「新成人に読んでほしい本」ベスト3は!? 戸田書店藤枝東店・坂井店長に聞くリレー連載「店長さーん！お薦めの本、教えてください」
静岡新聞社出版部のアッキーこと秋田です。2024年を迎えました。皆さん今年もよろしくお願いいたします。このコーナーを通して書店や本との素敵な出合いを提供していきたいと思います。
私が成人した時は、大人になった自覚と今後の人生への夢や希望、不安が交差する中、何かを見つけるために読書をしました。新成人になる方にもたくさん本を読んでいただき、多くのことを吸収してもらいたいと願います。
今月の「店長さーん！お薦めの本、教えてください」は「新成人に読んでほしい本ベスト3」（特別におまけ付き）を戸田書店藤枝東店・坂井健一郎店長に教えていただきました。※価格は全て税込み
「ぼくを探しに」 シルヴァスタイン（作） 倉橋由美子（訳） 講談社
サイズ：22㎝×横19㎝、105頁、1650円
【ストーリー】何かが足りない。それでぼくは楽しくない。そしてぼくは、足りないかけらを探しに行きます。転がりながら、歌いながら…。米国の作家、イラストレーターで「おおきな木」でも知られるシェル・シルヴァスタインによる、不思議で心にしみる魅力的な作品です。
【店長のお薦めポイント】
ものすごく単純なイラストと、わずかな文字で構成された絵本ですが、とっても奥が深いです。そして読み終わった後、どこか前向な気持ちになれます。今の生活に、自分に、どこか物足りなさを感じた時にぜひ！特に若い方にぜひ読んでほしいですね。
「人間失格」 太宰治（著） 新潮社
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サイズ：文庫判、185頁、308円
【ストーリー】主人公は自分を偽り、人をあざむき、過ちを犯し、「失格」の判定を自らに下す。人が人として、人と生きる意味を問う、太宰治捨て身の問題作。
【店長のお薦めポイント】
まだ読んでいない新成人にぜひ読んでほしい１冊。おそらくほとんどの人が主人公と自分を重ね合わせるのではないでしょうか？言い方が難しいのですが、内容的に暗いけれど、暗くないと言いますか…（どっちだ？笑） 改めて「自分」という人間を考えるきっかけになる本だと思います。
「神様からひと言」 荻原浩（著） 光文社
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サイズ：文庫判、449頁、755円
【ストーリー】「お客様相談室」という部署で日々、悪戦苦闘する主人公。クレーム処理に奔走する一方、プライベートでは女に逃げられていた。奮闘する彼を神様は果たして見てくれているのだろうか？全てのサラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。
【店長のお薦めポイント】
会社とは何か？会社の中でどう生きるのか？ 本作の主人公のようになれたら理想的です。読後感が良いのもお薦めしたい理由で、スッキリ爽快な気分になれます。これから社会へ出ていく人にお薦めします。
坂井店長が「新成人に読んでほしい本」として選んだくれたのは以上の3冊です。皆さん、いかがでしたでしょうか？
さて、ここからは「おまけ」として坂井店長が推す名著も2冊、紹介しちゃいます！
「さよなら私」 みうらじゅん（著） 角川書店
サイズ：文庫判、176頁、660円
【ストーリー】ご存知、サブカルの元祖みうらじゅんのエッセイ。読者から「癒やされた」「楽になった」と多くの声が寄せられた、みうらじゅん的人生訓。「自分探し」をやめれば人生はもっとラクになる。
【店長のお薦めポイント】
この本は僕のバイブルと言っても過言ではない本です！もう何回も事あるごとに読み返しています。何かに悩んだりくよくよしたりする暇があったら「つべこべ言わずにこの本を読め！」と言いたいです（笑）。改めて、みうらさんの考え方は面白いと感じてもらえる1冊だと思います。
「子どもが心配 人として大事な三つの力」養老孟司（著） PHP研究所
サイズ：新書判、214頁、990円
【ストーリー】「子どもは本来、『自然』に近い存在である」と考える解剖学者の養老孟司さんが、現代のデジタル社会を生きる子どもたちが幸せになる教育について、四人の識者と真摯に語り合う。
【店長のお薦めポイント】
私自身が小2の子育て中ということもあって、この本を読みました。さすが養老さんだけあって、とても分かりやすい内容になっています。
現代において子育ての悩みや不安がある方など、ぜひ読んで欲しいです。私も子育ての難しさを痛感すると同時に実は本当に大切なことは大昔からあまり変わっていないのでは？とも思いました。
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本を紹介してくれた坂井健一郎店長
戸田書店藤枝東店藤枝市大手1-22-40
054-647-5611
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