんちゃ)も発送を開始する。 鈴木良則工場長は「味と香りが乗った良いお茶ができた」と話す。問い合わせは工場<電0800(200)5511>へ。
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茶品評会へ新芽摘み 川根本町、住民丁寧に
川根本町で28日、本年度の全国茶品評会に向けた出品茶の製造が始まった。町内の農家が最高峰の川根茶づくりに励む。 普通煎茶4キロの部に挑む同町元藤川の相藤令治さんの茶園では同日早朝から摘採が行われた。地元住民ら約50人が生葉約120キロを丁寧に摘み取った。同茶園では、機械を使わないで全ての芽が均一になるように育てる「自然仕立て」を取り入れており、相藤さんは「雨もあり、暖かくなってきた。生育は順調で葉の色もよい」と自信をのぞかせた。 普通煎茶4キロの部に土屋鉄郎さん、相藤令治さん、相藤直紀さん、同10キロの部には丹野浩之さん、小平史郎さん、橋本立生さん、川崎好和さんが出品する。
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茶況(4月28日)出回り少なく取り引き限定的 静岡市中、県産一茶
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、前日の降雨の影響で出回りが少なく、限定的な取引となった。休業する問屋も多かった。市場、市中ともに1000円台の荷が増え、買い手に新茶商戦用から年間用へと仕入れを移行する動きも出始めた。市中問屋は「値が下がってきたので、2000、3000円台は無理に手を出さない。上物にも満腹感があり、焦って買わなくてもいいというムードが漂っている」と指摘する。 29日は各産地から一斉に荷が届き、荷口も増える見込み。八十八夜(5月1日)前の取引のヤマ場となり、買いの傾向と相場が注目される。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 8,808キロ(県内5,931キロ、
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デジタル茶況(4月28日)雨後で取引小休止
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、前日の断続的な雨の影響で摘採を見送った生産者が多く、取引は小休止となった。今期の一番茶取引の傾向について、市中あっせん業者は「葉に力がないため蒸しが強いと赤くなる。水色重視の買いが目立つ中で、そうした荷は売れ残ってしまう」と話した。 藤枝 JA大井川藤枝工場は2工場から4口642キロが上場し、4100~2400円で取引された。高値はやぶきたの形状物。前日の雨で数量が少なく、片付きは早かった。摘採が本格化し、29日は数量が膨らむ見込み。 島田、金谷、川根 川根では本年度の全国茶品評会に向けた出品茶の製造が始まった。
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「結婚してください!!」茶畑の中心で愛を叫ぶ 菊川市がイベント、市制20年祝う声も【動画あり】
菊川市は27日、広大な茶畑に向かって絶叫するイベント「茶畑の中心で愛を叫ぶ」を同市本所の菊川中央公園で実施した。7~61歳の約20組80人が出場し、大切な人やまちへの思いを大声に乗せた。 今年で3回目。市制20周年と重なった今回は、記念事業の開幕イベントに位置付けた。「パパ、ママ、大好きだよ」「菊川市20周年おめでとう」など、家族や地域に愛情を伝えるメッセージが目立った。プロポーズの練習と前置きして「結婚してください」と絶叫する出場者もいた。 イベントに先立ち、地元の書道教室と常葉大菊川高ダンス部がパフォーマンスを披露して会場を盛り上げた。芝生広場では市内のブラジル人学校など各種団体がブ
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茶業発展祈願し献茶 礎築いた「3茶祖」へ奉納 静岡・臨済寺茶祖堂
静岡市内の製茶問屋などでつくる静岡茶商工業協同組合は27日、茶業の礎を築いた「3茶祖」に新茶を奉納する献茶式を同市葵区の臨済寺茶祖堂で行った。茶業関係者ら約40人が業界の発展を祈願した。 3茶祖は、中国から茶の種を持ち帰り日本で初めて茶を栽培したと伝わる栄西禅師、同区栃沢出身で静岡茶祖とされる聖一国師、同区生まれで喫茶儀礼を伝えたとされる大応国師。同組合の岩崎正樹理事長や難波喬司市長らが3茶祖の像の前に同区足久保地区で手摘みされた本山茶を供えた。 難波市長は「皆さんと一緒に、市に根付いている茶の文化や産業をもり立てていきたい」と呼びかけた。
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茶況(4月27日)全体的に相場軟調 静岡茶市場、県産一茶
静岡市中の県産一茶は、少量選別買いの傾向が続き、取引は全体的に軟調に推移した。多くの買い手が雨後2日目の品質を「コワ葉化が進んでいる」と評価し、値押し要因とした。 取引価格帯は坂部は2000円台、磐田は1000円台半ばが中心。勝間田は500円下げの3000円台半ばから2000円台半ば、小笠は3000台後半から2000円台後半。 静岡茶市場には天竜や富士、富士宮などからも入荷があり、産地の顔ぶれがさらに広がった。 降雨後のつゆが朝まで残り、きょうの摘採を見合わせた工場が多い。市中、茶市場ともに28日の荷は限定的となる見通し。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 41,076キロ
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地元産の新茶がずらり 来場者でにぎわう 掛川・とうもんの里
掛川市山崎の農村文化発信施設「とうもんの里総合案内所」で27日、恒例のとうもん新茶まつりが始まった。地元産の新茶の試飲サービスや農産物販売を展開し、大勢の来場者でにぎわった。28日まで。 掛川と袋井の両市から各種の新茶が届いた。施設を運営するNPO法人とうもんの会のメンバーは、ホットプレートを使った製茶を実演した。山下みさお理事長は「天候不順で新茶がそろうか心配だったが、間に合って良かった。田園の風景を守っていきたい」と話した。 雨の影響で、茶娘衣装の着付けと茶摘み体験は28日に延期した。
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デジタル茶況(4月27日)荷数増も小口の買い目立つ
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、本格稼働する工場が増え、一荷主当たりの数量も伸びた。ただ末端消費が低迷する中で繰り越し在庫を抱える買い手の多くが小口仕入れに徹している。 製造本数が多い品は荷さばきに難航する傾向が強い。あっせん業者は「5本買ってくれれば御の字。このまま出回り数量が最盛期水準になれば、行き場に困った荷であふれてしまう」と嘆く。 早場所の磐田や初倉では良品の製造に徹し、3000円前後で一茶の生産を終えた工場もあった。市中問屋は「突出して良い荷には買い手がしっかりと付いている」と話す。 藤枝 JA大井川藤枝工場は5工場から9口903キロが上場し、4800~2800円で取引さ
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茶況(4月26日)今期最多の上場量 静岡茶市場、県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、山間地などの遅場所を除いて各産地が出そろい、今期最多の入荷となった。開場直後から、雨後の芽合いの変化を指摘する買い手と、相場維持を図る売り手との攻防が続いた。 本山筋は500円前後の下げ。藁科は5000円台前半、足久保は手摘み物が1万円前後、玉川は5000円台中心の手合わせ。袋井は4000円から2000円台半ば。初倉は2000円前後が中心。週末にかけて一茶の摘採を終える小規模生産者も出始める。 静岡市中は荷口が増え、雨前から700~500円下げる荷が多かった。勝間田は4000円から2000円台半ばでまちまち。榛原は3000円台半ばから2000円前後、小笠は4000
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デジタル茶況(4月26日)雨後で値押し目立つ展開
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は産地の顔ぶれがほぼ出そろった。降雨による小休止をはさんだため、買い手は芽伸びを指摘して値押しを続ける展開が目立った。買い気も鈍く、特に大口の荷は手合わせまでに時間を要した。 早場所は2000円前後の取引が中心で、相場は全体として軟調に推移。初荷で2000円を割り込む工場も散見された。生産者からは「この安さではとても続けられない。今期でやめる農家もどんどん出てくるだろう」との声が続出している。市中あっせん業者は「末端で売れていないのか、買いの本数が少ない。下の荷は買いたたかれてしまう」と話す。 藤枝 JA大井川藤枝工場は4工場から9口1053キロが上場した。
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黄金に輝く“幻の茶”「きら香」 袋井で初摘み 生育順調
一番茶のみ白い新芽を伸ばす希少品種で、「幻の茶」と言われる白葉茶「きら香」の初摘みが25日、袋井市岡崎の竹内清美さん(76)の茶園で行われた。黄金色に輝く生葉約200キロを刈り取った。 きら香は1989年に竹内さんが発見したやぶきたの突然変異種で、アミノ酸が豊富で苦みが少なく、濃厚な甘みやうまみが特徴。挿し木を繰り返して少しずつ生産量を増やし、2006年に品種登録された。現在は市内の計約3千平方メートルの茶園でのみ栽培されている。 竹内さんによると、生育は順調。「近年の中で特に質が高い。ぜひ味わってほしい」と話した。40~50度の少なめの湯で入れのがお勧めという。
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茶況(4月25日)雨で静岡県産一茶取引小休止 鹿児島は最終盤
各地で前日に雨が続き、静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は小休止となった。各産地は天気の回復を受けて生産を再開した。26日は市中、茶市場ともに産地の顔ぶれや荷口が今期最多を更新する見通し。 静岡茶市場の県外産一茶は、鹿児島本土物が最終盤で、荷の中心は宮崎県産。鹿児島産の取扱量は前年と比べて2割程度落ち込んでいる。例年、先行産地の鹿児島の生育状況が本県の園相と共通する傾向があり、茶市場職員は「鹿児島産は早期に芽のがさつきが目立った。数量の心配もあるが、雨後の品質が気になる」と警戒する。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 7,175キロ(県内60キロ、県外7,115キロ) 宮崎
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デジタル茶況(4月25日)雨後で小休止 明日取引本格化
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨後で取引が小休止した。24日の茶市場に今期初めて1万キロ超が上場し、ようやく盛期入りのムードが出てきた。26日は市中、茶市場ともに産地の顔ぶれと荷口が一段と増える見込み。 今期の県産一茶の出来栄えについて市中問屋は「各地とも全体的に味が濃く、まとまっている印象。値段と品質のバランスの見極めがとりわけ重要なシーズンになる」と話した。 藤枝 前日の雨で取引は行われなかった。生産者と茶商らは雨後の様変わりを懸念している。 島田、金谷、川根 前日の雨の影響で、川根地域は取引がなかった。早場所の島田市川根町や地名など南部地域で摘採が始まった。 榛原、相
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丸山製茶 茶農協継承 掛川で25日から生産
担い手不足で2023年8月に解散が決まった富士東製茶農協(掛川市東山)の運営を、地元茶商の丸山製茶(同市板沢)が引き継いだ。25日から、同社の「富士東茶工場」として新茶を生産する。 富士東製茶農協が操業を始めたのは1940年。協同組合の発足は掛川市周辺では先駆けだったという。東山の茶はしっかりとした味わいが特徴で固定ファンも多い。ただ、所属する茶農家は20年前と比べて半減し、高齢化も課題だった。 茶価の低迷により運営が苦しくなる中、複数の若手が組合を去ることを契機に昨夏、幕を下ろすと決めた。若手の1人、松浦永治さん(44)は「先に辞めた方が得になる状況だった」と経営の厳しさを語る。 丸
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茶況(4月24日)盛期入りも買いに温度差 静岡市中、静岡茶市場県産一茶
静岡市中の県産一茶は雨前に摘採を進めた各産地から荷が届き、盛期入りの様相を見せた。上物の人気銘柄は予約完売する一方、大口の荷などは商談に時間を要するなど買い方に温度差がある。磐田は3000円から2000円前後。坂部は3000円台、初倉は2000円台の荷が中心。金谷は6000円台半ばから前半で手堅くまとまった。 静岡茶市場の県産一茶では、本山筋の選別買いが目立つ。手摘み物は1万円台を保つが、足久保や藁科など出荷産地が増えたことから、5000円台の荷では買い疲れの気配も出てきた。初荷を届けた生産者は「相場が厳しい。選別買いが徹底されているため、品質には注意を払いたい」と話した。 ◇静岡茶市場一
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デジタル茶況(4月24日)雨前の荷集中で今期最多の荷
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、雨前に摘採した荷が集中し、産地と荷口の数がともに今期最多となった。雨後となるあすの取引小休止を見越し、先買いに動く買い手が目立った。 早場所は一茶生産の折り返しを過ぎ、相場が固まってきていて連日500円前後の下げ。2000円台を割る荷も出始め、全体に軟調ムードが漂っている。市中あっせん業者は「値の上下差が激しい。さばくのに苦労する荷が一定数ある」と語る。 これから摘採が本格化する県東部の生産者は「この相場状況を見ていると、例年よりもさらに厳しいシーズンになりそうだ」と懸念する。 藤枝 JA大井川藤枝工場で初取引が行われ、4工場から8口404キロが上場し
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新茶シーズン幕開け 藤枝で初取引 形状物に引き合い
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場で24日、新茶初取引が行われた。前年より7日遅い。茶業関係者ら約80人が新茶シーズンの幕開けを祝った。 市内の4工場から8口計404キロが上場し、最高値はやぶきたの6300円。茶商らが茶葉の形状や水色、香りを吟味し、取引が成立すると威勢のよい手合わせの音が響いた。高値でも形状物は早く片付いた。 初取引に先立ち、式典が開かれた。同JAの杉山芳浩組合長は「一人でも多くの方により良い茶を飲んでいただき、活発な取引につながることを祈念する」とあいさつ。生産者を代表し、同JA茶業協議会藤枝支部の杉村金光支部長は「ここ数日の温かさで一斉に新しい芽が出ている。心配した霜
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【時評】川勝県政15年と本県茶業界 「協創」で次世代へ道開く(小泊重洋/地紅茶学会顧問)
川勝平太静岡県知事が15年に及ぶ知事職を辞する。本県茶業界との関わりを振り返ってみたい。私事だが、21年ほど本欄を書き続けている。時評ゆえに、その時々の出来事を書いているので、日記代わりになる。 2009年、本県で国民文化祭が開かれた。「日本人にとって茶の湯とは何か」というシンポジウムを企画して、基調講演を当時静岡文化芸術大学長であった川勝さんにお願いした。「茶の文化と文明」という題であった。しかし、急に県知事に就任したため、沙汰やみになった。川勝さんは人も知る茶文化の研究者でもある。 すぐに、静岡に日本の理想郷を作ろうと走り出した。お茶では、茶の都構想を打ち出した。どのようなものができ
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生育進み、品質良好 市内8工場から上場 掛川で新茶初取引
掛川茶市場は23日、掛川市千羽のJA掛川市本所で初取引を行った。3月の冷え込みを受けて前年より8日遅い開幕となった。生産者と茶商、行政関係者が式典に出席し、取引の活況を願った。 市内南部、東部などからの8工場から11口計1066・8キロが持ち込まれ、やぶきたやさえみどりが上場した。売り手と買い手が価格交渉を行い、取引が成立すると3回手をたたく「手合わせ」の音を各所で響かせた。最高値は3万円だった。 市は今期から、生産者と茶商が連携して適正価格を形成する「茶業版フェアトレード」を推進する。取引に先立ち行われた式典で、取引運営委員会の堀内尚委員長は「農家と茶商は一蓮托生(いちれんたくしょう)
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茶況(4月23日)上場量の低迷続く 静岡市中、県産一茶
静岡市中の県産一茶は、顔ぶれに前日と変化は見られず、雨後のつゆを懸念して操業を見送った工場があったため荷口は少なかった。磐田は3000円台が中心。初倉は摘期終盤でも3000円台後半を保つ品もあったが、主流は3000円前後。坂部は4000円台半ばから3000円台後半、品種物は2000円台後半で取引された。 静岡茶市場でも県産一茶の取扱数量が前日比約6割となった。12日の初取引以来、いまだに5000キロを超える開場日がない。市中問屋は「24日の雨予報に備えて明日は一斉に荷が出てくるだろうが、ここまで低調なムードで盛期を迎えるのは初めて」と話した。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立
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新茶取引、間近に 静岡茶市場で場内見学ツアー 27日から5月6日
静岡茶市場(静岡市葵区)で27日~5月6日、場内見学ツアーが行われる。一般客が普段入れない市場内を見て回り、最盛期の新茶取引を体感できる。 製茶問屋と仲介人らがそろばんをはじいて価格交渉する「相対取引」を見学したり、産地や製法が異なる茶を比べて鑑定方法を学んだりすることができる。市場の内野泰秀社長が厳選した茶を味わうコーナーもある。 全日午前6時から同8時20分。定員は各日10人で、参加費は1人4000円。旅行企画のそふと研究室(同区)のウェブサイトから申し込める。 問い合わせはそふと研究室<電054(272)0525>へ。
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袋井、森の新茶初取引 質良し、手合わせ響く 前年より9日遅く
袋井市と森町で23日、新茶初取引が行われた。いずれも前年より9日遅い。両市町の取引所で開所式が開かれ、茶業関係者やJA、市町の職員らが新茶シーズンの到来を祝った。 同市岡崎の茶ピア取引所での式典には約100人が出席した。7口52キロが持ち込まれ、最高値は例年、袋井茶の語呂合わせで2万9618円だったが、今年は質が高く3万円で取引された。売り手と買い手が一対一で価格交渉する相対取引が行われ、JA職員と茶商の商談が成立すると手合わせの音が響いた。 同町森の町茶業センターでは関係者約60人が手締めを行い、茶業のさらなる発展を祈願した。式典終了後の取引には例年より多い16口67キロが上場。町内の
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デジタル茶況(4月23日)出回りまばら 活気に欠ける
静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、雨後のつゆを気にして操業を取りやめた工場が多かった影響で、入荷がまばらだった。市中は坂部、磐田、初倉が中心で、順調に商談が成立。平均価格帯は3000円台半ばで推移した。初荷の上級品では7000円台~6000円台があった。 市中問屋は「品質は悪くないが、活気に乏しい」と語る。あっせん業者も「それほど買い気が強いわけではない。今日は入荷が少なく苦労しなかったが、明日一気に荷が増えたときにどうなるか」と気をもむ。 島田、金谷、川根 川根地域の初取引が行われ、下長尾や久野脇からやぶきた4口36キロが上場した。40888~10800円で取引された。平均単価は159
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川根で新茶初取引 生産者ら開始祝う
川根地域の新茶初取引が23日、川根本町地名の農林業センターで開かれた。生産者や茶商ら約50人が集まり、シーズンの始まりを祝った。 下長尾や久野脇からやぶきた4口36キロが上場した。茶商が茶葉の形状や、水色、香りなどを確認した後、取引がスタートした。高木郷美さん(67)=同町下長尾=の手摘みのやぶきたが、最高値となる4万888円で手合わせとなると、会場から歓声が上がった。落札した山関園製茶=島田市川根町=の山下真臣社長は「例年より全体的に完成度が高かった。良いものはしっかり評価していきたい」と話した。
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本格的な日本茶 手軽に 「つゆひかり」のプレミアムティーバッグ 山亜里製茶(御前崎市)【静岡ものづくり最前線】
湯を注ぐだけで家庭や職場、アウトドアなど幅広い場面で本格的な日本茶が楽しめる。深蒸しした御前崎市特産の茶品種「つゆひかり」の茶葉を1袋5グラム詰めた。まろやかな味わいと豊かな香りが特徴。茶の味や魅力を競う「日本茶アワード2023 煎茶ティーバッグ部門」で入賞した。 湯の適温は80度前後。注いでから30~60秒ほど茶葉が広がるのを待つ。取り出す際、袋の中にうまみ成分が残らないように少し揺らすのがポイント。つゆひかり茶の色は抹茶のように濃いが、のどごしはスッキリ爽やか。渋みも少ないため、お菓子づくりの材料としても人気が高い。 近年、日本茶を取り巻く環境は多様化した。急須で茶を入れる家庭が減っ
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「急須ない」首都圏20代男性の8割超 静岡県が飲用実態調査 オフィス需要掘り起こし狙う
20代男性の8割以上は急須を持っていない-。静岡県が首都圏の消費者を対象に行った茶の飲用実態調査で、若年層のリーフ茶離れの傾向が明らかになった。県は、ペットボトルやティーバッグなどへの飲用形態の多様化が消費低迷の一因と分析。「消費拡大には、オフィスでの消費や新たな飲用習慣の提案が必要」と指摘する。 調査は首都圏のオフィスワーカー500人(男女各250人)に実施。家庭におけるドリンクの飲用種別や職場での緑茶の消費実態を調べた。年代別・性別の急須所持率は、50代女性の60・3%が最高で、40代女性46・0%、50代男性41・3%と続く。女性は20代(25・8%)が最も低く、男女ともに若年層の急
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自分たちで作ったお茶、いい匂い! 静岡・大川小中生が「手もみ」体験 5時間かけ完成【動画あり】
静岡市葵区日向の小中一貫校大川小中で22日、児童生徒が茶の手もみを体験した。同市茶手揉(もみ)保存会の牧野力雄会長ら3人に指導を受け、前日に手摘みされた「やぶきた種」約1・5キロを手もみした。 同校で毎年この時期に行われている行事。3、4、8年の児童生徒や教諭ら計10人ほどが参加。枝先の新しい芽とその下の2枚の葉を摘む「一芯二葉」で丁寧に摘まれた生葉を蒸し上げた後、「ホイロ」を使い手のひらですり合わせる「もみ切り」、手で押し出すようにして葉の水分を飛ばす「でんぐり」などの製茶の全工程に取り組んだ。 5時間ほどの作業で、300グラム弱の新茶が完成した。児童らは早速味見をして、新茶特有のすが
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茶況(4月22日)早場所、盛期入りへ 静岡市中、静岡茶市場
静岡市中の県産一茶は、早場所からやぶきたが届いた。各産地とも雨後で出荷数量が限られ、取引はスムーズだった。あっせん業者は「早場所はわせ品種が片付いてきた。今週からようやく盛期入り」とみる。県中部の生産者は「芽伸びがまばらで、収量が昨年の半分ほどになる可能性もある」と警戒する。 静岡茶市場でも、わせ品種中心だった磐田や初倉の荷がやぶきたへと切り替わった。色味と芽合い重視の買いが続き、水色に難がある荷では2000円台の取引も見られた。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 16,135キロ(県内4,159キロ、県外11,976キロ) 清水 18,000~6,000 美和 1
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摘みたて「山の息吹」 来庁者へ新茶振る舞う 島田市役所
島田市は22日、市役所1階ロビーで来庁者向けの新茶の呈茶サービスを開始した。24日まで。 20日に市内で摘採したばかりの甘みとうまみの強い「山の息吹」が提供された。日本茶インストラクターが急須でお茶を入れ、茶娘が来庁者に配った。 新型コロナウイルス禍の影響で中止が続いていたが、5年ぶりに開催した。
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香る新茶 輝く新芽 川根本町で手摘み丁寧に
川根本町下長尾の茶農家高木郷美さん(67)の茶園で22日、新茶の手摘みが行われた。地元住民約20人が参加し、丁寧に新芽を摘み取った。 大井川沿いの茶畑で育ったやぶきたの生葉約90キロを収穫した。手摘みすることで切り口が酸化しにくくなるとともに、柔らかい新芽だけを選んで摘採するため雑味の少ないお茶に仕上がるという。高木さんは「適度な気温と雨で生育は順調」と話した。
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デジタル茶況(4月22日)雨後で小口出荷 やぶきたに切り替え
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、品種物からやぶきた中心に切り替わった。前日の降雨の影響で、少量出荷の工場が多く見られた。取引は円滑に進んだものの、各産地とも相場は軟調。品質差が目立ち、価格幅が2000円ほど開いた産地もあった。 市中のあっせん業者は「産地と量が増えてくると、下物の荷さばきが一段と難しくなる」と懸念する。 雨による土壌の水分量や芽伸びの不均衡に悩む生産農家の声が多く聞かれた。県中部の生産者は「今年は特に摘採の見極めが難しい。欠点があると一気に値が崩れるため、難しい状況が続きそうだ」と話した。 島田、金谷、川根 初倉地区では、わせ品種が片付き始め、明日からやぶきたの摘採が
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茶況(4月21日)やぶきた入荷で買い本格化 静岡茶市場県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、主要品種やぶきたを上場する産地が広がり、取扱量は前日から倍増した。沼津と金谷からは品種物の初荷が届いた。買い手は今期最多となり、新茶商戦に向けた仕入れが本格化の兆しを見せた。形状物が少なく、本山筋の荷に引き合いが強い。ただ、先行の県外産地と同様、県内産も摘採回数が少ない段階でコワ葉化が進む傾向が見られる。JA職員は「芽ががさつくと一気に値が下がる」と警戒する。 静岡市中は初倉や相良などからやぶきたの初荷が届き、おおむね前年並みの値がついた。少量選別買いの向きがあるものの、5000円台から4000円台半ばの手合わせが多い。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立
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デジタル茶況(4月21日)やぶきた入荷 買い手関心高く
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、早場所を中心に各地からやぶきたが出回り始めた。茶市場には開場前から茶商が多数詰めかけ、主力品種の今期の出来栄えに高い関心を示した。商談はおおむねスムーズに成立し、相場は各産地とも前年並みかやや高値でまとまった。 買い手からは「顧客から新茶がほしいという要望が増えてきた。やぶきたの良品を中心に手当てしたい」(郡部問屋)という前向きな声が聞かれた。一方で「値段が予想よりしっかりしていた。目当ての工場の荷が出てくるまで待つ」と慎重姿勢を維持する問屋も散見された。 島田、金谷、川根 川根地域の早いところでは、さえみどりの手摘みが始まった。生産者の1人は生葉で80
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左馬助公しのび 御前崎で献茶式 茶業と地域発展祈る
新茶シーズンに合わせて御前崎市新野の住民有志ら約40人が21日、戦国時代に旧新野村を治めていた新野左馬助公を祭る神社に新茶を献上した。左馬助公の遺徳をしのぶとともに、さらなる茶業発展と地域振興を願った。 献上茶式は地元の伝統行事の一つ。「新野左馬助公顕彰会」が企画した。神事では宮司が祝詞を上げ、同地区で収穫された新茶をささげた。式後は献上した茶葉で茶を入れ、参加者全員で献杯した。同会の村松彰会長は「今年も4月に入り地域が緑一色になった。新茶が収穫できることに感謝したい」と述べた。 市によると、戦国武将だった新野左馬助は今川氏の一族で、現在の新野地区の礎を築いたとされる。 (御前崎支局・
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茶況(4月20日)上物に買いが集中 静岡市中県産一茶
静岡市中に出回った県産一茶は磐田、初倉、相良、坂部と前日と同じ顔ぶれ。上物に買いが集中する傾向が続き、水色が劣る品は評価が芳しくない。磐田は4000円台後半から3000円台での取引。相良の良品は前日から値を下げたものの、7000円前後で商談が成立した。週明けの雨予報を懸念する声が上がった。 静岡茶市場の県産一茶は小笠と有度などから初荷が届いた。美和の手摘みは高評価が続き、1万円台半ばで取引された。本山筋は来週半ばから月末にかけて稼働工場が増える見通し。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 9,846キロ(県内1,779キロ,県外8,067キロ) 清水 8,800~5,500
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デジタル茶況(4月20日)買い手慎重、わせ品種に満腹感 静岡市中、静岡茶市場の県産一茶
静岡市中の県産一茶は、磐田、初倉、坂部の荷が中心。静岡茶市場には小笠と有度から初荷が届いた。 出荷産地が広がる一方、「買い手が想定以上に仕入れに慎重。新茶商戦のムードがほとんど感じられない」(あっせん業者)。シーズン序盤で上物を求める茶商が多く、県外物の出回りで手当てに一巡感があるわせ品種には満腹感が見られる。 県中部の生産者は「同じ畑でも生育がまちまちで、無理をして摘もうとすると芽ぞろいが悪くなる。今シーズンは摘採タイミングの見極めが難しい」と話す。 榛原、相良 収穫時期を前に雨が続いていることから、生産者は芽伸びを確認している。牧之原市内のある生産者は「雨や気温が適度で、成長は順
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響く手合わせ 島田で新茶初取引 最高値1万2000円
島田地域の新茶初取引式が19日、島田市中河町のJA大井川島田支店で行われた。生産者や茶商ら約200人が集まり、今期の茶の活発な取引に期待を込めた。 初取引は生育が早かった昨年より4日遅く、例年並みとなった。初倉と湯日から、つゆひかり、さえみどり、やぶきたの3口90キロが持ち込まれた。買い手側は、荒茶の形状や色を吟味。鐘の音で取引が始まると、スムーズに進行し、各所で成立を告げる「手合わせ」の音が響いた。平均単価は8311円で、最高値は1万2千円だった。 湯日第一茶農協の古沢義晴組合長(65)は「4月に入って一気に暖かくなったことで、色の良いお茶に仕上がった」と喜びを口にした。 (島田支局・
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響く手合わせ 島田・金谷で新茶初取引 形状や水色よく
金谷地域の新茶初取引が19日、島田市のJA大井川五和支店で行われた。生産者や茶商ら関係者が新茶シーズンの幕開けを祝った。 わせ品種の「山の息吹」がごく少量上場し、1キロ当たり8888円で取引された。買い手側は荒茶の形状や色、香気などを吟味し、取引が成立すると威勢よく手合わせした。茶商の一人は「形状や水色がよい」と評価した。 初取引に先立ち、開所式が行われた。同JAの板谷隆輝常務理事は「茶価の低迷など状況は厳しいが、品質を第一に生産者と歩んでいきたい」とあいさつした。 (島田支局・寺田将人)
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高品質の新茶に期待 菊川で初取引
菊川市和田のJA遠州夢咲茶業振興センター「サエリア」で19日、新茶初取引が行われた。3月の冷え込みを受けて前年よりも4日遅い幕開け。生産者と茶商、行政関係者約140人が式典に出席し、新茶シーズンの到来を祝った。 持ち込まれた荷は1工場2口で計32・8キロ。「やぶきた」と「おおいわせ」が上場した。売り手と買い手が価格交渉を行い、取引が成立すると手をたたく「手合わせ」の音を響かせた。最高値は、茶業関係者にとって良い一番茶期になるよう願いを込めた3万7410(みんなよい)円だった。 同JAによると、2、3月の降水量は十分で、気象災害はなかったという。取引に先立ち行われた式典で河原崎友二組合長は
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茶況(4月19日)芽合い重視の取引 静岡市中県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、磐田の荷口が増え、初倉、清水小島から初荷があった。さえみどりなどのわせ品種が中心。芽合い重視で商談に臨む買い手が多く、棒などが混じる荷は厳しく値押しされた。やぶきたの良品は足早に取引が成立する傾向が連日続いている。清水小島の手摘みの上級品で30000円台の取引があった。 ◇ 静岡市中の県産一茶は、相良と坂部から初荷が届いた。磐田は5000円台~3000円台で軟調気味。相良はやぶきたの上物で7000円台後半の取引があった。初荷は各産地、おおむね前年同額でスタートしている。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 16,904キロ(県内2,109キロ、県外14,
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デジタル茶況(4月19日)早場所の品種物で荷口増加 静岡市中・静岡茶市場 県産一茶
静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、早場所を中心に工場の顔ぶれが増え、茶商の関心が高まり始めた。産地は磐田、初倉、坂部、相良など。わせ品種の荷が多い。初倉や磐田で稼働を重ねている工場の荷は、前日から500~1000円下げて商談が成立した。 市中では、引き続き県内物のやぶきたを求める声が強い。JA職員は「市況を見る限り、芽合い重視の仕入れ姿勢が強い。適期を見極めるよう農家に呼びかけている」と話す。 島田、金谷、川根 島田地域の初取引が行われ、初倉と湯日から3口90キロが上場した。平均単価は8311円、最高値は1万2千円。出回り量は限られたが、品質は良好でスムーズな取引となった。 榛原、相
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菊川で新茶初取引、手合わせ威勢よく やぶきた、おおいわせが上場
菊川市和田のJA遠州夢咲茶業振興センター「サエリア」で19日、新茶初取引が行われた。3月の冷え込みを受けて前年よりも4日遅い幕開け。生産者と茶商、行政関係者約130人が式典に出席し、新茶シーズンの到来を祝った。 持ち込まれた荷は1工場2口32・8キロ。「やぶきた」と「おおいわせ」が上場した。売り手と買い手が価格交渉を行い、取引が成立すると手をたたく「手合わせ」の音を響かせた。 同JAによると、2、3月の降水量は十分で、気象災害はなかったという。取引に先立ち行われた式典で河原崎友二組合長は「日増しに茶園の緑がのり始めて、生育も良好で最高の品質が期待できる。明るい茶業にしていきましょう」とあ
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島田地域で新茶初取引 初倉、湯日から90キロ
島田地域の新茶初取引式が19日、島田市中河町のJA大井川島田支店で行われた。生産者や茶商ら約200人が集まり、今期の茶の活発な取引に期待を込めた。 初取引は生育が早かった昨年より4日遅く、例年並みとなった。初倉と湯日から、つゆひかり、さえみどり、やぶきたの3口90キロが持ち込まれた。買い手側は、荒茶の形状や色を吟味。鐘の音で取引が始まると、スムーズに進行し、各所で成立を告げる「手合わせ」の音が響いた。平均単価は8311円で、最高値は1万2千円だった。 湯日第一茶農協の古沢義晴組合長(65)は「4月に入って一気に暖かくなったことで、色の良いお茶に仕上がった」と喜びを口にした。
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金谷地域で新茶初取引 わせ「山の息吹」ごく少量上場
金谷地域の新茶初取引が19日、島田市のJA大井川五和支店で行われた。生産者や茶商ら関係者が新茶シーズンの幕開けを祝った。 わせ品種の「山の息吹」がごく少量上場し、1キロ当たり8888円で取引された。買い手側は荒茶の形状や色、香気などを吟味し、取引が成立すると威勢よく手合わせした。茶商の一人は「形状や水色がよい」と評価した。 初取引に先立ち、開所式が行われた。同JAの板谷隆輝常務理事は「茶価の低迷など状況は厳しいが、品質を第一に生産者と歩んでいきたい」とあいさつした。
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コラム窓辺 新茶の季節に思うこと(久保田香里/静岡理工科大法人本部広報部長)
先日、静岡茶市場の新茶初取引の場に行ってきました。市場開設以来、一番早い日とのことで、活気ある雰囲気を拝見できました。 私は子どもの頃から日本茶が大好きです。祖母からは「お米とお茶はいいものを選びなさい。その二つがおいしければおかずは工夫でどうにでもなる」と言われて育ちました。その教えに忠実に、朝はまず家族分のお茶をできるだけおいしく入れることから始まります。 15年ほど前、茶葉の消費低迷に対し、デザイン学生がアイデア提案するプロジェクトに数年間取り組みました。そのとき、とても印象に残ったシーンがあります。茶業関係者の「ペットボトルに押されてしまって」という説明を聞き、学生たちは「ペット
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茶況(4月18日)形状物に引き合い 静岡市中県産一茶
静岡市中の県産一茶は、磐田と初倉から連日入荷した。やぶきたの形状物が高評価だったが、わせ品種は出来栄えにばらつきが見られた。初倉は前日からほぼ横ばいの値で商談がまとまった。あっせん業者は「まだ相場が立つ段階ではない。19日以降に産地が増えるので、買い手の傾向と値がはっきりしてくる」と見通す。 静岡茶市場の県産一茶は磐田の工場の顔ぶれが増えたほか、本山筋の賤機と浜松から初荷が届いた。1000キロに満たない上場が続くが、荷口は増加傾向にある。19日は初倉、島田、美和などが入荷する。県外産一茶は現荷が少量で、鹿児島県本土物と宮崎県児湯の見本売りが中心だった。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
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摘採期月末から5月上旬に集中 JA静岡経済連、生育調査
JA静岡経済連は18日までに、今期の静岡県内産一番茶の定期生育調査結果をまとめた。静岡県の主力品種やぶきたの摘採時期は、前年と比べて5日ほど遅くなる見通し。 静岡県内の茶園13カ所で16日、新芽の数や長さ、病害虫の発生状況などを調べた。3月の気温低下で新芽の生育は遅れたものの、適度な降雨が寄与し、その後の生育は良好という。全域で病害虫の発生は少なかった。 島田や掛川など平たん地の盛期は28日~5月4日、川根や天竜など山間地は5月3~9日となる見込み。早場所と遅場所の摘採期の開きは小さく、短期集中型の生産が予想される。 経済連は「需要に応じた良質茶生産に向け、計画的な摘採に努める」として
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茶業振興と地域発展を祈願 静岡市葵区足久保、農家ら献茶式
静岡市葵区足久保地区の茶農家でつくる「足久保茶研究会」は17日、同区足久保奥組の法明寺で献茶式を行った。地域住民ら約20人が集まり、茶業振興と地域の発展を祈願した。 鈴木清貴会長(71)らが同寺の観音堂に祭られている千手観世音菩薩(ぼさつ)に新茶を供えた。参加者は一人ずつ焼香し、観音像の前で手を合わせた。式典後、参加者は14日に摘んだばかりの新茶を菓子とともに味わった。 聖一国師が中国から持ち帰った茶の種をまいたと伝わる足久保地区は、静岡茶の発祥の地とされる。鈴木会長は「これから今年の茶取引が本格化していく。茶農家だけではなく地域住民にも、足久保茶やその歴史に親しんでもらえたらうれしい」
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デジタル茶況(4月18日)静岡茶市場と市中 磐田と初倉から入荷
静岡県産一茶は磐田や初倉が静岡茶市場と静岡市中に連日入荷した。磐田は出回りの少ない形状ものに引き合いがあった。取引の価格帯は6000円台~3000円台とばらつきが見られた。市中には19日に坂部や榛原などから初荷が届く予定となった。週末から週明けにかけて入荷する産地が増えていく見通し。 あっせん業者は「初取引から1週間でようやく商売が始まる。今期は短期集中になる」と話す。
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記者コラム「清流」 作る人、売る人、買う人
静岡市葵区の茶問屋街は不思議なまちだ。市内中心部からほど近い一角に、市場と問屋、茶工場や小売店がひしめき合う。そこでは、茶という農産物をめぐる、濃密な駆け引きが繰り広げられている。 茶況担当として初の新茶期を迎えた。今年は静岡茶市場で過去最も早い初取引が行われたが、各地の生育は平年並みで、県内産一番茶の上場は過去最少。異例の幕開けとなった。 初取引から数日後。思わぬ高値がついた取引があった。仲介した市場職員にその理由を尋ねると、「昨日茶商さんとここの茶園を見に行ってさ」との答えが。はにかむ様子から、生産者への敬意と情が値に反映されたのだと悟った。 茶を作り、売り、買う、それぞれの立場が
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茶況(4月17日)磐田からやぶきたの初荷 静岡茶市場県産一茶
