温泉街周遊の拠点に 分散型ホテル誕生 新たな観光の形 伊豆長岡

 伊豆の国市の伊豆長岡温泉に30日、客室7棟が点在する分散型ホテル「さかなやステイ」が誕生する。客室内は最低限の宿泊設備とアメニティーのみ。観光客に街を周遊してもらうことで、地域経済の底上げが期待される。

伊豆長岡温泉に誕生する、客室7棟が点在する分散型ホテル「さかなやステイ」=伊豆の国市内
伊豆長岡温泉に誕生する、客室7棟が点在する分散型ホテル「さかなやステイ」=伊豆の国市内
「さかなやステイ」の内装
「さかなやステイ」の内装
伊豆長岡温泉に誕生する、客室7棟が点在する分散型ホテル「さかなやステイ」=伊豆の国市内
「さかなやステイ」の内装


 同ホテルは、平屋建てで床面積約20平方メートルの客室7棟で構成する。「温泉街に泊まる」がコンセプトだ。客室にはシングルベッド二つ、シャワー室、洗面台を備え、一歩外に出れば由緒ある温泉街が広がる。
 敷地内にはプールと風呂をかけた「プーロ」を設置した。源泉を引き、宿泊客でなくても利用できる。駐車場では、毎月開かれる出店イベント「温泉場お散歩市」を開く予定。
 運営は伊豆長岡温泉エリアマネジメント。同ホテルの土地には元々旅館が建てられていたが、昨年更地に。同団体は土地をイベント運営などで活用しつつ、観光庁の補助金事業を活用して再開発に当たった。
 鴨下記久枝代表理事(66)は「新たな観光拠点になってほしい」と話し、今後は駐車場近くの道路沿いでマルシェやキッチンカーの営業を見据える。市観光文化課の井上勝課長(54)は「これまでの伊豆長岡温泉にはなかった取り組み。客層の多様なニーズに応えられる施設になってほしい」と期待する。
 (大仁支局・小西龍也)

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