コンテナ積み替え場 JR貨物、沼津新駅に設置検討 トラック荷物を鉄道に移動

 JR貨物は21日、JR沼津駅付近鉄道高架事業に伴い、沼津市原地区に移転する新貨物ターミナル駅の造成工事現場を公開した。花岡俊樹執行役員東海支社長は新貨物駅に、一般のトラックで持ち込んだ荷物を鉄道のコンテナに積み替えられる「積替ステーション」の設置を検討していることを明らかにした。コンテナ専用のトラックが不要となり、荷主が鉄道貨物を利用しやすい環境整備を図る。

一般トラックからコンテナに荷物を積み替える「積替ステーション」の設置が検討されている新貨物ターミナル駅予定地のエリア=21日午後、沼津市桃里
一般トラックからコンテナに荷物を積み替える「積替ステーション」の設置が検討されている新貨物ターミナル駅予定地のエリア=21日午後、沼津市桃里

 鉄道コンテナ輸送は荷主が出発地でコンテナに荷物を積み込み、専用トラックを使って貨物駅に運ぶのが一般的。軽トラックやライトバンでも荷物を駅に持ち込める形にし、これまで鉄道貨物を利用しづらかった企業への需要拡大を狙う。大型トラックの運転手不足にも対応する。
 花岡支社長は働き方改革関連法により、2024年に導入されるトラック運転手の残業規制で運転手不足が深刻化するとの見方を示し「沼津は県東部の物流の結節点。物流に課題を抱える企業にサービスを提供していきたい」と述べた。
 県が事業再評価で指摘した事業費の増大を受け、駅内の貨物線は5線から4線に減らして費用を圧縮した。県の事業評価監視委員会は事業継続とした。
 新貨物駅は延長2・1キロ、面積11・8ヘクタールで、今年1月に造成工事に着手した。23年度に鉄道施設の着工、27年度末の開業を予定する。

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