静岡茶市場の県産一茶は、磐田からやぶきたの初荷が届き、問屋数社が分け合った。市中問屋は「他産地がないので値が高くなるが、品質も伴っている」と評価する。美和、丸子からも少量入荷があった。 県外産一茶は、種子島が最終盤。今期は現地の生育状況が優れず、取扱数量が伸び悩んでいる。前年比で2割程度減少するとみられる。 ◇ 静岡市中には、初倉からやぶきたとわせ品種が届いた。早期に県内物を手当てしたい問屋から引き合いがあり、商談はスムーズに運んだ。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 16,854キロ(県内205キロ、県外16,649キロ) 美和 20,000 磐田 7,50
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新茶「ぬまづ茶」26日発売 JAふじ伊豆なんすん うまみと深い渋み
JAふじ伊豆なんすん地区本部(沼津市)は26日、愛鷹山麓で栽培した「ぬまづ茶」の新茶を発売する。鮮やかな水色とやぶきた本来の香りが特徴。今年もうまみと深い渋みのある新茶に仕上がっているという。 若い芽のみを使った高級茶「プレミアム素六」、贈答用に適した3種類の「霧・峰・露セット」などを取りそろえた。新商品のJ3アスルクラロ沼津がPRする「応援大使おすすめ新茶」は、厳選した茶葉をチームカラーと同じ青色の缶に詰めて販売する。 25日まで緑茶館ぬまづや製茶工場、支店、営農経済センターで予約を受け付けている。販売期間は6月14日まで。
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デジタル茶況(4月17日)静岡市中 県産一茶 初倉から
静岡市中の県産一茶は、初倉から荷が少量届いた。やぶきたとわせ品種で、おおむね前年並みの値で商談成立した。市中は19日前後から入荷する産地や数量が増え、県内物の取引が本格化する見通し。 静岡茶市場の県産一茶は磐田からやぶきたが入荷し、問屋数社で分け合った。県外産は鹿児島県種子島が最終盤にさしかかり、やぶきた中心の取引。品種物は1000円を割り込む荷が増えている。
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茶況(4月16日)静岡県産一茶 品種物が連日少量入荷 静岡茶市場
静岡茶市場の静岡県産一茶は磐田と本山筋の美和から品種物が連日入荷した。美和の「摩利支(まりし)」は2万5000円で取引された。磐田はおおいわせとさえみどりで、6000~4000円で商談がまとまった。初取引以来、産地の広がりや数量の増勢に欠ける状況が続いている。複数の問屋は「県内物の数がまだ少なく、連日品質を見ているだけ。仕入れの本番は来週から」と話す。 ◇ 静岡市中の県産一茶は、磐田から初荷が届いた。品種物で、5000円台半ばでの手合わせとなった。週明け以降と見込まれる県産やぶきたの出回りを待つ茶商が多い。あっせん業者は「鹿児島の荷に対して、買い手の慎重姿勢が顕著」とこぼした。 ◇静岡茶
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初取引記念 新茶缶と一煎パック限定発売 静岡茶市場
静岡茶市場(静岡市葵区)は、今年の新茶初取引を記念した新茶缶と一煎パックを数量限定で発売した。新茶は鹿児島県産のさえみどりを採用した。20グラム入りの缶は税込み800円、4グラム入りのパックは同200円。同市場事務所で販売している。 担当者は「静岡の新茶はこれからが本番。一足早く、新茶期の訪れを感じてほしい」と話す。 問い合わせは同市場<電054(271)4316>へ。
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デジタル茶況(4月16日)磐田から静岡県産一茶初荷 静岡市中、5000円台半ば
静岡市中に磐田から初荷が届いた。良好な品質が買い手に評価され、5000円台半ばで取引された。鹿児島県本土物一茶は3000円前後を中心に商談が成立した。 静岡茶市場には、静岡県産一茶が磐田と美和から連日入荷した。美和は2万円台の高値がついた。磐田はここ数日の好天を受けて芽の生育が進み、今週末にかけて稼働する工場がさらに増える見込み。JA担当者は「生産者にはミル芽での摘採を呼びかけている」と話す。
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家族だんらんのツールに 茶育セット「みんなでちゃちゃちゃ」 丸福製茶(静岡市葵区)【静岡ものづくり最前線】
消費が低迷する茶のおいしさ、楽しさを幼い頃から感じてもらう“茶育”セット。煎茶やほうじ茶、抹茶など好きなティーバッグをコップに入れ、水を注いで5分で味わい豊かなお茶のできあがり。子供が入れたお茶を両親や祖父母らが楽しむなど、家族の距離をさらに縮めるツールとしても支持を広げる。 水出しティーバッグはやけどの心配がない上、苦みや渋み、カフェインが出にくいため子供にも飲みやすい。レモングラスや玄米などを含む計6種類が用意され、複数のお茶を混ぜ合わせれば多彩な味が楽しめる。パッケージにはかわいらしいキャラクターのイラストを描き、水を入れてできあがるまでの時間に楽しめる塗り絵
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記者コラム「清流」 新茶生産を控えて
浜松市天竜区内各地で新茶の生育への関心が高まっている。生産者の高齢化や価格低迷といった課題を抱えるが、地域の主要農産物としての地位を保つ。 静岡茶市場の新茶初取引が史上最速となる12日に行われた。区内の盛期は今月下旬から5月以降となる。ある農家は「収穫時期が後になると、新茶商戦のムードに乗り遅れてしまう」と懸念する。 地域では近年、伝統的な煎茶作りに加え、抹茶原料の碾茶(てんちゃ)や紅茶などの生産に挑む農家の動きがある。春野町の60代農家男性は「時代が変わってもお客さんに必要とされるお茶を作るだけ。旬の時期の新茶が売れないなら、他の販売手段を考えれば良い」と前向きだ。試行錯誤の先に明るい
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茶況(4月15日)静岡県産一茶 本山筋の初荷、高評価 静岡茶市場
静岡茶市場は12日の初取引以来となる県産一茶が少量届いた。産地は本山筋の内牧と足久保、磐田豊田。買い手の関心は高く、本山は20000円、磐田は8000円で取引された。ともに前年比で約2000円高い。手合わせした問屋は「貴重な県内物の新茶。少しでも早く仕上げて小売りに回したい」と話した。16日も磐田から荷が届く予定。 ◇ 静岡市中は鹿児島県本土物一茶の取引が盛期で、中心価格帯は3000~2000円台半ばで推移した。静岡県産一茶は16日ごろに早場所からの荷が届き始めるが、産地の顔ぶれが広がるのは今週末以降の見通し。 ◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円) ▽成立 12,535キロ(県内
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食文化巡る観光企画で牧之原どうPR? 市役所で情報交換会
その土地ならではの食文化に触れる「ガストロノミーツーリズム」を活用した牧之原市のPR方法についての情報交換会がこのほど、市役所榛原庁舎で開かれた。 杉本基久雄市長や同市のシティプロモーションアドバイザー、地元の飲食店関係者らが出席した。地元食材を活用した官民連携の新メニュー開発や、茶摘み体験などの観光プログラム創出といった意見が出た。飲食店関係者は先行事例におけるサービスの価格を紹介し「ターゲットとする人数と単価のバランスが重要」と指摘した。 同アドバイザーの委嘱式も行った。米オリパラ委員会元日本代表駐在員のジョン・オオモリさん、東京五輪のサーフィン競技女子で金メダルを獲得した選手のコー
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もえぎ色の新芽、きれい! 磐田市内の児童100人が手摘み体験
新茶シーズンが到来し、磐田市の豊田東小4年生と大藤小3年生計約100人が15日、同市笠梅の茶園で茶摘みを体験した。地元特産のいわた茶に親しんでもらう「いわた新茶まつり」として、若手生産者でつくる磐田青年茶業研究会(森島康博会長)が5年ぶりに開催した。 子どもたちは、あかねだすきにかすり着物姿の茶娘と共に一面がもえぎ色に染まった茶園に入り、新芽を丁寧に摘み取った。豊田東小の山泉壮良君(9)は「きれいな色の葉を摘むのが楽しかった。飲むのも楽しみ」と話した。 同研究会は森島会長の茶園を体験の場として提供した。摘んだ茶葉は製茶して児童に配布し、味わってもらう。
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デジタル茶況(4月15日)鹿児島本土物中心の取引 静岡県産も少量入荷
静岡市中は鹿児島県産一茶メインの取引が続いている。本土物は前日入荷分に比べ、コワ葉化や水色の悪さを指摘される荷が減ったため、取引価格帯は3000~2000円台半ばが多く、小幅高となった。最終盤の種子島は1000円前後の手合わせが目立った。 静岡茶市場は、12日の初取引以来となる本県産一茶が少量上場した。産地は本山筋の内牧と足久保、磐田豊田で、20000~8000円で取引された。本山筋はいずれも手摘みの荷で、初上場日は前年より1週間ほど遅く、平年並み。生産者は「内容的には満足できるものができた。もう4、5日するとさらに品質が安定してくる」と語った。
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【動画】「ちゃっきり節」狐ケ崎遊園の開園時に作詞曲【しずおか学・地域のうた編】
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デジタル茶況(4月14日)有明と児湯から見本初上場 静岡茶市場 県外産一茶
静岡茶市場と静岡市中では本県産一茶の荷はなく、鹿児島県本土物一茶の取引が盛期を迎えている。 茶市場の県外産一茶は鹿児島県の有明、宮崎県の児湯から見本が初上場。鹿児島県本土物の上物や2000円台を中心に取引はスムーズに運んだ。穎娃のあさつゆを手当てした問屋は「水色と味の乗りの良い物の絶対数は多くないが、上級の品質は悪くない」と評価した。 静岡市中の鹿児島県本土物の中心価格帯は、前日比ほぼ横ばいの2000円台半ばから前半で推移。5000円台のさえみどりなど、良品に複数の引き合いがあった。あっせん業者は「ようやく様子見の段階を過ぎ、買い手に仕入れのエンジンがかかってきた」と話す。 静岡茶市場
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茶道の流祖しのび献茶式 宗徧流浜松支部、会員200人参拝
茶道の宗徧(そうへん)流浜松支部は14日、流祖の山田宗徧(1627~1708年)をしのぶ献茶式を浜松市中央区の鴨江寺で開いた。会員ら約200人が参拝した。 同支部の担当者が流祖に自分の息がかからないよう覆面(マスク)をして茶をたてた。参拝者は流祖の遺徳に思いをはせながら静かに手を合わせた。渥美宗世支部長は「若い人にも茶道という日本の伝統文化が伝えられるよう活動していきたい」と話した。 山田宗徧は千利休の孫・宗旦(そうたん)の弟子。同支部によると、茶の湯の様式の中で、主客の振るまいなどに美を見いだした茶人として知られる。
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特産「つゆひかり」茶摘み体験 静岡県内外から約70人 もえぎ色の牧之原台地を散策
新茶シーズンの到来に合わせて御前崎市茶業振興協議会は13日、茶摘みイベント「茶園ピクニック」を同市上朝比奈で開いた。県内外から約70人の家族連れが参加し、市特産の品種「つゆひかり」を収穫した。 もえぎ色に染まった茶畑を散策しながら、協議会のメンバーから牧之原台地が開墾された経緯や茶業界の歴史の解説を受けた。収穫期を迎えた茶畑に到着すると、参加者は横並びになって3センチほどに伸びた新芽を指先で摘み取り、手際よく籠の中に満杯になるまで入れた。茶娘姿の子どももいて、保護者と一緒に記念撮影を楽しむ姿が見られた。 茶のおいしい入れ方を学ぶワークショップや新茶を使った天ぷらも振る舞われ、充実したひと
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茶況(4月13日)静岡県産上場なく、県外産一茶取引も慎重 静岡茶市場
新茶初取引から一夜明けた静岡茶市場に県産一茶の上場はなく、買い手の顔ぶれに広がりを欠いた。 県外産一茶は、鹿児島が前日比横ばいの入荷量で、200円ほど下げて商談が成立した。本土物は2000円台前半中心、終盤を迎えた種子島は1000円台半ば~前半で取引された。上物に引き合いがあるが「徐々に満腹感がでてきた」(市中問屋)。コワ葉化が進んでいる荷が多いなどとして、手当てに慎重な茶商も少なくない。 ◇静岡茶市場一番荒茶 ▽成立 13, 904キロ(県内0キロ 県外13, 904キロ) 鹿児島 4, 400~1, 400 ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 134, 698キロ 8, 099
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デジタル茶況(4月13日)静岡県産なく、鹿児島産も慎重な買い「こんな静かな新茶期入り初めて」
静岡茶市場の初取引から一夜明けた静岡市中では本県産一茶の出回りがなく、複数の茶商から「こんな静かな新茶期入りは初めて」との声が聞かれた。 県外産一茶は鹿児島県種子島が終盤にさしかかり、品種もやぶきた中心に移行。同県本土物も含めて必要買いに徹する買い手が多く、取引は2000円台が主流となっている。あっせん業者は「静岡県産一茶の出回りが遅いため、まだ買い手ものんびりしている」と話す。
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茶況(4月12日)初取引で過去最少の顔ぶれ 静岡茶市場 県産一茶
静岡茶市場で開かれた新茶初取引には富士や清水、天竜などの6産地から50・8キロが上場。過去最少の数量で取引は足早に終了し、平均単価はつり上がった。市中問屋は「初取引をしても普通の静岡茶が出ていない。これでは現状で新茶として売り始められるのは鹿児島産だ」と嘆いた。 静岡県外産一茶は、鹿児島県本土物と種子島産の計1万6700キロが上場した。本土物は3000円台前半から2000円台半ばの手合わせが多かった。 県産一茶は15日に磐田からさえみどりが少量入荷する予定。 ◇ 静岡市中には16日ごろ、磐田の早場所から本県産の荷が徐々に届き始める予定となった。あっせん業者は「早場所物でも本格
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新茶シーズン到来 静岡茶市場で初取引【動画あり】
2024年新茶期の幕開けを告げる静岡茶市場(静岡市葵区)の新茶初取引が12日、行われた。県内産一番茶の取扱数量は3月下旬の冷え込みが響いて50・8キロと過去最少となったが、関係者約800人が今年の出来栄えに強い関心を寄せた。4月下旬までに各地の茶園で摘採作業が盛期を迎え、八十八夜(5月1日)に向けて新茶商戦が本格化する。 午前7時に取引開始を知らせるベルが鳴ると、買い手の製茶問屋と売り手の生産者が、生葉を加工した荒茶の品質を確かめながら、そろばんを片手に価格交渉に臨んだ。取引が成立すると「パ、パ、パン」と手を3回たたく「手合わせ」の音が場内に響いた。 今年の初取引は昨年よりも1日前倒し
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碾茶炉増設、来春稼働へ 天竜の農事組合法人 処理能力4割増 県産抹茶 海外需要下支えに
浜松市天竜区の農事組合法人「天竜愛倶里ふぁーむ」は今年、抹茶原料となる碾茶(てんちゃ)工場の設備を増設する。来年春に稼働予定で、処理能力4割増を見込む。県西部一円の農家から茶葉を集め、安定品質で生産する仕組みを構築していて、輸出ニーズが高まる県内産抹茶の生産を下支えする。 今年秋から熱で茶葉を乾燥させるレンガ造りの碾茶炉などを整え、生葉の年間処理能力を130トンから183トンに引き上げる。総事業費は約1億円で、半額分国の補助を受ける。 工場には同区春野町や袋井、掛川など広域から生葉が寄せられ、碾茶に加工して製茶問屋に出荷。問屋が抹茶に仕上げて各地に販売する。各茶園で使う肥料や栽培法の指導
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初取引合わせ「新茶どうぞ」 茶娘姿の職員提供 静岡市の金融機関
静岡茶市場(静岡市葵区)で12日朝に行われた新茶初取引に合わせ、市場近くの金融機関では茶娘の衣装に身を包んだ職員が来店者に新茶を振る舞った。 静清信用金庫では、同区の本店営業部など3店舗で本山茶と茶菓子を提供。本店営業部では営業推進部の鈴木ことみさん(22)が茶葉の良さを引き立てるため湯の温度を丁寧に調節して呈茶し、「香りが高い」「色もきれい」と来店者から好評を得ていた。 同区の茶問屋街にあるしずおか焼津信用金庫安西支店では、来店者がロビーでゆったりと風味豊かな新茶を楽しんだ。伊東和磨支店長(50)は「安西は歴史あるお茶の街。新茶の魅力をアピールして地域貢献につなげたい」と話した。 (
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デジタル茶況(4月12日)初取引上場50キロ 過去最少 静岡茶市場
静岡茶市場で開かれた新茶初取引では3月下旬の低温が芽の生育を遅らせ、静岡県内産の数量が50キロと過去最少を記録した。出荷した郡部生産者は「今年は遅い。初取引に合わせるため、芽が出たものを全部摘んで持ってきた」と話す。 市中問屋は「初取引が大きく報道されると注文が増える。ただ本県産はしばらく出回らないので、鹿児島県産の引き合いが強まりそう」と見通す。県産一茶は15日に磐田からさえみどりが少量入荷する予定。 鹿児島県産は本土物と種子島産の計1万6700キロが上場。今後高まる新茶需要を見越し、色乗りのいい茶を求める買い手が目立った。種子島産はやぶきた、本土物はあさつゆが出始めた。
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【新茶特集】「選ばれる茶産地」へ正念場 序盤の相場動向に注目
今年の静岡県産新茶の摘採時期は平年並みかやや遅いとみられ、早場所で15日ごろ、中山間地では5月上旬ごろに始まる見込み。各地で平年より気温が上がった1、2月に芽の生育が進んだが、3月中下旬の冷え込みで抑えられた。4月上旬の断続的な雨による品質への影響も懸念される。 一番茶の繰り越し在庫を抱える問屋が多く、特に高価格帯の仕入れに慎重姿勢が目立つ。3月下旬から本県産に先んじて静岡市中に届いている鹿児島県産でも、香りに特徴のある一部の荷などに引き合いがあるが「まだ様子見の業者が多い」(あっせん業者)。近年続く選別買いに徹する茶商もすでに散見される。 開設以来最も早い初取引日を2年連続で更新する静
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【新茶特集】消費低迷の中、需要掘り起こしは 識者インタビュー
茶の消費低迷が叫ばれる中、需要の掘り起こしや拡大が喫緊の課題となっている。都内で茶や茶器の小売店も運営する茶関連包装資材メーカー吉村の橋本久美子社長に、業界の展望や成長戦略を聞いた。 茶関連包装資材メーカー社長 橋本久美子さん「諦めず未来への一手を」-茶業の現状をどのように見ているか。 「家庭内消費を増やさない限り、お茶はダメになる。一方で日本茶がこのまま終わるわけがないとも考えている。再興に最も重要なことは、エントリーユーザーをいかにつかむか。国内を見渡せば、静岡と違って茶の消費が根付いていない場所が多い。そうした消費地の動向を知ろうと、2022年に戸越銀座(東京)に販売店を構えた」
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【新茶特集】世界に挑む気鋭のママ 岩崎恭三商店(静岡)の麻須美社長
男性中心の茶業界に、未経験かつ子育てをしながら飛び込んだ女性がいる。静岡市葵区の茶問屋岩崎恭三商店の2代目岩崎麻須美さん(30)。約3年前に家業を引き継いだ。従来の仲卸業に加え、自社ブランドを設立。昨年度は海外市場にも進出し、既存手法にとらわれない茶の販売を模索している。 高校卒業後、浜松市で医療事務に就いていた岩崎さん。出産を機に実家へ戻る相談をした際に、父恭三さんから事業継承を打診された。幼子を抱えながらの挑戦に不安はあったが、「実家のお茶屋を残したい」と引き受けた。 就任直後、「従来通りの売り方ではいけない」との思いから、茶と菓子、茶器などをギフト販売する「お茶と、暮らしと」を立ち
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【新茶特集】情熱燃やす若きセリ人 静岡茶市場の市川さん、関野さん
全国一の茶の集積地、静岡市の茶問屋街。その中心に位置する静岡茶市場には、県内外から多種多様な茶が集まる。取引を担うのは、同市場取引部の職員。大半が50代のベテランで、担当地域の荷を手際よくさばいていく。そんな中で奮闘する若手男性職員2人は「生産者と茶商の間をうまく取り持てるセリ人になりたい」と情熱を燃やす。 先輩職員に交じり、日々取引の現場に立つ入社4年目の市川幸多朗さん(23)と3年目の関野嵩公さん(24)。市川さんは、県農林大学校茶業学科を卒業後、「販売に携わり、茶農家の後押しをしたい」と茶市場に入社。常葉大で地域振興を学んだ関野さんは「地元の主要産業の茶業を通じ、地域活性化に寄与した
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11月、浜松で全国お茶まつり
「第78回全国お茶まつり静岡大会」が11月2、3の両日、浜松市中央区の市福祉交流センターなどで開催される。県内開催は2015年の静岡市以来9年ぶりで、浜松市では初めて。消費拡大イベントは浜松城公園(同区)で実施し、物販に加えてワークショップやライブステージなどを繰り広げる。提案活動や機械資材展などを通じ、茶の消費拡大、生産改善を図る。 大会キャッチフレーズは「はままつ 茶+(ちゃぷらす)」。浜松の多様な産業や自然、歴史などと茶を組み合わせた新たな茶体験の創出を目指す。 8月には静岡茶市場(静岡市葵区)で全国茶品評会を開催。全国からえりすぐりの茶が集まり、品質を競う。
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【新茶特集】自然仕立ての誇り脈々 カネタ太田園(浜松市天竜区) 「日本一へ」山あいで紡ぐ3代の志
浜松市天竜区芦窪の斜面に広がる、二重に被覆された茶園。清流阿多古川のせせらぎが聞こえる山あいに、カネタ太田園の茶園はある。全国的にも珍しい自然仕立ての農法にこだわり、毎年「日本一の茶」を目指して家族で栽培に打ち込んでいる。 「世話をした分だけ、畑は正直に恩返しをしてくれる」。そう語るのは、全国茶品評会(全品)の普通煎茶4キロの部で農林水産大臣賞を3度受賞している太田昌孝さん(83)。枝切りして残した生命力の強い葉を育てる栽培法を貫き、冬支度には裏山で取った草を茶園に敷き詰め、春先の寒い日には夜間に被覆する。その献身的な姿勢は、さながら子を育てる親のようだ。 太田さんは娘婿の勝則さん(61
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大自在(4月12日)新茶初取引
江戸時代の笑い話である。父親が息子を戒める。「お前は人様の衣服から財布、きせるまで、何にでも値段をつけたがる悪い癖がある。気をつけよ」。息子が両手をついて答える。「ご意見五両、堪忍十両と申しますが、ご忠告は三百両の値打ちがございます」。 モノの値段は需給で決まり、グラフの需要曲線と供給曲線が交差した点が市場価格、均衡数量だと習った。それを目の当たりにする茶の取引が流通規模日本一の静岡市の茶問屋街で始まった。ただ、近年は茶の生産量が減っているのに価格は上向かない。 静岡の茶取引は競りや入札ではなく、相対[あいたい]で行われる。農家側が1キロ当たり希望単価(親値)を提示し、製茶問屋は値下げを
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茶況(4月11日)鹿児島本土物1万キロ超上場 静岡市中で新茶初取引会も
静岡茶市場に鹿児島県本土物一茶が1万1600キロ届いた。さえみどりなどのわせ品種が、2000円台を中心に取引された。 鹿児島県茶商業協同組合静岡斡旋(あっせん)所などが、同県産の新茶初取引会を静岡市葵区の川連ビルで開いた。市中や郡部の問屋が約40点の見本を吟味し、目当ての品を購入した。同組合の沢田了三理事長は「静岡の茶商あっての鹿児島茶。今年も良い新茶ができたので、ここから全国に届けてもらいたい」と話した。 (経済部・垣内健吾)
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茶況(4月11日)月夜の茶摘み 参加者を募集 24日、掛川
掛川茶振興協会は24日午後7時半から、掛川市五明の茶園で「第十五夜 月夜の茶摘み会」を開く。満月の明かりに照らされながら、茶摘み体験ができる。17日まで参加者を募集する。 茶園に設置されたランタンや竹灯籠、生演奏の音楽が幻想的な雰囲気を演出し、楽しく茶に親しめる企画にした。摘み取った生葉は後日、製茶して100グラム分を参加者に送付する。 掛川茶ファン拡大のために始めて今年で15回目の取り組み。同協会の担当者は「新芽が色づき始めて開催日には摘むことができそう。新茶の時期を告げるイベントとして楽しんでほしい」と話した。 参加費は3千円で、掛川駅から茶園までの送迎がある。問い合わせは同協会<
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静岡茶市場、12日に初取引 「日本一の茶どころ」からシーズン到来告げる
静岡茶市場(静岡市葵区)は12日朝、新茶初取引を同茶市場で行う。開設以来最も早い初取引日を2年連続で更新する。生産、製造ともに「日本一の茶どころ」から、全国へ新茶シーズンの到来を告げる。 県内の新芽の生育は3月中下旬の冷え込みが響き、各地で平年よりやや遅れている。このため、初取引日に上場する県内産新茶はごく少量となる見込み。県内各地の取引所では19日に菊川、島田、金谷、23日に川根、掛川、24日に藤枝で初取引が行われる。袋井と森は22日以降になる見通し。 県内産の取引は午前7時に始まる。取引に先立ち午前6時半から式典を行い、生産者やJA、製茶問屋、行政関係者らが今期の茶業盛況を祈願する。
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静岡茶市場、12日初取引 「日本一の茶どころ」からシーズン到来告げる
2024年の新茶シーズンの幕開けを告げる静岡茶市場(静岡市葵区)の新茶初取引が12日朝、行われる。午前6時半からの式典には県内の製茶問屋、生産者、行政関係者らが一堂に会し、活発な取引と県内茶業の発展を願う。 12日の初取引は、1956年の市場開設以来最も早い。4月下旬には各産地の新茶が出そろい、八十八夜(5月1日)に向けて取引に熱が帯びる。 つゆひかり、新芽キラリ 静岡県内有数の早場所産地、島田市初倉。冨永充彦さん(64)の茶園では4日、前日からの雨が上がり、力強く顔を出したつゆひかりの新芽が一面をもえぎ色に染めていた。管理の行き届いた端正な茶園は、周囲の生産者や農協職員から一目を置かれ
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丸子原産「近藤早生」新茶初摘み 松川茶園、12日から販売
本格的な新茶シーズンを前に、静岡市駿河区丸子の松川茶園で10日、露地栽培の早生(わせ)品種「近藤早生」の初摘みが行われた。地元住民ら約30人が、丁寧に新芽を手摘みした。収穫した茶葉は製茶作業を経て、12日から販売する。 近藤早生は丸子原産で、花のような香りと濃厚なうまみが特徴。摘採日は芽の生育が早かった前年より6日遅い。3月中下旬の気温低下により芽伸びが抑えられたが、4月上旬の降雨などで前進した。 同園では2005年から近藤早生の栽培を続けている。園主の松川洋平さん(44)は「強い芽が多く育った。ミル芽のうまみと香りが味わえる新茶を多くの方に楽しんでほしい」と話す。 茶葉は「露地栽培手
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静岡県内10流派集結 「駿府各流大茶会」開幕 静岡で15日まで【動画あり】
静岡県内の抹茶・煎茶の計10流派が一堂に会する第29回駿府各流大茶会(静岡県茶道連盟、静岡新聞社・静岡放送主催)が10日、静岡市葵区の静岡伊勢丹で開幕した。15日までの期間中、各流派が日替わりで茶席を用意し来場者をもてなす。 開会式で静岡新聞社・静岡放送の大須賀紳晃社長は「多くの人に茶道の伝統に触れてもらい、静岡の文化力向上につなげたい」とあいさつした。同連盟の青島宗智理事長は「春めく茶席の雰囲気とともに、大井川の伏流水で点てるお茶を味わってほしい」と呼びかけた。県スポーツ・文化観光部の横山雅機理事らのテープカットに続き、関係者や和服姿の参加者らが第1席を楽しんだ。 会場内に設けた「お点
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茶況(4月10日)生育と根の関係 静大副学長解説 牧之原
牧之原市の茶問屋相良物産は8日、市相良総合センター「い~ら」で荒茶生産者座談会を開いた。植物栄養学に詳しい森田明雄静岡大副学長が茶の生育と根の関係について講演した。 森田副学長は「肥料と水を吸う根の量が生育力を左右する」と伝えた。根が秋に最もよく伸びることや、過剰な施肥が濃度障害により発達を抑制することなどを指摘し、「忙しい中でも細やかな作業を心がけて」と呼びかけた。 参加した地元の茶業関係者約30人で情報共有も行った。相良物産の担当者は一番茶の状況や今シーズンに注意するべき病害虫について紹介した。 (榛原支局・沢口翔斗)
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茶況(4月10日)静岡県が病害虫注意報 カンザワハダニ発生増加
茶のカンザワハダニの発生が多く、一番茶への被害が予想されるとして、県は病害虫発生予察注意報を出して生産者に対応を呼びかけている。 3月上中旬に行った巡回調査で、樹冠面の寄生葉率が県平均2・3%(平年0・9%)、裾部は同4・5%(同1・1%)だった。地域別では、牧之原、小笠・磐田原地域の樹冠面平均寄生葉率が特に高かった。 防除について県は、樹冠面で寄生を確認した場合は速やかに防除を実施し、薬剤感受性の低下を避けるため、異なる系統の薬剤のローテーション散布を推奨している。 (経済部・垣内健吾)
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茶の世界広げる逸品ずらり 静岡伊勢丹でティーフェス
10日に静岡市葵区の静岡伊勢丹で開幕した第29回駿府各流大茶会に合わせた茶関連商品の販売会「シズオカティーフェスティバル」が15日まで、同店で開かれている。県内外の6社が自慢の逸品を並べている。 自社ブランド「お茶と、暮らしと」を展開する同区の茶問屋「岩崎恭三商店」はほうじ茶などを使ったジャムを販売。岩崎麻須美代表(30)は「ほのかな苦みも味わって」と話した。茶パッケージを手がける「吉村」(東京都)は茶葉そのものがフィルターの役割を果たすドリッパー「刻音(ときね)」で試飲を実施した。 同会を企画した静岡伊勢丹の遠藤道伸さんは「茶の多様性を楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。
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今新茶期から計画生産 掛川市「茶業版フェアトレード」、生産者と茶商連携 全国初の取り組み
掛川市の久保田崇市長は10日、市が実施を検討してきた持続可能な荒茶取引「茶業版フェアトレード」について、2024年の新茶期から計画生産を推進すると発表した。生産者と茶商がパートナーシップを結び、適正な価格形成で経営安定化につなげる。市お茶振興課によると、茶のフェアトレードは全国初の取り組み。 フェアトレードに参加するのは市内の茶商24社と32生産者になる見込み。茶商はあらかじめ品質、量、種類などの仕様を示し、生産者は必要な荒茶を生産する体制を整え、両者合意のもと取引を行う。 同市によると、荒茶価格が安定しないことから生産者の経営が圧迫され、離農が加速している。市内の茶農家は10年の141
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茶況(4月10日)茶園10カ所調査 1週間遅い生育 島田・川根地区
島田市川根町身成のJA川根センターはこのほど、川根地区の生育状況を調査した。3月に気温が低い日が続いたため、去年より1週間ほど遅れているが、おおよそ例年並みという。 JA職員ら3人が島田市川根町の茶園10カ所を回った。20センチ四方の枠を使い、萌芽(ほうが)した芽の数などを調べた。同センターの横道将営農経済主任は「摘採は4月末ごろから始まりそう。ゴールデンウイークに最盛期を迎えられれば」と話した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(4月8日)新理事長に山崎氏 藤枝市茶商工協組
藤枝市茶商工業協同組合はこのほど、通常総会を市内で開いた。任期満了に伴う役員改選を行い、新理事長に山崎照昌氏(山崎屋)を選任した。副理事長には佐藤俊夫氏(とうめ屋)、上野俊輔氏(伊久美園)が就任した。 山崎理事長は茶業界を取り巻く厳しい環境を挙げた上で「知恵を絞って進めたい」と協力を呼びかけた。総会では藤枝茶ブランド確立や後継者育成といった本年度事業計画案、収支予算案、昨年度の事業報告案など計8議案を承認した。 (藤枝支局・青木功太)
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社説(4月9日)静岡茶市場 消費者の認知度向上を
静岡市葵区の茶問屋街に、はしり新茶が出回り始めた。中心的施設の静岡茶市場の新茶初取引式典は開設以来最も早く12日朝、開催される。 入荷数量が見通せず、六曜は前年と同じ赤口で「赤字を連想させる」という声もあるが、シーズン到来を一日でも早く告げようと暦より実を取った。2023年度に10年連続の営業赤字となった危機感の表れとも受け取れる。 茶市場の活路には、茶業者の施設から、お茶好きな消費者も注目するよう、認知度を向上させる必要がある。急須を使って上級茶葉を入れる人を増やし、安い原料茶を使う大手の緑茶ドリンク台頭による茶価下落に歯止めをかけなければならない。 23年度は若手社員のプロジェクト
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茶況(4月8日)鹿児島県本土物一茶が初上場 静岡茶市場
静岡茶市場に鹿児島県本土物一茶が初上場した。前年より2日遅い。穎娃と知覧の荷で、ゆたかみどりやさえみどりなど計7700キロ。連日入荷を予定する。茶市場職員は「ミル芽で摘んであり、おおむね品質は良好」と語る。市中問屋は「上下のばらつきがあるため、しばらく状況を見る」と話した。
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掛川茶市場、新茶初取引は23日に
掛川茶市場取引運営委員会は8日、2024年度の新茶初取引を23日に掛川市千羽のJA掛川市本所で行うと決めた。前年より8日遅く、平年と比べても3日ほど遅い。午前7時半に式典を開き、終了後に取引を始める。
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新茶シーズン、成功を祈願 牧之原の茶問屋が拝礼式
新茶シーズンの到来を前に、牧之原市の茶問屋相良物産(山本明男社長)は8日、深蒸し茶の生みの親として知られる同社2代目社長山本平三郎翁の功績をたたえる拝礼式を同市の小堤山公園で開いた。 同公園には、翁を顕彰する胸像が建てられている。社員や生産者ら約30人が集まり、手を合わせた。山本社長は「茶業の振興や事故がないことを願う」とあいさつした。
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一番茶生産向け決意 天竜茶振興協が総代会
静岡県西部で今月下旬以降、一番茶生産が本格化する。山間部で香り高い茶を作る浜松市天竜区では8日、天竜茶振興協会(事務局・JA遠州中央)の総代会が開かれ、関係者が新茶期に向けて決意を新たにした。各産地では、11月に同市で初開催される全国お茶まつりに向けた準備も進む。 総代会では、消費拡大に向けた催事出店や有機栽培普及などを盛り込んだ新年度事業計画を決定した。昨今は肥料代や製茶工程で必要となる重油代の高騰が茶工場の収益を圧迫する状況が続き、農家の高齢化も課題となっている。平賀義行会長は「茶園を新たに造成するなど前向きな動きもある。厳しい状況が続くが、順調に生育して生産現場にとって良い新茶期とな
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新入社員 静岡茶の特色学ぶ 茶業青年団、静清信金対象に講座
静清信用金庫(静岡市葵区)は4日、新入社員31人を対象に「お茶の入れ方講座」を同市清水区の同金庫研修センターで開いた。 若手茶商でつくる静岡茶業青年団の和田夏樹さんと平岡佑太さんが講師を務めた。参加者は5種類の利き茶に取り組み、茶のブレンドにも挑戦した。羽鳥支店に配属された千葉愛斗[まなと]さん(22)は「味や香り、水色など、茶葉それぞれの違いがよく分かった」と話した。
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茶況(4月5日)法多山でお茶まつり 呈茶や手もみ実演も 6日と7日
袋井茶振興協議会(鈴木勝会長)は6、7の両日、恒例の「ふくろい春のお茶まつり」を袋井市の法多山尊永寺境内のだんご屋前広場で開催する。 JA遠州中央の新規採用女性職員らが茶娘に扮(ふん)して来場者に茶を振る舞う。市内の茶業関係者などが出店し、自慢の茶の販売も行う。手もみ茶の実演やおいしい茶の入れ方教室も実施する予定。 両日とも午前10時から午後3時半まで。初日は午前9時半に開会式を行う。袋井茶のPRを目的としたイベントで、今回が45回目。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(4月5日)種子島産一茶 盛期入り
静岡市中と静岡茶市場に鹿児島県種子島産一茶が計約3400キロ届いた。品種はしまみどり、くりたわせ、さえみどり。種子島産一茶は盛期入りし、8日の数量はさらに膨らむ見込み。静岡茶市場には同日、穎娃や知覧の本土物が初入荷する予定。 鹿児島県茶商業協同組合静岡斡旋(あっせん)所と同県茶業会議所は11日午前7時半から、新茶初取引会を静岡市葵区の川連ビルで開く。
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栄西禅師と先人に感謝 菊川で供養祭 茶業盛況を祈願
茶祖・栄西禅師と菊川市の茶業発展に尽くした先人に感謝する供養祭が4日、同市半済の菊川公園茶業頌徳(しょうとく)碑前で営まれた。市茶業協会役員と茶業関係者ら約40人が参列し、新茶をささげて今期の茶業盛況を祈願した。 2日に市内のハウス茶園で手摘みをして、菊川茶手揉(てもみ)保存会が仕上げた茶を頌徳碑に供えた。市茶業協会長を務める長谷川寛彦市長は「深蒸し菊川茶のGI(地理的表示)を活用して海外にシェアを広げる。先人の遺徳をしのび、さらなる発展に向けて努力する」と述べた。 会場では茶の魅力をPRする菊川茶娘が手もみ茶を振る舞った。参列者は意見交換して新茶取引の本格化を見据えた。
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「茶祖」栄西禅師に業界発展願掛け 掛川・粟ケ岳山頂で供養祭
静岡県掛川市東山地区の茶生産者らでつくる茶祖栄西禅師顕彰会は5日、鎌倉時代に中国から茶の実を持ち帰って日本の喫茶文化の発展に貢献したとされる栄西禅師の報恩供養祭を市北東部の粟ケ岳山頂で執り行った。約110人が参列し、茶業の安泰と発展を祈願した。 新茶期に先立つ恒例行事で、今回で64回目。地元の観泉寺の住職が栄西禅師の銅座像前で読経と献茶を行い、参列者が焼香した。顕彰会長を務める杉山裕朗・東山茶業組合長は「ここ数日の気温上昇で茶園が色づき始めた。良質な新茶ができると期待している」と述べた。 同組合によると、3月上旬の冷え込みで生育は前年より1週間から10日ほど遅れているという。
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茶況(4月4日)カフェ「茶の庭」がランチメニュー 掛川
掛川市の佐々木製茶と掛川中央茶業が運営する茶専門店・カフェ「茶の庭」(同市上内田)はこのほど、ランチメニューの提供を始めた。季節を感じることができる2種を用意した。 春メニューとして用意したのは「春香る抹茶パスタ」と「茶の庭茶漬け」。パスタは、麺に抹茶を練り込み、タケノコや菜の花など季節の食材を添えた。茶漬けはタイやウナギなど魚の切り身と薬味に深蒸し茶をかけて食べる。季節に合わせて提供する料理を変える予定。 2021年の開店と同時にランチを始める予定だったが、新型コロナの影響で延期していた。担当者は「お茶を通してくつろいでほしい。飲むだけでなく、食べるお茶のPRにつなげたい」と話した。
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茶況(4月3日)静岡牧之原茶PR 都内展示会に出展 茶振協
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、東京ビッグサイトで開かれた食品・飲料展示会「FOODEX JAPAN(フーデックスジャパン)」に出展した。 静岡牧之原茶を取り扱う茶商4社が同協議会のブースに商品を並べ、試飲などを通して国内外のバイヤーらに魅力を伝えた。協議会事務局の市お茶特産課によると、伝統的な深蒸し茶に加え、スパークリングティーやフレーバーティーなど高価格帯の商品にも関心が集まったという。 同協議会は2016年から同イベントへの出展を続けている。 (榛原支局・沢口翔斗)
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茶況(4月2日)種子島一茶750キロ入荷 静岡市中 茶市場
静岡市中と静岡茶市場に鹿児島県種子島産一茶が連日入荷した。数量は計750キロで、品種はしまみどり。取引はスムーズに運んだ。週末から週明けにかけて品種の顔ぶれが広がり、数量も漸増していく見込み。 郡部問屋は「新茶らしいさわやかな味で、品質は良好」と仕入れた荷を評価した。
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茶況(4月2日)3月低温続き生育に遅れ 島田で調査
新茶シーズンを前に、JA大井川島田営農経済センターや同初倉営農経済センターなどはこのほど、島田市内の茶園で生育調査を実施した。3月に気温が低い日が続いたため、去年より4日ほど生育が遅れているという。 両センターの職員ら約10人が初倉地区と湯日地区の茶園計20カ所を回った。20センチ四方の枠を使い、萌芽している数などを調べたほか、病害虫発生状況を確認した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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もえぎ色の新茶を丁寧に初摘み 菊川のハウス茶園
