静岡の匠宿に焙煎カフェ開業 コーヒーで一息 伝統工芸 身近に

 静岡市駿河区の伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」にこのほど、焙煎(ばいせん)カフェ「ザ・コーヒーロースター」がオープンした。店内の焙煎機で火を入れた豆を使い、施設内の工房で仕上げた特製の器でハンドドリップコーヒーを提供する。

自慢のコーヒーを準備する船崎店長=静岡市駿河区
自慢のコーヒーを準備する船崎店長=静岡市駿河区

 ブラジル産豆を中心に仕入れ、浅いりから深いりまで5種類のハンドドリップを展開。店長兼焙煎士の船崎正人さん(36)は「こだわりは浅いりでもしっかり火を入れること」と話す。
 看板商品は果物市場を意味するブランド豆「フルッタ メルカドン」を使った、フルーティーな香りと味わいが特徴のコーヒー。船崎店長を含む3人のバリスタが中央のカウンターで仕上げる。メニューには専属パティシエによるスイーツや軽食も用意した。
 カップやソーサーは施設の工房長を務める市内陶芸家の前田直紀さんの監修で施設内で焼き上げた。白を基調に暖かみのある質感の器でコーヒーやスイーツを提供する。店内も茶染めののれんや駿河竹千筋細工の照明などを取り入れ、和モダンな空間を演出。船崎店長は「コーヒーを通じて、伝統工芸を身近に感じてもらえたら」と語った。
 焙煎体験やおいしいコーヒーの入れ方を紹介するワークショップなども計画していくという。

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