原発事故38年 安全誓う チェルノブイリで追悼式典

 【チェルノブイリ共同】旧ソ連のチェルノブイリ原発事故から38年となった26日、ウクライナ北部にある同原発敷地内で、犠牲者を追悼する記念式典が行われた。ロシアの侵攻で原発の安全が危険にさらされる中、参加者らは改めて原発の安全確保を誓った。

26日、ウクライナ北部チェルノブイリ原発敷地内で開かれた記念式典で献花する参加者ら(共同)
26日、ウクライナ北部チェルノブイリ原発敷地内で開かれた記念式典で献花する参加者ら(共同)

 式典には最高会議(国会)の環境政策自然管理委員会のオレフ・ボンダレンコ委員長らが出席し、記念碑に献花。犠牲者に黙とうをささげた後、ボンダレンコ氏は「ロシア軍の攻撃が続く中でも、二度とこのような事故を起こしてはならない」と訴えた。
 事故は1986年4月26日に4号機で発生。試験運転中に爆発し、核燃料の炉心融解(メルトダウン)が起きて欧州の広範囲を放射性物質が汚染した。4号機の残骸はドーム状の鋼鉄製シェルターで覆われ、1~3号機は運転を停止している。
 事故の深刻度を示す国際尺度は東京電力福島第1原発事故と同じ最悪の「レベル7」。数十人が急性放射線障害で死亡、数十万人が移住を強いられた。

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