菊川市半済のハウス茶園で2日、新茶の初摘みが行われた。菊川茶手揉保存会や茶業協会、JA遠州夢咲、菊川茶娘ら約20人が参加し、もえぎ色の新芽を丁寧に摘み取った。4日に同市内で行う栄西禅師の供養祭で献茶する。 保存会や協会によると、供養祭に合わせ、2月からストーブを入れて24時間体制で管理をしたという。3月の日照時間不足などで、ハウス茶園ではやや遅めの生育になった。 茶園を管理する宮城孝雄さん(77)は「いいお茶ができるよう願いたい。出荷用の茶園の生育は順調だが、芽が出てから霜にやられないように注意していく」と話した。摘み取った1.7キロの茶は、保存会が製茶し奉納する。
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茶況(4月1日)詰め放題や試飲 藤枝茶をPR 桜まつりで茶業青年団
藤枝市茶業青年団(八木良浩団長)は30、31の両日、金比羅山・瀬戸川桜まつりの開催に合わせ、同市の志太河川敷公園でブースを設け、藤枝茶をPRした。 青年団員8人が棒茶詰め放題とブランド茶の藤枝かおりのペットボトルを販売した。棒茶の試飲サービスもあり、市内外の観光客らはまつりを楽しみながら藤枝茶で喉を潤した。 八木団長(42)は「茶業界が衰退する中、多くの方々に地元で茶の魅力を再発信して、青年団員それぞれの会社で生かせる取り組みを行っていきたい」と話した。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(4月1日)種子島一茶450キロ入荷 静岡市中 茶市場
静岡茶市場と静岡市中に鹿児島県種子島産一茶が計約450キロ入荷した。引き合いは堅調で、問屋数社で分け合った。 品種は、松寿(しょうじゅ)としまみどり、初荷のくりたわせの3種。松寿は最終荷となる見込み。生育不順や栽培面積減少により、前年より3割ほど入荷が少なかった。 ◇ 鹿児島県茶市場は4日に新茶初取引を行う。
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静岡茶の祖・聖一国師石碑に献茶 茶業発展祈り農家や生徒ら 静岡市葵区
静岡茶の始祖とされる「聖一国師」生誕地の静岡市葵区栃沢で30日、献茶式が開かれた。樹齢約300年のしだれ桜が見頃を迎える中、地元の茶生産者や関係者約30人が集まり茶業の発展を祈願した。 同区大川地区で4月7日に行われる「奥藁科・大川お茶まつり」(同実行委主催)の一環。地元の小中一貫校、大川小中の生徒3人が、手もみで仕上げた煎茶を聖一国師の生家横に建つ石碑に供え手を合わせた。 まつりでは、同地区の各集落に八つの会場を仕立て、自慢の煎茶や菓子、在来種のソバで作る「在来そば」などを提供して来場者をもてなす。
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茶況(3月29日)都内人気カフェで抹茶スイーツ好評 森町・八幡屋茶舗
森町天宮の八幡屋茶舗(安井健一社長)がこのほど、東京・六本木の人気カフェ「512CAFE」とコラボした抹茶スイーツの販売を始めた。 スイーツは同茶舗の抹茶を使った「抹茶のガトーショコラ」(3888円)と、「抹茶のカヌレ」(378円)。開発段階ではいくつも試作品を作り、納得のいく抹茶の風味が出るまでこだわったという。コクと甘みに加えて独特の苦みも味わえ、老若男女問わず楽しめる商品に仕上がった。店頭と通販で購入できる。 512CAFEは度々メディアで取り上げられた人気店。昨夏ごろから、パンケーキやドリンクで同茶舗の抹茶やほうじ茶を使っていた。安井社長は「お茶のおいしさを多くの人に知ってもらい
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静岡茶市場「新茶初取引」は4月12日 1956年開設以来最も早く
静岡茶市場(静岡市葵区)は29日、2024年の新茶シーズンの幕開けを告げる「新茶初取引」を4月12日に行うと発表した。前年より1日早く、1956年の市場開設以来最も早い。早期の取引開始により商戦期間を延ばし、本県茶業の振興を図る。 暖冬で茶葉の生育は当初前進したが、3月下旬の冷え込みで芽伸びが抑えられ、各地の摘採時期はおおむね平年並みの見込み。このため、初取引の荷は限定的とみられる。内野泰秀社長は「新茶シーズンをより長く楽しんでもらう道として決断した。茶市場が先頭に立って茶況を盛り上げていきたい」と語る。 初取引は、午前6時半から茶生産者や製茶問屋、行政関係者らが集い、取引の活況を祈るセ
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静岡茶市場が赤字 1月期決算
静岡茶市場は29日、株主総会を静岡市葵区で開き、2024年1月期決算の純損益が1951万円の赤字(前年は42万円の黒字)だったと報告した。利益率の高い一番茶の取扱量が伸びず、10年連続で営業赤字を計上した。売上高に相当する営業収益は、販売委託手数料を2・3%から3・3%に上げた影響で前期比23・2%増の1億1126万4438円と伸長。営業損失は前年の5670万円から4740万円に微減した。 一方、過去最低を記録した本県一番茶の生産低迷が響き、取扱金額は9・2%減の28億500万円と低迷。取扱数量は8・9%減の327万1915キロ、平均単価は0・4%減の857円だった。 新任取締役に大橋照
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茶況(3月28日)カンザワハダニ 注意呼びかけ 4月病害虫発生予察
静岡県病害虫防除所は4月の病害虫発生予察情報で、発生が増加しているカンザワハダニへの警戒を呼びかけている。 3月上中旬の巡回調査でカンザワハダニの寄生葉率は樹冠面で2・3%(平年0・9%)、裾部で4・5%(同1・1%)といずれも平年より多かった。チャノコカクモンハマキは越冬幼虫数が平年より約3倍多かった。1カ月予報では、降水量は平年より多いが、気温は高いため、ともに発生を助長するとみられる。新芽がハダニの被害を受けた場合は、薬剤の摘採前日数に注意してすみやかに防除を行う。
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茶況(3月28日)茶の萌芽調査 3日遅い生育 JA遠州夢咲管内
JA遠州夢咲は28日、一番茶の時期を前に、萌芽(ほうが)調査を始めた。JA職員ら8人が管内8カ所の定点茶園で調査し、平均より3日ほど遅い生育と分かった。 20センチ四方の枠を使い、枠内で芽を数えて萌芽率を調べた。初日の萌芽率は14・3%で前年の46・3%を下回った。3月上旬と下旬の冷え込みで生育が遅れているが、長期予報では高温が続くとされているため、平均並みの生育になる可能性があるという。同JA茶業振興センターの河原崎繁センター長補佐(47)は「急な寒さに備え、防霜ファンの稼働状況を確認してほしい」と呼びかけた。 JA掛川市は25日に調査を始めていて、同日の萌芽率は4%だった。前年の24
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手もみ実演、茶香り立つ 浜松市役所で保存会 お茶まつりなどPR
浜松茶手揉(もみ)保存会はこのほど、4月の献上茶謹製式典と11月の第78回全国お茶まつり静岡大会(仮称)が浜松市内で開かれるのをアピールしようと茶葉の手もみを市役所で実演した。 鈴木三和司会長らが1階ロビーにブースを設けて茶葉を細長く伸ばすようにより、茶の香りを漂わせた。来庁者の中には鈴木会長の指導を受けて手もみを体験する人もいた。鈴木会長は「茶農家も高齢化している。魅力を若い人にも伝えたい」と話した。 県茶手揉保存会の主要事業である献上茶謹製式典は4月23日、天竜区の茶園が皇室献上茶用茶園に指定されたのを受け、下阿多古ふれあいセンターきずな館で行われる。全国お茶まつりは品評会や消費拡大
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茶況(3月27日)振興方針確認や茶業功労者表彰 JA静岡市フォーラム
JA静岡市はこのほど、茶生産者が栽培方針などを確認する「グリーンティーフォーラム」を静岡市駿河区の同JA本店で開いた。2024年度の茶業振興方針は茶園の集積と中山間地での基盤整備、地域ブランド力向上を柱に据えた。 表彰式も行われ、同市葵区新間の福田鍵悟さん(81)が茶業功労者表彰を受けた。改植や園地改良により生産性と品質を高め、後進育成にも尽力したと評価された。 このほか本山茶品評会優等の足久保茶研究会(同区足久保)、1等の佐藤誠洋さん(同区落合)を表彰、第77回全国茶品評会普通煎茶4キロの部で農林水産大臣賞を受賞した小沢晃さん(同区横山)を特別表彰した。 (経済部・垣内健吾)
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茶況(3月27日)滝川さんグランプリ 「お茶はがき」デザイン 牧之原茶宣伝隊審査
牧之原市茶業振興協議会の「静岡牧之原茶宣伝隊」はこのほど、はがき型の一煎茶パックのパッケージデザインを競うコンテストの表彰式を市内で開いた。グランプリには滝川正章さん(63)=東京都=の作品「それぞれの緑、それぞれのカップで。」が選ばれた。 コンテストには国内外から過去最多となる210点の応募があり、茶業関係者らによる審査で受賞作品が決まった。グランプリ作品のデザインは静岡牧之原茶のPRに活用する。 そのほかの主な受賞者は次の通り。 準グランプリ 長坂礼(東京都)▽チャーフィン賞 進藤海月(神奈川県) (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(3月26日)ブランド緑茶使用のクラフトビール開発 島田で試飲会
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193バレーブリューイング」は緑茶を使ったクラフトビールを開発し、このほど同市の商業施設「KADODE OOIGAWA」で試飲イベントを開いた。 KADODEが展開するブランド緑茶「MANDARA GREEN TEA」の浅蒸しの茶葉を使用した。春を感じられる茶葉の爽やかな香りが特徴。ラベルには、大井川鉄道や蓬莱(ほうらい)橋など同市をイメージしたイラストが描かれている。試飲した来場者からは「おいしい」「趣向がこらされていて面白い」といった声があがった。 KADODEのマルシェで販売中。税込み880円。 (島田支局・白鳥壱暉)
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全国お茶まつり 浜松で11月2、3日開催 静岡大会実行委が初会合
「第78回全国お茶まつり静岡大会」の実行委は26日、静岡市内で初会合を開き、同大会を11月2、3の両日、浜松市中央区の市福祉交流センターなどで開催することを決めた。市民が気軽に参加できるイベントや機械資材展などを通じ、茶の消費拡大、生産改善を図る。 県内開催は2015年の静岡市以来9年ぶりで、浜松市開催は初めて。大会キャッチフレーズは「はままつ 茶+(ちゃぷらす)」。浜松の多様な産業や自然、歴史などと茶を組み合わせた新たな茶体験の創出を目指す。 消費拡大イベントは浜松城公園(同区)で物販やワークショップ、ライブステージなどを行う。公式アンバサダーに静岡発のアイドルグループ「fishbow
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茶況(3月25日)種子島一茶300キロ入荷 静岡市中 静岡茶市場
鹿児島県種子島産一茶が、静岡市中と静岡茶市場に計約300キロ届いた。松寿(しょうじゅ)、しまみどりの2種で、問屋数社で分け合った。 市中問屋は「品質はいいが、もう少し値段がこなれてくるまで様子を見たい」と話した。次回入荷は29日の予定。
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茶況(3月25日)朝比奈玉露を発信 担い手不足解消へ 藤枝で講座
藤枝市は23日、朝比奈玉露の生産技術に関する講座「朝比奈玉露承継塾」を同市岡部町で開いた。深刻化する担い手不足の対策事業の一環。農林環境専門職の大学生ら10人が参加し、玉露の魅力に触れた。 あいにくの雨だったため、参加者は車内から玉露園を見学した。同町の朝比奈いきいき交流センターに移動後、生産者の遠藤昇さんと宮崎紀忠さんの講話を聞き、栽培方法や生産工程について理解を深めた。玉露のつゆ茶と茶葉も味わった。 岡部町朝比奈地区は玉露の日本三大産地の一つだが、生産者の高齢化が進み、産地として危機的な状況に陥っている。講座の参加者は4月以降、被覆や手摘みなどを学ぶ。 (藤枝支局・青木功太)
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掛川のハウス茶園で初摘み 31日の高天神社例大祭で献茶
掛川市上土方嶺向のビニールハウス茶園「高天神ハウス茶園」で25日、新茶の初摘みが行われた。生産者団体の土方良質茶研究会メンバーやJA遠州夢咲の職員ら約20人が丁寧に新芽を摘んだ。31日の高天神社例大祭で献茶する。 同会によると、今季の生育は順調だったが、摘採直前の寒暖差が激しかった上、強風によるハウス破損に伴う凍霜害で管理に苦労を強いられた。早川正宏会長(71)は「献茶で単価の安定と農作業の安全を祈願したい」と話した。 摘み取った茶は約4キロ。地元の大城茶手揉(も)み保存会が製茶して奉納する。茶園は高天神城跡北側の搦手(からめて)門の近くにある。
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御前崎と森のお茶 地元出身ボートレーサーが発信 浜名湖ボートで4月イベント
ボートレーサーとして活躍する御前崎市出身の長嶋万記選手(42)と森町出身の森下愛梨選手(27)が、地元産のお茶を包装したチャリティーグッズを新たに製作した。以前から被災地支援などの慈善活動に取り組んできた両選手が、地元のお茶の魅力を発信して地域貢献をしようとグッズ化が実現した。4月6日、湖西市新居町のボートレース浜名湖で6年ぶりに開くチャリティーイベントで販売を開始する。 静岡茶の生産量減少や若者のお茶離れを危惧する茶販売業「静岡やすま園」(湖西市駅南)の安間達哉代表=森町出身=が、同郷の森下選手にお茶の魅力発信を相談したのがきっかけ。長嶋選手が2009年から取り組むチャリティープロジェク
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茶況(3月22日)27日に袋井茶業者大会 安間製茶代表が講演
袋井地区農協茶業委員会(鈴木芳弘委員長)は27日、2023年度の袋井茶業者大会を袋井市岡崎の茶ピアで開く。各品評会などの受賞者を表彰する。記念講演も実施予定。 茶業関係者の情報交換や交流により、良質な茶の生産意欲向上を狙って開催する。講演は、茶の新製品の開発などに積極的に取り組む安間製茶(袋井市豊沢)の安間孝介代表が「お茶の可能性について」と題して実施する。 表彰するのは東海道どまん中袋井茶大賞や袋井地区荒茶品評会、袋井地区闘茶会で最優秀賞を収めた茶業関係者ら。賞状や記念品を授与する。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(3月21日)菊川で振興大会 茶業活性へ決意 JA遠州夢咲など
遠州夢咲茶業振興連絡協議会とJA遠州夢咲はこのほど、茶業振興大会を菊川市本所の菊川文化会館アエルで開いた。茶業関係者ら約200人が参加し、茶業活性への決意を新たにした。 持続可能な経営と産地力向上を目指した有機茶生産に向けた取り組みなどの大会決議や、農薬使用基準の順守を盛り込んだ安全宣言を採択した。同協議会の戸塚訓由会長は「情勢を踏まえた経営を実践しつつ、生産者一人一人がお茶の魅力を発信してほしい」とあいさつした。茶業発展に貢献した個人、団体の表彰も行った。 受賞者は次の通り。 茶業功労者表彰 宮城孝雄(菊川市)植田一弘(同)杉山修一(同)山本一美(掛川市)河原崎秀起(御前崎市)▽茶業
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茶況(3月21日)種子島一茶が初入荷 静岡茶市場と静岡市中
2024年の新茶シーズンの始まりを告げる鹿児島県種子島産一茶が21日、静岡茶市場と静岡市中に初入荷した。前年より2日早く取引が始まった。 種子島茶生産組合(鹿児島県西之表市)が出荷した極わせ品種「松寿(しょうじゅ)」で、数量は計約150キロ。県内外の問屋数社が仕入れた。一部の荷で値が伸びなかったものの、ほぼ平年並みの価格で商談が成立した。 市中問屋は「すっとした味わいの新茶らしい品質」と評価した。次回入荷は25日の見通し。
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移動式カフェで景色と茶満喫 キャンプ用トレーラー活用 掛川・木村園
掛川市下垂木の茶製造販売「木村園」(木村徳彦社長)が、キャンピングトレーラーを活用した移動式カフェ「お茶旅」を完成させた。車でけん引できるため出店場所が自由で、景色を見ながらお茶を楽しめるのが売り。20日、同市東山の「茶草場農法ビューポイント3」でお披露目した。 お茶旅は縦5メートル、横2・2メートル。約3畳の畳スペースのほかにキッチン、トイレなどがある。景色を楽しめるよう窓を大きくとり、和室を意識して木材をふんだんに使った。同日は、東山茶と抹茶クリーム入りのどら焼きを販売。地元住民らが訪れ、粟ケ岳の茶文字を望みながら茶を味わった。 木村園は自園自製自販で茶を扱っていたが2020年ごろ、
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茶況(3月19日)島田のカネス製茶 小松さん決勝進出 「アトツギ甲子園」
製茶問屋のカネス製茶(島田市)の小松元気さん(29)がこのほど、東京都で開催された「第4回アトツギ甲子園」の決勝大会に進出した。 アトツギ甲子園は中小企業の後継者が既存の経営資源を生かし、新規事業のアイデアを競い合う。小松さんはボトリングティーの海外進出について、その方法や意義を発表し、過去最高の応募者211人の中から、書類審査と関東・中部大会を勝ち抜いた。 決勝大会では入賞を逃したが、小松さんは「自分の事業が間違っていないと自信を持てた」と胸を張った。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(3月19日)一番茶凍霜害 注意呼びかけ 農水省
農林水産省は一番茶の収穫期を前に凍霜害が発生するリスクが高まっているとして、全国の農政局に指導の徹底を呼びかけている。 気象庁の1カ月予報によると、3月中旬から4月上旬の平均気温は平年並みか平年より高く推移する見通し。同省は新芽の生育が前進することで、夜間や早朝の気温急低下による被害を受けやすくなるとみる。 このため事前対策として、防霜ファンや散水用スプリンクラーの稼働点検を求めている。特に耐用年数が経過した防霜ファンは、サーモスタットなどのセンサー機能や風力量が設計通りに確保されているか注意が必要という。 電気代節約などの理由で防霜ファンの電源を切っていた結果、被害が出たケースもあり
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茶況(3月18日)国内発祥の地「丸子の紅茶」 都内企業が新商品
地方創生事業などを手がけるAbout Better Place(アバウト・ベター・プレイス、東京都、中川みどり代表)はこのほど、国産紅茶発祥の地静岡市駿河区丸子の和紅茶を広めようと、新商品「丸子紅茶26(にろく)」を開発した。 国産紅茶ブランド「丸子紅茶」の製造技術を確立した村松二六さん(同区)の紅茶を使用。村松さんの紅茶に魅了された中川代表=静岡市出身=が缶やパッケージ制作などをプロデュースした。品種別の「紅富貴(べにふうき)」「紅ふじ」と、村松さんの妻時枝さんの名を冠した「ときえ」の3種。ときえはミルクティー用に独自配合した。 中川代表は「二六さんの丸子紅茶の魅力をより多くの人に知っ
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茶況(3月18日)マルシェで藤枝茶販売 JA大井川
JA大井川はこのほど、藤枝マルシェを藤枝市の蓮華寺池公園イベント広場で開き、来園者に藤枝茶などの農産物を販売した。 400グラム入りの荒茶風緑茶や葉梨地区の「葉梨物語」、瀬戸谷地区の「飲まっかしん」、藤枝かおりのペットボトルといった藤枝茶を並べた。1パック400円の安価で売ったイチゴ「きらぴ香」と、同マルシェで発売した「ふじえだ健やか弁当」の第2弾は人気を集め、即完売した。 (藤枝支局・青木功太)
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掛川で抹茶スイーツコンテスト 最優秀に夏目さん(大渕小6)の「和!ガトーショコラ」 地元菓子店が商品化
掛川市は16日、市内の小中学生を対象に募集した「かけがわ抹茶スイーツコンテスト」の最終審査を市役所で行い、大渕小6年の夏目咲陽さん(12)が考案した「和!ガトーショコラ」を最優秀賞に選んだ。コンテストに協力した地元菓子店のたこ満が5月中に商品化し、市内店舗で販売する。 前年に続いて2度目の開催。前回は入賞できなかったという夏目さんは、抹茶と地元産の干し芋をふんだんに使ったスイーツで再挑戦し、頂点に立った。「洋菓子の定番に和の食材を合わせた。干し芋の食感を強調できるよう工夫した」と述べ、受賞を喜んだ。 コンテストでは16組23人が計18点のレシピを提出し、書類審査を通過した5点を審査員6人
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茶況(3月15日)人と地域の文化賞 袋井市に受賞報告 茶文化資料館長
袋井市茶文化資料館の松下智館長(94)がこのほど、全国税理士共栄会文化財団から「人と地域の文化賞」の表彰を受け、市役所に大場規之市長を訪ねて受賞を報告した。 地域文化の振興に貢献した人を毎年1人表彰する賞で、2月に東京都内で贈呈式が行われた。松下館長は約60年間、茶の文化や歴史の研究を進めてきた。研究の中で収集した世界各国の茶器などは2千点超に上り、「松下コレクション」として同資料館に展示してきた。 松下館長はこれまでの活動や受賞の喜びを振り返るとともに大場市長に、「世界的と言える貴重な資料を袋井の魅力として発信し、文化発展に役立ててほしい」と話した。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(3月14日)菊川の3茶農協 品評会上位報告 市役所訪問
2023年に行われた茶の品評会で上位に輝いた菊川市内三つの茶農協の代表者が14日、市役所を訪れ、喜びを報告した。 上位に入賞したのは、全国茶品評会の深蒸し煎茶の部で1等3席に輝いた小沢原茶農協、関東ブロック茶の共進会の荒茶・深蒸し煎茶の部で金賞を受けた西方茶農協、県茶品評会の深蒸し煎茶の部で1等2席だった赤土原茶農協。小沢原茶農協の永田秀実組合長(73)は初めての1等に喜びながら「これから暖かくなりそうなので、今年は例年より収穫が早くなりそう」と生育状況を話した。また「茶農家は後継者不足が深刻で市にも取り組みを求めたい」と語った。 長谷川寛彦市長は「茶価が上がるのを願うばかり。やる気のあ
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茶況(3月14日)小中学校の60% 茶愛飲活動 実施 22年度
静岡県は14日、小中学生が茶に親しむための児童生徒静岡茶愛飲促進条例に基づく県民会議を県庁で開いた。2022年度に通年での静岡茶の愛飲活動を実施した県内小中学校が前年度比1・3%増の60・9%とする調査結果を発表した。 県は25年度までに、実施率を70%にする目標を掲げ「マイボトル持参運動」や茶産地以外での食育機会を拡充する計画を示した。 本年度に山梨県で実施した県内児童による学習交流会の取り組みも報告した。総合的な学習で静岡茶について学んだ2校の児童がそれぞれ山梨県内の小学校で学習成果を披露した。来年度も継続予定で、教育効果の検証を通じて県内での学習にも生かしていく。 (経済部・垣内
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茶況(3月13日)ふじのくに新商品 茶の花蜂蜜が金賞 牧之原の河村養蜂場
牧之原市の河村養蜂場が考案した茶園に咲く花から採取した蜂蜜が県主催のふじのくに新商品セレクション2023で金賞を受賞した。このほど、考案者の河村充代表(51)が市役所榛原庁舎に杉本基久雄市長を訪ね、受賞を報告した。 本来お茶の栽培では、茶葉へ養分を分けるため、花は摘み取られることが多い。茶価の低迷などの影響で市内に広がる茶畑の中には耕作放棄地となっている茶園も多く、利活用の一環として同商品を考案した。蜂蜜は甘みに加え、後味にお茶の風味を感じられるという。 河村代表は「緑茶やほうじ茶、お茶を使ったスイーツとの相性も良い商品。今後も地域の特産品を使った蜂蜜に挑戦したい」と前を見据えた。 (
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茶況(3月12日)煎茶を楽しむ空間作り提案 島田でセミナー
島田市のふじのくに茶の都ミュージアムは10日、フードプロデューサーの松本侑己さん(静岡市)を講師に招き、煎茶を楽しむテーブルコーディネートセミナーを同ミュージアムで開いた。 松本さんはテーブルコーディネートについて、「おいしいものをよりおいしく見せる食の空間づくり」と語り、茶器だけでなく、石や木の枝、サンゴなども活用できることを紹介した。その上で、「お気に入りの茶器で自分をもてなすのも健康を保つために大切なこと」と呼びかけた。 参加者は煎茶と和菓子も味わい、松本さんから季節に応じた食器の選び方などのアドバイスを受けた。 セミナーは5月27日まで開催中の企画展「蒸し製煎茶・喫茶の変遷」の
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茶況(3月11日)18日ごろ摘採開始 種子島一茶
一茶の露地物で最も生育が早い鹿児島県種子島で18日ごろから、摘採が始まる見通しとなった。 種子島茶を扱う中央製茶(静岡市葵区)によると、静岡市中に初荷が届くのは来週後半の予定。前年より2日ほど早い販売となる。 西之表から入荷予定で、品種は極わせの松寿。2月の気温上昇で芽伸びが順調に進み、園相は良好という。 (経済部・垣内健吾)
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茶況(3月11日)朝比奈玉露生産者 藤枝市が育成事業 24年度
藤枝市は2024年度、深刻化する朝比奈玉露生産の担い手不足の対策として、後継者確保と育成事業に着手し、新規生産者の就農体制を確立する。24年度一般会計当初予算案に関連費用300万円を計上した。 担い手を呼び込むきっかけづくりとして、農林環境専門職の大学生ら若者向けに、玉露の生産技術に関する講座を同市岡部町で開催する。初回の23日は生産者が玉露の魅力や植栽について紹介する。参加者は約1年間かけて、被覆や手摘みなども学ぶ。 雇用就農支援では、市岡部地域の生産者が就農を目指す研修生を受け入れ、栽培技術を伝承する。生産者を対象に支援費用60万円、49歳以下の研修生には玉露生産のための研修費150
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一足早く新茶初摘み 島田のハウス茶園
本格的な新茶シーズンを前に、島田市阪本の大塚聡さん(77)のハウス茶園で8日、静岡県内の先陣を切って新茶の初摘みが行われた。周辺の露地物より約1カ月早い摘採という。近隣農家ら12人が応援に駆けつけ、もえぎ色の新芽を丁寧に摘み取った。 約1500平方メートルのハウスで地元の主力品種「やぶきた」を育てた。地中のパイプに蓄えた太陽熱を夜間に利用して栽培した。今年は1、2月の気温が高めに推移したため、昨年に比べて8日早い収穫という。 大塚さんは「寒暖差のある条件で栽培できたため、味が濃くおいしい新茶に仕上がるはず。味と香りを楽しんでほしい」と話した。 製茶した後、11日から近くの直売所「お茶の
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茶況(3月8日)「ChaOI」会員 取り組み事例紹介 島田、報告会と交流会
静岡県が静岡茶の需要創出を目的に運営する組織「ChaOIフォーラム」は8日、島田市で会員の事例報告会と交流会を開いた。フォーラムの補助事業を使った6件の事例を報告した。 アジア圏でアートを活用した有機茶販売に取り組む岩崎恭三商店の岩崎麻須美社長は「現地の茶への意識を知り、目を引くインパクトのある商品作りが海外展開の上で重要」と話した。このほか、茶殻を再利用したタンブラーカップや宝石をイメージした茶の開発事例なども紹介された。 フォーラムには739会員が加盟し、本年度は延べ1772件の事業化相談がある。県の担当者は支援を個別から面的へと拡充する必要性に触れ、「事業者と生産者をマッチングして
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茶況(3月8日)可睡斎参拝者に呈茶 袋井・豊沢三沢茶研究会
袋井市の豊沢と笠原三沢の両地区の生産者が販売促進などに取り組む豊沢三沢茶研究会はこのほど、同市久能の可睡斎で呈茶サービスを行った。 境内の特設ブースで、両地区で生産された「やぶきた」の煎茶を参拝者に振る舞った。研究会や各生産者が持ち寄った商品も販売し、お茶の魅力に触れて楽しむ家族連れや年配者らでにぎわった。 県内外から訪れる観光客に袋井産茶のおいしさを知ってもらおうと、行楽シーズンに合わせて毎年続けている。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(3月7日)新団長に芝田さん 静岡県茶業青年団
静岡県茶業青年団(県茶青)は7日、2024年度定時総会を静岡市葵区で開き、新団長に美笠園(掛川市)の芝田悟さん(43)を選任した。任期は1年。 副団長には川連(牧之原市)の大石健さん(43)、石田茶店(森町)の石田宏之さん(43)が就いた。芝田団長は就任あいさつで「各企業の発展のため、団の活動を持ち帰って大いに役立ててほしい」と呼びかけた。 7人が卒退団し、24年度の団員数は70人。 (経済部・垣内健吾)
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茶況(3月7日)GI保護制度活用 ブランド戦略学ぶ 菊川市茶業協会講演会
菊川市茶業協会はこのほど、地理的表示(GI)保護制度を活用した産地ブランド戦略に関する講演会を同市下平川の市中央公民館で開いた。市内生産者や行政関係者など約50人が参加し、菊川茶が登録されているGI保護制度の活用法を学んだ。 東京大大学院の香坂玲教授が講師を務めた。香坂教授は、GI保護制度がフランス産ワインの地域ブランドを守るために発足したとして、場所の特性や環境が産地の品質や社会的評価とひも付けられていることが前提であることなど制度の概要を説明した。 また、欧州ではGI登録された農作物、食品は平均で通常品の1・55倍の価格で販売されるとのデータを示し、付加価値化されていることを紹介した
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茶況(3月6日)静岡空港利用者に牧之原のお茶PR 勝間田小児童
牧之原市の勝間田小の3年生がこのほど、空港利用者に地元産のお茶の魅力を伝えるおもてなしイベントを静岡空港で開いた。 児童は「勝間田のお茶を広めよう」をテーマに学習を進め、JAハイナンや富士勝茶農協などの協力を受けながら地元の基幹産業に対する理解を深めてきた。1年間の学習の成果として今回は空港内に特設ブースを設けた。児童は急須を使って丁寧にお茶をいれて空港利用者に振る舞い、近隣の菓子店と共同で考案した茶葉入りクッキーも配布した。 橋尾明君は「多くの人に勝間田のお茶を飲んでもらえてうれしかった」と笑顔で話した。 (榛原支局・足立健太郎)
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卒園前「お茶どうぞ」 園児、学んだ作法披露 浜松市中央区のこども園
浜松市中央区下江町の「ハローこども園」で6日、年長園児が卒園式(16日)を前に、友だちや保護者へ茶を振る舞って交流する「お別れ茶会」が開かれた。園児らが1年間で学んだ礼儀作法を披露した。 年長園児23人は日本文化に触れる機会として、茶道裏千家「淡交会」の講師らから作法を学んできた。茶会では保護者が見守る中、子どもたち同士で「お茶をどうぞ」「ちょうだいいたします」と礼儀正しくあいさつをして、和菓子と抹茶を味わった。最後は園児がたてた茶を保護者に振る舞い、感謝を伝えた。
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茶況(3月5日)茶の高品質化 鹿児島に学ぶ 16日、川根本町
川根本町茶業振興協議会は16日、令和5年度茶業者大会を同町の山村開発センターで開催する。鹿児島県で有機農業に取り組む合同会社さかもとの坂本修一郎社長を講師に招いた研修会「高級茶海外輸出の先進事例紹介と有機農法と健康の関連性について」を実施する。 合同会社さかもとは栽培規模を半分に縮小した一方でお茶の高品質化を進め、経営の充実を図っている。山間地で小規模農園が多い同町にとっても参考にできる部分が多く、研修会では高品質化の方法などについて意見交換が行われる。 申し込みは不要で参加無料。研修会の前に、全国茶品評会上位入賞者らの表彰も行う。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(3月4日)朝比奈玉露の入れ方競う 藤枝 石川さん(島田商高3)グランプリ
藤枝市は2日、朝比奈玉露の伝統文化を次世代につなげるきっかけづくりとして、若者が玉露の入れ方を競う大会を市役所で開いた。市が認定する「藤枝ジュニアお茶博士」の小学生と「藤枝ジュニアお茶大使」の中学生、良質な茶の扱い方を学んだ「藤枝茶楽研究部」の高校生の計15人が出場し、石川珠妃さん(島田商高3年)がグランプリに輝いた。 4人一組による予選を勝ち抜いた4人が決勝に臨んだ。出場者は今まで学んできた知識や、イベントなどで振る舞ってきた経験を生かし、丁寧に玉露を入れた。決勝は朝比奈玉露部会長の遠藤昇さんら5人が審査員を務め、水色や香気、滋味を確認した。 2位以下は次の通り。 ②大石彩月(静岡雙
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いわた茶飲み比べ、市民賞に森島さん 来庁者182人投票 磐田市
磐田市内の茶生産者でつくるいわた茶振興協議会(稲垣明久会長)は4日、市民がナンバーワンのいわた茶を選ぶ審査会を市役所で開いた。来庁した市民ら182人が試飲して一番おいしいと思ったお茶に投票し、1位の市民賞には同市笠梅の森島康博さんが選ばれた。 昨年8月の品評会で市場関係者らが選んだ上位6点が出品された。市民らは入れたてのいわた茶を飲み比べ、味わいや香りなどを確認した。審査に参加した同市中泉の自営業安藤園子さん(67)は「これまでいわた茶をあまり飲んだことがなかったが、色も、苦みと甘みのバランスも良く、どれもおいしかった」と話した。 市民審査はいわた茶をPRするとともに、消費者に好まれる茶
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茶況(3月1日)安定の茶業経営へ取り組みを共有 JA遠州中央が振興大会
JA遠州中央はこのほど、茶振興大会を袋井市の茶ピアで開いた。新茶期を目前に、管内の茶業関係者約80人が安定的な茶業経営に向けた取り組み方針などを共有した。 JAの担当者が昨年の荒茶生産や販売、流通の情勢を報告した。2024年度の流通対策として交流サイト(SNS)や動画などを活用することや、茶業振興施策として営農センターごとに生産部会強化シートを策定することなどを挙げた。 昨年管内で開かれた品評会や共進会などで最高賞を受賞した生産者への表彰も行われた。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(3月1日)カンザワハダニ増 警戒を呼びかけ 静岡県病害虫防除所
静岡県病害虫防除所は3月の病害虫発生予察情報と技術情報で、発生が増加しているカンザワハダニへの警戒を呼びかけている。 2月上中旬に実施した県内5地域の巡回調査で、茶の樹冠面におけるカンザワハダニの平均寄生葉率は1・6%(平年0・4%)、裾部での平均寄生葉率は3・4%(同1・2%)と平年より多かった。特に小笠・磐田原地域の平均寄生葉率が3・3%(同0・4%)、牧之原地域が2・6%(同0・2%)と発生が多く見られた。 樹冠面の葉に寄生が認められる場合は、速やかに防除を実施する。
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「しずチカ」新装 開放的な空間に 静岡駅北口地下広場 仕切り撤去、魅力PRへ
静岡市は1日、JR静岡駅北口地下広場「しずチカ」をリニューアルオープンした。施設内の仕切り戸を撤去し、「しずチカ茶店一茶」や市政情報発信コーナーなどを一体的に利用できるように改修した。 しずチカは市の観光資源をPRする拠点として2009年に開設。静岡茶商工業協同組合(市茶商)が運営する一茶での静岡茶の販売・PRのほか、地域資源の広報イベント会場として利用されてきた。 改修では、展示エリアとカフェスペースの仕切りを取り除き、開放的でより多くの人が利用しやすい空間を目指した。3月は試験運用期間として、静岡理工科大の研究発表やお花見マルシェなどのイベントを開催する。4月以降はコンサートやスポ
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茶況(2月29日)掛川お茶大使講座 日本茶の強み紹介
掛川市などは、世界の茶を学ぶ講座を同市千羽のJA掛川市本所で開いた。掛川お茶大使で英国の茶品評会で審査員を務めた経験のあるスチュワード麻子さんが講師を務め、日本の茶類の強みを紹介した。 市内外の茶商ら29人が参加した。スチュワードさんは、日本茶が他国の紅茶と比べ、品種が豊富であることや風味が独特であることなどを特徴として挙げた。世界では茶に「健康」の要素が求められているとし、牛乳を入れずに飲む緑茶が人気を集めている現状を話した。また、欧米では安価な紅茶が売られているため、ストーリー性や地球環境への配慮を求めて高価格の茶を買う消費者が多いとの分析も紹介した。 ダージリンやべにふうき、ウーロ
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茶況(2月29日)静岡県茶業研究センター 5人が成果を報告 掛川で発表会
静岡県茶業研究センターは、本年度の研究成果発表会を掛川市で開いた。5人の研究員が、茶業の温室効果ガス削減や未利用茶葉の活用、有機栽培に適した品種などについて、各自の研究内容を報告した。 J-クレジットの方法論に登録されている石灰窒素を用いた施肥の研究では、環境負荷低減に加え、10アール当たり約9千円の肥料代の削減効果があるとの試算が示された。担当者は「収入面だけでなく、取り組み自体の付加価値も考慮し、ぜひ積極的に挑戦してほしい」と語った。 このほか害虫の効果的な防除や同研究所内の新商品開発支援施設「ChaOIファクトリー」の活用法も紹介された。 (経済部・垣内健吾)
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社説(2月29日)静岡茶の活路 「和紅茶」に注目したい
茶の減産が止まらない。農林水産省作物統計によると、2023年の荒茶生産量は静岡など主産8府県で前年比3%減の6万8千トン(全国は推計7万5200トン)だった。コロナ禍の作業停滞や外出自粛による緑茶飲料の需要見通し減などで摘採見送りが増えた20年をも下回った。高度経済成長前の水準である。 本県の荒茶生産量は2万7200トン。鹿児島県は2万6100トンで、辛うじて首位を守った。ただ、一番茶が前年比13・7%減だったのに二番茶以降を合わせると4・8%減と、需給シフトが瞭然だ。 農家の高齢化や長引く茶価低迷で茶の生産基盤は弱体化に歯止めがかからない。茶業の“黄信号”に早く
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茶況(2月28日)「お茶はがき」デザイン審査 静岡牧之原茶宣伝隊
牧之原市茶業振興協議会の「静岡牧之原茶宣伝隊」はこのほど、はがき型の一煎茶パックのパッケージデザインを競う「お茶はがきデザインコンテスト」の作品審査会を市役所相良庁舎で開いた。 「牧之原市の“ここ”が好き」をテーマに募集したコンテストには市内外の児童生徒、一般から過去最多となる210点の応募があった。中には台湾からの出品作もあった。会場には富士山や茶畑などを描いた個性豊かな作品が並び、杉本基久雄市長や市内の茶商らが入賞作を選出した。 表彰式は3月17日に同市の相良総合センター「い~ら」で開かれる飲み比べイベント「まきのはら協奏曲」で行う予定。グランプリ作品は静岡牧
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選ばれる茶産地目指し振興誓う 掛川で農協集会
JA静岡経済連と県茶業会議所は28日、県農協茶業者集会を掛川市で開いた。県内各地の生産者ら約300人が新スローガン「要望に応じた茶生産に取り組み、選ばれる茶産地静岡を目指そう」を唱和し、今期の茶業振興を誓った。 経済連の河原崎友二経営管理委員会長は、生産者と茶商のマッチングを進めるとし「消費拡大を目指してJAグループ一丸となった取り組みを実践していく」と話した。 マルセン砂川共同製茶組合(浜松市天竜区)の鈴木猛史さんが「慣行栽培から有機栽培への転換」をテーマに講演し、「有機茶園の視察、販路の確保、茶園の集積の3点がポイント」と説いた。緑茶輸出の現状と展望についての講演や2023年度の茶業
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茶況(2月27日)ノンアル市場 状況など講演 島田で専門商社社長
島田市のふじのくに茶の都ミュージアムはこのほど、セミナー「ノンアルコールドリンクの飲食業への進展とお茶を考える」を同ミュージアムで開いた。ノンアルコール飲料専門商社「アルト・アルコ」(東京都)の安藤裕社長が、ノンアルコール市場の状況やボトリングティーの可能性などをテーマに講演した。 安藤社長は発酵や脱アルコールなどノンアルコールドリンクの製法を紹介。飲酒習慣の変化や大手企業のノンアルコール商品の割合などを踏まえ、世界市場が2028年には2兆5千億円規模に拡大することなどを解説した。国内においては、「コロナ禍の酒類提供制限に伴う需要変化が市場拡大のターニングポイントになった」と述べた。 ボ
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演劇に関わる人 増やしたい 「アートひかり」仲田恭子
藤枝市の蓮華寺池公園や周辺の施設、商店街を活用した「藤枝ノ演劇祭」が3月2、3の両日、開かれる。今年で3回目。2022年の初開催から連続参加する演劇ユニット「アートひかり」の仲田恭子代表(同市出身)は「演劇祭を通じて、演劇に関わる人が増えてほしい」と願いを込める。 アートひかりは今回の演目に、オーストリアの劇作家ペーター・トゥリーニの代表作「ねずみ狩り」を選んだ。演出を担当した仲田は「現代社会や文明を批判する内容で1971年の初演時は賛否が分かれたが、今では教科書にも載っている。戯曲の力が普遍的だったのだろう」と紹介する。 都会のごみ捨て場に現れた男女。「全てはごみだ」とする男は銃でネズ
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茶況(2月26日)目玉は荒茶風緑茶 27日からセール JA大井川藤枝工場
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場小売店舗で27日、決算大感謝セールが始まる。3月9日まで藤枝茶などが安価で販売される。 目玉商品は大容量の荒茶風緑茶袋詰めセット。店頭では330グラム入り3袋を税込み2千円、通販は350グラム入り3袋を2592円、6袋を4752円、9袋を6912円で取り扱う。やぶきたや深蒸し、抹茶など10種類を20%以上の割引で売るほか、急須も全品3割引きとした。 鈴木良則工場長は「本年度最後のセール。良質な茶を安く売っている」とPRする。3月2、9日の午前9時~正午には、同JAファーマーズマーケット「まんさいかん藤枝」による農産物の直売会も行われる。 営業時間は午前9
