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茶況(5月20日)取引は終末ムード 静岡市中、県産一茶

 静岡市中と静岡茶市場の県産一茶取引は、終末ムードが漂う。本山筋は大川の本茶が最終荷で、1000円前後で手合わせした。JA担当者によると、終値は前年に比べ300円ほど下がった。富士の被覆茶は1000円台前半と軟調気味だった。ある生産者は「出来栄えによって価格の上下が激しい。今期はあと2回。なんとかいい値がつく荷を届けたい」と話した。
 市中と茶市場に入荷した鹿児島県種子島産二茶は、500円台が中心価格帯で、相場はもちあい。ごく一部の荷だが800円台から700円台もあった。
鹿児島県茶市場(キロ・円)
▽煎茶上場 41,358キロ
       1,999~289(平均763)


 藤枝 市場関係者は一茶の単価が低迷したことを踏まえ、「茶業に見切りを付ける農家も出てくるかもしれない」と懸念する。二茶の生産に備える農家は、防除作業を徹底している。

 島田、金谷、川根 島田の早場所では6月初旬から二茶の摘採が始まる見通し。島田の生産者の一人は一茶の低調な相場を受け、「茶商とも相談し、二茶はドリンク向けの生産を増やすかもしれない」と話した。

 榛原、相良 牧之原市内のある製茶問屋は一茶について「品質に大きく差が出た。生産コストの増加を背景に高品質にこだわる農家は年々減ってきている」と話した。

 掛川、小笠 掛川茶市場には1工場から番茶600キロが持ち込まれた。番茶の生産は終了した。一部工場で紅茶の生産を予定している。

 袋井、森 森町の茶業関係者は「生産者の二茶への意欲は高まっておらず、台刈りを行った茶園も多く見られる」と指摘する。二茶の生産は早い所で6月11日前後に始まるとの見方がある。

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