LIFEライフ

SBSラジオ IPPO

女性を中心に大人気!昭和レトロなプリントグラス「アデリア」が復刻!

昭和レトロが新鮮!? 現代版として復刻した「アデリアレトロ」

近年、若者の間では昭和レトロがブームになっています。今回は、そんな昭和レトロを感じることができるとSNSを中心に人気となっている、プリントグラス「アデリアレトロ」を取り上げます。

アデリアレトロを製造販売している、石塚硝子株式会社・ハウスウェアカンパニー・広報チームの川島健太郎さんに、SBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。
※4月13日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

牧野:まずは、石塚硝子がどんな会社なのか教えてください。

川島:石塚硝子は、江戸時代!1819年創業で今年203年目を迎える総合容器メーカー。ガラス食器だけでなくガラスびん、ペットボトルなども製造販売しています。

牧野:いろんな分野を見渡しても200年超えってなかなかないですよね! その石塚硝子が展開しているのが「アデリアレトロ」なんですね。これは、どういうものですか?

川島:石塚硝子が、ガラス食器ブランドとして1961年から展開している「アデリア」にプリントグラスのシリーズがあったんです。「アデリアレトロ」は、その昭和期に製造販売していたプリントグラスを現代版に復刻させた商品シリーズになります。

牧野:SNSで#アデリアレトロと検索すると、いっぱい写真がでてきます。「昔、家にあったな」「花柄の模様のグラスだ!」とか、誰もが一度は見たことがあると思います。

川島:高度経済成長期、食卓が純和風から洋風を取り入れたモダンなものに変化する中で、洋風な花柄をプリントしたガラス食器のニーズが高まっていったんですね。

牧野:「アデリアレトロ」と名前に「レトロ」とあえてつけているのですか?

川島:そうなんです。昭和期の“本物”にリスペクトしつつ、現代の復刻版として新たに商品化したシリーズであることがわかる位置づけにしています。

牧野:「復刻版」ということですが、一度、生産をやめてしまったんですか? 

川島:はい、昭和の終わりから平成のバブル期に入ると人々の好みも移り変わり、金箔を多用した加工のグラスなど派手なものが好まれるようになりました。昭和40年代に売れた素朴な可愛さのあるプリントグラスは、市場から一旦姿を消していました。

復刻までの道のり


牧野:
ところがまた復刻で出てきたと。これは、どのようなきっかけがあったんですか?

川島:20代の女性社員3人が、インスタグラムで「#アデリア」で検索するとレトロなグラスがたくさん出てきたことに気がついたんです。つまり、ファンの人たちにとって「アデリア=レトロなグラス」という認識になっているんだと気づいたのがきっかけでした。

牧野:お客さま発信で始まったということなんですね。若い世代は、新鮮に感じてくれるんですね。

川島:20代の女性社員はリアルでは昭和を知らない世代なので、昔の自社商品のデザインがとても新鮮に映ったんでしょうね。ちょうど「昭和レトロ」をテーマにしたグッズやイベントも人気が出てきていた時期だったので、「いま復刻させたら絶対に売れる!」と確信し、新商品を討議する企画会議で何度か提案しました。昭和期の自社商品には「懐かしさ」しか感じなかったり、ピンと来ていなかった昭和世代の40~50代の上席者たちに、世代によって受け取り方が違う点を地道に説得してやっと商品化に至ったんです。

牧野:そんなご苦労があって復刻版がでて、実際、評判はいかがですか?

川島:おかげさまで好評をいただいており、2018年の発売以来3年間で約80万個を販売しています。

牧野:すごいですね! 昭和期のヴィンテージ品は割れたらもう元に戻りませんが、復刻版だと日常使いできますもんね。

川島:その通りです。

20~40代女性に人気


牧野:
やはり、購入するのは若い女性が多いですか?

川島:アデリアレトロの公式インスタグラムをフォローしてくださっている人の属性を見ると、20~40代の女性が8割くらいを占めています。

牧野:デザインはどのようなものが復刻されたんですか?

川島:デザインのベースは、常に昭和期のアデリアのプリントグラスから選定して復刻しています。今は、全部で13柄あります。マーガレットやチューリップなどの花柄が中心なんですが、トラとヒョウのズーメイトという動物柄もあります。

牧野:川島さんは、「昭和レトロブーム」をどのように感じていらっしゃいますか?

川島:世代によって楽しみ方に違いがあるところがとても興味深いと思っています。我々、40代以上の昭和世代にとっては、懐かしさを感じる昭和レトロブームなんですが、昭和を知らない20~30代の若い世代には、単純で素朴で新鮮な感じに受け取られるみたいですね。

復刻するときに苦労したこと


牧野:
今回の復刻版は、今の若者向きにアレンジせず当時のまま出したのでしょうか? 復刻するときに気をつけたことはあったんですか?

川島:現代の技術できちっと復刻すると、柄もディティールもきれいに仕上がりすぎてしまいます。なので、昭和期の技術で作ったときの柄の細かなズレなどをあえて表現して、忠実に昔のものを再現しています。

牧野:逆にそれが難しそうですね。大変なご苦労があったと思いますが、“ブーム”をブームで終わらせないために、イベントなどもされるんですよね?

川島:物販だけでなく飲食の方も展開しまして、期間限定でアデリアレトロのグラスを使った喫茶店「喫茶アデリアーノ」 として、各地で体験型イベントを催しています。

牧野:他にはどんなものがありますか?

川島:喫茶と同時に絵付け体験が出来る 「アデリアレトロ・ワークショップ」 も開催しています。

牧野:どちらから申し込めばいいのでしょうか?

川島:詳しい情報は、公式インスタグラム (@aderia_retro)で案内していますので、ぜひいちどご覧ください。

牧野:今回の放送を聞いて、アデリアレトロを使いたいなと思ったら、どこで購入することができますか?

川島:通販なら、楽天自社ショップ「ガラスショップ石塚」で販売しています。実店舗ですと、ロフトや東急ハンズ、ニコ・アンドなどの全国の雑貨チェーン店で取り扱いがあります。

牧野:200年を超える企業ということですごいですが、会社の中は高齢の方が多いですか?どんな雰囲気なんでしょうか?

川島:平均年齢は、確かに少し高めかもしれませんが(笑)、社内の雰囲気はとても自由なので、若い社員がいろんな提案ができるような感じです。

牧野:だからこそ復刻版も出たんでしょうね。これからも応援しています!

SBSラジオIPPO(月~金曜:朝7:00~9:00)忙しい朝を迎えているアナタに最新ニュースはもちろん、今さら人には聞けない情報をコンパクトに紹介!今日の自分をちょっとだけアップデート!番組公式サイトX(旧Twitter)もぜひチェックを!
radikoでSBSラジオを聴く>

関連タグ

あなたにおすすめの記事

RANKING