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県内15産地の茶飲み比べ 静岡茶市場がセット商品発売
新茶シーズンを前に、産地ごとに多様な味わいを持つ静岡茶の特色をPRしようと、静岡茶市場(静岡市葵区)がリーフ茶のセット商品「しずおかお茶じまん」を開発した。24日に同市場で開催する「茶いちばまつり」で発売する。 県内全域から茶が集積する茶市場の強みを生かし、三島から浜松までの15産地の茶をセレクトした。煎茶は浅蒸し(由比)や深蒸し(掛川)などの違いが味わえ、天竜茶と本山茶(静岡)は産地のブランドを強調。ほうじ茶(富士)や和紅茶(丸子)、玄米茶(磐田)など製法の違う茶もそろえた。産地別に1袋8グラム入り。 パッケージは新聞切り絵作家マスダカルシさん(藤枝市)がデザインを担当し、各産地の歴史
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茶況(2月22日)外国人研修生対象に茶業体験 菊川市などが講座
菊川市と日本国際協力センターはこのほど、外国人研修生を対象にした茶業体験講座を同市西方の西方茶農協製茶工場で開いた。ブラジルやフィリピンの外国人研修生7人が参加し、工場を見学しながら茶の製造過程を学んだ。 組合員の減少を背景に、茶農協が法人化に伴う外国人労働者雇用を検討する機会として実施した。西方茶農協の杉本敏秀組合長が講師を務め、茶農協での取り組みや製造について紹介した。参加者は茶園の様子を確認し、摘採機に試乗した。工場内では工程や機械の説明を受け、茶の加工にかかる時間や勤務態勢について活発に質問した。 市の担当者は「茶業の魅力を感じてもらい、日本での就業選択の一つとして考えてもらえた
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緑茶化計画「ガンダム」披露 島田出身のプロモデラー
島田市出身のプロモデラーのメアさん(25)=都内在住=が22日、同市役所を訪れ、市緑茶化計画のメインビジュアルを使った機動戦士ガンダムのプラモデルを染谷絹代市長にお披露目した。 プラモデルは「RX-78-2ガンダム」を使用し、「地球上でもっとも緑茶を愛する街」を表現したイラストを各パーツに貼り付けて組み立てた。首都圏で活躍する同市出身者らが集う「首都圏しまだ交流会」の参加をきっかけに、約3カ月かけて製作した。 メアさんは「ガンダムを知る世代は幅広い。島田市や静岡県の知名度を高めるお手伝いができれば」と述べ、染谷市長は「さまざまな角度から作品を楽しむことができる。ぜひ島田で個展を開いて」と
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茶況(2月21日)食の商談会でPR 牧之原市茶振協
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、千葉市で開かれた国内最大級の「食」の展示商談会「スーパーマーケット・トレードショー」に初出展し、茶業者と連携して地元産の茶をPRした。 茶業の営業力強化を目的とした市の茶業緊急支援事業の一環。牧之原茶を扱う茶商ら4団体がブースを構え、試飲などを通じて全国各地から集まったバイヤーに自慢の商品を紹介した。 市お茶振興課によると、深蒸し茶だけではなくフレーバーティーなどが関心を集めたという。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(2月20日)地紅茶飲み比べ 島田でフェス 25の生産農家がブース
紅茶の飲み比べを楽しめる「第1回島田地紅茶フェスティバル」(同実行委主催)が18日、島田市の夢づくり会館で開かれた。県内外から25の生産農家らがブースを設け、来場者に自慢の紅茶を振る舞った。 2025年秋に市内で開催される「第23回全国地紅茶サミット」のプレイベント。来場者は同市金谷地区の「志戸呂焼」などの専用ティーカップに入れ立ての紅茶を注いでもらい、味や香りを楽しんだ。同市切山の「カネロク松本園」はウイスキー用のたる材をチップにし、茶葉を燻(いぶ)した紅茶が人気を集めた。 手もみの実演や子ども向けクイズ、研究発表会などのセミナーもあり、多くの来場者でにぎわった。 (島田支局・寺田将
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静岡県荒茶生産量、全国首位保つ 23年統計前年比4.8%減 消費伸び悩みやコスト高影響
農林水産省は20日、2023年の茶生産統計を発表した。静岡県の荒茶生産量は前年比4・8%減の2万7200トン、全国シェアは0・9ポイント下降の36・1%ながら首位を保った。消費の伸び悩みや営農コストの高止まりが響き、新型コロナ禍の20年に次いで過去2番目に少ない生産量となった。 国内の推計荒茶生産量は2・5%減の7万5200トン。2位の鹿児島は2・2%減の2万6100トン(シェア34・7%)と前年からほぼ横ばいで、本県との差が縮まった。本県は荒茶生産量に加え、摘採面積、生葉収穫量でも他産地よりも減少幅が大きかった。 本県の一番茶生産量は過去最低の9060トン(13・7%減)と落ち込んだが
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茶況(2月19日)「福茶」チケット販売 藤枝茶を安価で提供 とんがりぼう
藤枝市の蓮華寺池公園内にある茶文化発信施設「とんがりぼう」で、朝に藤枝茶を味わえる「福茶」のチケットが販売されている。 11回分で税込み1500円。市内外からの来訪者らに藤枝茶の魅力を発信するため、定休日の火曜以外の午前8~10時、施設のテラスで8種類を安価で提供している。 朝茶は災いから逃れる縁起物とされ、「福が増す」ということわざから福茶と名付けた。緑茶には眠気覚ましに効くカフェインやリラックス効果のカテキンが含まれ、朝に習慣付けて飲むことが最適だという。 3種類ずつの緑茶と有機和紅茶、2種類のほうじ茶をいずれもティーバッグで提供中。利用者はチケット1枚で好きな茶を選び、自分で紙コ
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「清水のお茶どうぞ」 日本平山頂で児童広報
静岡市清水区の清水船越小3年生が18日、同区の日本平山頂で開かれた日本平梅まつりの会場で、地元清水の茶の魅力を伝える広報活動を行った。 児童約20人が準備してきたクイズや茶の歴史をまとめたパネルなどを手に観光客らに声をかけ、約1時間半にわたって清水の茶をPRした。JAしみずとともに取り組んだ手もみ茶も配布した。 児童は同校近くの茶農家水野正一さんの協力で、茶摘みや茶工場の見学などを通じて茶の生産について理解を深めてきた。一方、保護者への調査などから茶消費が減少している実情を知り、地元の茶の魅力をPRして茶農家を笑顔にしたいと、活動を企画したという。
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茶況(2月16日)豊沢三沢茶研究会 可睡斎観光客に呈茶 袋井、17日から
袋井市の豊沢と笠原三沢の両地区の生産者が販売促進などに取り組む豊沢三沢茶研究会は17、18の両日、同市久能の可睡斎で呈茶サービスを実施する。 境内の特設ブースで、両地区で生産された「やぶきた」の煎茶を参拝者に振る舞う。研究会や各生産者が持ち寄った商品の販売なども行う予定。県内外から訪れる観光客に袋井産茶の魅力を知ってもらおうと行楽シーズンに合わせ、毎年続けている取り組み。 各日午前8時半ごろから午後4時ごろまで。23~25日と、3月2、3の両日にもサービスを行う予定。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(2月16日)インストラクター 全国で144人認定 静岡県は15人
日本茶インストラクター協会は16日、2023年度の日本茶インストラクターに静岡県の15人を含む全国144人を認定したと発表した。 都道府県別の認定者数は東京が28人で最多。本県は2番目に多く、埼玉14人、神奈川11人と続いた。全体合格率は前年度比3ポイント上昇の32%。 日本茶インストラクターは日本茶への理解や普及を進めるため、専門的な知識と技術を持つ人を「日本茶のプロ」として認定する制度。3月中下旬に全国7会場で認定式を開く。 (経済部・垣内健吾)
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茶業振興 新市場開拓 和紅茶や輸出 軸に模索【検証 24年度 静岡県予算案㊦】
新茶シーズン前の静岡茶市場(静岡市葵区)に、約130人の市場関係者が詰めかけた。茶商らが熱心に品質を確かめていたのは、煎茶ではなく紅茶だった。2月上旬に開かれた同市場の売手、買手両懇話会の合同研修会。専門家を招き、県産紅茶と海外産の紅茶を素材に審査技術の講習が行われた。 全国茶審査技術競技大会で優勝経験のある成岡謹三商店(同区)の藤田浩介営業部長は、紅茶の味の多様さに目を見張りつつ「煎茶の目利きには自信があるが、紅茶に関しては素人。緑茶は商品が出尽くしている。固定観念にとらわれず、消費者へ茶を届ける努力が必要」と話した。 本県茶業は消費と茶価の長引く低迷により離農に歯止めがかからず、摘採
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茶況(2月15日)菊川茶海外輸出へ 市が推進協を設立 基盤構築目指す
菊川市はこのほど、菊川茶海外輸出推進協議会を設立した。菊川茶の海外展開に向けた基盤の構築を目指して市内の茶業関係者が議論する場で、年に2回程度開催する。 市が2023年12月、佐川急便と締結した海外輸出推進に関する連携協定に基づいて、海外需要や傾向を共有し今後の動きを検討する。協議会は市内の茶商や生産者、製造機械メーカーやJAなどで構成する。 初会合は市役所東館で開かれ、関係者9人が出席。海外輸出に当たって注意が必要な点などについて情報交換した。模倣品対策や有機栽培への転換中の収入、工場確保などの課題を指摘する声が上がった。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(2月15日)都内店舗 消費動向 吉村の社長が紹介 焼津で内覧会
茶関連の包装資材メーカー吉村(東京都)は15日、新茶期前の内覧会を静岡営業所(焼津市)で開いた。茶器などを展示し、橋本久美子社長が最近の消費動向を顧客に紹介した。 都内に茶雑貨の小売店「Chazakka(ちゃざっか)」を出店する同社。橋本社長は店舗での接客経験や販売傾向を踏まえ、急須を持たない消費者層への販売促進について解説した。 同店で展開する抹茶ビールやフルーツ茶などの販売を例に、新たな茶の飲み方の提案が新規客の呼び込みにつながると強調。「お茶を選ぶ理由を作ることが重要。多様な茶の可能性を提示することで、家庭内消費を増やすこともできる」と話した。 (経済部・垣内健吾)
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茶況(2月14日)自慢の茶飲み比べ 牧之原でイベント 3月17日
多彩なお茶を楽しむイベント「まきのはら協奏曲」が3月17日、牧之原市の相良総合センター「い~ら」で開かれる。 市内の茶商や生産者ら20団体がブースを構え、深蒸し茶や和紅茶、香り緑茶など自慢の茶を提供する。会場ではお茶はがきデザインコンテストの表彰式や新茶祈願祭も行う。 入場料300円(小学生以下は無料)。市役所相良庁舎お茶振興課などでスイーツ引換券付きの予約券の販売を行う。市ホームページからも予約を受け付けている。 問い合わせは同課<電0548(53)2621>へ。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(2月13日)お茶とサウナ 自然の中で満喫 島田でイベント
島田市の初倉地区で茶の販売やPRを行う団体「初倉茶農家集団」はこのほど、お茶やサウナなどを楽しめるイベント「御茶火和(おちゃびより)」を同市の野外活動センター山の家で開催した。全国から約50組が参加し、自然の中でお茶を味わった。 参加者はたき火を囲みながら初倉地区で生産されたお茶を楽しんだ。提供されたお茶は初倉産のゆずが入った「ゆず煎茶」と「ゆず紅茶」でさわやかな香りを感じられる。サウナでは熱した石にお茶をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」も実施された。同団体の宮村智久さん(43)は「秋頃にも開催予定。次はマルシェやワークショップも実施したい」と先を見据えた。 (島田支局・白鳥壱暉)
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体験型茶園で農地再生 産業、文化振興へ新事業 御前崎・やまま満寿多園
御前崎市上朝比奈の製茶問屋「やまま満寿多園」が3月から、荒廃茶園を再生する独自の基盤整備事業「chatto(チャット)」に乗り出す。観光客や家族連れが茶栽培に参加する仕組みを導入し、苗を植えて茶葉が収穫できるようになるまでの約5年間で体験型の茶園づくりを進める。県内で荒廃農地が増加する現状を踏まえ、同社は「茶産業再生へのモデルケースにしたい」と意気込む。 再整備するのは牧之原台地に広がる約1・1ヘクタールの農地。背丈以上に伸びた茶の木を刈り取って更地にして、同市ブランドの茶品種「つゆひかり」の苗を約1万7千本植える。2024年は土壌整備や苗植えを実施し、25年以降は木の剪定(せんてい)な
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茶況(2月9日)寒茶づくりを体験 袋井 伝統製法学ぶ
晩茶研究会と松下コレクションを活(い)かす会はこのほど、寒茶づくりの体験イベントを袋井市の茶ピアで開いた。茶業関係者や一般の約20人が参加し、伝統的な茶の製法を学んだ。 寒茶は日本茶としては珍しく冬場に作られ、ほのかな甘みが特徴。参加者は枝ごと刈り取った茶葉をおけに詰めて蒸し、天日干しするまでの工程を体験した。寒茶を使った茶がゆの試食や茶染め体験も行った。 古くから全国各地で行われている寒茶作りの体験を通じ、茶の魅力を知ってもらおうと開催している。 (袋井支局・北井寛人)
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JR掛川駅に緑茶カフェ 3月15日オープン 「きみくら」が出店
掛川市は9日、JR掛川駅北口に誘致した緑茶カフェのオープンが3月15日に決まったと発表した。ジェイアール東海静岡開発との協働事業で、丸山製茶グループのきみくら(同市板沢)が出店する。 店名は「matcha KIMIKURA 掛川駅フラッグシップストア」。木造駅舎に隣接した2階建て店舗で、1階に抹茶商品や深蒸し茶、スイーツなどが注文できるカウンターを設置する。2階はイートインスペースで28席を設ける。店舗は掛川茶のPR拠点としても活用する。 市が「お茶のまちづくり拠点整備事業」として内装工事費など1千万円を補助した。久保田崇市長は「駅周辺で緑茶を楽しめる店がないことに課題感を持っていた。県
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茶況(2月8日)認知症カフェで茶の入れ方教室 菊川市茶業協会
菊川市茶業協会はこのほど、報恩寺(同市堀之内)で開かれた認知症カフェ「またきてカフェ」でお茶の入れ方教室を開いた。菊川茶の認知度向上が目的。 同協会の一色京子事務局長がおいしくお茶を入れるポイントとして、湯の温度を70~80度にすることや均一な量と濃さにするため少量ずつ湯飲みにつぐ「回し注ぎ」を実演しながら紹介した。参加者約30人は一色事務局長やスタッフが入れたお茶を飲んで気持ちをほぐしながら、自身が抱える不安や悩みを仲間と共有した。 茶にストレスの軽減効果があるとされる「テアニン」が含まれていることや深蒸し菊川茶が地理的表示(GI)保護制度に登録されたことなども説明した。 (掛川支局
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茶と名産品、新感覚で 静岡お茶屋かのう茶店(静岡市葵区)【静岡ものづくり最前線】
本山茶を扱う老舗製茶問屋は約10年前から、チーズ製品の開発を手がけている。第1弾の「静岡茶チーズ」は、朝比奈産の抹茶とクリームチーズを合わせた斬新な味わいが好評で、ロングセラーとなった。そこで「静岡チーズ」シリーズとして展開し、本業を生かした「ほうじ茶」と「紅茶」、地元名産の食材を使った計6種類をそろえた。 「お茶屋ならではの商品を作りたかった。ただ、お菓子は同業他社がすでに手がけていて、全く新しい商品を開発したいという思いからチーズに目をつけた」と語る店長の狩野淳司さん(51)。一からチーズの製法を学び、専用の製造機を特注した。100回を超える試作を重ね、開発にこぎつけた。店舗内に工房を
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3県の日本茶 味や香り楽しんで 御前崎の製茶問屋、逸品詰め合わせ販売
御前崎市新野の製茶問屋「山亜里製茶」が福岡、長崎両県の製茶会社とコラボし、産地の垣根を越えて茶を楽しむティーバッグ詰め合わせギフトの販売を数量限定で始めた。いずれも茶の魅力を発信する競技会「日本茶アワード2023 煎茶ティーバッグ部門」で入賞した逸品。担当者は「各産地の味や香りを楽しんで」と呼びかけている。 同社をはじめ、福岡県の原田茶園、長崎県の西海園が連携した。本県の牧之原台地で生産された「つゆひかり」をはじめ、九州地方で人気の高い品種「さえみどり」をそろえた。お湯を注ぐだけで家庭や職場、野外キャンプなど幅広い場面で本格的な日本茶を味わうことができる。 商品のギフト化を発案した山亜里
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茶況(2月7日)台湾の児童が寒茶作り体験 牧之原
牧之原市の茶業関係者らでつくる「土と太陽の会」は6日、相良高(同市)との交流事業の一環で市内を訪問している台湾の児童らを対象に「寒茶作り体験会」を市内で開いた。 参加者は茶園で茶葉を摘採した後、蒸しの作業や茶葉と枝の選別作業など、一連の工程を体験した。生産された時期が異なる寒茶の飲み比べを通じて茶の魅力を味わった。参加した児童の一人は「初めての経験だったし、いろんな味があって楽しかった」と笑顔で話した。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(2月6日)緑茶購入量3.5%減 総務省23年家計調査
総務省が6日発表した家計調査(全国の2人以上の世帯)によると、2023年の緑茶購入量は前年比3・5%減の676グラム、支出額は1・5%減の3214円だった。購入量、支出額ともに3年連続で前年を下回った。 市中問屋は「昨夏は猛暑でリーフ茶の需要が落ちた。贈答用などの高価格帯の引き合いも乏しく、厳しい市況が続いた」とみる。 ペットボトルなど茶飲料の支出額は3・6%増の8290円。ドリンク関連業者は「新型コロナ禍が落ち着き、外出機会の増加や夏場の酷暑が消費増の要因になった」と振り返る。
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茶況(2月6日)若手落語家選手権 優勝者に茶1年分 川根本町茶業振興協
川根本町茶業振興協議会はこのほど、東京都で開かれた全国若手落語家選手権に協賛し、優勝者に賞品として川根茶1年分(煎茶パック1千個)を贈呈した。 若者離れが進む伝統文化へ挑戦する姿が、茶業界で尽力する若者と重なり、支援しようと思い立ったという。落語家は新人時代のお茶出しで、話芸にとって重要な間を学ぶといわれることから、落語とお茶の親和性を感じ、協賛に至った。 同選手権は入門15年以下の落語家が話芸を競うコンクール。同協議会会長の薗田靖邦川根本町長が、優勝した立川吉笑さんに川根茶を手渡した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(2月5日)児童が茶の歴史、入れ方学ぶ 藤枝 「ジュニアお茶博士」認定講座
藤枝市は3日、「藤枝ジュニアお茶博士」の認定講座を市役所で開いた。市内の小学4、5年生34人が茶の歴史や効能、おいしい入れ方などを学んだ。 日本茶インストラクター協会志太支部の担当者や、良質な茶の扱い方を学んだ市内在住の中高生でつくる「藤枝茶楽研究部」のメンバーらが講師を務めた。児童は藤枝かおり、藤枝めぐみ、藤枝一香といった地元ブランド茶や、高級茶の朝比奈玉露の説明を受けた。藤枝めぐみの茶葉を使い湯の温度や抽出時間、注ぎ方で風味が変わることを体感したほか、呈茶をする際の所作も実践した。 お茶博士は茶の知識を深め、茶どころ藤枝の魅力を発信する人材を育成する取り組み。新規の博士に認定された3
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掛川の五明茶、人気沸騰 キスマイ玉森さん紹介「飲みやすく香り高い」
アイドルグループ「Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)」の玉森裕太さんがテレビ番組でお気に入りとして紹介したのをきっかけに、掛川市の五明茶業組合が販売する「緑茶ティーバッグ」の人気が急騰し、関係者を驚かせている。ファンからの注文が相次ぎ、放送後約2週間で昨年1年間の販売数の約3倍を売り上げた。 1月17日に放送された深夜番組で玉森さんがおすすめの静岡グルメとして紹介すると、翌朝には組合のメールに全国から約160件の問い合わせや注文が届いていた。「反響がすごい。工場がひっくり返るかと思った」と同組合の堀井聡理事(44)。ファンの要望を受け、放送後最初の土曜日となる20日には組合の直売店
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有機茶で海外需要つかめ 静岡市、生産拡大へ始動 モデル構築、茶どころ再興目指す
静岡市は有機栽培茶の生産規模拡大に向けて、生産、茶商、研究団体と共同で推進事業に着手している。昨年6月に立ち上げた「市有機茶検討会」を中心に、海外輸出を見据えた生産体制の構築を検討。地元生産者がモデル茶園で栽培にも取り組み、“茶どころ静岡”再興を目指す。 本山と清水の茶産地を抱える同市。長引く茶価低迷や担い手不足を受け、茶業関係者には産地存続の危機感も広がっている。一方、海外での有機茶需要が拡大していることから、市はモデル茶園で生産実証を積み上げ、2050年度に茶園面積全体の3割に有機栽培を広げる計画の基盤づくりを図る。 1月26日には、初の現地視察会を実施した
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茶況(2月2日)有機栽培テーマ 管理や課題学ぶ 袋井で研修会
静岡県中遠農林事務所は、茶の有機栽培技術をテーマにした研修会を袋井市岡崎の茶ピアなどで開いた。中東遠地域の農家や行政職員など34人が参加した。 松田農園(同市豊沢)の松田博久さんが講師を務め、有機栽培の管理方法やこだわり、課題などを紹介した。県農林技術研究所茶業研究センター茶環境適応技術科の片井秀幸科長も登壇した。 講演後は、参加者らが松田農園を視察した。同センターなどが開発した茶園用病害虫クリーナー搭載型の除草機の実演も行った。 県は、茶有機栽培面積を2025年度までに400ヘクタールへ拡大することを目標にするが、病害虫対策や除草作業の省力化などが課題とされていたことから研修会を開催
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特定地域づくり事業協同組合 茶のまち川根(島田)、静岡県内初認定
静岡県は、過疎地域などの担い手確保に取り組む「特定地域づくり事業協同組合」に、島田市川根地区の「茶のまち川根事業協同組合」を県内で初めて認定した。1月31日付。 同制度は、人口が急減する地域で、地域内の短期の仕事を組み合わせて年間を通じた仕事を創出し、組合で雇用した担い手を組合員の事業所などに派遣することで、安定的な雇用と担い手確保の実現を目的としている。 複数の業種の組合員で構成する組合を知事が認定する。認定された組合は、本来は許可が必要な労働者派遣事業を届け出のみで実施でき、国や地元自治体から運営費の半額の財政支援が受けられる。2023年末時点で全国97市町村の94組合が認定されてい
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和紅茶の製法、審査 茶商ら理解深める 静岡茶市場で研修会
静岡茶市場と同市場の売手懇話会、買手懇話会は2日、合同研修会を静岡市葵区の同市場で開いた。和紅茶の生産・消費拡大をテーマに、製法や審査技術などへの理解を深めた。 県内各JAの販売担当者と茶商ら130人が参加。農研機構みどり戦略・スマート農業推進室の根角厚司副室長を講師に、紅茶の多様な品種や等級、ブレンド技術などを学んだ。根角副室長は「製法や茶葉による特徴の違いを認識することで、バイヤーや客の好みに合った紅茶づくりができる」と助言した。 紅茶の拝見研修も実施。参加者が英国式の審査方法でスリランカ、インド、中国産の紅茶と県産紅茶の味や香りの違いを確かめた。
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茶況(2月1日)フレーバーティー 台湾に向け発信 掛川の山啓製茶
山啓製茶(掛川市伊達方)とNTTスマートコネクト(大阪府)はこのほど、実演販売のライブ配信「ライブコマース」を行った。台湾で人気を集めるインフルエンサーさゆりさんが出演し、同国向けに栗や蜂蜜などのフレーバーティーを紹介した。 県による静岡茶の新しい需要創出を図る「ChaOI(チャオイ)プロジェクト」推進事業の一環。「ChaOIフォーラム」が両社をつないだ。配信には山啓製茶の商品開発者も出演し、商品の説明や開発の苦労話を披露した。抹茶入り玄米茶やほうじ茶などを集めた静岡茶セットや、さゆりさんが選んだ煎茶や果物のフレーバーティーが入ったセットなど計5セットを紹介した。深蒸し茶や茶草場農法などに
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茶況(1月31日)赤焼病の発生に注意 静岡県病害虫防除所
静岡県病害虫防除所は2月の病害虫発生予察情報で、冬から春にかけて発生する赤焼病への警戒を呼びかけている。病原菌は細菌で、主に強風による傷口から感染する。凍害や霜害によっても助長される。 例年発生する茶園では予防的に薬剤を散布することが望ましい。特に幼木園やつゆひかり、おくひかりは同病に弱く、注意が必要。
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茶況(1月31日)放棄茶園活用 寒茶作り体験 牧之原で11日
牧之原市内の茶業関係者らでつくる「土と太陽の会」は2月11日、「寒茶作り体験会」を同市中の古民家カフェ・とこ十和で開く。 寒茶は地方に食文化として根付く番茶の一つで、伝統的な製茶手法を周知することが狙い。放棄茶園を再生しようと同会やボランティアが協力して整備してきた茶園で茶摘みを行うほか、一連の製茶工程を体験する。 時間は午前10時~午後3時で参加料は昼食や寒茶の土産付きで3千円。参加は小学1年生以上。問い合わせは同会のメールアドレス<tuti.to.taiyo@gmail.com>へ。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(1月30日)世界の珍しい茶 会員ら楽しむ 茶の都ミュージアム
ふじのくに茶の都ミュージアム(島田市)は28日、「アジアのお茶体験会」を同ミュージアムで開いた。参加者に常設展「世界の茶葉ギャラリー」で展示している珍しいお茶を提供した。 午後1時からと同2時半からの2回開催し、それぞれ同ミュージアム友の会会員約30人が参加した。参加者は中国産白茶とタイ産ウーロン茶、ネパール産紅茶の3種類のお茶を楽しんだ。同ミュージアム職員がそれぞれのお茶の産地や作り方、味の特徴の解説も行った。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(1月29日)100周年式典で藤枝茶をPR 市茶振協がブース出展
藤枝市茶振興協議会は27日、サッカーのまち100周年記念式典が開かれた藤枝総合運動公園サッカー場の玄関にブースを設け、市民らに藤枝茶の魅力をPRした。 地元ブランド茶の藤枝めぐみ、藤枝かおり、藤枝くれはのティーバッグのほか、朝比奈玉露の茶葉や藤枝かおりのペットボトルなどを販売した。来場者は急須で入れた藤枝めぐみを試飲し、「おいしい」「苦くなくて、うまみがある」と好評だった。 (藤枝支局・青木功太)
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ボトル緑茶のシェア争い激化 各社、味やパッケージ刷新
飲料メーカー各社が、ペットボトル入り緑茶のシェア争いでしのぎを削っている。健康意識の高まりでさらなる市場拡大が見込まれるため、顧客獲得に躍起だ。物価高を背景に、割安なプライベートブランドも人気が高まっており、各社は味やパッケージの見直しなど工夫を凝らしている。 キリンビバレッジは「キリン 生茶」を4月からリニューアルする。甘みを際立たせるほか、パッケージでは、あえてロゴの主張を抑え、ボトルの色を白ベースにして上品なイメージにする。吉村透留社長は「持ち歩く人の自己表現や誇りにつながるデザインだ」と胸を張る。 アサヒ飲料は昨年発売した「アサヒ 颯」のパッケージを4月から改める。筆で描いたよう
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茶況(1月26日)会員が初もみ、茶業発展祈願 袋井の保存会
袋井市茶手揉(てもみ)保存会(鈴木せつ子会長)はこのほど、新春恒例の初揉会を同市岡崎の茶ピアで開いた。会員約10人が初もみを行い、茶業発展を祈願した。 ベテランの会員を中心に、葉の水分を減らす「葉振い」や、形状を整える「転燥揉み」などの技を確認。市内の茶園で摘採し、蒸して冷凍保存していた昨年の一番茶を焙炉(ほいろ)と呼ばれる加温した台を使い、約5時間かけて香り高い手もみ茶に仕上げた。 手もみ茶は1人当たりの生産量が1日わずか500グラム程度と希少。会員の技術向上や手もみ技術の伝承を目的に開催している。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(1月25日)茶の知識や技術 小学生競い合う 掛川T-1グランプリ
掛川茶振興協会はこのほど、市内小学生が茶に関する知識や技術を競う「T-1(ティーワン)グランプリ」の決勝を掛川市役所で行った。3~6年の20人が参加した。 地元の子どもの掛川茶への愛着や誇りを醸成し、将来的に他地域に魅力を広めていくことが狙い。茶の知識10種類の中から、見た目で8種類の茶を選ぶ「お茶の種類当て競技」と、茶の入れ方の実技で順位を決めた。 審査に当たった掛川茶商協同組合の大塚裕彦さんは「ハイレベルな戦いだった。みんな基本的な動作は完璧で、湯を冷ます時間や注ぎ方など細かい項目で順位を付けた」と総括した。リモートで実施した予選には86人が出場。表彰式では1位に輝いた中央小4年の山
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茶況(1月24日)牧之原・萩間小児童が茶の手もみ体験
牧之原市の萩間小の3年生がこのほど、市内で茶の手もみ体験に取り組んだ。 市内の産業について学ぶ総合学習の一環。市茶手揉(てもみ)保存会の会員が講師を務め、伝統的な手もみの技法を説明した。児童は焙炉(ほいろ)の上で、茶葉を振るったり、もんだりして、手もみ茶の一連の工程を学んだ。柴田陸君(9)は「お茶が飲めるまでにはたくさんの作業があり、大変だなと思った」と話した。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶抄紙でしおり完成 お茶の未利用部分活用 駿河総合高と静鉄リテイリング連携
駿河総合高(静岡市駿河区)の3年生6人が静鉄リテイリング(同市葵区)と連携して開発を進めてきたブックマーカー(本のしおり)「茶おり」が完成し、24日に同市葵区内で開いた完成報告会でお披露目された。お茶の未利用部分で作られた「茶抄紙(ちゃしょうし)」を活用し、ほんのりお茶の香りがする静岡らしい商品に仕上がった。 生徒6人は社員のサポートを受けながら、若者を意識した4種類の和柄を考案。「茶」「shizuoka」の文字を切り抜いたデザインや、「たまには急須で入れたお茶飲んでみてこ?」と静岡弁を記したペットボトルのシルエットなどを用意してきた。 報告会では、茶抄紙を考案した別の高校生や市職員を
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茶況(1月23日)お茶×サウナ 香り楽しんで 2月島田でイベント
島田市の初倉地区で茶の販売やPRを行う団体「初倉茶農家集団」は2月10日、お茶とサウナなどを楽しめるイベント「御茶火和(おちゃびより)」を同市の野外活動センター山の家で開催する。 屋外でたき火を囲みながら初倉地区で生産されたお茶を味わえるほか、サウナでは熱した石にお茶をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」のサービスもあり豊かな茶の香りを楽しむこともできる。同団体の宮村智久さん(43)は「お茶を身近に感じ、自由に楽しんでもらいたい」と来場を呼びかけた。 完全予約制で参加費は一人3500円。問い合わせは御茶火和のインスタグラムへ。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(1月22日)藤枝・葉梨小児童 お茶の入れ方学ぶ
藤枝市茶振興協議会はこのほど、市の基幹産業の茶に関心を持ってもらうために、茶の入れ方教室を葉梨小で開いた。3年生約110人が総合学習の一環で、急須を使って藤枝茶の魅力に触れた。 児童は、日本茶インストラクター協会志太支部の中村裕子さんから茶葉量や湯量、温度、抽出時間を教わり、3煎目まで味わった。「味が全部違った」「家族にお茶を入れてあげたい」などと好評だった。 (藤枝支局・青木功太)
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静岡市長に初揉茶寄贈 静岡市茶手揉保存会
静岡市茶手揉(もみ)保存会(牧野力雄会長)は22日、茶業の発展を願って仕上げた今年の「初揉茶」を難波喬司市長に寄贈した。 牧野会長ら5人が市役所静岡庁舎を訪れた。牧野会長は小中学校での体験会やイベント出展など最近の活動を報告し、「コロナが落ち着き、一般向けの体験ツアーなどの新規事業も始めている」と説明した。難波市長は「これぞ静岡という伝統。これからもその技術を伝承していってほしい」と話した。 同会は7日に葵区の内牧公民館で新年初揉みを実施。会員が持ち寄った茶葉を伝統の手揉み製茶法で仕上げた。 (経済部・垣内健吾)
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日坂小児童、ハイキング客に東山茶振る舞う 掛川・粟ケ岳
掛川市大野の日坂小3年生12人はこのほど、地元の特産である茶をPRしようと粟ケ岳の麓の東山いっぷく処(同市東山)でハイキング客らに東山茶を振る舞った。 児童は3人ずつのグループに分かれ、急須で茶を入れた。準備をしたり蒸らしたりしている間には、お茶に含まれるカテキンやビタミンCなどの成分についてクイズを出して茶の魅力を説明した。飲んだ人は「おいしい」「2煎目のほうが濃い」などと味わいながら感想を伝えた。山城月咲さん(9)は「たくさん来てくれてよかった。お茶の良さやおいしさを伝えられた」と充実した表情を浮かべた。 取り組みは総合的な学習の一環。昨年4月、授業で地域を探検していたところ、茶農家
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古民家カフェに美しい音色♪ 静岡「コゼット」で演奏や舞踊イベント
静岡市葵区小瀬戸の古民家カフェ「コゼット」で19日、ステージイベントが開かれた。バイオリン演奏や日本舞踊、獅子舞が披露され、来店客を楽しませた。 のどかな地区の雰囲気を客に楽しんでもらおうと、カフェを経営する永野修司さんが企画した。カフェに隣接する元茶工場をリノベーションした劇場「加持彌府(かじやふ)」の舞台で、群馬県出身のバイオリン奏者樋口万里香さん(40)がアニメの主題歌やタンゴなど4曲を演奏し、静かな山あいの集落に美しい音色を響かせた。 日本舞踊ではカラフルな和服姿の永野さんが宮城県に伝わる民謡「さんさ時雨」を披露し、来店客から大きな拍手を受けた。
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蒸し製煎茶 喫茶の変遷たどる企画展【情報市場】
ふじのくに茶の都ミュージアムでは現在、企画展「蒸し製煎茶 喫茶の変遷」を開催しております。図書資料、絵画資料、茶道具などを展示し、さまざまな時代で人々を魅了してきた蒸し製煎茶がどのように飲まれてきたかを紹介しています。詳細はミュージアムのホームページをご覧ください。 ▽会期 5月27日まで ▽観覧料 一般300円、学生・70歳以上・障害者手帳をお持ちの方は無料(要証明) ▽開館時間 午前9時~午後5時(最終入館午後4時半) ▽休館日 毎週火曜日 ▽所在地 島田市金谷富士見町3053の2
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お茶のおいしい入れ方は? 袋井南小児童学ぶ
JA遠州中央はこのほど、袋井南小で茶の入れ方教室を開いた。5年生約100人が参加し、安間製茶(袋井市豊沢)の安間孝介代表やJA職員ら講師から、湯の温度や抽出の時間に気を配るようにアドバイスを受け、温度による味の違いを確かめた。回しつぎのポイントなども教わった。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(1月19日)藤枝の杉本さん1等 静岡茶市場 手揉紅茶品評会
静岡県茶手揉保存会(沢村章二会長)は19日、「第12回手揉紅茶品評会」を静岡市葵区の静岡茶市場で開いた。最高位の1等には藤枝支部の杉本昭雄さんが選ばれた。 各支部の会員らが30点を出品した。有識者と県職員が審査し、形状・色沢、香気、茶殻、水色、滋味を総合評価した。沢村会長は「煎茶の手揉み技術を応用し、日本独自の紅茶作りを目指している。会員の技術的向上を感じる出品が多かった」と話した。 このほかの入賞者は次の通り(かっこ内は支部名)。 【2等】1席 菊川支部A▽2席 大塚孝展C(藤枝)▽3席 赤堀直樹(菊川) 【3等】1席 牧之原支部A▽2席 大塚孝展D(藤枝)▽3席 植田康弘(菊川)
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茶況(1月18日)有機栽培のポイント学ぶ 掛川で研修会
掛川市は18日、茶の有機栽培に関する研修会を同市千羽のJA掛川市本所で開いた。市内の茶農家や茶商65人が参加し、経験者らから有機栽培のポイントを学んだ。 静岡県の有機栽培推進コーディネーター後藤昇一さんは、生育条件の良い園地の選定や病害虫の抑制環境をつくることなどが重要とした。後藤さんは「有機農業は地力に依存している。土壌の物理性改良や豊かな生物相を育む土作りが大切」と話し、茶草場農法の活用を推奨した。浜松市天竜区春野町で約30年間、有機栽培に取り組む鈴木猛史さんは自身の経験を語り、土作りにおける微生物の重要性に触れた。このほか、国の有機農業の支援策や有機JAS認証についての注意点などの紹
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茶の手もみ 丁寧に 愛鷹小児童 伝統の技術体験 沼津市
沼津茶手揉(もみ)保存会は18日、沼津市の愛鷹小で伝統製法の手もみ技術を指導した。3年生106人が小さな手を懸命に動かし、茶葉の水分を減らしながら針状に伸ばした。 県内有数の茶産地として知られる愛鷹山麓の小学校で開いている恒例行事。もみ台のほいろ6台と、蒸した地元産の沼津茶15キロを用意した。児童は茶葉を集めて左右に転がす「回転もみ」、細長い形に近づける「もみきり」といった昔ながらの作業をクラスごと順番に体験した。 保存会の会員は「力を入れすぎずに軽くもむ」「台の上にあるすべての茶葉を同じようにもむ」などと助言した。茶の生産方法やおいしい入れ方を紹介する講座も開いた。 辻村千颯君(8)
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茶況(1月17日)牧之原で闘茶会 池ケ谷さん優勝
牧之原市内の小学5年生を対象にした闘茶会「TEA HERO選手権」(JAハイナン青壮年部など主催)がこのほど、同市史料館で開かれた。個人の部は池ケ谷友維さん(坂部)が優勝し、団体の部は坂部小が頂点に輝いた。 大会には各校の予選会を突破するなどした計25人が出場。児童は普通煎茶、深蒸し煎茶、香り緑茶など5種類のお茶の外観や味を確かめて、銘柄を見極めた。 その他の主な成績は次の通り。 【個人】②高畑桜愛(牧之原)③鈴木望羽(同)④枝村優海(川崎)⑤良知菜々花(坂部) 【団体】②牧之原 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(1月16日)地紅茶飲み比べ 島田で来月フェス 茶生産家20軒出店
2025年に島田市で開かれる「第23回全国地紅茶サミット」のプレイベントとして2月18日、「第1回島田地紅茶フェスティバル」(同実行委主催)が同市の夢づくり会館で開催される。 同市を中心に県内外の茶生産家約20軒が出店。地紅茶は地酒や地ビールのように地域によって香りや味の違いがあり、来場者は飲み比べを楽しめる。また、紅茶鑑定について学べるセミナーや紅茶に関するクイズも実施される。 入場無料。飲み比べにはチケットが必要で、マイカップ持参なら一人500円。今回のために作られた「志戸呂焼」のティーカップなどが付くチケットも販売されており一人1200円など。問い合わせは同実行委メール<shima
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茶況(1月15日)茶文化の振興祈願 藤枝・玉露の里で初釜
藤枝市岡部町の玉露の里でこのほど、新年恒例の「初釜」が行われた。市や市議会関係者、地元自治会役員ら計約20人が出席し、茶文化の振興や地域の発展を祈願した。 玉露の里で茶を振る舞う3社中のうち、今回は深津社中が担当した。茶室「瓢月(ひょうげつ)亭」で腰を下ろした出席者は、地元の抹茶を味わいながら決意を新たにした。 同施設がある岡部町朝比奈地区は日本三大玉露の産地の一つとして知られる。初釜は施設の指定管理者の静鉄リテイリングが主催した。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(1月12日)森下さん個人V 団体は秋田製茶 袋井で闘茶会
袋井地区農協茶業委員会はこのほど、茶の審査技術を競う闘茶会を袋井市の茶ピアで開いた。同市の茶業関係者が出場し、団体の部はチーム秋田製茶、個人の部は森下隼さんが1位を獲得した。 品質判断能力や生産者同士の連帯意識の向上などを目的に開催された。本県をはじめ京都、三重、埼玉など10府県のやぶきた種の荒茶を対象に、見た目や香りなどの外観審査、滋味などの内観審査から制限時間内に産地を特定し、正答の合計点を競った。 2位以下の主な結果は次の通り。 【団体】②チーム山崎協同③チーム金井製茶 【個人】②片桐淳③佐藤健太 (袋井支局・北井寛人)
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「沼津茶」初もみ 甘み引き出す 保存会が技術競う
JAふじ伊豆沼津茶手揉(もみ)保存会は12日、新春恒例の技術競技会を沼津市の同JAあしたか山麓営農経済センターで開いた。会員11人が3チームに分かれ、手もみ技術を競った。 伝統製法の技を磨き、後世に引き継ぐことを目的にした新年の初もみ会。愛鷹山麓で栽培した「沼津茶」の生葉8キロを用意した。会員は蒸した葉をもみ台のほいろに移し、手の感覚を頼りに針状に伸ばした。 茶葉を大きく横に動かしながら手もみをする「たすきがけ」を取り入れた幾田流の技法で5~6時間かけ、細長く深い緑色の手もみ茶に仕上げた。最後に県茶手揉保存会や沼津市、JAの関係者が形や色合い、香り、味などを審査した。 手もみ茶は市内の
