富士・岳南電車 第四次行動計画策定 運営検証制を導入

 富士市の岳南電車(通称・岳鉄)は2023~27年の5年間の第四次行動計画を策定した。行動計画の履行状況を検証するため、同社と市によるモニタリング制度を導入する。各項目で判断材料となる指標を定めた。26日の市公共交通協議会で示した。

岳南電車 第四次行動計画
岳南電車 第四次行動計画

 計画は、市民の足としての利用促進施策や安全第一の経営努力、観光利用施策による地域社会との共存共栄、行政などとの連携という従来の方針に加え、シティプロモーション活動を積極展開する目標を加えた。同社は昨年11月に「市シティプロモーション大使」に任命された。市に評価されたSNSでの発信力を生かして沿線の魅力を広める。
 モニタリング制度は、23年度以降も継続して公的支援を受けるための条件として導入する狙い。同社は毎年度の計画と成果を同協議会に報告する。内容が矛盾していないか調べ、結果を公開する。
 評価の指標は、自社イベントで年間千人集めるなど具体的な数字を示したほか、物販やイベントによる収益改善といった、コロナ禍のような不測の事態に柔軟に対応できる幅を持たせた内容も盛り込んだ。
 市役所で開かれた会合で橘田昭社長は「計画を着実に履行し、コロナ禍で落ち込んだ利用者数を堅調に戻していく」と述べた。

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