手軽に一服「タブレット茶」 煎茶を凝縮、新しい飲み方提案 富士、富士宮の茶農家など開発

 富士、富士宮地域の茶農家7軒や茶販売業などでつくる「PGT協議会」は、富士山麓で生産した茶葉をそのままタブレット(錠剤)状に固形化した「たまちゃ」を開発し、12月から販売を始めた。各農家が手がける個性豊かな煎茶を凝縮した7種を詰め合わせた。

タブレット茶「今日のご予Tea」を紹介するPGT協議会メンバー=富士宮市内
タブレット茶「今日のご予Tea」を紹介するPGT協議会メンバー=富士宮市内

 気分や予定に合わせて日替わりで親しんでもらおうと、商品名は「今日のご予Tea(ティー)」とした。茶製造機械販売の金森機械(富士市)が持つ独自の圧縮技術を使って茶葉100%のタブレットを作り、お茶本来の風味や味わいが満喫できるように仕上げた。タブレットは直径2・5センチで3グラム。計量せず、湯に入れるだけで飲める手軽さも特徴。同協議会会長を務める同市の茶販売会社「オリーブ」の金森汐里代表は「手軽にお茶を楽しんでもらうきっかけにしたい」と狙いを語る。
 それぞれのタブレットに茶農家7軒の屋号をしるし、パッケージにお勧めの楽しみ方をまとめたしおりも入れた。参加する堂ケ谷戸製茶工場(富士宮市)の鈴木英光代表は「タブレット一つ一つに各茶農家の歴史がある。新しい飲み方を提案して業界の新たな物語を紡ぎたい」と期待を込める。
 ターゲットは主に30~50代の女性を想定。金森代表は「商品を通じ、ほっと一息つく時間を過ごしてもらいたい」と願う。商品はオンラインショップや茶農家7軒の各店舗で販売している。

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