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茶況(1月11日)上品なうまみ 有機国産抹茶 掛川「山英」が発売
掛川市日坂の製茶販売「山英」(山崎元郷代表)はこのほど、「有機国産抹茶」を発売した。 まろやかで上品なうまみとあざやかな緑色が特徴。牛乳で割るラテやケーキ、プリンなどのデザートに使用しても楽しめる。取り出しやすい幅広のパッケージを採用し保存に向くチャックをつけた。 コロナ禍をきっかけにネット販売に力を入れる中、海外需要のある抹茶に目を向けたことが開発のきっかけだという。同社小売部の山崎千嘉さんは「量を調節して自分好みの抹茶料理を楽しんでほしい」と話した。 80グラムで999円(税込み)。店頭や各通販サイトで購入できる。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(1月10日)茶園の基盤整備で農政局功労者表彰 牧之原・静波原組合
牧之原市で茶園の集積・集約化を進めた静波原基盤整備組合が土地改良事業地区で取り組んだ功績を認められ、本年度の関東農政局営農推進功労者表彰を受けた。原間秀樹代表がこのほど、市役所榛原庁舎で杉本基久雄市長に喜びを報告した。 同組合は県の事業として2019年度から基盤整備を展開。6・4ヘクタールの茶園では担い手の集約や大型機械の導入を進め、営農労力の節減を図りながら生産力の向上に努めた。さらには大手ドリンクメーカーと連携し、多種多様な品種の生産も手がけている。 杉本市長と茶業情勢について意見を交わした原間代表は「一つのモデルケースとして地域の茶業振興につながれば」と語った。 (榛原支局・足立
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茶況(1月9日)茶業繁栄祈願 島田で初揉式
島田市茶手揉(もみ)保存会はこのほど、島田市の大井神社で初揉式を開催した。島田、金谷、川根支部の会員が一堂に会し、1年の茶業の繁栄と発展を同神社に祈願した。 3支部が青透流や川根揉切(もみきり)流といったそれぞれの流派で、昨年の一番茶を仕上げた。手揉み終了後に献茶式が行われた。同会の荒波正則会長(48)は「茶の手揉みは伝承していかなければならない無形財産。今年はイベントなど多く開催し、多くの人に魅力を知ってもらいたい」と抱負を語った。 (島田支局・白鳥壱暉)
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「茶交場」誕生、壁画お披露目 静岡市葵区の工場入口、子どもたちが描く 「住民憩いの場に」
静岡市葵区の製茶問屋「海野兼太郎商店」の茶工場搬入口が7日、コミュニティースペース「茶交場」として生まれ変わり、地域住民にお披露目された。スペースの入り口には、「静岡茶の明るい未来」をテーマに子どもたちが描いた壁画が姿を現した。 壁画を描いた子どもや地域住民など約40人が集まった。壁画は昨年10、11月にステンドグラス作家の藤原俊さん(45)=同区=がワークショップを開き、制作した。カウントダウンのあと茶畑やタチアオイ、富士山などが描かれた壁画が姿を現すと、拍手や歓声があがった。 静岡英和学院大のOBでつくるバンド「コンソメWパンチ」の演奏や、わたがしづくりなども催された。 同場所は「
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富士山望む茶畑、担い手不足深刻 静岡・日本平 「景観上重要」市が対策検討
富士山や清水港など風光明媚(めいび)な景観で知られる静岡市清水区の日本平山頂付近で、景観の構成要素にもなっている茶畑の担い手不足が進んでいる。耕作放棄に近い状態になった茶畑もあり、市は外国人観光客も訪れる景観保全の観点から、就農希望者を探すなど将来的な対策の検討に乗り出した。 関係者が特に気をもむのは日本平ホテル近くの日本平公園芝生広場に、道路を挟んで隣接する約80アールの茶畑。土地を所有する農家7軒は平均年齢が約75歳といい、市条例に基づく第1種風致地区内にありながら、耕作が事実上放棄され、茶の木の背丈が伸び放題になっている場所もある。 日本平の茶畑から新芽が出る向こう側に富士山を望
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茶況(1月5日)荒茶審査技術競い 袋井で10日闘茶会 個人と団体戦
袋井地区農協茶業委員会は10日、茶の審査技術を競う「第16回袋井地区闘茶会」を袋井市の茶ピアで開催する。同市の茶業関係者が参加し、個人戦と団体戦で競い合う。 本県をはじめ京都、三重、埼玉など10府県のやぶきた種の荒茶を対象に、産地を判定する。見た目や香りなどの外観審査、滋味などの内観審査から制限時間内に産地を特定し、正答の合計点を競う。 品質判断能力や生産者同士の連帯意識の向上などを目的に開催される。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(1月4日)ご当地アイドルの和紅茶5種発売へ 掛川、JAさすが市
掛川市のご当地アイドルグループ「マーブル・メイプル」と、卒業生のソロシンガー望月瑠奈さん=同市=がこのほど、市内産紅茶を使ったフレーバーティーを完成させた。 味はグループ名にちなんだメープルのほか、ローズやマンゴー、オレンジ、ピーチの5種類を用意した。試作を3回ほど繰り返し、和紅茶のやわらかい味わいとフレーバーのバランスを工夫したという。同市の石神農園の茶葉を使用した。パッケージにはメンバーの顔写真を印刷した。掛川をアピールする製品を開発したいと発案した望月さんは「県外で活動することもある。特産のお茶をたくさんの人に飲んでほしい」と思いを語った。 1月中旬からJA掛川市の新鮮安心市場さす
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静岡T-1グランプリ 参加募集 小学生が茶の知識競う
静岡市内の小学生がお茶の知識などを競う「T-1グランプリin静岡市」(同実行委員会主催)が2月10日、葵区の静岡茶市場で開かれる。1月10日まで参加者を募集している。 対象は小学3~6年生で定員80人。出場者は「お茶通クイズ」「お茶の種類あて」「お茶の入れ方」の3種目の総得点を競う。事前に競技の参考テキストが郵送される。 参加無料。申し込みは、申請フォーム<https://forms.gle/AWqhLAJTrukgkYqC8>から。問い合わせは実行委事務局<電090(8869)5229>へ。
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茶況(12月28日)ハーブティー 今季も完成 菊川ジュニアビレッジ
菊川市で小中学生が農業ビジネスを体験する「菊川ジュニアビレッジ」が手がける、市内産の紅茶とハーブをブレンドした今季の「本気のハーブティー」が完成した。包装デザインも新しくした。 ハーブのやわらかい甘さが特徴。包装デザインはシンプルに仕上げ、お土産や贈り物を想定した。菊川ジュニアビレッジがハーブティーの商品を作るのは7年目。小学5年生から中学2年生までの9人が5月に、同市倉沢の千框(せんがまち)の棚田の遊休地などにハーブを植え、育ててきた。 商品はティーバッグ4個入りでステビア、レモンバーベナ、パイナップルミントの3種類がある。ジュニアビレッジの通販サイトや市内の菓子店などで購入できる。各
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茶況(12月27日)牧之原産「山のお茶」 イベントで特色PR 茶振協
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、浜松市内で開かれたクリスマスイベントに出店し、香味や外観に特色がある市内産の茶をPRした。 今回は県などが主催する「ふじのくに山のお茶100選 銘茶コンテスト2023」で認定を受けた和紅茶やほうじ茶、香り緑茶などを中心に販促活動を展開した。市お茶振興課の担当者は「緑茶以外にも個性豊かな茶が生産されている市の茶産業を広く周知していければ」と話した。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(12月26日)世界緑茶審査、静岡県庁で表彰式 県内5社 最高金賞
世界緑茶協会(会長・川勝平太知事)は25日、茶の商品性を競う「世界緑茶コンテスト2023」の表彰式を県庁で開いた。最高金賞を受賞した県内5社を含む国内外24社を川勝会長が表彰した。 今大会は日本、中国、台湾、タイなど5カ国・地域から過去最多の165点(国内34点、国外131点)が出品された。商品コンセプトや包装デザイン、コストパフォーマンスを総合的に審査した。 県勢の最高金賞受賞商品は次の通り。 至福極の茶箱(鈴木長十商店)▽玉露翡翠Premium(本目浅吉商店)▽朝比奈本玉露名人茶飲み比べギフト(薮崎園)▽松下園のA-jan2023(松下園松下芳春)▽静岡銘茶自然の恵み3種セット(小
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25年「世界お茶まつり」実行委 若者や外国人にPRへ 静岡で初会合
2025年に静岡県内外で開催される「第9回世界お茶まつり」の第1回実行委員会(徳川家広会長)が25日、県庁で開かれた。春と秋に祭典を実施し、若年層やインバウンド客へ茶文化をPRする開催方針を承認した。 3年に一度の開催。4月中旬からふじのくに茶の都ミュージアム(島田市)など、10月23~26日にグランシップ(静岡市)を会場に各種イベントを展開する。春の祭典では大阪・関西万博の会場や首都圏の茶販売店、カフェなどでも茶の販売や販促を行う予定。 テーマは「光輝燦然(さんぜん)! #私のO-CHA和ールド」。世界のお茶文化に触れた参加者がSNSなどで発信し、茶の魅力についての共感が広がるイベント
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茶況(12月25日)手もみ技術大会 優良賞受賞報告 藤枝の保存会、市長に
11月に藤枝市岡部町で行われた第27回全国手もみ製茶技術競技大会で4位の優良賞を受賞した県茶手揉保存会藤枝支部(市茶手揉保存会)の会員がこのほど、市役所に北村正平市長を訪ね、大会の結果を報告した。 14都府県から23チームが参加し、同支部は鈴木主馬さんと安部実子さん、大塚孝展さんの3人が出場した。7月に静岡市葵区の静岡茶市場で開催された第31回全国手もみ茶品評会で入賞した保存会の会員も成績を報告した。保存会の杉本昭雄会長は「(出場者は)よく頑張った。多くの賞をいただけてうれしい」と話した。 北村市長は「藤枝市は手もみが盛んな街。若い人へ広く手もみ茶の魅力をPRしていく」と述べた。 (藤
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茶産出額首位保つ 静岡県2022年、生葉荒茶とも減
農林水産省がまとめた2022年の農業産出額統計によると、本県の茶は前年比8・9%減の244億円で、234億円(2・0%減)の鹿児島を僅差で抑えて3年連続で首位を保った。一番茶の摘採期に降雨による摘み遅れが生じた。収穫量が伸びた半面、二番茶も含めて単価は下落し、産出額を押し下げた。 茶の産出額は農家が収穫した生葉と、生葉を製品の前段階で加工、乾燥させた荒茶の販売額の合計。本県は生葉が132億円(10・2%減)、荒茶112億円(7・4%減)といずれも減少。2位鹿児島は生葉154億円(1・3%増)、荒茶80億円(8・0%減)だった。 本県の茶産出額は1992年の862億円をピークに下落が続く。
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ほうじ茶ビールお披露目 島田・伊久美の醸造所、2周年イベント
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193バレーブリューイング」は24日、オープン2周年を記念したイベントを同所で開いた。伊久美地区で栽培されたほうじ茶を使用した新商品「シマダブラウンエール」をお披露目した。 茶農家の大橋勝典さん(61)が農薬や化学肥料を使わずに栽培したほうじ茶を活用した。さっぱりとしたほうじ茶の風味が特徴で、こってりとした肉料理や中華料理に合うという。 醸造所を運営するビアホップおおいがわの小林浩樹代表(56)は「大きな可能性を秘めた原料。ビールを通じて地元のほうじ茶を飲むことにもつながってほしい」と期待する。 イベントではラーメンやホットビールの販売、まき
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茶況(12月22日)高級川根茶ボトル 松坂屋静岡店で販売 27日から来月2日まで
静岡市葵区の清涼飲料製造のベネフィッティーは27日、同区の松坂屋静岡店で高級ボトリングティー「BOTTLED 川根茶」の販売を開始する。来年1月2日まで。 「BOTTLED 川根茶」はベネフィッティーと川根本町茶業振興協議会が川根茶のさらなる認知度向上を図るとともに、新しい楽しみ方を消費者に提案しようと商品化した。昨年の全国茶品評会や県茶品評会で上位入賞した川根茶をブレンドして使い、原料は水と茶葉のみ。これまでは川根本町内でしか購入できなかったが、5月に広島市で開かれた先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で各国首脳に振る舞われたことで購入を求める声が相次ぎ、販路拡大に踏み切った。今後も町
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茶況(12月21日)中電の新入社員 茶草場農法体験 掛川・東山
中部電力パワーグリッドの新入社員38人がこのほど、掛川市東山の茶園で茶草場農法の体験ボランティア活動をした。地元への関心を高めるとともに社会人としての視野を広げることが目的で、例年行っている。 社員は事前研修で市内の茶業の状況や茶草場農法を学んでから体験に臨んだ。12の茶園に分かれて農家から指導を受けた。ススキやササを乾燥させた茶草を束ね、茶園の畝間に敷いた。 世界農業遺産に認定されている茶草場農法は、高齢化や重労働により維持が課題になっている。ボランティアは企業とともに農家らの負担を軽減する目的で行っている。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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川根茶巡りに「茶飲帖(さいんちょう)」 島田「KADODE」 25日から販売
川根本町や島田市の茶業団体などで組織する「川根お茶街道推進協議会」は25日から、川根茶の御朱印帳「川根茶飲帖(かわねさいんちょう)」を島田市竹下の複合商業施設「KADODE OOIGAWA」で販売する。魅力をPRする動画も制作し、施設の大型スクリーンで披露する。 川根地区の茶商や生産農家を巡り、オリジナルの御朱印を集めることができる。これまで町内の川根茶業協同組合や町まちづくり観光協会などで扱っていたが、多くの人に手に取ってもらうために販路を広げた。 動画は町産業振興課の服部了士課長補佐が制作。町職員が御朱印集めをする様子を約1分間にまとめた。服部課長補佐は「茶農家さんと語らいながら川根
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茶況(12月20日)二番茶茶葉が原料、機能性表示の新商品 牧之原・荒畑園
牧之原市の荒畑園は内臓脂肪を低下させ、血糖値の上昇を抑える緑茶の新たな機能性表示食品「食事の相棒」を1月から発売する。 同社が手がける機能性表示食品シリーズの第6弾。今回はカテキンの一種で、食後の血糖値上昇を抑える機能がある「エピガロカテキンガレート(EGCG)」に着目し、カテキンが多い二番茶の茶葉を原料に使った。農研機構と共同研究を重ね、機能性表示食品として承認された。 1袋税込み540円(ティーバッグ15包入り)。同社のECサイトなどで購入できる。 (榛原支局・足立健太郎) 県内茶販売店参加 「ちゃブスク」開始 JA静岡中央会など JA静岡中央会、県などは1月から県内の茶販売店
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茶況(12月19日)スパークリング茶 世界大会GP報告 知事に晩茶研究会
袋井市菩提(ぼだい)地区の茶葉を使った「スパークリングティーBodhi(ボーディ)」で「にっぽんの宝物世界大会2023」のグランプリを受賞した晩茶研究会の会員らが18日、県庁を訪れ、川勝平太知事に受賞を報告した。 大会は8月にシンガポールで開かれ、「日本と海外の融合部門」で最高賞に輝いた。ボーディはかんきつ系の香りと爽やかな酸味が特徴の「菩提酸茶」をベースにしたスパークリングティー。シャンパンのように楽しめる新感覚のノンアルコール飲料として評価を集めている。 同研究会は袋井市周辺の生産者、茶商らで組織され、晩茶の生産や新製品の開発に取り組む。県庁を訪れた会員の安間孝介さん(安間製茶)、池
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「深蒸し菊川茶」欧州でも保護 地理的表示 6品目追加
外務省は19日、地域の産物や食品ブランドを守る地理的表示(GI)保護制度に登録されている農産物6品目が、新たに欧州連合(EU)でも22日付で保護対象に追加されることが決まったと発表した。2019年に発効した日本とEUの経済連携協定(EPA)に基づく措置。 追加されるのは「はかた地どり」(福岡県)、「阿波尾鶏」(徳島県)、チーズの「十勝ラクレット」(北海道帯広市など)、「徳島すだち」(徳島県)、「深蒸し菊川茶・菊川深蒸し茶」(静岡県)、サツマイモの「行方かんしょ」(茨城県行方市ほか)の6品目。
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茶況(12月18日)朝比奈玉露をPR 都内でつゆ茶体験会 藤枝市など
藤枝市と市茶振興協議会はこのほど、同市岡部町朝比奈地区の朝比奈玉露のつゆ茶体験会を東京・有楽町の東京交通会館で開いた。首都圏での知名度向上と販路拡大を目的に、都内で初めて企画した。 朝比奈玉露は日本三大玉露の産地の一つとして知られる。つゆ茶は専用の茶器を使い、少量のぬるま湯で最後の一滴まで楽しむ飲み方。 生産者の遠藤昇さんは参加者に玉露の特徴や生産のこだわりなどを紹介し、「玉露の味わいを多くの人に知ってほしい」と思いを語った。試飲や販売も行い、参加者からは「1杯目の玉露の香りと味は想像を超えるおいしさだった」「東京でももっと販売してほしい」と好評だった。 市は今後も首都圏で体験会といっ
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荒廃茶園をワサビ田に 静岡県が基盤整備計画 災害リスク抑え安定生産へ 葵区中山間地
昨年夏の台風15号で甚大な被害を受けた静岡県産ワサビの安定生産に向け、県は2024年度から静岡市葵区でワサビ田の基盤整備に乗り出す方針を固めた。新たな造成地として活用するのは、価格低迷や生産者の高齢化で荒廃が進む同市中山間地の茶畑。ワサビ栽培発祥の地で知られる有東木地区を含めたオクシズ一帯で、今後数期に分けて継続的なワサビ田の整備に向けた検討を進める。 市街地から車で約50分。同区内匠(たくみ)地区の曲がりくねった細い山道を進むと、枯れた赤い葉が所々に目立つ茶畑が広がる。今年の一番茶を最後に生産を終え、今は誰も管理していない。「この辺りには荒廃茶園がいくらでもある」と安倍山葵業組合の出雲
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お茶の楽しさ、音で演出 静岡商業高生商品開発 裾野拡大へ柔軟なアイデア
静岡商業高(静岡市葵区)ビジネス探究部が静岡茶の消費拡大を目的に、お茶とともに音を楽しむ新感覚の商品を開発した。ユニークなアイデアで地域の産業振興を目指す取り組みとして評価され、11月の全国高等学校生徒商業研究発表大会で優秀賞を受賞。市内のイベント会場で販売し、好評を博している。 商品名は「Soundrink(サウンドリンク)」。沼津市の影山製茶店の協力で3種類のオリジナル煎茶を製造し、パッケージに工夫を施した。本をイメージした包装に、QRコードを印字したしおりを同梱[どうこん]。スマートフォンでコードを読み取ると、「風鈴」や「朝の安倍川」、「線香花火」など13種類の音声が流れる。一服の
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“スクラム”で新商品「いちご玉露」完成 ラグビー・ブルーレヴズ×磐田の農家×障害者就労支援施設 17日ホーム戦で販売
磐田市を拠点に活動するラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズと同市の農家、障害者就労支援事業所らが“スクラム”を組み、地元産茶葉といちごを使用したティーバッグ「いちご玉露」を完成させた。17日にヤマハスタジアム(同市新貝)で行われるレヴズのホーム開幕戦で、5袋入り1缶(税込み千円)を500個限定で販売する。 いちご玉露は、茶農家「お茶のかねまつ」(同市岩井)の玉露とイチゴ農家「ICHIGOYA」(同市向笠竹之内)の規格外イチゴを乾燥させて包んだ。香料は使用しておらず、お湯を注いで飲むと、適度な渋みと甘みがある玉露と、イチゴのさっぱりとした自然な香りが楽しめるのが
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【茶況】(12月15日)茶の知識など小学生が競う 袋井でT-1GP
袋井茶振興協議会はこのほど、小学生が茶の入れ方や知識を競う「T―1(ティーワン)グランプリ」を同市岡崎の茶ピアで開催した。 市内の3~6年の児童19人が出場し、茶の歴史や成分を○×形式で問う筆記試験のほか、茶種を当てる競技、急須での入れ方を審査する実技で競った。 茶の入れ方や知識を学ぶことで、“茶どころ”の子どもとしての教養を身につけてもらうことなどを目的に開催した。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(12月14日)日本茶アワード 「浜茄子紅茶」受賞 菊川・サングラム
菊川市の製茶問屋丸松製茶場が運営するサングラムが日本茶アワード2023のフレーバーティー部門に出品した「浜茄子紅茶」がこのほど、日本茶輸出組合理事長賞を受けた。バラ科の花「ハマナス」を使った紅茶で、花の香りや爽やかな甘みが評価されたという。 浜茄子紅茶はべにふうきをベースにハマナス、ハマナスの実、甘茶をブレンドした。酸味のある実と甘みの強い甘茶の配合比率を工夫したという。ハマナスは川根本町の農家から仕入れた。担当者は「ティーポットに入れたときに花が開く姿も楽しめる。マイナーな材料を使うことで味を残すことができ、評価もされてうれしい」と喜びを語った。 今季の販売は終了していて、次の販売は春
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「秋葉山熟成茶」初売り 市茶振興協 うまみや香りPR 浜松市天竜区
浜松市内の茶業者や市がつくる市茶振興協議会はこのほど、同市天竜区春野町の秋葉山本宮秋葉神社上社でオリジナル商品「秋葉山熟成茶」の初売り会を開いた。約半年間にわたってつぼの中で熟成させ、うまみや香りが深まった茶を観光客らにアピールした。 熟成茶はカネタ太田園(天竜区)、春野の精・栗崎園(同区)、長谷川製茶(浜北区)、まるたま製茶(北区)の茶葉を使った。10月の神事後、火入れ加工を施して製品に仕上げた。4事業者の熟成茶を飲み比べられる詰め合わせは、境内の秋葉茶屋で販売されている。 初売り会では家族連れなどが試飲を楽しみ、茶を買い求めた。栗崎園の栗崎貴史さんは「産地ごとに異なるうまみや香りを楽
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茶況(12月13日)足久保茶研究会 本山茶で最高位 JA静岡市品評会
JA静岡市は13日、本山茶品評会を静岡市葵区の静岡茶市場で開いた=写真=。最高位の優等に足久保茶研究会(同区足久保)が輝いた。 県やJA、茶市場職員らが審査員を務め、市内各地から寄せられた出品茶34点の香気、滋味、外観、水色を審査した。講評で「全体に力強い本山茶らしい品質で、滋味と香気が強い」などの声が上がった。このほかの入賞者は次の通り。 1等 佐藤誠洋(葵区落合)▽2等 望月庄司(同区俵峰)内野不二夫(同区大沢)▽3等 野田平共同製茶組合(同区野田平)ネクト①(同区新間)細沢重喜(同区北沼上)望月千裕(同区俵峰)梶山明男①(同区大原)同②(同)望月幹夫(同区平山) (経済部・垣内健吾
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茶況(12月12日)茶草場農法を体験、試飲も 島田市がイベント
島田市はこのほど、世界農業遺産認定10周年を迎えた「静岡の茶草場農法」の魅力を伝えるため、同市切山のカネトウ三浦園で茶草場農法の体験イベントを実施した。 市内外から10人が参加した。参加者は同園の三浦克暢さん(49)から茶草場農法の説明を受けた後、ススキやササを丁寧に鎌で刈り取り、茶畑に敷いた。その後、茶草場農法で作った緑茶やほうじ茶、紅茶の試飲を楽しんだ。三浦さんは「茶草場農法は里山保全など自然保護につながる。多くの人にメリットを知ってほしい」と話した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(12月11日)藤枝・マツバ製茶 静岡県外初店舗を開業 神奈川・大和駅ビル
藤枝市堀之内のマツバ製茶は11月、神奈川県大和市の大和駅ビル「プロス」に直営店をオープンした。同社が県外で小売店舗を設けるのは初めて。日本茶の魅力発信と需要拡大に力を入れる。 藤枝や掛川、島田、川根などの県産茶をはじめ、京都府や鹿児島県といった全国の茶産地の茶葉やティーバッグをそろえた。藤枝かおりのペットボトル、藤枝市内の茶業関係7団体でつくる「TEA SEVEN協同組合」の有機和紅茶、抹茶菓子も販売している。同社の担当者は「特に若い世代に茶の魅力を知ってほしい」と話す。 営業時間は午前10時~午後7時。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(12月8日)袋井・お茶の宝玉園 白茶べにふうき 国際品評会金賞
生産から販売までを手がける「お茶の宝玉園」(袋井市豊沢)の「和製白茶べにふうき」が、第14回国際名茶品評会で金賞に選ばれた。世界茶連合会が隔年開催する品評会で、7月に中国で開催し、国内外から約500点の応募があった。 お茶の宝玉園は日光でじっくりと茶葉を乾燥させる白茶を出品した。淡いあめ色の水色とほのかな甘い香り、紅茶を想起させる後味が特徴的な日本では珍しいお茶という。県内で先駆けて製造販売を始め、品評会には2大会前から出品。やぶきた、つゆひかり、べにふうきと、異なる3品種で入賞を続けている。 寺田直樹園主(57)は「本場の中国で認められてうれしい。今後も和製白茶の魅力の発信に力を入れた
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静岡県「茶のJ―クレジット化」へ 農家の新収入源に期待 静岡大、県立大と研究
静岡県は静岡大、県立大と連携し、茶園の炭素貯留機能を計測して「茶のJ-クレジット化」を目指す研究に乗り出した。限定的な規模での推計ながら、すでに年間で一般家庭約1万3千戸分の炭素貯留量があると判明。今後の研究で推計値はさらに積み上がる見込みという。J-クレジットに認証されれば茶農家の新たな収入源となるため、長引く茶価低迷下の業界から注目が集まっている。 県茶業研究センターが、樹齢20年と同40年の茶園で畝間土壌中の炭素貯留量を比較した結果、40年生の方が1ヘクタール当たり15トン多かった。1年間に換算すると0・7トン、二酸化炭素(CO2)換算で2・6トンと推定される。県全体の茶園面積1万3
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茶況(12月7日)茶のセットなどギフトセール JA掛川市の茶直売所
JA掛川市の新鮮安心市場さすが市の茶直売所「お茶処いっぷく」(同市弥生町)はこのほど、「お歳暮・お年賀ギフトセール」を始めた。茶のセットや福袋などを限定商品として販売する。31日まで。 毎年恒例で販売している「干支(えと)缶セット」は、甘みと渋みのバランスが良く水色も濃厚な人気商品の掛川茶「やよい」を100グラム詰めた缶の3本セット。うち一つには来年の干支の辰(たつ)をあしらっている。 福袋は2種用意した。福袋Aにはティーバッグや干し芋、急須などを入れた。福袋Bはお茶を多く飲む人のために120グラムのお茶10袋、そのほかチョコレート菓子、急須などを選んだ。担当者は「掛川の深蒸し茶の販促に
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茶況(12月6日)牧之原で入札会 1万1000キロを取引 榛原茶商組合と青年団
榛原茶商組合と榛原茶業青年団はこのほど、静岡牧之原茶入札会を牧之原市の坂部区民センターで開いた。 今回は市内外の茶業関係者ら34人が集まった。荒茶、仕上げ茶、出物の3部門に74点の出品があり、20点が落札された。取引量は1万1358キロで、売上金額は547万円だった。 取引の場を提供することで、消費拡大や関係者間の交流促進を促すことが狙い。入札会の木村圭介実行委員長は「全体的には手頃な価格帯の引き合いが強い傾向だった。6回目の開催だったが、参加者のリピート率も高く茶業界の底上げにつながる手応えを感じた」と話した。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(12月5日)島田のお茶 静岡県外へ発信 山梨・道の駅に出店
島田市はこのほど、静岡県外における同市のお茶の認知度向上と茶生産者への販売機会創出を目的に山梨県の道の駅富士川でアンテナショップを出店した。 同市の茶農家ら4事業者が参加し緑茶や紅茶を販売した。試飲コーナーも設けられ、来場者は深蒸しと普通蒸しの違いなどを楽しんだ。市職員による同市の観光情報が書かれたパンフレットや煎茶パックの配布も行われた。同市農業振興課の朝比奈信介さんは「生産者が直接消費者と関わることで新たな気付きがある。今後の茶生産に生かしてほしい」と話した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(12月4日)静岡県産茶、都内で提供 茶スイーツ試作も 県茶業会議所など
静岡県茶業会議所はこのほど、東京・明治記念館で県産茶と、茶を使った菓子の試作品を民間企業や大学、神社関係者ら約20人に振る舞った。 日本三大玉露の産地の一つとして知られる藤枝市朝比奈地区の朝比奈玉露の冷茶や、甘い香りが特徴的な藤枝かおりの和紅茶冷茶といった3種類の茶を提供した。静岡市内の洋菓子店「ぷるみえーる」と共同開発中の玉露を使用したジェラートとチョコレート、明治記念館の福サブレを含めた計5種類のスイーツも添え、参加者は茶との相性を確かめたり、味わいを楽しんだりした。 同会議所は県産茶の魅力発信を目的に「お茶とお菓子を楽しむ集い」と題して、JA大井川と藤枝市茶振興協議会、同店と協力し
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茶況(12月1日)どまんなか袋井茶大賞に石川製茶
東海道どまんなか袋井茶大賞2次審査会がこのほど、袋井市役所で開かれ、最高賞の大賞に石川製茶が輝いた。 審査会は茶業と袋井茶の発展を目的に実行委員会と袋井地区農協茶業委員会が毎年開催し、今回で30回目。1次審査で選ばれた上位10点の茶が出品された。 2次審査は市内企業の社員ら16人と来庁者96人が審査員を務めた。茶の外観、味、水色、香りを比べ、最も良いと思う1品に投票した。 準大賞にはヤマネ製茶と安間製茶が選ばれた。 (袋井支局・北井寛人)
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日中韓の茶文化触れて 抹茶・煎茶7流派集う 東アジア文化都市大茶会が開幕 島田のミュージアム
静岡県内の抹茶・煎茶7流派が集い、日中韓3カ国の茶文化に触れる「茶の都 東アジア文化都市大茶会」が1日、島田市のふじのくに茶の都ミュージアムで始まった。3日までの期間中、日替わりで3流派が趣向を凝らした茶席を構え、来場者をもてなす。 敷地内にある江戸時代の大名茶人・小堀遠州ゆかりの茶室「縦目楼(しょうもくろう)」に本席、館内に立礼席と野だて席が設けられた。着物姿の女性や関係者が各流派の茶や和菓子を味わった。中国や韓国の茶器も用いられ、風情ある空間を楽しんだ。来場者には日中韓の茶の歴史を紹介した冊子も配布した。 開会式で県茶道連盟の青島宗智理事長は「世界的な日本茶ブームがある。中国や韓国で
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茶況(11月30日)イチゴとメロンの果汁入りほうじ茶 掛川一風堂
掛川市の製茶問屋「カネコ園」が運営するコーヒー豆・茶専門店「掛川一風堂」がこのほど、県内産イチゴとメロンの果汁が入ったほうじ茶のティーバッグをそれぞれ発売した。10~20代をターゲットにお茶を飲むきっかけになる商品開発を目指した。 米と茶を合わせた玄米茶に着想を得た。茶葉に果汁を吹き付け、ほうじ茶の味を大切にしながらもイチゴとメロンの香りが楽しめるようバランスを調整した。果実は傷があるなど出荷できないものを県内農家から仕入れて使用している。すっきりとしたほうじ茶に果物の風味が鼻に抜ける爽やかな味わいに仕上げた。 荒川佳也代表は「お茶に楽しみをプラスした。掛川のほうじ茶を味わいながら、フル
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茶室で一服、本格体験 島田・神座小児童 所作学ぶ
島田市神座の神座小児童が30日、学校近くの「茶寮 老舗大佐和」内の茶室「雲霓(うんげい)」を訪れ、茶道を体験した。 6年生の卒業記念行事として毎年実施していたが、本年度末に閉校するため、全校児童が参加した。児童は茶わんの扱い方などの基本的な所作を学び、和菓子や抹茶を味わった。 茶室は神座に製茶工場「大貴製茶」を持つ大佐和老舗(東京都)が彫刻の森美術館(神奈川県)から譲り受けた。茶道体験は移築工事を担った地元の小桜建設工業の桜井敬久社長ら有志が企画している。 桜井社長は「本格的な体験を通じて、お茶を好きになってもらえればうれしい」と話した。 (島田支局・寺田将人)
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茶況(11月29日)「お茶はがき」デザイン募集 牧之原茶振協
牧之原市茶業振興協議会の「静岡牧之原茶宣伝隊」は2月9日まで、はがき型の一煎茶パック「お茶はがき」のパッケージデザインを競う「第4回お茶はがきデザインコンテスト」の作品を募集している。 「牧之原市の“ここ”が好き」をテーマに自由にデザインを描き、郵送かメールなどで同市お茶振興課に応募する。グランプリ作品については静岡牧之原茶のPRに活用する予定。問い合わせは同市お茶振興課<電0548(53)2621>へ。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(11月28日)栽培法や入れ方 茶生産者に学ぶ 川根本町
今年の全国茶品評会で最高賞の産地賞に輝いた川根茶を楽しめるイベント「川根時間」(同実行委主催)が26日、川根本町内各地で開かれた。 同町の道の駅「フォーレなかかわね茶茗館」では、同品評会で上位入賞した相藤農園や丹野園が参加した。園主が茶の栽培方法や同品評会の評価基準などを解説し、お茶のおいしい入れ方教室も開かれた。 13回目となる今回は地域全体で川根茶を盛り上げようと、例年会場のフォーレなかかわね茶茗館に加え、町内の茶農家やカフェなど6カ所も会場となった。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(11月27日)品評会最高賞 浅蒸し茶販売 藤枝、マツバ製茶
藤枝市堀之内のマツバ製茶は、9月の第64回藤枝仕上茶品評会で最高賞の市長賞を受賞した浅蒸し茶の袋詰め商品を、同市の蓮華寺池公園内の茶文化発信・観光交流拠点施設「とんがりぼう」で販売している。50グラム入り540円(税込み)。 金色透明で香り高く、うまみと渋み、コクの調和が取れた味わいが特徴。丸金杉村製茶(同市寺島)の鮮度の良い茶葉を使用して仕上げた。同社企画管理部長の三石洋介さん(46)は「浅蒸し茶の特徴がよく出ている。藤枝らしい茶を楽しんでほしい」と話した。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(11月24日) 袋井茶振協が25日感謝祭
袋井茶振興協議会は25日、茶業関係者が1年間の茶業に感謝する恒例の「ふくろい茶感謝祭」を袋井市の油山寺で開催する。 2014年から実施され今回で10回目。生産者や茶商らが出席し、中国から日本に茶を伝えたとされる栄西禅師の像の前に袋井産の茶葉を詰めた茶つぼを献上し、地域の茶業のさらなる発展を祈願する。献茶式終了後には、参拝者向けに試飲も行う。 (袋井支局・北井寛人)
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茶況(11月22日)牧之原小で闘茶会 茶への理解深める JAハイナン青壮年部
JAハイナン青壮年部は21日、茶の種類を当てる闘茶会「TEA HERO選手権」を牧之原市の牧之原小で開いた。 同校からは5年生約30人が参加した。児童には普通煎茶、深蒸し煎茶、香り緑茶など5種類の茶が提供され、外観や香り、味などから種類を予想した。茶の基礎知識に関するクイズにも挑戦し、楽しみながら地域の基幹産業について理解を深めた。 闘茶会は希望のあった市内小学校の5年生を対象に展開していて、1月には各校の上位者を集めた大会を予定している。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(11月22日)島田「茶感謝祭」 栄西禅師へ献茶
島田市茶業振興協会はこのほど、同市の牧之原公園で「茶感謝祭」を開き、茶祖・栄西禅師への献茶と供養を行った。 同協会員や市関係者、かなや茶娘大使ら約40人が出席した。市茶手揉(てもみ)保存会金谷支部が仕上げ、金谷茶道寂心会が入れたお茶を祭壇にささげ、今年の茶生産を無事終えたことに感謝した。 同協会会長の染谷絹代島田市長は「市の基幹産業であるお茶の振興を図り、島田を盛り上げていきたい」とあいさつした。 (島田支局・白鳥壱暉)
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静岡県内企業 都内で商品PR ものづくり、食品観光520社・団体 22日まで商談会
静岡県内9信用金庫を含む全国の信金組織によるビジネスマッチングイベント「よい仕事おこしフェア」が21日、都内の東京ビッグサイトで始まった。原材料価格高騰など中小企業を取り巻く経営環境が厳しい中、商談機会を提供して販路拡大を支援する。22日まで。 ものづくり、食品、観光の分野で、各金庫と取引や連携のある約520社・団体がブースを並べ、県内企業も来場者へ活発に売り込んだ。沼津市のニチワは特許技術を持つ空気梱包(こんぽう)材や、新たに開発した防災用品を展示した。阿部留松社長は「新規顧客の掘り起こしやニーズの把握をしたい」と話した。 牧之原市のまきのはら活性化センターと同市に製茶工場があるいなば
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静岡商高生 呈茶でもてなし 静清信用金庫3店舗
静岡市葵区の静岡商高の3年生有志がこのほど、静清信用金庫の3支店で呈茶の体験学習を行った。生徒が自ら入れた静岡茶を来店者に振る舞った。 生徒はグループごとに同区の片羽、駒形、研屋町の各支店を訪ねた。研屋町支店では女子生徒3人が静岡茶業青年団員の指南を受けながら、急須を使って丁寧に茶を入れた。呈茶された来店者は「急須で入れた濃いお茶はやっぱりおいしいね」などと笑顔で応じていた。 松永莉音さん(17)は「自分で入れたお茶をおいしいと言ってもらえることがうれしかった。自宅でも入れてみようと思った」と話した。
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茶況(11月20日)藤枝の手もみ茶実演 産地の伝統文化発信 26日、朝比奈地区まつり
藤枝市岡部町朝比奈地区の秋を満喫する「ふるさと朝比奈いきいきまつり」が26日、同町の朝比奈いきいき交流センターで開かれる。岡部町茶手揉保存会が茶の手もみを実演し、茶産地の藤枝の伝統文化を発信する。 午前10時~午後2時半に実演と体験会を行う。日本三大玉露の産地の一つとして知られる朝比奈玉露や抹茶の呈茶、地域食材を使った豚汁と甘酒の提供、玉露やミカン、生シイタケといった特産品を販売する物産市もある。地元保育園の園児と有志団体は歌やバンド演奏などを披露し、イベントを盛り上げる。 (藤枝支局・青木功太)
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静岡人インタビュー「この人」 第77回全国茶品評会の普通煎茶4キロの部で農林水産大臣賞を受賞した 小沢晃さん(静岡市葵区)
本山茶の産地として知られる静岡市葵区有東木で、茶栽培に取り組み約半世紀。8月に福岡県で開かれた全国茶品評会(全品)で、最高賞の農林水産大臣賞を初受賞した。69歳。 -受賞の喜びを。 「茶を作るものとして、一度は取ってみたい賞だった。これまで普通煎茶4キロの部では、1等5席が最高順位だったが、念願がかなった。また、地元JAの職員も摘採や製茶で非常に熱心に協力してくれた。彼らの後押しがあり、まさに『ワンチーム』で手にした賞だと思っている」 -栽培の工夫は。 「出品茶は7年前に放任茶園になりそうだった畑を借り受けて作ったもの。この茶園が放置されていくのはもったいないと思い、栽培に乗り出した
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茶況(11月17日)太田茶店 総合V 森の茶仕上品評会
「森の茶仕上品評会」(森町茶商組合など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、町茶業センターで開かれた。価格別で審査を行い、総合優勝は太田茶店が選ばれた。 組合所属の製茶問屋が「森の誉」「森の香」の2部門に出品した。県内茶業関係者が外観と香気、水色、滋味の4項目200点満点で採点。総合2位の優秀賞はおさだ製茶が受賞した。 各部門の入賞者は次の通り。 【森の誉】優等 太田茶店▽1等1席 同▽同2席 八幡屋茶舗▽2等1席 おさだ製茶▽同2席 太田茶店▽同3席 八幡屋茶舗 【森の香】優等 おさだ製茶▽1等1席 太田茶店▽同2席 同▽2等1席 おさだ製茶▽同2席 鈴木長十商店▽同3席 島
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茶況(11月17日)県茶手揉保存会川根支部が2位 全国製茶技術大会
第27回全国手もみ製茶技術競技大会(全国手もみ茶振興会主催)が16日、藤枝市岡部町で開かれた。14都府県から23チームが参加。県茶手揉保存会川根支部(小玉貴史、森雅典、松本貞子)が2位の優秀賞を獲得した。 1チーム3人一組で、同じ茶葉を5時間の制限時間内にもみ上げ、製茶技術を競った。審査は形状、色沢、香気、水色、滋味の総合評価で行われた。 最優秀賞は和束茶手揉技術保存会(京都府)が受賞。県茶手揉保存会藤枝支部が3位の優良賞に選ばれた。 (経済部・垣内健吾)
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静岡茶 船便に混載輸送 コストや品質 実証実験
