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茶況(5月15日)二茶の代替買い続く 静岡市中県産一茶

 静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、遅場所も終盤に入り終末ムードが漂う。底値は500円付近で下げ止まっている。相場低迷を受け、各産地の二茶の生産計画に不透明さが残ることから、一茶の底値付近の荷を買い手が二茶の代替品として確保する動きが続く。生産側からは「二茶は受注生産を徹底して、相場を維持していきたい」との声も聞こえる。
 本山筋では、俵峰の最終荷で2800円の手合わせがあったほか、盛期の梅ケ島は1000円台後半から半ばで商談成立した。番茶は500円から400円周辺で底堅い。ただ、下値の荷主は採算を考えて製造を打ち切るとの観測も出始めた。
 16日は鹿児島県種子島産二茶が上場予定。
◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
▽成立 11,337キロ(県内8,966キロ、県外2,371キロ)
 藤枝 取引はなかった。一茶を終えた生産者は「後半は例年よりかなり低い価格帯になったが、品質は良かった」と振り返る。一茶で価格が下がった影響を踏まえ、市場関係者は「二茶が売れるかどうか」と懸念する。
 島田、金谷、川根 各地域のほとんどの工場で一茶の生産が終了した。島田、金谷の早場所では6月上旬、川根は6月中旬に二茶の生産を始められるように準備が進められている。
 榛原、相良 牧之原市内のある茶業関係者は一茶生産について「来年以降もこの軟調な相場が続くと、こだわって高品質な茶を作る農家が減ってしまう」と指摘した。
 掛川、小笠 掛川茶市場には一茶生産を続けている工場から少量が上場し、番茶も持ち込まれた。ある生産者は「収量が多く品質も悪くなかった」と一茶の生産を振り返った。
 袋井、森 袋井では二茶に向け、茶園のならし作業や中刈り作業などが進められている。茶業関係者によると、一茶は前年と比べて1、2割程度の収量減の見込みという。

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