静岡県内の茶商や茶工場、行政関係者らで組織する静岡茶輸出拡大協議会は15日、海外での日本茶需要の高まりを受け、米国向けに茶の混載輸送実証実験を始めた。抹茶などを清水港から輸出する。コスト低減の効果や輸送後の品質などを検証し、実用化につなげる。 15日は清和海運興津国際流通センターでコンテナへの搬入を行い、協議会員2社の5464キロを積み込んだ。輸送船は20日に出港し、来月2日にシアトルのタコマ港に着く予定。 業務を受託したエムオーエルロジスティクス静岡(同市駿河区)によると、船便は航空便に比べ輸送コストが3分の1程度に抑えられるという。同社営業部の富田智久課長代理は「コンテナに満載できるか、
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茶況(11月16日)河原崎さんが茶園共進会金賞 JA遠州夢咲
遠州夢咲茶業振興連絡協議会とJA遠州夢咲はこのほど、茶園の管理技術向上を目的にした茶園共進会を開き、御前崎市の河原崎功さんが最高賞の金賞に選ばれた。 菊川と掛川、御前崎の管内3市から20点が出品された。県中遠農林事務所やJA静岡経済連などの担当者が審査に当たった。各地区の茶園を巡回して花の数や樹高などを確認し、栽培管理や土壌の状態、生育状況などを採点した。上位には根の生育が良く葉層が十分に保たれていて、樹勢の強い茶園がそろった。審査長を務めた同事務所の永谷隆行さんは「立地条件が良く管理が行き届いた生育良好な茶園が多かった」と講評した。 金賞以外の主な結果は次の通り。 銀賞 増田茂樹(御
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藤枝・市之瀬集落で写真展やピアノ演奏会 盛り上げ隊が企画
藤枝市市之瀬地区の活性化に取り組む団体「市之瀬盛り上げ隊」はこのほど、自然豊かな集落を巡るイベント「おかえりな祭市之瀬へ2023秋」を同地区内で開いた。 市中山間地を拠点に開催中のフィンランド人写真家を招いたアートプロジェクト「The Forest-鎮守の杜」とコラボした。写真家の作品展示や、同国の伝統装飾品「ヒンメリ」の製作体験、シナモンロールの販売などが行われた。民家などには縁側カフェを構え、市内外の来場者との交流を楽しんだ。 製茶会社市之瀬の里が運営する標高約450メートルの「ティーテラス市之瀬」では、市内外の4~8歳の子どもたちがピアノを披露。子守歌やアルプス一万尺といった曲を弾
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茶況(11月15日)茶の手もみ実演 牧之原の保存会
牧之原市の茶手揉保存会はこのほど、市内で開かれたJAハイナン農協祭の会場で手もみの実演会を行った。 会員は市内産の茶を使い、ほいろの上で「回転もみ」「もみ切り」などの茶葉ができる工程を披露した。会場では会員の手ほどきを受けながら、手もみ製法を体験する来場者の姿もあった。 実演は18日に同JA西部営農経済センター(同市)で開かれる農協祭でも実施する。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(11月15日)鶴亀品評会の入賞者を表彰 静岡県茶商
静岡県茶商工業協同組合(県茶商)は15日、第57回静岡茶品評会(通称・鶴亀品評会)の表彰式を静岡市葵区の県茶業会館で開いた。 荒茶1キロ4千円に仕上げた「鶴印の部」で、最高賞の農林水産大臣賞を受賞した鈴木長十商店(森町)の鈴木洋太郎専務は「さらに精進して静岡高級煎茶の消費拡大に努めたい」と語った。同2千円の「亀印」最高賞の農水省農産局長賞は荒畑園(牧之原市)が受賞した。 (経済部・垣内健吾)
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茶の知識競うT-1GP 永房さん(島田二小6)優勝
島田市はこのほど、小学生がお茶の知識や入れ方を競う「T―1グランプリ」を同市の地域交流センター歩歩路(ぽぽろ)で開いた。島田第二小6年の永房知紘さんが最高位の「茶ンピオン」に輝いた。 小学3~6年生の29人が参加した。同市のお茶の歴史などが出題された筆記クイズや、茶葉の種類を見た目や香りから当てる競技などが行われた。急須を使ったお茶の入れ方を競う競技では、所作やお茶の味、色などが審査された。 他の主な入賞者は次の通り。 ②多田良風華(島田第二)③大石季来里(六合)④寺沢凛(島田第二)⑤鈴木しおり(六合)
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水出し茶 中藁科小児童に提供 森田製茶が製造機貸与 静岡市
静岡市葵区の森田製茶はこのほど、同区の中藁科小に、水出し緑茶を自動で作るドリンクディスペンサーを、2週間の期間限定で無償貸与した。 市教委が児童生徒に同市産の茶葉を使った緑茶などの持参を勧める「レッツ茶レンジ」の活動期間(13~24日)に合わせ、長女が同校に通う森田純平社長(43)が学校側に申し出た。3年児童が見守る中、森田社長が本山茶をベースとしたティーバッグを機材に投入し、色鮮やかな緑茶が完成すると、児童は何度もおかわりして試飲した。森田社長は「本山茶は火を強めに入れて香ばしくさせ、抹茶を合わせた。水出しだとまろやかで子どもは飲みやすい。地元の味を意識して楽しんでもらえたら」と期待した
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茶況(11月14日)26日、川根茶を楽しむイベント
今年の全国茶品評会で最高賞の産地賞に輝いた川根茶を楽しめるイベント「川根時間」が26日、川根本町内各地で実施される。 13回目となる今回は地域全体で川根茶を盛り上げようと、例年会場としている道の駅「フォーレなかかわね茶茗館」に加え、町内の茶農家やカフェなど6カ所も会場となる。同品評会で上位入賞を果たした相藤園やつちや農園、丹野園などが参加し、園主自らが入れた入賞茶が提供されるほか、紅茶やお茶菓子も楽しめる。 香味や色からお茶の品種を当てる「茶歌舞伎」やマルシェも同時開催する。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(11月13日)朝比奈玉露の「飲み比べ」発売 藤枝・薮崎園
藤枝市岡部町の薮崎園はこのほど、世界緑茶コンテスト2023で最高金賞を受賞した「朝比奈本玉露名人茶飲み比べギフト」を直営店の朝比奈玉露専門店comoで発売した。5グラム入り8袋で3780円(税込み)。 朝比奈玉露は日本三大玉露の産地の一つとして知られる。ギフト内の六つの袋商品は、岡部町朝比奈地区の玉露生産者6人の名前を商品名にした。茶葉の容姿や香り、味などそれぞれの個性が詰まっている。同社のブレンド玉露茶も詰め合わせた。 同店のティムチャック淳子店長は「生産者が減っていることから、いつまで飲めるか分からないという希少価値がある。朝比奈の技術と思いが全て込められている」と話す。 問い合わ
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茶況(11月10日)小笠流手もみ製茶保存会が技術磨く 袋井で講習会
伝統技術「小笠流手もみ製茶法」の技術向上や継承を目的とした講習会がこのほど、袋井市岡崎の茶ピアで開かれた。 小笠流手もみ製茶法は、同市や掛川市、菊川市などで継承され、遠州地方で現在普及している深蒸し製茶法の原点と言われている。講習会には、1977年に発足して技術の保存と普及に取り組む袋井茶手揉保存会員らが参加し、技法に磨きをかけた。手揉茶は1人当たりの生産量が1日わずか500グラム程度と希少。ベテランの会員を中心に、「葉振い」「回転もみ」など伝統の手揉みの工程を確認した。 (袋井支局・北井寛人)
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歴史と茶文化発信、藤枝に観光拠点 丸七製茶、24年夏オープン
藤枝市を拠点とする製茶問屋「丸七製茶」は、日本遺産の旧東海道や藤枝の茶文化を発信する新たな観光拠点施設を着工した。2024年3月末の完成と、夏ごろの運用開始を予定する。市のブランド価値の向上と観光交流の拡大、農業振興の推進を図る。 市西部にあたる上青島地区の同社一里山工場の敷地内に、物品販売と食体験ができる木造2階建ての施設を建てる。延べ床面積約320平方メートルで、総事業費は約2億円。市は政府の地方創生交付金を活用し、整備費5千万円を補助する。 新施設では茶や地場産品を使った飲食メニュー、静岡、藤枝両市の関係団体でつくる「駿州の旅日本遺産推進協議会」のオリジナルブランド「駿州堂」の商品
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茶況(2023年11月9日)鹿児島茶400点出品 静岡で販売会
鹿児島県茶商業協同組合は8日、本県の茶商向けに「かごしま茶宣伝販売求評会」を静岡市葵区の川連ビルで開いた。 同組合所属の茶商が荒茶や仕上げ茶など約400点を出品。販売合計額は前年比6・5%減の5761万3千円、販売数量は28・8%減の8万705キロだった。来場した市中問屋は「特徴のあるお茶を探しにきた。不足分を補うことができた」と話した。 同組合の沢田了三理事長は「幅広い種類の茶を出し、全体に昨年よりも単価のいいものの動きがよかった」と語った。
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茶況(11月8日)牧之原茶入札会 出品受け付け 17日まで
榛原茶商組合と榛原茶業青年団は28日、静岡牧之原茶入札会を牧之原市の坂部区民センターで開く。17日まで出品を受け付けている。 静岡牧之原茶の消費拡大と茶業関係者の交流促進が狙い。出品は荒茶、仕上げ茶、出物の3部門で、1点につき10キロ以上とする。最低落札価格を設定して申し込む。入札は10キロ以上からで、入札への参加条件はない。 問い合わせは同青年団の木村圭介実行委員長<電0548(33)3000>へ。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(11月7日)茶と音楽楽しむ 川根本町でイベント
茶と音楽を楽しむイベント「ティーらいぶ&ベリーダンス」がこのほど、川根本町下長尾の「SATOMI製茶」の屋外テラスで開かれた。 町内外から集まった県内を中心に活躍するアーティスト4組が登場し、ジャズやポップスを演奏したほか、ベリーダンスも披露された。来場者には同製茶の緑茶が提供された。マルシェも同時開催され、地域の飲食店など5店があまごの塩焼きや焼き芋などを販売した。 同製茶の高木郷美代表(66)は「感染症や不況など大変なことは多いが、音楽の力で明るく前を向いてほしい」と話した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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茶況(11月6日)荒茶風緑茶など秋の感謝セール JA大井川藤枝工場
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場は7~18日、秋の感謝セールを行う。目玉商品の荒茶風緑茶の袋詰めは代引き発送で350グラム入り3本セットを2592円、6本セットを4752円、9本セットを6912円で販売する。同工場小売店舗では330グラム入り3本セットが2千円。 やぶきた茶「天下一」など13品目の家庭用商品は20%引き以上の価格で売る。限定販売する大容量の「業務用メガ盛りパック」は、棒ほうじ茶1キロ1080円、ほうじ茶1キロ1620円、ほうじ茶ティーバッグ10グラム100個入り1080円、粉茶ティーバッグ5グラム120個入り1728円の4種類を用意した。価格はいずれも税込み。 鈴木良則工
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お茶のギフトなど 年末セール実施中 JA大井川藤枝工場
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場は12月30日まで、年末セールを実施している。藤枝茶の缶詰(200グラム)2本セットや、特上煎茶「凛花(りんか)」の缶詰(100グラム)2本セットなど贈答用6品目は今月30日まで、15%引きで販売している。 やぶきた茶「天下一」「ふじ錦」といった5品目は、それぞれ5本セットを購入すると追加で1本プレゼント。藤枝親茶(しんちゃ)の缶詰など地元ブランド茶もそろえた。通常4千円相当の茶と菓子の詰め合わせ福袋は1個2024円。数量限定で12月20日から売り出しを開始する。 鈴木良則工場長は「今年お世話になった人や頑張った自分へのプレゼントとして注文してほしい」と呼
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茶況(11月2日)新製茶ラインや茶摘採機を展示 2社、11月3日から
島田市の製茶機械メーカー、カワサキ機工は3、4日、掛川市伊達方滑川の掛川工場で製品の展示会「フェスタカワサキ」を開く。また、菊川市西方の茶摘機・茶園管理機メーカーの落合刃物工業も同日程で、同社で展示会「お客様感謝祭」を開催する。 フェスタカワサキでは新製茶ラインの提案や人気商品の蒸機の製茶実演を行う。煎茶や発酵茶の試飲会も予定する。 お客様感謝祭ではコンテナ式茶摘採機、肥料や農薬をまく際に使う複合管理機を展示する。来場者にはマグカップなどの記念品を贈呈する予定。 両展示会とも午前9時~午後4時まで。お客様感謝祭は4日のみ午後3時までの開催。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(11月1日)児童が火入れ実践 茶商が特別教室 牧之原・細江小
牧之原市茶業振興協議会は10月31日、地域の産業について学ぶ細江小の3年生を対象に、お茶に関する特別教室を同小で開いた。 児童らは講師を務めた市内茶商の手ほどきを受けながら、荒茶から仕上げ茶になるまでの工程を実践。フライパンを使って荒茶を加熱し、火入れ前後のお茶の香りの違いを確かめながら、加熱時間の違いで水色や味が変化することなどを学んだ。 協議会は毎年、希望があった市内小学校でお茶教室を開催している。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(10月31日)茶にちなんだ産品 高校生も審査参加 「島田の逸品」最終選考
島田市はこのほど、島田の魅力発信や地場産品の販路拡大を目的とした認定事業「島田の逸品」の最終選考会を同市役所で開いた。緑茶部門8品、一般部門36品を市内の小売業者や経済・観光団体関係者、市幹部、高校生らが審査した。 緑茶部門には産地の特色などを売り出した普通煎茶や深蒸し煎茶が並んだ。一般部門には菓子や雑貨、衣類などが出品された。急須の形をしたもなかやボトリングティー、お茶のふりかけなど島田らしい茶どころにちなんだ産品もあった。 審査員は応募事業者の熱のこもった説明に耳を傾け、菓子を試食するなどした。緑茶部門の選考では審査員が味や香り、パッケージの訴求力などを確認した。 審査結果は12月
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茶況(10月31日)手もみ茶の特徴、地元中高生がPR 藤枝茶楽研究部
藤枝市茶振興協議会は29日、良質な茶の扱い方を学んだ市内在住の中高生でつくる「藤枝茶楽研究部」による手もみ茶のPRに取り組んだ。市民体育館で開催された食のイベント「第6回フード!スマイルフェスティバルinふじえだ」でブースを設け、部員3人が試飲会を行った。 部員は来場者に手もみ茶の特徴や文化を説明しながら、煎茶と朝比奈玉露を提供した。市が認定する「藤枝ジュニアお茶博士」の小学生5人も、地元ブランド茶「藤枝めぐみ」の呈茶サービスを実施し、来場者から人気を集めた。 会場では、市と岡部町の茶手揉保存会による手もみの実演や、市茶商工業協同組合と岡部茶商組合の販売会なども行われた。 (藤枝支局・
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熟成本山茶、久能山東照宮に 家康の故事ちなみ奉納 静岡市
駿府本山お茶まつり委員会は28日、静岡市の本山茶を愛したとされる徳川家康の故事を再現した「駿府お茶壺(つぼ)道中行列」と「口切りの儀」を同市駿河区の久能山東照宮で行った。 家康は夏季に冷涼な葵区の井川大日峠で茶をつぼに詰めて熟成させるよう命じ、秋に取り出して茶会に供させたとされる。本山茶は故事にならって約5カ月間、「御用茶」と記された茶つぼに詰めて冷涼な環境で熟成された。 道中行列は江戸時代の衣装を身にまとった茶業関係者らが茶つぼをかごに乗せ、東照宮まで運んだ。つぼを開封する口切りの儀では、煎茶道静風流家元の海野俊堂さんが茶つぼの中の和紙にくるまれた熟成本山茶を丁寧に取り出し、三方の上に
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茶況(10月27日)鈴木長十商店、大臣賞 鶴亀品評会
静岡県茶商工業協同組合(県茶商)はこのほど、第57回静岡茶品評会(通称・鶴亀品評会)の擬賞会議を開き、1キロ当たり4千円に仕上げた「鶴印」最高金賞の農林水産大臣賞に鈴木長十商店(森町)を、同2千円「亀印」1位の農林水産省農産局長賞に荒畑園(牧之原市)を選んだ。 出品点数は計114点で、内容や入札販売会の結果を総合して評価した。表彰式は11月15日に県茶業会館で開く。 このほかの主な入賞者と順位は次の通り。 【鶴印】最高金賞 ②長峰製茶B(焼津市)③鈴木長十商店▽金賞 ④佐々木製茶(掛川市)⑤掘武商店(同) 【亀印】最高金賞 ②鈴木長十商店▽金賞 ③長峰製茶④おさだ製茶(森町)⑤佐々木
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茶況(10月27日)袋井の茶で染めた絹糸作品など並ぶ
静岡市出身の美術染織家加治杏子さん(77)の作品展が29日まで、袋井市の浅羽図書館展示コーナーで開かれている。袋井産のお茶で染めた絹糸作品などが並ぶ。 2000年ごろから茶染めの絹糸織作品を手がけ始めた加治さんは現在、袋井市の友好都市である山梨県北杜市を中心に活動している。作品展には、袋井市浅羽の丸野製茶の茶で染めた絹糸や、草木染織りの鮮やかな紫色のタペストリーのほか、作品作成過程のスケッチなどを出品した。仲間の現代美術工芸家の漆や陶磁の茶道具も紹介している。 加治さんは「今年初めて袋井産のお茶で絹糸を染めた。3年後にはこの絹糸で作った織物作品を展示したい」と話した。 (袋井支局・北井
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茶況(10月26日)靖国神社で掛川茶PR
掛川茶振興協会はこのほど、東京都の靖国神社の秋季例大祭に合わせ、掛川茶の湯茶接待を2日間にかけて行った。 湯茶接待は1988年から、春と秋に年2回行っている。掛川茶ファン獲得が目的。新型コロナウイルス禍の影響で、秋のPRは4年ぶりとなった。 市内茶商やJA職員、市職員や掛川茶PRアンバサダーが参加し、参拝客や外国人観光客に温かいお茶計約800杯を振る舞った。掛川茶の販売も行った。 市の担当者は「涼しくなり温かいお茶は好評で、知ってもらう良い機会になった。市の観光にも興味を持つ人が多かった」と振り返った。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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静岡茶の魅力発信 10月28日からイベント 静岡市清水区
静岡市茶業振興協議会と市は28日から、同市清水区の商業施設エスパルスドリームプラザで静岡茶の魅力発信イベント「しず茶week」を開催する。 施設内の「清水すし横丁」全店で11月5日まで、お茶を使った期間限定特別メニューを提供し、市内小中学生によるポスターコンテストの入賞作品も掲示する。1日は特別茶席を設け、同市の二大ブランド茶(静岡本山茶、まちこ)の呈茶やお茶の入れ方教室を開く。 市は静岡茶の祖とされる聖一国師の生誕日の11月1日を「お茶の日」と定め、毎年同日に合わせて普及啓発イベントを行っている。 問い合わせは市農業政策課<電054(354)2089>へ。
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全国お茶まつり 福岡で28日開幕 全国闘茶会で健闘 市川桃子さん(静岡・市川園)
「一人前の茶商に」日々専心 東京の広告会社勤務を経て約3年前、実家で創業51年の市川園(静岡市駿河区)に就職した市川桃子さん(28)。男性中心の茶業界で戸惑いとやりがいを感じながら、日々の仕事に打ち込んでいる。9月に鹿児島県で開かれた全国茶審査技術競技大会(闘茶会)に、静岡茶業青年団初の女性団員として出場した。市川さんは「茶商として力をつけ、女性が活躍できる業界に変えていきたい」と未来を見据える。 Uターンのきっかけは新型コロナ禍。感染が拡大し始め、東京での生活に不安を抱き始めていたころ、父で社長の真太朗さん(53)から連絡があった。「戻ってこないか」。大学の卒業論文で日本茶の消費をテーマ
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茶況(10月25日)牧之原茶 都内でPR 市茶業振興協
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、都内で開かれた「べったら市」に出店し、静岡牧之原茶を来場者にPRした。 榛原茶業青年団の協力を受けながら、市内産の一番茶、二番茶のリーフ茶を販売した。杉本基久雄市長も会場に駆け付け、来場者にお茶の魅力を発信した。 イベントへの参加は今回で3回目。同協議会によると、リピーターの購入率が高かったという。担当者は「予想以上の販売数となった。今後も市外での販促に力を入れたい」と手応えを語った。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(10月24日)緑茶や和紅茶堪能 川根本町で楽しむ会
川根本町水川の道の駅「フォーレなかかわね茶茗館」で24日、呈茶やマルシェが楽しめる「川根茶を楽しむ会」が開かれた。 川根本町のさまざまなお茶を楽しんでほしいと同館が毎月開催している。今回は川崎好和さん(松島園)と益井悦郎さん(益井園)が茶を提供した。県内外から多くの来場者が集まり、備長炭で火入れした緑茶や無農薬で栽培した和紅茶を堪能した。マルシェでは、飲食や雑貨など12店が出店した。 (島田支局・白鳥壱暉)
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発芽玄米販売増加へ 有機栽培に参入 川島米穀店(浜松天竜区)
浜松市天竜区の川島米穀店が、発芽玄米商品の販売増に向けて有機栽培に乗り出した。農薬・化学肥料不使用の玄米の需要増を見込み、生産面積は5年後に現状の約3倍に当たる10ヘクタールに広げる計画。原料の安定供給体制確立と同時に、水稲段階から成分などの研究を重ねることで製品開発力の拡充につなげる。 供給力向上、研究開発も 同社は1887年創業の老舗米店。健康志向の高まりなどを背景に開発した無洗米タイプの発芽玄米「玄氣」が顧客の支持を得て、インターネット通販で販売を伸ばしている。原料は約15県から年間150トンほど仕入れる。有機栽培のコメの引き合いが全国的に強まる中で原料を確保するため、自社生産に踏み
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茶況(10月23日)朝比奈大龍勢で中学生が玉露呈茶 藤枝
藤枝市茶振興協議会は21日、同市岡部町殿地区で行われた県指定無形民俗文化財「朝比奈大龍勢」に合わせ、会場近くの殿公園で開催された物産市に出店し、地元の朝比奈玉露の呈茶サービスを行った。市が認定する「藤枝ジュニアお茶大使」の市内在住の中学生4人が、来場者に玉露を振る舞った。 生徒はおいしい玉露の入れ方や特徴を説明して提供した。来場者からは「おいしい」「良い香り」「甘い」と好評で行列を作った。同協議会は、「全国手もみ茶振興大会・全国手もみ製茶技術競技大会」が11月16日に岡部町の朝比奈いきいき交流センターで開催されることもPRした。 (藤枝支局・青木功太)
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秋葉神社で熟成茶お披露目 浜松市茶振興協 11月販売
浜松市や市内茶業者らでつくる市茶振興協議会は22日、同市天竜区春野町の秋葉山本宮秋葉神社上社で熟成茶お披露目会を開いた。5月に熟成用のつぼに詰めて封印した茶葉を5カ月ぶりに取り出し、茶業振興を祈願した。茶は「秋葉山熟成茶」として11月から順次、秋葉神社などで発売する。 神事には協議会関係者が出席し、保管されていた茶つぼを河村基夫宮司から受け取った。封を解き、うまみやまろやかさが深まった茶を取り出した。 熟成茶は、協議会ブランド化推進グループに所属して茶葉を寄せたカネタ太田園(天竜区)、春野の精・栗崎園(同区)、長谷川製茶(浜北区)、まるたま製茶(北区)の各店に並ぶほか、秋葉神社上社で詰め
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静岡茶の明るい未来、壁画に 親子らワークショップ 茶工場、交流拠点へ
静岡市葵区の製茶問屋「海野兼太郎商店」の茶工場で21日、東京芸術大大学院壁画第二研究室で非常勤講師を務める藤原俊さん(45)=同区=が茶工場の入り口の扉に絵を描くワークショップを開いた。市内の親子4組が参加し、「静岡茶の明るい未来」をイメージした壁画を描いた。 静岡市内の旧東海道宿場町でさまざまな体験プログラムを楽しめるイベント「駿河 東海道おんぱく」(東海道歴史街道観光推進協議会主催)内の、同所を交流拠点「茶交場」にするプログラムの一環。 参加者は、絵の具がついた葉っぱの形をしたスポンジを壁に押したり、「茶畑」の中に好きな生き物を描き入れたりした。清水入江小1年の早川陽大[ようた]君は
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茶草場農法継承「向かい風」 世界農業遺産認定10年 静岡県内業界縮小、担い手減・発信模索
伝統的な茶栽培法「静岡の茶草場農法」が世界農業遺産に認定されて10年。高齢化や茶価低迷で茶業界全体が縮小し、農法の継承にも逆風が強まっている。環境にやさしく持続可能な開発目標(SDGs)に寄与するとして海外からの評価は高まる中、行政は農法を次代につなぐため魅力発信の道を模索する。 栽培から製造、販売までを手がける島田市の岩倉製茶は、同市東光寺の山を切り開いて整えた茶園で1992年から、有機栽培に取り組む。自然農法の研究を重ね、カヤなどの茶草活用を実践してきた。 茶草を長年、土にまくことで土壌が安定し品質向上にもつながったという。岩倉恵正代表(76)は「近年は若い人や海外顧客で、有機茶に
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社説(10月21日)「茶草場」遺産10年 継承へ価値発信強化を
「静岡の茶草場[ちゃぐさば]農法」が国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に認定されて10年。掛川市で昨日、記念式典が開かれた。認定された茶園・茶草場がある掛川、菊川、島田、牧之原の4市、川根本町と遺産登録申請の背中を押した静岡県にとって、活動を点検する節目である。伝統的な農業システムの維持・継承を確かなものにしてほしい。 後継者難などで茶業情勢は厳しく、2010年に約1万4千戸あった県内茶農家は20年に約6千戸に減った。茶草場農法も例外ではなく、認定実践農家は13年度の515戸から22年度は311戸に。生業としての持続化策が求められる。農家の汗が報われるよう、支援の輪を広げたい。 茶
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茶況(10月20日)週明けにも取引終了 静岡市中 県産秋冬番
静岡県産秋冬番茶の生産が多くの工場で終わり、静岡市中の取引は週明けにも終了する見通しとなった。20日は富士などから少量届き、300円前後で手合わせした。 あっせん業者は「買い手の仕入れ予定数量を超えた後も各地から荷が届き、これほど売るのが難しい秋冬番茶取引はかつてなかった」と語る。 今週末めど 生産終える 袋井、森 袋井市、森町の各地で進む秋冬番茶の生産が終盤を迎えた。今週末をめどに、一部を除きほとんどの製茶工場が生産を終える。 今月初旬から生産が本格化した今期は、夏の暑さによる水不足などが原因で、収量は微減。品質は安定していたが買い気は高まらず、値段は伸び悩んだ。 生産者は「平均
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御前崎の浜岡北小で茶手もみ教室 伝統技術に触れ、おいしく味わう
御前崎市の浜岡北小で20日、茶手もみ教室が開かれた。総合的な学習で地域の茶産業を学ぶ3年生約20人が伝統技術に触れた。 講師は同市茶手もみ保存会のメンバー3人が務めた。茶葉は4月に収穫し、蒸して冷凍保存していた「やぶきた」を使用。児童らは加温したもみ台「焙炉(ほいろ)」の上で、両方の手のひらをこすり合わせながら茶葉の形状を整える「もみ切り」や「こくり」と呼ばれる作業に挑戦した。引き立つ茶葉の豊かな香りも楽しんだ。 茶手もみを初体験した鈴木乃唯さん(9)は「熱くて手の使い方が難しかったが、もみ方にそれぞれ意味があることを知った」と話した。子どもたちは仕上げた茶葉を使って茶を入れ、おいしく味
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お茶の知識競う 小中学生を募集 島田で11月11日開催
静岡県は11月11日、小中学生が茶の知識や審査技術を競う「Cha―1(チャワン)グランプリ」を島田市のふじのくに茶の都ミュージアムで開催する。10月27日まで参加者を募集している。 茶の歴史や文化に関するクイズで予選を実施。上位者が本戦に進み、飲み比べにより茶種を当てて得点を競う闘茶会などで優勝者を決める。 県内在住の小中学生が対象。参加は無料。上位入賞者にはこども商品券などの商品が授与される。申し込みは県お茶振興課ホームページで受け付けている。 問い合わせは同課<電054(221)2684>へ。
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茶況(10月19日)伊勢神宮に茶奉納 JA掛川市と山英
JA掛川市と山英(同市日坂)はこのほど、三重県の伊勢神宮の神嘗祭(かんなめさい)で掛川茶を奉納した=写真=。 奉納は掛川茶振興協会や市内の茶商が掛川茶のブランド力向上や消費拡大につなげるため、2016年から実施している。振興協会長を務める久保田崇市長ら27人が参列し、神楽殿に深蒸し掛川茶のほか市内産の米や栗を奉納した。 市が4月、有機農業に地域ぐるみで挑戦する姿勢を示すオーガニックビレッジ宣言をしたことを記念して市環境保全型農業生産推進会の4団体も参加し、有機茶や有機野菜を初奉納した。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(10月18日)総落札額1052万円 鶴亀品評会
静岡県茶商工業協同組合(県茶商)のまとめによると、9月26日に静岡茶市場で開いた第57回静岡茶品評会(通称・鶴亀品評会)入札販売会の総落札額は1052万4100円(税別)だった。 落札平均単価は、標準価格1キロ4千円の仕上げ茶が対象の「鶴印」が4534円、2千円の「亀印」が2322円。 入札には70社120人が参加した。出品点数は114点で、落札率は鶴印が41・43%、亀印が38・64%だった。 秋らしさテーマに焼き林檎ほうじ茶 牧之原・小栗農園販売 牧之原市新庄の製茶問屋「小栗農園」が県内産の茶葉を使った新たなティーバッグ商品「焼き林檎ほうじ茶」を期間限定で販売している
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茶況(10月17日)伊久美の茶 演劇で紹介 島田
幕末から明治期における島田市伊久美の茶の発展を描いた演劇「ジャパンティー物語」が15日、同地区の醸造所兼販売所「193 VALLEY BREWING」で公演された。 演劇は8月に伊久美に移住した仲田恭子さんが主宰するアートひかりが、西野真さん著「大井川連環の譜―近代日本茶物語」を基に制作した。江戸時代に駿河と遠江の2カ国の農民が茶問屋を訴えた「文政茶一件」から、川根茶の先駆者として知られる坂本藤吉が奮闘し、川根茶が世界で販売されるに至るまでの物語を、音楽やダンス、落語を交えて披露した。 仲田さんは「茶に対する村の熱量が感じられる作品。今後も各地で講演していきたい」と話した。 (島田支局
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茶況(10月16日)「茶寿の日」に手もみ茶 藤枝の保存会 高齢者施設に贈呈
藤枝市茶手揉保存会(杉本昭雄会長)は、市内の高齢者施設7カ所に手もみ茶を贈呈した。108歳を祝う10月8日を「茶寿の日」として、1998年から毎年行っている。 同市時ケ谷の特別養護老人ホームふじトピアでは、杉本会長が藤枝の手もみ茶(やぶきた)200グラムが入った箱を増田啓介施設長に手渡し、「近年、飲む機会が減っている手もみ茶をおいしく飲んでもらいたい」と述べた。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(10月13日)出荷多く価格低迷 静岡市中 県産秋冬番
静岡市中の県産秋冬番茶は、前日比ほぼ横ばいの330~310円台を中心に取引された。平均値は昨年より10~20円ほど安いまま最終盤に入っている。あっせん業者は「買い手に満腹感がある中で出荷量が伸び、価格低迷につながっている」とみる。
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茶況(10月12日)330~310円台で取引 静岡市中 県産秋冬番
静岡市中に静岡県産秋冬番茶が坂部や勝間田、榛原、相良、富士などから入荷し、前日からもちあいか5円下げの330~310円台で商談成立した。週末にかけて中西部で生産を終える工場が増えそうで、取引は最終盤にさしかかっている。 ◇ 静岡茶市場の入札販売会が12日、開かれ、県内外の荒茶や仕上げ茶など103点が出品された。市中の問屋など26社が来場し、棒や粉などの出物に引き合いがあった。
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茶とおむすび ペアリング楽しんで 静岡・葵区で15日にイベント
日本茶インストラクター協会静岡県支部と静岡茶市場は15日、日本茶とおむすびのペアリングを楽しむイベントを、静岡市葵区の同市場で初開催する。 本山や天竜、富士などの10店の製茶問屋らがお茶を振る舞い、静岡市内の専門店など7店が販売するおむすびとの食べ合わせを比較できる。ほうじ茶作り体験会もある。 午前10時~午後3時。入場無料。問い合わせは同市場<電054(271)2111>へ。
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掛川「原泉アートデイズ!」開幕 11作家 日常から創作 茶工場や空き家 9会場 地域に滞在 経験や交流表現
掛川市原泉地区の茶工場や空き家を会場にした広域アート展「原泉アートデイズ!」(原泉アートプロジェクト主催)が12日、開幕した。6年目を迎えた今回は、原泉にとってアートは日常との思いを込めて「交差する日常」をテーマに据えた。国内外11作家の作品を地区内9会場で展示している。11月26日まで。 展示作品はそれぞれ、作家が地域に滞在して創作した。地域で得た経験や作家同士の交流での気づきを反映した作品がそろった。 初回から参加する野々上聡人さんは、グループ「作戦」で創作活動の場や寝室などが一つの空間に存在する「野暮 Yabo」を出品。作品について「生活そのものが芸術」と説明し「ここでしかできない
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丸山製茶、CO2排出しない電気導入 掛川の本社と一部工場
丸山製茶(掛川市板沢)は11日、発電する際に二酸化炭素(CO2)を排出しないCO2フリー電気を導入したと発表した。中部電力ミライズが提供する「静岡Greenでんき」で、静岡県内の水力発電に由来する。両社によると、導入は県内茶製造業で初めて。 本社と有機栽培茶などを加工する一部工場で使用する電力の10%を切り替えた。導入に伴うCO2排出量削減は年間33トンを見込んでいる。 丸山製茶は太陽光発電設備の設置など脱炭素の取り組みを進めている。同日の契約締結式で丸山勝久社長は、茶の海外需要の高まりに触れ「海外の方が環境意識が高く、CO2排出量は商売に影響する。いかに環境負荷が少ない茶をつくるかがポ
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茶況(10月11日)終盤で相場低調 静岡市中、県産秋冬番
静岡市中の県産秋冬番茶取引は終盤で、前日比横ばいか5円下げの330~320円で成立した荷が多かった。一部で300円台を割り込む取引もあった。市中問屋は「仕入れの予定数量に達しているため、さらに買い入れるとなると単価を下げざるを得ない」と話す。あっせん業者は「買い手に満腹感があり、値を保つのは難しい」とみる。 今週末に生産終了も 牧之原 牧之原市内で進む秋冬番茶生産が終盤を迎えている。今週末をめどに生産を終える製茶工場が多い。 9月下旬から市内で始まった今期は適度な雨で生育が順調に進み増産傾向という。ただ、引き合いの弱さや品質を重視する傾向に合わせて製茶時に数量を減らした工場も見られる。
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茶況(10月10日)雨後で取引少なく 静岡市中 県産秋冬番
静岡市中の県産秋冬番茶は、前日の雨や県西部での秋祭り開催の影響で出荷する工場が少なかった。取引された荷は先週末より5円下げの330~320円台での成立が多かった。あっせん業者は「取引は終盤に向かいつつある。単価が安く、予定より早めの切り上げを検討する工場も出ている」と話す。 朝日園と山関園製茶 川根茶品評会で優等 川根茶業協同組合(南伸次理事長)などはこのほど、第62回川根茶品評会の表彰式と入札会を島田市の川根文化センター「チャリム21」で開いた。 1キロ当たり1万円以上の「川根特選級」は島田市の朝日園、同2500円以上の「川根の香級」は同市の山関園製茶が、それぞれ最高賞の優等に選ばれた
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地元陶芸家鈴木さん 40点の志戸呂焼展示 浜松市天竜区で作品展
浜松市天竜区二俣町二俣のあさの洋品店で12日まで、同区の陶芸家、鈴木青宵(せいしょう)さんの作品展が開かれている。島田市金谷に伝わる志戸呂焼の酒器や皿、湯のみなど約40点が並ぶ。 鈴木さんは、同区横川の旧茶工場を活用した工房「直透窯(じきとうがま)」で陶器を製作する。古くから伝わる原料「丹石(にいし)」を焼き上げて生まれる、黒色を特徴とした作品などの個展を各地で開いている。今回の展示では、徳川家の葵の紋をあしらった「出世皿」や「出世盃」も出品している。
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茶況(10月6日)330円前後が中心 静岡市中 県産秋冬番
静岡市中の県産秋冬番茶は坂部、勝間田、富士などから荷が持ち込まれた。取引の中心価格帯は前日から5円下げの330円前後。一部で350円台や320円台での成立もあった。あっせん業者は「買い手に満腹感が広がってきた。中心値も平年より10円ほど下がっている」と話す。
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静岡県西部で秋冬番茶、生産ピーク 天竜の茶工場 有機栽培に挑む
静岡県西部の秋冬番茶生産がピークを迎えている。秋冬番茶は県内の年間荒茶生産量の3割以上を占める。収益性の観点から重視する茶工場もあり、茶農家は連日の収穫に汗を流す。 浜松市天竜区春野町の茶工場「はるの逸究園」では5日、有機栽培に転換中の畑で刈り取った茶葉で荒茶(製品加工前の茶)が作られた。トラックで各地から持ち込まれた茶葉を蒸し、もんで乾燥させた。代表理事の中小路嘉久さん(72)は「9月に適度な雨に恵まれて育ち、例年並みには生産できそう」と話す。茶工場での生産は今月下旬まで続くという。 秋冬番茶は県内で例年約1万トン生産され、ペットボトル飲料やティーバッグ茶などの原料となる。一部の茶工場
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茶況(10月5日)雨後で取引小休止 静岡県産秋冬番、静岡市中
静岡市中の県産秋冬番茶は前日の雨天の影響で出回りがほぼなく、取引は小休止となった。6日は生産を再開した各地から荷が持ち込まれる見通し。
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茶況(10月4日)静岡市中 静岡県産秋冬番茶の取引最盛期
静岡市中の県産秋冬番茶は、荷の持ち込み量がピークを迎えている。相場はもちあいの340~330円台の手合わせが多い。早場所は今週中に生産を終える工場が増える見通し。4日は雨天の影響で摘採を休む工場が多く、5日の入荷は少ない見込み。 牧之原での秋冬番茶生産 今月中旬にめど 牧之原市内で摘採が進む秋冬番茶は、今月中旬ごろまでに生産にめどが付く見通し。来週以降、生産を終える製茶工場もみられるという。 市内の製茶工場幹部は「気温の関係で慎重な摘採は続くが、当初の想定より収量は安定している」と話す。生産量が増えつつある中、あるあっせん業者は「依然として買い気は高まっていない」と懸念する。 (榛
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茶況(10月3日)横ばいか5円下げ 静岡市中 秋冬番茶
静岡市中の県産秋冬番茶は、前日比横ばいか5円下げの340~330円前後で商談成立が多かった。各地からの入荷数量が増える中、関係者には「平年よりも買い手が少なく、値下がりペースが若干早い」との見方があった。 あっせん業者は「中心相場は固まってきたが、上下の値にばらつきはある」と話す。市中問屋は「終盤まで現状の中心値を維持できるか分からない」と指摘する。
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掛川の藤原さんが荒茶仕上げ知事賞 静岡茶市場で競技会
第15回同一荒茶による仕上技術競技会(県茶商工業協同組合主催)がこのほど、静岡市葵区の静岡茶市場で開かれ、最高位の県知事賞は山啓製茶(掛川市)の藤原優徳さんが受賞した。 全出場者に同一の荒茶が配布され、それぞれが仕上げ加工した。前回比10点減の63点が出品された。 このほかの主な上位入賞者は次の通り。 世界緑茶協会長賞 渋谷直樹(丸山製茶)▽県食品産業協議会長賞 樫山直紀(荒畑園)▽日本茶業機械工業会長賞 堀内祐汰(堀武商店)▽県茶業会議所賞 宇野大輔(佐々木製茶)
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茶の入れ方や製造過程学ぶ 受講生を募集
日本茶インストラクター協会は17日まで、日本茶アドバイザー養成スクール静岡校の受講生を募集している。 講座は11月11日~12月23日の全5回で、ふじのくに茶の都ミュージアム(島田市)と静岡茶市場(静岡市葵区)で開く。実習を交えながら茶の入れ方や栽培、製造過程、鑑定技術などを学ぶ。 修了確認テストに合格すると、日本茶アドバイザーに認定する。受講料は茶器や教材費、材料費込みで8万8千円。 問い合わせは同協会<電03(5402)6078>へ。
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茶況(10月2日)340~330円台が中心 静岡県産、秋冬番茶
静岡市中の静岡県産秋冬番茶は、降雨の影響で出荷を見送る工場もあったが、産地の顔ぶれはほぼ出そろった。相場はもちあいで、340~330円台の取引が中心となった。 石川・白山で藤枝茶PR 15日、マルシェ出店 JA大井川と藤枝市は15日、同市と友好都市の石川県白山市の特産品が並ぶマルシェに特別出店し、藤枝茶を販売する。白山市のJR松任駅南広場を会場にブースを設け、藤枝茶の魅力をPRする。 藤枝親茶(しんちゃ)と朝比奈玉露を中心に、抹茶入りのフィナンシェや茶ようかんなど茶菓子も売り込む。荒茶風の缶の詰め放題、親茶と玉露の無料試飲を行い、消費拡大を図る。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(9月29日)350~340円台で取引 静岡県産、秋冬番茶
静岡市中の静岡県産秋冬番茶は初倉、榛原、坂部、勝間田、磐田などの荷が取引された。早場所の初倉は生産を終えた工場も出てきた。相場は前日より5円下げの355~345円での手合わせが中心。 あっせん業者は「買い手は多くないが、取引はスムーズにいった。値動きのペースも平年並み」と話す。 ◇ 県病害虫防除所は10月の病害虫発生予察情報でチャハマキへの警戒を呼びかけている。平年より気温が高く発生が増える予報で、被害があれば摘採・整枝後の早期防除が必要。 週明け生産本格化 袋井、森 袋井市、森町の各地で秋冬番茶の生産が始まった。週明けに本格化の見通し。JA担当者によると、生産開始時期
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茶況(9月28日)360~350円でもちあい 静岡県産秋冬番茶
静岡市中の県産秋冬番茶は初倉、磐田、相良、坂部などから荷が届いた。取引の中心価格帯は360~350円でほぼもちあい。 初荷を持ち込む工場が増え、取引が本格化してきた。あっせん業者は「品質にばらつきが少なく、数量が出回り始めたので、序盤の相場は固まってきた」と話す。
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茶況(9月27日)県産秋冬番茶 350円前後 静岡市中
静岡市中の県産秋冬番茶は初倉、相良、勝間田、森などの荷が取引された。350円前後での成立が多かったが、ブロークン状の品には強い引き合いがみられた。 前日から横ばいか5円下げでの取引となり、あっせん業者は「値段が崩れないのはまだ数量が少ないから」とみる。市中問屋は「工場の顔ぶれが出そろう10月まで様子見という同業者が多い」と話す。 (経済部・垣内健吾) 牧之原で生産本格化 牧之原市内で秋冬番茶の生産が本格化しつつある。月末までにほとんどの工場が稼働する見込みで、市内生産者の一人は「品質は安定している。気温を見極めながら摘採を進めたい」と話す。 生産は10月中旬頃まで続く見通し。茶業関係
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茶況(9月26日)秋冬番茶 360~350円 静岡市中 県産入荷
静岡市中の県産秋冬番茶は初倉や坂部、相良、富士などから入荷した。前日から横ばいか5円下げの360~350円で取引された。 暑さで平年より摘採を遅らせる工場もある。あっせん業者は「まだ荷は多くない。週末にかけて各地から入荷が増える見込み。相場は平年並みが続く」とみる。
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島田初倉生産始まる 秋冬番茶
島田市初倉で秋冬番茶の生産が始まった。今週末には生産が本格化するとみられる。JA担当者によると、摘採時期は例年並みという。 初倉地区の生産者は「夏場に暑い日が続き、生育に必要な水が確保できなかった期間もあった」「収穫量が減ってしまう可能性もある」と懸念している。 (島田支局・白鳥壱暉)
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鶴亀品評会始まる 静岡茶市場
静岡県茶商工業協同組合主催の第57回静岡茶品評会(通称・鶴亀品評会)の審査会が26日、静岡市葵区の静岡茶市場で始まった。外観と内容を審査し、来月18日に開催する入札販売会の結果と合わせて、入賞者を決定する。 組合員の茶商が標準価格1キロ4000円の仕上げ茶の「鶴印」に70点(前回比11点増)、2000円の「亀印」に44点(2点増)を出品した。 初日は、県茶業研究センターの小林栄人センター長ら12人の審査員が出品茶の外観や滋味、香気などを確認した。 27日は「第15回同一荒茶による仕上技術競技会」の審査も行う。
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茶況(9月25日)介護老人施設に大茶樹の葉寄贈 藤枝市茶振興協議会
藤枝市茶振興協議会はこのほど、藤枝の大茶樹(同市瀬戸ノ谷)で摘んだ茶葉からできた「長寿の香り」を介護老人保健施設グリーンヒルズ藤枝(同市宮原)に寄贈した。 50グラム入りの茶葉3袋を贈った。5月の八十八夜に市茶手揉保存会のメンバーらが手摘みで収穫し、丹精込めて仕上げた。受け取った岡田真司施設長は「いただいたお茶を飲んで、施設利用者の皆さんには元気に過ごしてほしい」と話した。 大茶樹は高さ約4メートル、周囲約33メートル。樹齢300年以上で、県内最古の茶樹とみられる。茶葉は長寿の縁起物とされ、毎年、高齢者施設に寄贈している。今年で27回目を迎えた。 (藤枝支局・青木功太) 静岡県産秋
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茶況(9月22日)袋井西小児童に茶の入れ方解説 茶振興協議会
袋井茶振興協議会がこのほど、茶の入れ方教室を袋井西小で3年生を対象に実施した。 同協議会事務局のJAと市農政課の職員が講師を務めた。市内の茶の栽培面積や工場の数、防霜ファンの役割などを紹介した後、茶の入れ方を解説。80度弱の温度の湯を急須に入れ、30秒ほど抽出するよう児童に助言した。児童たちは慎重な面持ちで急須から湯飲みに茶を注ぐと入れたてを味わい、「おいしい」「ちょっと苦い」と思い思いの感想を述べながら地元の茶に触れた。 子どもの「茶離れ」を受けて同校が講座を依頼し、初めて実施した。 (袋井支局・北井寛人)
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最高金賞に静岡県内5点 世界緑茶コンテスト
世界緑茶協会はこのほど、島田市で開催した「世界緑茶コンテスト2023」の審査結果を発表した。最高位の最高金賞18点のうち、県内から5点が選ばれた。 日本、中国、台湾、タイなど5カ国・地域から過去最多の165点が出品。商品コンセプトやパッケージデザイン、コストパフォーマンスを総合的に審査した。県内からは19点が出品され、最高金賞のほかに金賞3点、フロンティア賞1点を受賞した。 県内の入賞茶は次の通り。 【最高金賞】至福極の茶箱(鈴木長十商店)▽玉露翡翠Premium(本目浅吉商店)▽朝比奈本玉露名人茶飲み比べギフト(薮崎園)▽松下園のA-jan2023(松下園松下芳春)▽静岡銘茶自然の恵
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茶況(9月21日)菊川茶の魅力満喫 日帰り旅参加募集
菊川市茶業協会は10月15日、市内を巡り茶と歴史を学ぶ「深蒸し茶発祥の地 日帰り旅」を行う。抽選で10組20人を招待する。9月24日までに、同協会のインスタグラムアカウントをフォローし、キャンペーン投稿に「いいね」とコメントをすると応募できる。 日帰り旅は午前10時に市役所をバスで出発し、牧之原台地の茶畑や戦国武将今川氏ゆかりの正林寺、徳川家康が高天神城を奪還しようと築いた獅子ケ鼻砦(とりで)跡などを巡る。牧之原台地では辺り一面に広がる茶園を見ながら、地元生産者らから茶の栽培や加工の方法を学ぶ。市内産茶のティーバッグやリーフ茶のプレゼントもある。 菊川茶や市のファンを増やすことが狙い。担
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静岡県産秋冬番茶取引 来週から本格化
静岡県内で秋冬番茶の生産が始まり、静岡茶市場に磐田と磐田市豊田から見本が届いた。来週以降に初倉など早場所産地の工場でも生産が増え、取引が本格化する。 猛暑と雨不足の影響で、収穫時期がずれ込むとみられたが、例年並みの生産開始となった。市中のあっせん業者は「引き合いは弱く、相場も平年を維持できるか分からない」とみる。 市中問屋は「注文は伸び悩んでおり、仕入れにも影響するかもしれない」と話す。
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茶況(9月20日)牧之原の秋冬番 摘採は来週以降
牧之原市内で秋冬番茶の生産準備が進んでいる。各地で来週以降に摘採が始まるとみられる。 指導機関によると、来年の一番茶に向けた秋整枝の作業の兼ね合いもあり、残暑の影響次第で生産期間が延びる可能性があるという。 市内の茶業関係者は「現状では大手の需要が鈍い傾向にある」と話し、引き合いの弱さを懸念する。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶況(9月19日)川根茶 出来を審査 川根本町で品評会
川根茶業協同組合や川根茶青年団などはこのほど、第62回川根茶品評会を川根本町の農林業センターで開いた。組合員とJAおおいがわ川根茶業センターが、1キロ当たり1万円以上の「川根特選級」に25品、同2500円以上の「川根の香級」に23品を出品した。 県茶商工業協同組合の長田辰美審査長ら5人が外観、香気、水色、滋味の4項目で採点を進めた。10月4日に島田市川根町の川根文化センター「チャリム21」で入賞者の発表と入札会を開く。 (島田支局・白鳥壱暉)
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マツバ製茶 2部門で1等 藤枝で仕上茶品評会
藤枝市茶商工業協同組合はこのほど、第64回藤枝仕上茶品評会を同組合で開いた。マツバ製茶が松印4千円の部と竹印2千円の部でそれぞれ1等を受賞した。 市内の商店から松印の部に22点、竹印の部に15点の応募があった。県農林技術研究所茶業研究センターの職員らが審査員を務め、香気、滋味、水色、外観、乾燥の5項目で出来栄えを入念に確認した。 1等以外の入賞団体は次の通り。 【松印】2等 松田園▽3等 一言 【竹印】2等 マルミヤ製茶▽3等 藤栄製茶
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茶況(9月15日)袋井、森の秋冬番茶 9月下旬から摘採
袋井市、森町の各地で秋冬番茶の生産準備が進んでいる。9月下旬から、袋井市北部、森町南部などで摘採が始まるとみられる。 JA担当者によると、生産は10月初旬から本格化する見通し。袋井市内の茶生産者は「夏の初期、暑さによる水不足で樹勢が弱まった。秋に入って回復しつつあるが、収穫量は例年よりやや減少の可能性がある」と懸念する。 (袋井支局・北井寛人)
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南茶農協(静岡)が解散 茶工場被災 高齢化などで再建断念
良質な本山茶の産地として知られる静岡市葵区横山の茶生産者らでつくる南茶農協が今月、解散した。昨年9月の台風15号で共同茶工場の機械が水没した影響で、地域での製茶が立ちゆかなくなっていた。再建を試みたが、組合員の高齢化などを理由に断念した。 南茶農協は横山地区周辺の茶農家が集まり、1977年に設立。約半世紀にわたり、協力して茶業を営んできた。安倍川筋の急な斜面で栽培される茶は、香りの高さが特長。今年8月に組合長の小沢晃さん(69)が全国茶品評会の普通煎茶4キロの部で最高賞の農林水産大臣賞に輝いた。 解散の引き金となった台風の豪雨で、工場脇の川が氾濫し、機械が土砂で埋まった。工場再建には約6
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茶況(9月14日)一斉に「秋摘み茶」 JA遠州夢咲
JA遠州夢咲管内でこのほど、一日限定の「秋摘み茶」の手摘みが一斉に行われた。毎年恒例の行事で、管内の25工場が参加した。 同JAによると、秋摘み茶は摘採時期の気候が新茶シーズンの春の陽気に近いため、茶葉が柔らかく、爽やかな風味を味わえる。水色の良さも特徴だという。 菊川市牛渕の茶園では、牛渕茶農業協同組合員や同JA職員など約30人が丁寧に摘み取った。葉は小原製茶(同市和田)で荒茶加工し、同JAを経て関東を中心に出荷する。同市内2カ所のJA茶直売所でも販売している。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(9月13日)地元産茶葉使用スイーツが人気 牧之原・いたくら農園
牧之原市坂口のいたくら農園がこのほど販売を開始した地元産の茶葉を使ったスイーツ「テロワールケイク」が人気を集めている。 米粉の生地に農園で収穫したミカンと茶を練り込んだ商品で、香り豊かな味わいが特徴。茶葉は農事組合法人さかぐち(同市)の茶を使用した。 同商品は市が実施した地産地消メニューの中から市民らが「推しメニュー」を投票する「勝負メシプロジェクト」のスイーツ部門で1位を獲得。提供を予定していた将棋の王位戦は開催されなかったものの、その後の関連イベントへの出展を機に、県外からも注文が相次いだという。 現在は予約注文制で同農園のオンラインショップから購入できる。 (榛原支局・足立健太
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茶況(9月12日)高柳製茶が優等 金谷茶品評会
島田市の金谷茶商協会などはこのほど、仕上げ茶の出来栄えを評価する第19回金谷茶品評会を同市のかなや会館で開いた。1キロ4千円クラスの「金谷の誉(ほまれ)」部門と、同3千円の「金谷の香(かおり)」部門でともに高柳製茶が最高賞の優等に選ばれた。 旧金谷町の茶商が金谷茶の振興を目的に毎年開催している。同協会の会員らが各部門に20点ずつ出品した。静岡県農林技術研究所茶業研究センターや県茶商工業協同組合などの5人が審査員を務め、外観、香気、水色、滋味の4項目を採点した。 入賞者の表彰式と出品茶の入札会は10月5日、同市のふじのくに茶の都ミュージアムで行われる。 優等以外の入賞者は次の通り。
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茶況(9月11日)茶の入れ方学ぶ 住民向け出前講座 藤枝市
藤枝市はこのほど、出前講座「なにげない一杯のお茶で最高のおもてなし」を同市高洲の通所介護たかすで開いた。高洲地区の住民18人が藤枝茶の特徴や茶の入れ方を学んだ。 市お茶のまち推進室の職員らが講師を務めた。参加者は地元ブランド茶「藤枝めぐみ」の茶葉を使って丁寧に入れ、1煎目のうまみや甘みに「家で入れるお茶と全然違う」などと驚いた様子だった。冷茶の作り方や茶の保管、飲み終わった茶葉の活用方法などについても質問し、茶への理解を深めた。 (藤枝支局・青木功太)
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茶況(9月8日)全国茶審査大会出場4人が意欲 森町役場訪問
静岡県茶業青年団の茶審査技術競技大会(闘茶会)で上位に入賞し、9日に鹿児島県で開かれる全国大会に出場する森町の鈴木洋太郎さん(36)、長田夏海さん(45)、大場邦浩さん(42)、山崎真弘さん(42)の4人がこのほど、町役場を訪れ、太田康雄町長に健闘を誓った。 4人は静岡市で行われた県大会で上位10位に入り、全国出場を決めた。全国大会では茶の産地や外観、味を判定し、成績を競う。 太田町長は「茶処静岡としてのプレッシャーに負けず、頑張ってきてほしい」と激励した。 (袋井支局・北井寛人)
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静岡の茶草場農法 世界農業遺産認定10周年でツアーや式典 10月、掛川
伝統的な茶栽培法「静岡の茶草場農法」の世界農業遺産認定10周年を記念した式典が10月20日、掛川市の掛川グランドホテルで開催される。翌日の21日は認定地域を回る日帰りバスツアーを実施する。 県や同市などでつくる推進協議会が主催。式典では世界農業遺産等専門家会議の武内和彦委員長が「世界農業遺産と静岡の茶草場農法」をテーマに基調講演するほか、中国と韓国の認定茶産地の紹介やパネル討論も行われる。 ツアーは、掛川市、菊川市・牧之原市、島田市、川根本町の4コースで実施。茶畑や茶工場見学、呈茶体験などが楽しめる。 申し込み期限は式典が9月20日、ツアー10月13日。問い合わせは県お茶振興課<電05
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静岡駅ビルパルシェに抹茶スタンド 「きみくら」、有機抹茶をラテやスムージーで
丸山製茶グループのきみくら(掛川市)は7日、静岡市葵区のJR静岡駅ビルパルシェ1階に同社初の抹茶スタンド「matcha KIMIKURA」を開いた。 静岡県産をベースに独自にブレンドした有機抹茶を使用し、店頭で注文ごとに抹茶をたて、ラテなどのドリンクとして提供する。 メニューは定番の抹茶ラテ(税込み580円)や抹茶アーモンドラテ(680円)のほか、健康志向に応じた抹茶酵素アセロラソーダ(580円)や抹茶プロテインバナナスムージー(680円)などもある。トッピングや甘さの調節もできる。 販売事業部の藤本安利部長は「本格的な抹茶の味を手軽に味わってもらえる形態にこだわった。幅広い世代に抹茶
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茶況(9月7日)原田支部の鈴木さんV 掛川で闘茶会 団体も原田支部
JA掛川市茶生産委員会(杉本樹彦委員長)はこのほど、茶の外観や味から生産地などを当てる闘茶会を同市千羽のJA茶業研修センターで4年ぶりに開いた。団体は同委員会原田支部、個人は同支部の鈴木孝之さんが優勝に輝いた。 茶の鑑定技術を磨き、生産に役立てるための恒例行事。市内4カ所で生産された荒茶と有機栽培された荒茶、つゆひかりやさえみどりなど5種の品種茶が用意され、管内の茶農家ら約50人が見た目や香り、味などで産地や品種を推察した。 個人優勝した鈴木さんは「市内の深蒸し茶を比べるため難しかった。水色や香気などからほんの少しの違いを見極めた」と振り返った。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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茶況(9月6日)多様な茶飲み比べ 9月14日、牧之原でイベント
静岡牧之原茶の販路拡大を目的としたイベント「まきのはらサマーコンチェルト」が14日、牧之原市の相良総合センター「い~ら」で開かれる。 豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」が御前崎港に寄港するのに合わせたイベントで、乗客以外も入場できる。市内の茶商や生産者ら13事業者がブースを構え、深蒸し茶、香り緑茶、和紅茶など多様な茶の飲み比べのほか、茶器や茶を使ったスイーツも販売する。入場無料。時間は午前9時20分~午後3時半。 問い合わせは牧之原市お茶振興課<電0548(53)2621>へ。 (榛原支局・足立健太郎)
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大臣賞受賞茶 20万円で落札 静岡県品入札販売会
静岡市葵区の静岡茶市場で5日に開かれた県茶品評会の出品茶入札販売会で、最高賞の農林水産大臣賞受賞茶の落札価格は普通煎茶、深蒸し煎茶のいずれも1キロ20万円だった。 相藤園の相藤裕次さん(川根本町)の普通煎茶はJA大井川、やまま満寿多園顧問の三倉豊博さん(御前崎市)の深蒸し煎茶はJA遠州夢咲がそれぞれ落札した。 普通煎茶は60点を販売し、平均落札単価は前回比で27・8%安の1万5542円、69点を扱った深蒸し煎茶の平均単価は前回比6・8%安の1万7387円だった。
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茶況(9月5日)神鵜茶農協と三浦さん優等 島田で一番茶審査会
島田市茶業振興協会はこのほど、今季の一番茶を審査する茶審査会を同市のかなや会館で開いた。最高賞の優等には、普通煎茶の部で神鵜茶農協(神座)、深蒸し煎茶の部で三浦克暢さん(切山)がそれぞれ輝いた。 普通煎茶の部に12点、深蒸し煎茶の部に21点の出品があり、7団体8人の審査員が外観、香気、滋味、水色の4項目を採点した。 このほかの入賞者は次の通り。 【普通煎茶】一等 鈴木進(菊川)▽二等 初倉旧初茶農協(阪本)▽三等 永井重光(横岡) 【深蒸し煎茶】一等 永田英樹(金谷猪土居)▽二等 山宝園(志戸呂)河島司(神谷城)▽三等 船木第一茶農協(岡田)丸東製茶(金谷猪土居) (島田支局・白鳥
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静岡県品入札会を開催 静岡茶市場
静岡県茶品評会の出品茶入札販売会が5日、静岡市葵区の静岡茶市場で開かれた。落札結果は6日に公表される。 入札点数の内訳は普通煎茶60点、深蒸し煎茶69点、つゆひかり32点、被覆茶22点。県内の製茶問屋や生産者、JA関係者らが茶葉の外観や香りを確かめながら入札した。 会場では全国手もみ茶品評会の出品茶入札会と紅茶・ウーロン茶の求評会も行われた。
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茶況(9月4日)ブレンド茶試飲、利き茶も体験 藤枝の製茶問屋が催し
藤枝市茶町の製茶問屋「松田商店 真茶園」の小泉純也さん(46)による茶葉の合組の試飲と利き茶の体験会が4日、同所で行われた。地域の歴史や文化の体験プログラムを集めたイベント「藤枝おんぱく」の一環。市内外からの参加者が体験を通じて、茶の魅力と奥深さを学んだ。 小泉さんは茶審査技術最高段位の10段を持つ。参加者に浅蒸しと深蒸しのブレンド茶を提供し、香りが強いほうじ茶や紅茶が合組しやすいなどと説明。「自分好みの味を見つけてもらうのがブレンド」と助言した。 参加者は茶の種類を当てる利き茶にも挑戦。小泉さんの指導を受けながら藤枝茶と知覧茶(鹿児島)、宇治茶(京都)の3種の茶葉や抽出液の色、香り、味
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茶況(9月1日)袋井茶大賞、上位10点が2次審査へ
東海道どまん中袋井茶大賞(実行委、袋井地区農協茶業委員会主催)の第1次審査会がこのほど、袋井市岡崎の茶ピアで開かれた。上位入賞の10点が2次審査へと進んだ。 市内生産者が普通煎茶と深蒸し煎茶計27点を出品。県中遠農林事務所や地元茶商、JA職員らが審査員を務め、外観や香気、水色、滋味の4項目を採点した。 2次審査進出者は次の通り。 竹原秀哉(袋井南)、石川喜雄(三川)、松田明久(袋井南)、秋田製茶(笠原)、神谷久史(同)、安間孝介(袋井南)、やまも製茶(同)丸尾製茶(同)、鈴木宏直(笠原)、木根益夫(同) (袋井支局・北井寛人)
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茶況(8月31日)長坂養蜂場とコラボメニュー 掛川、きみくらカフェ
丸山製茶グループのきみくら(掛川市板沢)は9月1日から、同市大池の「きみくらカフェ」で浜松市北区三ケ日の蜂蜜専門店「長坂養蜂場」とコラボレーションしたミルクティーなど新メニュー3種を販売する。カフェでのコラボ企画は初。身近で健康に良いとされる食品を扱う2社がともに地域を盛り上げようと企画した。10月30日まで。 新メニューの「お茶とはちみつのスイーツプレート」(税込み1380円)は、抹茶のモンブランや和紅茶とハチミツのゼリーなどの4種が一度に楽しめる。別添えの長坂養蜂場のハチミツで甘さを調整できる。 日本茶きみくら本店(掛川市板沢)、長坂養蜂場の本店でも別の限定メニューを発売し、回遊性を
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茶況(8月30日)お茶のうまみ凝縮 ペースト商品化 森木農園
牧之原市東萩間の森木農園はこのほど、牧之原産の茶のうまみや風味を凝縮したオリジナルペーストの販売を開始した。 市内でカフェを営む同園が、お茶のかき氷やラテなどの商品開発の過程で生み出した商品。粉末状に比べて、味のなめらかさや色の鮮やかさが強いという。茶葉は同園で栽培したやぶきたを使用し、深蒸し、ほうじの2種類のオリジナルペーストに仕上げた。 同園の森木和也社長は「飲むだけではない多様な形でお茶の魅力を知ってもらいたい」と話す。 (榛原支局・足立健太郎)
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茶審査技術、若手競う 個人戦は丸尾さん(JA遠州中央)優勝 団体戦はJA遠州中央
静岡県茶生産青年会は29日、若手茶業者が茶の審査技術を競う「第38回県茶生産青年茶審査技術競技会」を静岡市葵区の静岡茶市場で開いた。個人戦はJA遠州中央の丸尾友基さん(35)が、団体戦は同JAがそれぞれ優勝した。個人戦の上位10人は、10月27日に福岡県八女市で開かれる全国大会に静岡県代表として出場する。 4年ぶりの開催で、55人が所属JAごとの団体戦と個人戦に出場。県内外の10種類の荒茶を、外観や味などから判別した。 丸尾さんは「普段の練習で難易度を上げていたので、微妙な差を判別できた。全国でも上位入賞したい」と語った。 このほかの本県代表は次の通り(かっこ内は所属JA)。 ②原間
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茶況(8月29日)今期一茶を吟味 川根本町 互評会
JA大井川青壮年部と川根本町の共同製茶連絡協議会、農業経営振興会はこのほど、本年度の一茶互評会を同町の農林業センターで開いた。生産者が今期の一茶を持ち寄り、出来を評価しあった。 生産者21人がやぶきたや品種ものの荒茶、ウーロン茶や普通煎茶などの仕上げ茶を出品した。事前に行われた成分分析の結果を参考にしながら外観や香気などを吟味した。 参加者は来期に向けて、蒸し時間やもみ方の情報を共有した。最後に荒茶と仕上げ茶の各部門で好みの茶葉に投票した。持ち寄ったやぶきたの荒茶は、製茶した後に町内の小中学校に配るという。 (島田支局・池田悠太郎)
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茶況(8月28日)北海道恵庭市で藤枝茶の魅力PR 9月、産業祭に出展
藤枝市は9月9日、友好都市の北海道恵庭市の特産品が並ぶ産業祭に出展し、藤枝茶を販売する。花の拠点「はなふる」を会場に交流ブースを設け、藤枝茶の魅力をPRする。 ティーバッグのお得パックを中心に売り込む。市内の茶業関係7団体(茶商6、生産者1)でつくる「TEA SEVEN協同組合」も参加し、詰め放題や有機和紅茶の販売などを消費拡大につなげる。 市は干しシイタケの詰め放題も行う。 (藤枝支局・青木功太)
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深蒸し菊川茶知って 「茶ラリーマン」起用の動画作成 菊川市
菊川市が、深蒸し菊川茶を使ったペットボトル飲料のPR動画を制作した。独特な風貌で人気を集める市のキャラクター「茶ラリーマン」を初めて単独で起用した。動画は市ホームページなどで公開している。 茶ラリーマンは市の公式マスコット「きくのん」の応援団長との位置付けで、真面目で陽気な性格。仕事に追われる茶ラリーマンが菊川茶ペットボトルを飲んでリフレッシュするストーリーを約50秒間の動画にした。市内の茶畑にもロケに出かけ、爽やかな気分になった茶ラリーマンがスキップする場面も盛り込んだ。 臨場感を重視して、カメラアングルや効果音に工夫を凝らした。市の担当者は「構想を練るのが大変だった。多くの人に菊川茶
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時論(8月27日)多様性は葉っぱの茶にこそ
煎茶、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶、ジャスミン茶…。コンビニの冷蔵ケースに並ぶ「お茶」。プライベートブランドが低価格でひと通りそろい、ナショナルブランド商品も複数種が棚をにぎわす。 これを「多様性」と言っていては短絡的と批判されるかも。客の好みに応え、必然的にこの品ぞろえになったのだろうから。 先日、都内にある茶と関連商品の小売店が行った店頭イベントの話を聞いた。この店は「ペットボトルのお茶を主に飲む人が日本茶の茶葉の家庭内消費に一歩踏み出すための店」がコンセプト。葉っぱの「リーフ茶」の“持ち味”アピールには、価格差がある煎茶の上中下の飲み比べより、同
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全国茶品評会「大臣賞」 深蒸し煎茶の部に山東茶業組合(掛川)、普通煎茶4キロの部に小沢晃さん(静岡)
福岡県八女市で開かれた第77回全国茶品評会(全国茶生産団体連合会など主催)の最終日の25日、審査結果が発表され、静岡県勢は普通煎茶4キロの部で静岡本山茶の小沢晃さん(静岡市葵区)、深蒸し煎茶の部で山東茶業組合(掛川市)が各部門最高位の農林水産大臣賞を獲得した。 小沢さんは初の受賞、山東茶業組合は2年連続の栄誉に輝いた。県勢の2部門受賞も2年連続となった。冬場の温暖な気候を受けて進んだ生育が、4月以降の冷え込みで一転鈍化し、記録的な減産となった2023年産シーズンだったが、施肥などの対策を徹底した本県生産者の技量が光る結果となった。 入賞者が多い成績優秀な自治体に贈られる「産地賞」は、普通
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全国茶品評会 静岡県内入賞者・団体【一覧】
【普通煎茶10キロ】2等 丹野園丹野浩之(川根本町)▽3等 かわね山処苑小平史郎(同)春野茶振興協議会杉地域茶生産組合組合長藤盛秀行(浜松市)川根たっちゃん農園橋本立生(川根本町)天竜茶研究会太田昌孝(浜松市)天竜茶研究会丸芝製茶協同組合組合長大石顥(同) 【普通煎茶4キロ】1等 静岡本山茶小沢晃(静岡市)相藤農園相藤直紀(川根本町)つちや農園土屋鉄郎(同)丹野園丹野浩之(同)▽2等 春野茶振興協議会栗崎貴史(浜松市)相藤園相藤令治(川根本町)天竜茶研究会太田昌孝(浜松市)▽3等 天竜茶研究会太田勝則(同)春野茶振興協議会栗崎克之(同)山二園後藤裕揮(沼津市)荒井園新井智(御殿場市)静岡本山
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社説(8月26日)一茶生産過去最低 茶業団体も改革気概を
農林水産省によると、今年の主産5府県の一番荒茶生産量は前年比7%減の2万1千トンで過去最低となった。首位静岡は前年比14%減の9060トン。2位鹿児島は4%増の8440トンで差が縮まった。 大型連休ごろ盛期となる県内一茶は30年ほど前は2万トン超が生産された。この間県内茶園面積はほぼ半減し、茶農家は4万戸から6千戸に、一茶の平均価格は1キロ当たり3千円前後から2千円を割るまでになった。これらの構造的要因に加え、今シーズンは4月以降の低温が生葉収穫量に響いたとされる。 緑茶ドリンクの台頭や贈答需要の不振で、急須で入れる新茶・一番茶の「危機」が言われて久しい。これを転機と捉えられるかどうかが
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茶況(8月25日)小笠流手もみ製茶 保存会が技術確認 袋井で交流会
茶の手揉(も)み技術向上と親睦を目的とした「遠州手揉茶技術交流会」がこのほど、袋井市岡崎の茶ピアで開かれた。 同市や掛川市、菊川市などで継承される伝統技術「小笠流手もみ製茶法」の保存と普及に取り組む袋井茶手揉保存会員ら約30人が参加。手揉茶は1人当たりの生産量が1日わずか500グラム程度と希少。ベテランの会員を中心に、「葉振い」「回転揉み」など伝統の手揉みの工程を丁寧に確認した。 同会袋井支部の鈴木せつ子支部長は「若い世代の挑戦を応援し、茶産地として技術の継承を絶やさないようにしたい」と話した。 (袋井支局・北井寛人)
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全国茶品評会 静岡県勢は1個人と1団体が最高賞の農林水産大臣賞
福岡県八女市で開かれた第77回全国茶品評会(全国茶生産団体連合会など主催)の最終日の25日、審査結果が発表され、県勢は普通煎茶4キロの部で静岡本山茶の小沢晃さん(静岡市葵区)、深蒸し煎茶の部で山東茶業組合(掛川市)がそれぞれ最高賞の農林水産大臣賞に輝いた。産地賞は、普通煎茶4キロの部で川根本町、深蒸し煎茶の部で掛川市が受賞した。
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茶況(8月24日)抹茶アイス好評 JA掛川市直売所
JA掛川市の新鮮安心市場さすが市の茶直売所「お茶処いっぷく」(同市弥生町)が販売している、掛川産の一番茶を使った「大人の抹茶アイスクリーム」が贈答用として人気を集めている。 同JAの石臼でひいた掛川産抹茶をふんだんに使用している。まろやかさが特徴で、濃厚な茶の風味とともに、すっきりとした後味も備えている。掛川の抹茶を知ってもらおうと2017年から販売していて、担当者は「高級感のあるアイスでプチぜいたくを楽しんでほしい」と話した。 1個450円(税込み)を店頭で販売している。29日まで夏のセールを開催していて、送料込みの6個セットが3240円(同)で購入できる。 (掛川支局・山本萌絵佳)
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記者コラム「清流」 緑茶に感じるだしの味
菊川市の小学生の茶工場見学に同行した。試飲の時、児童の1人がつぶやいたひと言にはっとした。「だしみたいな味がする」。良質な茶を急須で丁寧に入れると、しっかりしたうまみを引き出せる。だしの滋味に例えた児童の発想力と繊細な舌に感服した。 以前、うま味調味料や発色剤を添加した茶について取材したことがある。県外で、うまみ成分のグルタミン酸ナトリウムが添加された安価な茶を買い求めた。顆粒(かりゅう)のコンソメスープのような味が舌に残り、強い衝撃を受けた。異質な喫茶体験だった。 県内では、緑茶への添加物使用は原則禁止されている。天然自然の茶からだしの味を感じ取れる子どもたちは茶どころの誇りだ。同時に
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茶況(8月23日)JAハイナン茶審査技術競技会 名波さん(相良)個人の部優勝
JAハイナン青壮年部はこのほど、茶審査技術競技会を牧之原市のJAハイナン本店で開いた。個人の部では名波武義さん(相良支部)が優勝した。 鑑定技術を養成し、茶の品質向上につなげることが目的。本県に加えて鹿児島、京都など他府県の荒茶10種類が用意され、出場者は外観と内質で産地を判定した。個人成績の上位5人は29日に静岡市で開かれる県茶生産青年茶審査技術競技会へ出場する。 その他の主な結果は次の通り。 個人の部 ②横山嗣人(榛原支部)③増田英斗(相良支部)▽団体の部 ①相良支部 (榛原支局・足立健太郎)
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県茶青 茶審査技術 入賞10人 9月、鹿児島 全国大会出場へ
静岡県茶業青年団(県茶青)はこのほど、茶審査技術競技大会(闘茶会)を静岡市葵区で開き、上位入賞の10人を9月に鹿児島県で開かれる全国大会出場選手に選んだ。闘茶会では、茶産地の飲み当てや外観の鑑定などの合計点を競った。 上位入賞者は以下の通り(かっこ内は所属社・店名)。 鈴木洋太郎(鈴木長十商店)長田夏海(おさだ製茶)中村壮志(中村茶商)大石健(川連)大場邦浩(おさだ製茶)山崎真弘(八幡屋茶舗)三石洋介(マツバ製茶)川島優(牧之原製茶)大井丈司(大井製茶)杉山圭佑(イナリ)
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山のお茶100選出品 9月8日まで募集
静岡県中山間100銘茶協議会は9月8日まで、香味や外観に特色がある茶を認定・PRする「ふじのくに山のお茶100選 銘茶コンテスト2023」の出品茶を募集している。 県内の中山間地や台地、傾斜地などで栽培された、販売価格が1キロ当たり1万円以上の茶(緑茶、紅茶、ウーロン茶など)が対象。認定商品は県のウェブページなどで紹介され、専用ロゴマークを使用して販売できる。 10月中旬に審査し、10月下旬ごろ結果を発表する予定。問い合わせは県お茶振興課<電054(221)2684>へ。
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静岡市 茶輸出拡大へ支援 予算計上方針 商談後の営業後押し
国内の緑茶消費量が減少し、茶価の低迷が続く現状を受け、静岡市は、地元産の茶の輸出拡大を図る茶商や生産者の支援を強化する。11月に市茶業振興協議会がフランスで開く商談会を念頭に、市内茶業者と現地バイヤーを確実につなげる取り組みを進める。関連経費500万円を2023年度一般会計9月補正予算案に盛り込む方針。22日までの関係者への取材で分かった。 関係者によると、健康志向の高まりや和食ブームで日本茶の需要は欧州で高まっている。市は、11月の商談会後も地元茶業者が円滑に現地への営業活動を継続できるよう側面支援する。具体的にはフランス語のホームページ制作などを想定している。 市は15年度からドイ
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茶況(8月22日)地元名産の茶、塩使用 川根中生 かき氷販売 島田
島田市立川根中の生徒がこのほど、川根地域の名産物を使ったかき氷を考案し、地域のイベント「かわねさくらマルシェDE夏祭り」で販売した。 取り組みは総合的学習の一環。大井川鉄道家山駅周辺の活性化に取り組むイベント主催者の「駅前から川根の未来を考えっ会」(朝比奈孝亮会長)が同校に協力を呼びかけ実現した。 生徒は地元の豊かな食材に着目し、暑い夏にぴったりなかき氷を提案。地元の茶販売業「朝日園」の川根茶をシロップに使用し、川根温泉の塩で作った寒天、地元のキノコ「ホホホタケ」の甘露煮などをトッピングした。朝比奈会長は「生徒の力で地元の魅力を発信してくれることは大変ありがたい」と感謝した。 (島田支局
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全国茶品評会 福岡で開幕
第77回全国茶品評会(全品、全国茶生産団体連合会など主催)が22日、福岡県八女市で始まった。静岡県からは7部門に計173点(前年比34点増)が出品された。24日まで審査し、25日の擬賞会議で農林水産大臣賞などの各賞を決める。 20都府県から計885点(同20点増)が寄せられ、審査員が香気や滋味、外観などを鑑定している。全品の表彰式は10月28日、八女市で開かれる。 昨年は県勢が普通煎茶4キロの部、深蒸し煎茶の部でそれぞれ最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。
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茶況(8月21日)藤枝茶の魅力、北海道でPR 「研究部」生徒
藤枝市在住の中高生らでつくる「藤枝茶楽研究部」の生徒が18~20日、市と友好都市の北海道恵庭市を訪れ、藤枝茶の魅力をPRした。 参加したのは日比璃音さん(科学技術高2年)と石川隼さん(青島中3年)、松下陽菜乃さん(高洲中3年)の3人。次世代の藤枝茶ファンの獲得を目指す藤枝市の「藤枝茶次世代交流促進事業」の一環。現地の小学生に急須での入れ方や茶の種類、効能などを説明し、藤枝市の特色も紹介した。 恵庭市の花の拠点「はなふる」では、約300杯の藤枝茶の試飲サービスを行い、来場者からは「程よい渋みと甘みがおいしい」などと好評を得た。恵庭市の市長と副市長、教育長にも訪問し、藤枝の茶畑の写真を見せな
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薬膳茶・ハーブティー開発に力 静岡県内茶業者、訴求力強化へ
静岡県内で茶に果実や草花、豆類を配合した薬膳茶・ハーブティーの新商品を開発する動きが活発化している。製茶問屋らは緑茶の香りやうまみと、ハーブが持つリラックス効果などを掛け合わせた商品の研究を重ね、急須になじみが薄い顧客層への訴求力強化に結び付けている。 季節や体調に合ったお茶で体の内側から整える-。鈴和商店(静岡市葵区)は昨年、薬剤師と共同で考案した薬膳茶のシリーズ商品を発売した。 国産ウーロン茶にハトムギや黒豆を配合した「慈雨(じう)」、ほうじ茶にヨモギやシナモンを加えた「温香(おんこう)」など4種類で、小売店「茶屋すずわ」や各地の雑貨店、セレクトショップなどへ出荷する。女性を中心に香
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「茶神888」クラウドファンディングで大変身 300万円超集め「かっこよく」
静岡県を拠点に茶を広めるため活動を続けるヒーロー「茶神888(さじん・ハチジュウハチヤー)」が進化した。10年以上にわたり全国の茶畑を回って茶の魅力を国内外に発信してきた888。新型コロナウイルス禍でも「人のため、茶のため」と無償で駆け巡ったヒーローの“体”は気付けばボロボロに…。クラウドファンディング(CF)で300人超から集まった支援を元にパワーアップした姿で茶畑を走る。 2009年の活動開始から今年11月で14年目を迎える。コロナ禍の2年間は県内や県外の茶産地を巡り、自身と茶畑を撮影してSNS中心の発信を続けた。茶畑に入るたびに“生傷
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茶況(8月18日)審査技術1位に磐田の松下さん JA遠州中央闘茶会
JA遠州中央はこのほど、若手茶業者が茶の審査技術を競う闘茶会を袋井市の茶ピアで開いた。出場者23人の中から、磐田地区の松下公彦さんが1位に輝いた。上位10人は、29日に静岡市内で開催される県茶生産青年茶審査技術競技会に出場する。 4年ぶりの開催で、同JA管内の浜松市天竜区、袋井市、磐田市、森町の若手生産者らでつくる茶生産青年会の会員が出場した。鹿児島や京都など10府県の荒茶を5種ずつ二つのブロックに分けて外観審査と内容審査を行い、各審査30秒の制限時間内に生産地を判定した。 そのほかの県大会出場者は次の通り(かっこ内は地区名)。 ②左口欣也(磐田)③稲垣誠俊(同)④丸尾友基(袋井)⑤新
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茶況(8月17日)菊川・T-1グランプリ 「茶ンピオン」に伊藤さん(加茂小6)
菊川市茶業協会は17日、児童が茶に関する知識や技術を競う「T-1(ティーワン)グランプリ」を同市役所東館プラザきくるで、4年ぶりに開いた。市内の3~6年の児童約50人が出場し、伊藤悠夏さん(加茂小6)が最高位の「茶ンピオン」に輝いた。 児童は茶の歴史や成分、効用を○×形式で問う筆記試験のほか、入れ方を審査する実技に挑み、合計点を競った。児童は事前に配られたテキストを参考に勉強して臨んだという。伊藤さんは「緊張したけれど、優勝できてうれしい。お母さんに問題を出してもらって練習した」と喜んだ。 同協会の坪井正守副会長は「菊川市は深蒸しの発祥地。おうちでもたくさん飲んでほしい」と話
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茶況(8月16日)静岡牧之原茶発信 都内商談展に出展 茶振協
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、都内で開かれた国内最大級の食品・飲料の商談専門展「カフェレスジャパン」に参加した。 静岡牧之原茶の販路拡大を目的とした初の試みで、市内の茶商や生産者ら6団体がブースを構えた。深蒸し茶に加え香り緑茶や和紅茶など多様な茶が並び、出展者は試飲などを通じ、自慢の商材の魅力を来場したバイヤーらに説明した。 イベントへの参加は物価高騰に対する市の茶業緊急支援事業の一環で実施した。 (榛原支局・足立健太郎)
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静岡県内一茶生産 過去最低を更新 天候や摘採面積縮小影響
農林水産省が16日発表した2023年の一番茶生産量統計によると、静岡県の荒茶生産量は前年比13・7%減の9060トンで、過去最低を更新した。3年ぶりに1万トンの大台を回復した昨年から大幅な減産に転じた。気象条件や離農による摘採面積の縮小により、記録的な収量減となった。 主要産地の5府県(静岡、鹿児島、三重、京都、埼玉)の荒茶生産量は7%減の2万1千トンだった。本県のシェアは3・3ポイント下降の43・1%で、全国1位を維持した。2位鹿児島の生産量は3・7%増の8440トン、シェアは4・2㌽上昇の40・2%で、静岡県との差が縮まった。 農水省は本県や京都、三重で2月の温暖な気候を受けて進んだ
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茶況(8月15日)緑茶ビール商品化 島田の醸造・販売所
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193 バレーブリューイング」は、同市の「KADODE OOIGAWA」が展開するブランド緑茶を使ったクラフトビールを商品化した。 ブランド緑茶「MANDARA GREEN TEA」の深蒸し、浅蒸しの2種類の茶葉を使用した。ホップの柔らかい苦みと緑茶の上品なうまみが楽しめるのが特徴。醸造所の担当者は「すっきりとした味わいのペールエールに仕上がった」と太鼓判を押す。 KADODEのマルシェで販売中。880円(税込み)。同館の飲食店「緑茶バーガー&麦酒」では専用の注ぎ口(タップ)から新鮮な状態で提供している。1杯770円(税込み)。 (島田支局・池
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藤枝市瀬戸谷地区 茶畑の絶景ティーテラス 大自然を全身に 味わい尽くそう藤枝の夏【わたしの街から】
のどかな田園風景や四季折々に色づく山々が魅力の藤枝市瀬戸谷地区は、子どもから高齢者までが広大な自然を満喫できる土地だ。人口は1955年の約5300人と比較し、6月末時点で1960人と減少は著しいが、8月の行楽シーズンは例年、おれっぷ大久保グラススキー場・キャンプ場や市陶芸センターなどに多くの観光客が訪れる。 昨年4月、産地である茶を生かした施設が誕生した。標高約450メートルの茶畑に完全予約制の屋外プライベート喫茶空間「ティーテラス市之瀬」。谷筋を渡って吹き上げてくる風、鳥のさえずり、空を見上げるとゆっくり動く雲。自然を全身で感じながら煎茶や抹茶、茶菓子などを味わえる。 テラスは同市瀬戸
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茶況(8月14日)玉露の里で夏祭り 20日、藤枝
藤枝市岡部町の玉露の里の夏祭りが20日午前10時~午後3時、同所で開かれる。夏休みに合わせ、子どもや親子連れらが楽しめる茶関連の体験やワークショップを開催する。 茶室「瓢月(ひょうげつ)亭」での抹茶たて体験や、子ども向けに茶あめすくい取りを無料で実施する。うちわ絵付けや、朝比奈龍勢・昆虫館でパラシュート作りのワークショップも行われる。 問い合わせは玉露の里<電054(668)0019>へ。 (藤枝支局・青木功太)
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JR掛川駅に「きみくら」出店 2月開業目指す 掛川茶をPR
掛川市の久保田崇市長は10日の定例記者会見で、JR掛川駅構内に整備する日本茶カフェの運営事業者が丸山製茶グループのきみくら(同市板沢)に決定したと発表した。玄関口で掛川茶をPRする「お茶のまちづくり拠点整備事業」として内装工事費などの一部を補助する。2024年2月の開業を目指す。 延べ床面積131平方メートルの区画を活用する。同社は日本茶カフェを市内2店舗と羽田空港のターミナルに直結した複合施設の都内1店舗で営業している。掛川茶をPRするため、市内の茶園、茶商と連携した取り組みも行う予定。 観光客だけでなく、高校生や大学生、通勤客ら日常的な駅利用者も想定し、お茶のまちとしての認知度向上や
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茶況(8月11日)芦窪製茶共同組合 マルス製茶が最優秀 JA遠州中央 荒茶品評会
JA遠州中央はこのほど、管内の生産者による荒茶荷口品評会を袋井市の茶ピアで開いた。普通煎茶と深蒸し煎茶の2部門で行われ、最優秀賞には芦窪製茶共同組合(天竜)、マルス製茶(袋井)がそれぞれ選ばれた。 袋井、磐田、浜松、森の4市町から普通煎茶26点、深蒸し煎茶42点が出品。地元の茶商や県中遠農林事務所の職員らが審査員を務め、外観や香気、水色、滋味で採点した。 その他の主な受賞者は次の通り。 【普通煎茶】優秀賞 左口製茶(磐田)坂本充男(春野) 【深蒸し煎茶】優秀賞 花島園(森)丸尾製茶(袋井)秋田製茶(同)神谷久史(同)
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茶況(8月10日)水出しほうじ茶 ティーバッグ発売 掛川・山英
掛川市日坂の製茶販売「山英」(山崎元郷代表)はこのほど、有機栽培した掛川茶を使ったティーバッグ「山英の水出しほうじ茶」を発売した。ほうじ茶の香ばしさやこくを水出しで手軽に楽しめる。 同社の「水出しシリーズ」の煎茶、玄米茶に次ぐ第3弾。炭火で焙煎(ばいせん)することで、味の奥深さを追求した。急須で入れたような香りも特徴。ティーバッグは茶葉が開きやすく、こくが広がりやすい三角型を採用した。ペットボトルに入れて楽しむこともできる。同社小売部の山崎千嘉さんは「気分を変えたいときに気軽に楽しんでほしい。夏場に家庭でつくる麦茶のような存在になればいい」と話す。 ティーバッグは1個4グラムで10個入り
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茶況(8月9日)相良の子どもに製茶協が新茶寄贈 牧之原
牧之原市の相良製茶協議会(名波靖功会長)は9日、市に新茶55キロを寄贈した。今後、相良地域の幼稚園や保育園、小学校に届けられる。 幼少期から特産茶に親しんでもらおうと毎年贈っている。名波会長らが市役所榛原庁舎に杉本基久雄市長を訪ね、新茶を手渡した。名波会長は「お茶の良さを再認識してもらい、茶業界の未来につなげたい」と話し、杉本市長は「本当にありがたい。子どもたちには茶どころで生まれ育ったことを誇りに思ってもらえたら」と感謝した。 鹿児島四茶が最終盤 静岡茶市場 静岡茶市場では鹿児島県本土物四茶の取引が最終盤を迎えている。9日は頴娃のゆたかみどりを中心に、前日比横ばいの6千キロが上場した
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茶況(8月8日)世界の喫茶文化紹介 島田、茶器など展示
島田市金谷富士見町のふじのくに茶の都ミュージアムで12月4日まで、東アジア文化都市2023特別企画展「世界の茶器と喫茶文化」が開かれている。火曜休館(祝日の場合は翌日休館、8月15日は開館)。 日中韓をはじめアジア、中東・アフリカ、英国の喫茶文化を紹介している。日本は茶の湯の道具、中国は「工夫茶器」セット、韓国は高麗茶わんなどを展示している。 モロッコやエジプト、イランなどの喫茶習慣も写真や茶器を通じて知ることができる。英国の華やかなティーカップなども目を引く。バングラデシュの路上茶屋に見立てた記念撮影コーナーも設けた。 インドとモロッコの喫茶文化を実際に体験できるセミナーも10月29
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茶況(8月7日)久能山で藤枝茶PR 振興協
藤枝市茶振興協議会は5日、藤枝茶の試飲と販売を静岡市駿河区の久能山東照宮で行った。厳しい暑さが続く中、来場者に水出し茶を提供してPRした。 JA大井川藤枝工場の職員らがブースを設け、藤枝親茶(しんちゃ)をメインに、水出しティーバッグや蔵田茶、朝比奈玉露を無料試飲、販売した。地元ブランド茶の藤枝かおりのペットボトルや藤枝一香、市之瀬地区の抹茶などもそろえ、来場者から好評を得た。 当日は大河ドラマ「どうする家康」の放映の影響で約1500人の観光客が久能山東照宮を訪れ、そのうち約1200人が藤枝茶を味わった。 (藤枝支局・青木功太)
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有機茶生産20年、実直に 80歳竹下さん「できる限りやる」 浜松・佐久間町
浜松市天竜区佐久間町で、有機茶の生産に約20年取り組む農家がいる。同町大井の竹下宏さん(80)は生まれ育った土地で一人、実直に農作業を続けている。有機農業ならではの苦労は多いが、地元や茶への思いを抱えながら目の前の作業に没頭する日々だ。 天竜川沿いの国道152号から外れた坂道をしばらく登ると、竹下さんの茶畑が見えてくる。7月初旬、日差しが強く照らす中、竹下さんは二番茶の収穫に汗を流していた。約10キロ分の茶葉を袋に詰めると軽い足取りで茶工場に運ぶ。竹下さんは「(昔より)少しえらくなってきたけど、これしかやることはないんだよ」と笑顔で話す。 竹下さんは約20年前、農薬や化学肥料の使用を止め
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茶葉の鑑定を体験 静岡で食育イベント
静岡市葵区のレストランルモンドふじがやで5日、夏休みの子ども食育イベント「おいしい夏休みを体験しよう」(国際観光日本レストラン協会主催)が開かれた。市内の小中学生が、オリジナルのブレンド茶作りや鉄板焼きのシェフ体験に挑戦した。 同協会に加盟する同店で、毎年開催しているイベント。今年は、同区の製茶問屋勝山商店の勝山喜弘社長を招き、製茶やブレンドの技術を知り、静岡茶の魅力を伝えるプログラムを用意した。 参加した10人の親子は、勝山さんが持参した茶葉3種類の鑑定を体験。茶商らが鑑定で用いる拝見茶わんを使い、荒茶と仕上茶の違いを嗅ぎ分け、好みの配合でブレンドした。 森町産のトウモロコシなど静岡
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茶況(8月4日)農園で紅茶作り体験 袋井
袋井市の西村農園はこのほど、紅茶作りのワークショップを同農園で開いた。家庭でもできる紅茶の作り方を学んだ。 自園栽培のやぶきたやさやまかおりなどの二茶を使用。揉捻(じゅうねん)、発酵、乾燥といった一連の工程を体験した。希望者は茶園に入り、摘採作業にも挑戦した。完成した紅茶は飲み比べを行い、作り手ごとの味の違いを確認した。 茶を手作りできることを広く知ってもらおうと、客からの依頼を受けて不定期に開催している。(仲瀬駿介) 鹿児島四茶が上場 静岡茶市場 静岡茶市場に鹿児島県本土物四茶が上場した。頴娃のさえみどりとゆたかみどりを中心に、約5千キロが入荷した。値動きは堅調で、500から400
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タクシーで茶園巡ろう JR静岡駅でPR
静岡市タクシー協議会と市茶業振興協議会は5日の「タクシーの日」に先立ち4日、連携事業「お茶のまち静岡市タクシーツアー」などのPR活動をJR静岡駅前で行った。 両協議会の関係者20人が一煎ティーバッグとウエットティッシュ400セットをタクシー利用者らに配布し、利用を呼びかけた。 タクシーツアーは2013年に始まった。タクシー運転手がガイドを務め、「お茶のまち静岡市」と描かれた緑色のラッピングタクシーで市内の茶園や茶工場を巡る。県タクシー協会静岡支部の根来晃司支部長(58)は「タクシーを活用してお茶の魅力を感じてほしい」と利用を呼びかけた。
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静岡県茶品評会、相藤さん(川根本町)ら農水大臣賞 優秀産地賞に浜松天竜など
第58回静岡県茶品評会(JA静岡経済連、県茶業会議所主催)の審査結果が3日、発表された。最高賞の農林水産大臣賞(1等1席)は普通煎茶の部で相藤園の相藤裕次さん(川根本町)、深蒸し煎茶の部でやまま満寿多園顧問の三倉豊博さん(御前崎市)、碾茶(てんちゃ)の部で市之瀬の里の森岡利久さん(藤枝市)がそれぞれ受賞した。 県知事賞(1等1席)には、つゆひかりの部で山仙河原崎製茶の河原崎静二さん(御前崎市)、丸イ西谷製茶代表の西谷祥治さん(牧之原市)が選ばれた。 産地ごとに審査合計点数を競う優秀産地賞は、普通煎茶が浜松市天竜区、深蒸し煎茶が掛川市、碾茶が藤枝市に決まった。 品評会は1日から静岡市葵区
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茶況(8月3日)児童を茶業現場へ 教育ツアーを企画 菊川市、24年度本格運用
菊川市が茶業の現場に小学生を派遣する教育ツアーを練っている。担い手不足やリーフ茶離れなどの課題を直視し、地域の茶業振興に向けた方策を考えてもらう狙いがある。 本格導入に先立って1日に試行的に実施したツアーには地元小学生9人が参加した。製茶の歴史を伝える菊川赤レンガ倉庫を訪ねたほか、荒茶製造販売「美緑園」の工場見学にも臨んだ。蒸した茶葉の水分量を減らす工程の各段階で手に取り、鼻を近づけたり感触を確かめたりして荒茶製造の流れを学んだ。急須を使った茶の入れ方も教わった。 21日には千框(せんがまち)棚田で和紅茶づくりなどに取り組む。市茶業振興課によると、茶業者と児童が対話して課題解決を考える教
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茶況(8月2日)千葉で牧之原茶PR 振興協議会
牧之原市茶業振興協議会はこのほど、千葉県山武市で開かれた「山武市サマーカーニバル」に出店し、特産茶をPRした。 新型コロナなどの影響で6年ぶりの開催となった今回は、市内の若手生産者らが出店に協力した。会場では「緑茶」「紅茶」「ウーロン茶」を冷茶として提供。多くの来場者が喉を潤しながら静岡牧之原茶の魅力に触れた。 両市は2019年に災害時の相互応援協定を締結して以降、交流を深めている。 (榛原支局・足立健太郎) 鹿児島三茶 最終盤 静岡茶市場 静岡茶市場に鹿児島県本土物三茶が少量上場した。500円台から400円台で商談成立した。三茶取引は最終盤を迎え、四茶へと移行する。 静岡市中に
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静岡県茶品評会 静岡で開幕 前回比増、370点の応募
静岡県茶品評会(JA静岡経済連、県茶業会議所主催)の審査会が1日、静岡市葵区の静岡茶市場で始まった。2日も審査を行い、3日に各賞を決定する。 県内の生産者から370点の応募があった。前回比で47点増え、新型コロナウイルス禍で落ち込んでいた出品数が上向いた。部門別では、普通煎茶101点(2点増)、深蒸し煎茶100点(7点増)、てん茶106点(6点増)、つゆひかり34点(15点増)、被覆茶29点(17点増)。 県、経済連、流通・生産団体の関係者らが審査員を務め、外観と香気、水色、滋味などの項目ごとに審査する。
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茶況(8月1日)縁日気分で茶文化親しむ 島田でイベント
島田市観光協会は1日、射的などの遊びを通じて緑茶文化と縁日気分が楽しめる「緑茶縁日」を同市の大井神社境内で開いた。同神社の夏祭りに合わせて出店した。 市のシティープロモーション事業「緑茶化計画」の一環。若い世代に島田の茶文化や観光地などに親しんでもらおうと企画した。 ミニチュアの蓬莱橋から景品を狙う射的や大井川を模したスマートボール、牧之原大茶園に見立てたカラフル玉入れを展開した。親子連れなどの来場者は昔ながらの遊びを通じて縁日気分を味わった。冷茶の提供も人気を集めた。島田商業高の生徒がブースの運営に協力した。
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玉川茶品評会で佐藤さん最高位
静岡市葵区玉川地区の茶の香りや外観などを競う玉川茶品評会(玉川茶業委員会主催)がこのほど、同区で開かれた=写真=。15点が寄せられ、佐藤誠洋さんが最高位の優等に輝いた。 県中部農林事務所や静岡茶市場の職員が香気や水色など4項目で点数化した。 このほかの入賞者は次の通り。 1等 内野不二夫▽2等 白鳥達男▽3等 内野了一
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茶況(7月31日)煎茶などセール JA大井川藤枝工場
藤枝市堀之内のJA大井川藤枝工場は18日まで、煎茶などを安値で販売する「ひまわりセール」を行っている。帰省者を狙い、夏場の売り上げを伸ばす。 やぶきた茶「天下一」や深蒸し、中蒸し、抹茶など限定6品目を2割引き以上で販売する。急須とフィルターインボトルも2割引きのセール価格。茶関連商品をまとめた「夏の福袋」や、くず餅など夏のスイーツをそろえ、水出し茶も好評を集めている。 同工場は31日まで、緑茶夏セールも実施中。藤枝茶ブランドの藤枝かおりや稲葉の雫(しずく)、山の息吹などの袋詰めセット商品を販売している。 問い合わせは同工場<電054(643)5511>へ。
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単価安 数量増で推移 鹿児島県茶市場
JA鹿児島県経済連のまとめによると、鹿児島県茶市場の今期一茶取引の平均単価(本茶、5月末時点)は前年比7・8%安の1846円、取扱数量は0・6%増の3160トンだった。二茶の平均単価は12・6%安の727円、取扱数量は0・5%増の2545トン。 今期一茶取引の序盤は、買い手の慎重姿勢が目立った。上物に4000円以上がついた一方、日照不足で色のりが不十分な品は1000円台で取引されるなど、荷口間の価格差が大きかった。中盤以降も軟調な相場で推移した。 二茶も前年並みの数量が上場したが、買い気は広がらず、相場は下押しされた。
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お茶の手もみやいれ方学ぶ ドイツのバスケクラブ 菊川で体験
第50回日独スポーツ少年団交流で菊川市に滞在しているドイツ団が31日、同市和田のJA遠州夢咲茶業振興センターでお茶の手もみを体験した。おいしいお茶のいれ方も学び、日本文化に触れた。 ドイツ中央部ヘッセン州のバスケットボールクラブに所属する17~26歳の8人が参加した。菊川茶手揉保存会や同JA職員が講師を務め、手もみの工程やお茶をいれる作法を教えた。 モーリス・ベスリングさん(26)は「手もみ茶は芸術的で、もんだ時にいい香りがした。茶葉にお湯を注いだときにその香りが解き放たれて伝わってきた」と感想を話した。 ドイツ団は28日から滞在している。これまでに常葉大菊川高や小笠高、岳洋中の生徒ら
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茶況(7月28日)社福法人 アイス商品化 袋井産ほうじ茶使用
袋井市の社会福祉法人デンマーク牧場福祉会は、同市産ほうじ茶を使った「ほうじ茶アイスクリーム」を商品化した。運営するデンマーク牧場や市役所の売店で取り扱っているほか、インターネット通販での販売も行っている。 同法人の農福連携事業の一環で、地元の笠原地区の生産者2軒から仕入れた茶葉を使用。食べやすさにこだわり、ほうじ茶の香ばしさとミルクの濃厚な味わいとのバランスに試行錯誤を重ねたという。今後、和菓子店での販売やふるさと納税の返礼品への登録も予定している。 販売開始に伴い、市役所でこのほど、試食会が開かれた。150食分を来庁者や市職員に振る舞い、アイスをPRした。 (袋井支局・仲瀬駿介)
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緑茶輸出額12・6%増 抹茶堅調、円安追い風 23年上半期の静岡県内
財務省が28日発表した貿易統計によると、2023年上半期(1~6月)の全国緑茶輸出量は前年同期比0・9%減の3172トン、輸出額は12・6%増の116億2377万円だった。世界的な景気減速で消費が低迷する中でも抹茶など高付加価値商材の引き合いが堅調で、円安効果も追い風に輸出額が伸びた。 国別輸出額は米国が61億4389万円(前年同期比18・9%増)と首位で過半を占め、台湾が10億3033万円(8・6%増)と続いた。カフェのラテ原料や健康食品などに使われる抹茶など「粉末状のもの」が輸出額全体の73・2%となった。 リーフ茶の輸出量が伸び悩んだ一方、高価格帯の国産抹茶の生産量は需要に追いつか
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マルサダ製茶(牧之原)大臣賞 関東ブロック茶の共進会
国内三大茶品評会の一つ「第50回関東ブロック茶の共進会」が27、28の両日、埼玉県で開かれ、牧之原市のマルサダ製茶が「荒茶・深蒸し煎茶」の部で最優秀賞・農林水産大臣賞を受賞した。大石定男代表(74)は「努力が評価されて大きな刺激になった。茶産地牧之原が盛り上がる契機になればうれしい」と受賞の喜びを語った。 品評会には静岡、埼玉、茨城、新潟の4県から荒茶・深蒸し煎茶の部に48点(うち本県32点)、荒茶・普通煎茶の部25点(同3点)、仕上茶・普通煎茶の部32点(同1点)が出品された。 このほかの県勢入賞者は次の通り。 【荒茶・深蒸し煎茶の部】金賞 農事組合法人山東茶業組合代表理事伊藤智章(
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和紅茶など入札販売 静岡茶市場
静岡茶市場は27日、和紅茶や手もみ茶、ウーロン茶の入札販売会を開いた。県内や鹿児島県から計76点の出品があり、落札点数は19点だった。 製茶問屋ら約30社が香りや色合いを確かめ、消費者ニーズが高い品を見極めて仕入れた。和紅茶の落札点数は14点で1キロ当たりの平均単価は1072円、ウーロン茶は4点で3060円、手もみ茶は1点で1万8千円だった。 同茶市場の内野泰秀社長は「茶作りの端境期にもかかわらず遠方からも来場があり、関心の高さを感じた。内容を改良して今後も企画したい」と話す。
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静岡・茶問屋 経営革新の波 個性重視、生産基盤を強化 茶工場運営も
国内屈指の茶の集積地、静岡市で事業を営む製茶問屋の経営革新の動きが盛んだ。急須で飲むリーフ茶の市場が縮小する中、商品ブランド力を磨いたり、茶工場運営に乗り出したりして需要開拓・生産基盤強化の取り組みを重ねている。 小柳津清一商店(静岡市駿河区)は近年、抹茶生産に力を注ぐ。静岡県内各地の中山間地の農家と研究を重ね、商品化した高級抹茶を2019年に「天空の抹茶」の名称で商標登録した。 適度な苦みや明るい色合いが評価され、食品メーカーや外食産業などに販路を拡大。引き合いは強く、同社は粉末加工設備を増設して需要に応える生産体制を整えている。今後も国内外に販路を広げる構えだ。 市内の安倍川・藁科
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茶況(7月27日)掛川の山啓製茶 3連覇 東京都優良茶品評会
第51回東京都優良茶品評会(都茶協同組合主催)が都内で開かれ、掛川市伊達方の山啓製茶が仕上げ茶1キロ7千円の「都の華」部門で、3年連続で1等1席の農林水産大臣賞に輝いた。3連覇は史上初という。 昨年に連覇を果たし、プレッシャーがある中、試行錯誤を重ねた。渡辺直利製造部長(53)は「難しい年だったが慎重かつ丁寧に仕上げた。香りや水色などバランスが良くなるよう意識した」と語り、弟の高良営業部長(49)は「過去2回の経験を生かし良い原料を見極めたことが3連覇につながった」と振り返る。 斎藤徹社長(54)は「地域の農家や茶業関係者、社員に感謝したい。栄誉ある賞を3回受賞できうれしく思う」と話した
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茶況(7月26日)冷茶サービス 猛暑に涼を 牧之原市茶振協
牧之原市茶業振興協議会は27日から、猛暑が続く夏に特産茶のおいしさを味わってもらおうと市内の公共施設で冷茶の無料サービスを実施する。 提供するのは市内で生産された静岡牧之原茶。市役所榛原、相良両庁舎や市総合健康福祉センター「さざんか」、市立図書交流館「いこっと」に冷茶機を設置する。 設置期間は9月末までを予定している。
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茶況(7月25日)新茶を堪能 川根本町でイベント
川根本町水川の道の駅「フォーレなかかわね茶茗舘」でこのほど、川根茶を愉しむ会(茶茗舘プロジェクトチーム主催)が開かれた。県内外から多くの観光客らが訪れ、新茶の川根茶を堪能した。 地元のSATOMI製茶やJA大井川川根工場がブースを構え、水出し煎茶などを振る舞った。来場者は涼しい館内で茶を飲み、生産者と会話を楽しんだ。茶手揉保存会による手もみの実演も行われた。 道の駅の庭ではマルシェが開かれ、地元の飲食店などが出店し、にぎわいを見せた。 (島田支局・池田悠太郎)
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茶況(7月24日)煎茶の手もみ体験 藤枝の朝比奈一小児童ら
藤枝市立朝比奈第一小の3年生と6年生がこのほど、煎茶の手もみ体験を同市岡部町のJA大井川朝比奈支店茶作業場で行った。 手もみの工程の進み具合が異なるホイロが4台用意され、児童は岡部町茶手揉保存会の指導を受けながら葉振るいや回転もみ、もみ切り、こくりといった一連の作業を体験した。岡部茶商の指導で朝比奈玉露の茶葉の量や湯量、温度、抽出時間など入れ方も学び、最後の一滴まで味わった。 児童からは「お茶をもっと好きになった」「玉露は香りがいい」「口の中に味が残る」と好評だった。同保存会の宮崎次夫会長は「手もみ体験と玉露の入れ方を合わせて学べることは貴重」と話した。 (藤枝支局・青木功太) 台な
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茶況(7月24日)台ならし番300円台後半 静岡市中
静岡市中に相良や榛原、金谷などから台ならし番茶が届いた。300円台後半中心の商いが続く。 価格は横ばいから10円下げで、380~370円前後の荷が多い。県中部の工場幹部は「雨量が少なく、生育はいまひとつの状態で推移している」と話す。
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幼なじみ異色タッグ 農家×映像デザイナー 古里・藤枝の茶もり立て
藤枝市で4代続く「マルムラ製茶」の中村倫男さん(41)と映像デザイナーとして活動する幼なじみの西形圭吾さん(42)のタッグが都内で運営する無農薬の有機栽培茶直売店が今年、開業9年目を迎えた。家族経営の農家が都内に専売店を持つケースは珍しく、オーナーとして店頭に立つ西形さんは「消費地と産地を結ぶ存在になりたい」と意気込んでいる。 直売店「NAKAMURA TEA LIFE STORE」があるのは古い建築物を生かしたカフェや店舗が並ぶ台東区蔵前。タイル職人の作業場だったという趣ある建物を活用した店内に、茶園の緯度・経度や収穫日を記したパッケージが特徴的な煎茶やほうじ茶、抹茶などが並ぶ。西形さん
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茶況(7月21日)茶文化テーマに袋井で連続講座 22日から
袋井市の松下コレクションを活かす会は22日午後1時半から、世界の茶文化をテーマとした連続講座「ティーロード 茶は世界をつなぐ和の心」を同市浅名のメロープラザで開催する。 茶文化の振興を目的に開催していて、今年で6回目。茶の起源の研究などに取り組む元愛知大教授で、同会顧問の松下智氏が講師を務める。東南アジアやヨーロッパの喫茶風俗をはじめ、世界の喫茶具、茶が広がったルートを解説する。煎茶や紅茶、ほうじ茶などの同市産茶の試飲もある。 講座は1月20日までの全6回で、申し込み不要。途中参加も受け付ける。資料代で毎回500円が必要。 問い合わせは同会事務局<電090(6595)7089>へ。
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茶況(7月20日)JA遠州夢咲 荒茶品評会 丸伍赤堀園が最優秀賞
第30回JA遠州夢咲荒茶品評会が19日、菊川市和田の同JA茶業振興センターで開かれた。管内から45点の出品があり、小笠地区の丸伍赤堀園が最優秀賞に選ばれた。 審査員が外観や香気など4項目を評価した。審査長の県農林技術研究所茶業研究センターの豊泉友康上席研究員は「摘採適期の判断が難しい年だったが、出品茶は芽合いの良好な茶葉を丁寧に製茶した高品質な深蒸し煎茶が多くそろっていた」と講評した。 優秀賞と優等賞は次の通り(かっこ内は地区)。 優秀賞 やまま満寿多園(浜岡)山喜製茶組合(大城)▽優等賞 黒田尚志(小笠)本谷製茶農業協同組合(大城)山本製茶(菊川)マルタケ製茶(浜岡) (掛川支局・
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茶況(7月19日)奥山さんら1等1席 荒茶荷口品評会/全国茶審査技術競技大会出場の11人決定
牧之原市の勝間田茶業委員会はこのほど、荒茶荷口品評会を同市の勝間田会館で開いた。深蒸し煎茶の部では奥山浩彰さんが1等1席に輝いた。 品評会には勝間田地区の生産者から深蒸し煎茶の部に24点、普通煎茶の部に2点の出品があった。JA静岡経済連や榛原茶商組合などの審査員が、外観、香気、水色、滋味の4項目を採点した。審査員は「気象条件により摘採時期の見極めが難しい中、香りと滋味のバランスのとれた良品がそろった」と講評した。 このほかの主な入賞者は次の通り。 【深蒸し煎茶】1等2席 勝間田丸朝▽2等1席 飯塚芳武▽同2席 中島安彦▽同3席 横沢秀訓 【普通煎茶】1等1席 村松修治 全国茶審査技
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茶況(7月18日)おいしい入れ方伝授 川根茶業青年団 三ツ星小で教室
川根茶業青年団(山本真也団長)はこのほど、茶の入れ方教室を川根本町の三ツ星小で開いた。3年生23人がおいしい茶の入れ方を学んだ。 児童は団員から濃さが偏らないように少しずつ注ぐ「まわし注ぎ」を学び、味が凝縮されている最後の一滴まで紙コップに注いだ。普通煎茶のほかにも玉露やほうじ茶、深蒸し茶など全9種類が用意され、児童は好きな茶葉を選び、教わった注ぎ方で味わった。 教室は川根地域の小中学校で毎年開いている。山本団長は「ペットボトル茶が一般的となった今、川根茶産地の子どもたちにリーフ茶のおいしさを改めて伝えていきたい」と話した。 (島田支局・池田悠太郎)
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茶況(7月17日)都内で藤枝茶PR 市内の7団体
藤枝市内の茶業関係7団体(茶商6、生産者1)でつくる「TEA SEVEN協同組合」はこのほど、都内で藤枝茶キャンペーンを実施した。夏場の需要拡大とPRを目的に、新茶や茶の焼き菓子などを販売した。 藤枝市と包括連携協定を結ぶ大正大のアンテナショップ「ガモールマルシェ」(東京・巣鴨)を会場に、多くの地域住民や観光客らが藤枝茶を買い求めた。冷茶の試飲や、抹茶とほうじ茶、和紅茶を使用したクッキーはいずれも好評。茶の詰め放題も行列を作った。 (藤枝支局・青木功太)
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ティーライフ 米国に8月現地法人 健康食品需要見込み輸出販売強化
ティーライフは8月上旬、輸出販売強化を目的に米国で現地法人を立ち上げる。現地の健康食品ニーズに応える形で、茶とハーブ類を配合したティーバッグ商品の販路開拓を狙う。 現地法人は米国西海岸・カリフォルニア州に置く。生活習慣病予防などの観点からヘルスケア商材の需要が堅調で、有望な市場と判断した。設立予定日は8月1日で資本金は22万ドル。 日本の緑茶輸出先トップの米国で流通する日本茶の過半は、抹茶や粉末茶が占める。同社は独自性の発揮に向け、有機栽培原料などを用いたティーバッグ商材を現地の量販店や料理店に出荷していく。 商品ブランド名は「SENN(セン)ジャパン」。緑茶や南アフリカ原産のルイボス
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茶況(7月14日)袋井産茶葉100%使用 ほうじ茶飲料開発 茶振協
袋井茶振興協議会はこのほど、袋井市産茶葉を100%使用したペットボトル飲料「東海道どまん中ほうじ茶」を開発した。市役所の売店や観光案内所、市内ファーマーズマーケットなどで販売している。 袋井茶の需要拡大などを目的に昨年度から始まった「特色ある新しいふくろい茶研究事業」の一環。炭火とガスで焙煎(ばいせん)した茶葉をブレンドし、苦みや渋みを抑えつつ、香り豊かで爽やかな味わいに仕上げたという。本年度分は905ケースを製造した。 市役所で試飲会を開き、来庁者や市職員らの意見も開発の参考にした。ペットボトル飲料で袋井のほうじ茶の認知度を高め、将来的にはリーフ茶の商品化も検討するとしている。
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静岡県産二茶、生産伸びず 営農コスト高騰で収益悪化 飲料は安定
今年の静岡県内産二番茶の収穫が終わった。芽の生育が進まず、荒茶(製品加工前の茶)生産量は前年並みの低水準で終わる見込み。飲料関連以外の茶葉の需要が伸びないため販売単価は上向かず、営農コスト高騰に直面する農家にとって厳しいシーズンとなった。 「生産量が少ないだけに少しでもいい値段をつけてほしい」。6月中旬の静岡茶市場(静岡市葵区)で、茶農家の佐藤真実さん(77)は買い手の製茶問屋と価格交渉を続けた。佐藤さんは、市内中山間地の茶工場グリーンティー大川(同区)の販売担当を務める。茶樹の芽伸びは緩慢で、病害虫の影響もあり、同工場の二番茶生産量は前年比で約4割減った。厳しい販売環境を嘆きつつ、「お
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茶況(7月13日)菊川茶の製造動画に 小学生向け資料で紹介
菊川市茶業協会が深蒸し菊川茶の製造工程を動画で紹介する小学生向けの資料を作成した。QRコードをタブレット端末で読み込むと各工程の様子を撮影した数十秒の動画を見ることができる。 摘採してから荒茶になるまでの主な工程を紹介した。蒸熱の工程では葉が蒸され、蒸気に包まれる工場内の様子が分かる。7月上旬に横地小で初めて資料を使った授業が行われたが、児童の反応は良く、図や写真だけの説明より分かりやすかったという。 小学生の工場見学は危険がないよう機械が稼働していない時期に行われることが多く、機械の動きを直接見ることは難しい。同協会職員は「見学時に資料を持参して、工場内の機械と動画を照らし合わせて見た
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住田康広さん(藤枝市) 1等5席 全国手もみ茶品評会
全国手もみ茶品評会が12日、静岡茶市場(静岡市葵区)で開かれた。県勢からは住田康広さん(藤枝市)が1等5席に入賞した。住田すみ江さん(同)が1等6席、大塚孝展さん(掛川市)が1等7席で続いた。県内の69点を含む114点が全国から寄せられ、県職員ら専門家が外観や水色、香気などを点数化して順位を決めた。 このほかの県勢入賞者は次の通り。 【2等】小沢晃(静岡市葵区)勝又匠(富士市)荻野和也(同)勝又正登(同)住田恵朗(藤枝市) 【3等】下田光子(藤枝市)杉本昭雄(同)鈴木主馬(同)杉山弘子(富士宮市)岡本津多恵(藤枝市)大高真也(静岡市駿河区)松本貞子(川根本町)渥美和彦(浜松市浜北区)平柳彰彦
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茶況(7月12日)茶業振興 4市議会が議論 島田、掛川 菊川、牧之原
牧之原台地で盛んな茶業経営の未来を考えようと4市議会(島田、掛川、菊川、牧之原)は12日、情報交換会を牧之原市内で開いた。今後は関係機関から意見を集約し、県に対して茶業振興に向けた要望を検討していくことを確認した。 県志太榛原農林事務所の職員が講演し、農業用水事業の概要や成果、牧之原市の静波地区の事例を挙げながら基盤整備の取り組み状況などを報告した。出席した市議からは茶業を取り巻く現状や独自の事業を踏まえ「担い手不足の解決策を協働で模索すべき」「小規模農家を支える方策が必要」などの意見が上がった。 4市議会による情報交換会は2018年から開催されている。 台ならし番が入荷 静岡市中
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茶況(7月11日)相藤さん、丹野さん優等 川根本町茶品評会
川根本町茶業振興協議会はこのほど、本年度の茶品評会を町農林業センターで開いた。手摘みの部は相藤園の相藤令治さん、機械摘みの部は丹野園の丹野浩之さんがそれぞれ最高賞の優等に選ばれた。 手摘みの部と機械摘みの部にそれぞれ6点ずつ出品され、農研機構果樹茶業研究部門茶業研究領域の水上裕造上級研究員ら審査員6人が外観、香気、水色、滋味の4項目を採点した。出品者や審査員らによる意見交換会も行った。 優等以外の入賞者は次の通り。 【手摘み】1等 相藤直紀▽2等 相藤節子【機械摘み】1等 小平史郎▽2等 高木郷美
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茶況(7月10日) 手もみ実演でPR 藤枝市茶手揉保存会
藤枝市茶手揉保存会がこのほど、手もみの実演と新茶の販売を同市の蓮華寺池公園内にある茶文化発信施設「とんがりぼう」で行った。会員8人が手もみを披露し、公園の来訪者に茶どころ藤枝をPRした。 希望者は会員の指導を受けながら、手もみ体験を楽しんだ。手もみの水出し茶の試飲も行い、好評だった。新茶の販売は外国人観光客が土産に購入するなどして注目を集めた。(藤枝支局・青木功太) 緑茶購入量19・7%減 5月家計調査 総務省がまとめた家計調査(全国の2人以上の世帯)によると、5月の緑茶購入量は前年同月比19・7%減の65グラム、支出額は6・7%増の475円だった。ペットボトルなど茶飲料への支出額は0
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緑茶購入量19.7%減 5月家計調査
総務省がまとめた家計調査(全国の2人以上の世帯)によると、5月の緑茶購入量は前年同月比19・7%減の65グラム、支出額は6・7%増の475円だった。ペットボトルなど茶飲料への支出額は0・1%減の727円。 市中問屋は「東北などへの出荷量は年々減っている。新茶の需要縮小を強く感じる」と語る。県内での販売状況は地域・店舗によりまちまちで、掛川市内の茶専門店担当者は「観光客数回復で一部商品の販売は伸長した」と話す。 飲料の引き合いは堅調との見方が強い。ドリンク関連業者は「小売価格の引き上げにもかかわらず、原料の仕入れ数量は前年より多い」と話す。
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茶況(7月8日) 県産二茶取引終了へ 静岡市中
静岡市中の県産二茶取引は、富士の一部工場の荷口を除き終わった。県外産三茶を手当てする動きは見られるが、茶問屋街は一服ムードに包まれている。 飲料関連の仕入れを手がける郡部の中堅問屋は「品質は例年並み。炭疽(たんそ)病の影響で、茶期後半に数量が減ったのは想定外だった」と話した。二茶の平均単価はおおむね前年並みとみられる。リーフ原料を調達した市中問屋は「前年と比べて割高感を感じる荷が多かった」と評した。 県中西部で1ヘクタール当たりの収量が伸びた茶園がある一方、東部では出荷量が半分近く減った工場もみられた。シーズンを通じて、市中や静岡茶市場の取引は盛り上がりを欠いた。あっせん業者は「飲料関連
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茶況(7月7日)三大品評会 出品茶を搬入 JA静岡経済連
JA静岡経済連は7日、三大品評会と称される全国茶品評会(全品)、関東ブロック茶の共進会(関ブロ)、県茶品評会(県品)の出品茶の受け付け、搬入作業を静岡茶市場(静岡市葵区)で行った。 全品は8月22~24日に福岡県八女市、関ブロは7月27、28日に埼玉県入間市、県品は8月1、2日に静岡市葵区でそれぞれ審査する。 ◇ 静岡茶市場には、鹿児島県本土物三茶約1万2000キロが上場した。水色などの評価は安定している。 ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 40,058キロ 623~155(平均415) 藤枝 8、9日に都内で藤枝茶キャンペーンが行われる。夏場の需要拡大を狙い
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デジタル茶況(7月7日)本土物三茶 1万2000キロ上場 静岡茶市場
静岡茶市場に鹿児島県本土物三茶1万2000キロが上場した。品種はゆたかみどりやさえみどりなどで、ドリンク関連の買い手は「水色などの内容はおおむね安定していて、割高感はない」と話す。 静岡市中の県外産三茶は盛期の種子島が700キロ入荷した。価格は前年並みで推移している。 藤枝 8、9日に都内で藤枝茶キャンペーンが行われる。 島田、金谷、川根 川根本町立三ツ星小で12日、地元の茶業青年団がお茶の入れ方教室を開催する。 榛原、相良 多くの生産者は天候や気温に気を配りながら、来年の生産に向けた茶園管理を進めている。 掛川、小笠 指導機関は気象状況により病害虫の発生時期や量が変わると
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茶況(7月6日)台ならし番 中旬入荷 静岡市中
静岡県産台ならし番茶が今月中旬、静岡市中に入荷する見通し。各産地で準備作業が進んでいる。 あっせん業者は「台ならし番茶を製造する工場は減少傾向にある。持ち込み数量は伸びない」と見通す。榛原の生産者は「燃料代が高騰する中、販売単価を注視したい」と話す。 市中の中堅問屋は「ブロークン状の品など、例年仕入れている荷口は確保したい」と話す。 藤枝 二茶を終えた茶園では来期に向けて、防除や深刈り、ならし作業などの管理が続く。 島田、金谷、川根 産地問屋は本格的な夏シーズンに向け、水出し煎茶の販促を進めている。 榛原、相良 指導機関は病害虫予防について、芽の生育状況と病害虫の発生状況をよ
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デジタル茶況(7月6日)台ならし番 生産準備進む 静岡県内
静岡県内の一部地域で、台ならし番茶の生産準備が進んでいる。今月中旬に初荷が届く見込み。 台ならし番茶の生産工場は前年同様、限られた数になる見通し。牧之原地域の品を例年仕入れている市中問屋は「収量は伸びない」と見通す。 県中部の生産者は「燃料代などコストが高止まりしているだけに、採算性を見極めた上で取り組む必要がある」と話す。 藤枝 二茶を終えた生産者は、来期に向けて茶園の管理作業を進めている。 島田、金谷、川根 指導機関は病害虫の防除を徹底するよう呼びかけている。 榛原、相良 生産者は茶園を巡回し、病害虫の発生に警戒している。 掛川、小笠 生産者は熱中症に気をつけながら茶
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茶況(7月5日)清水の二茶 最終盤 静岡茶市場
静岡茶市場に最終盤の清水の二茶が上場した。県産二茶の生産は来週、完全に終了する見通し。 鹿児島県本土物三茶は約7000キロ入荷した。ドリンク関連業者が仕入れを続けている。 ◇ 静岡市中には富士の二茶が少量入荷した。あっせん業者は「各地で台ならし番茶の生産準備が行われているが、収量は伸びない」とみる。 ◇鹿児島県茶市場(キロ・円) ▽煎茶上場 23,285キロ 606~155(平均380) 藤枝 茶商の一人は二茶について「後半から値が安くなったが、コワ葉化が進んだものは買うのを控えた。全体的には例年通り順調に仕入れた」と振り返る。 島田、金谷、