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体操日本選手権 芦川(常葉大常葉高出)全体9位、得意の平均台で高得点 パリ五輪最終選考会に進出

女子個人総合決勝 平均台で演技する芦川うらら=高崎アリーナ(写真部・小糸恵介)  体操のパリ五輪代表2次選考会を兼ねる個人総合の全日本選手権第3日は13日、群馬県の高崎アリーナで女子決勝が行われ、19歳の宮田笙子(順大)が合計109・798点で初優勝した。4種目合計は54・832点で、11日の予選に続いてトップだった。
 16歳の岸里奈(戸田市SC)が2・335点差で自己最高の2位に入り、昨年世界ジュニア選手権を制した15歳の中村遥香(なんばク)が初の表彰台となる3位。岡村真(相好ク)が4位、3大会連続の五輪出場を狙う杉原愛子(TRyAS)が5位で続いた。
 五輪代表は5枠。全日本の得点を持ち点に争う5月のNHK杯で個人総合の上位4人とチーム貢献度で1人が選ばれる。
 東京五輪代表で2021年世界選手権種目別平均台金メダリストの芦川うらら(日体大、常葉大常葉高出)は9位で最終選考会となる5月のNHK杯に進出。チーム貢献度による代表1枠の選考に関わる平均台の平均得点も14・133と好位置に付けた。
平均台で演技する芦川うらら=高崎アリーナ(写真部・小糸恵介)
「チーム貢献度」での代表入りへ好スタート  平均台のスペシャリストが一点突破でパリへの道を開くか。2021年世界選手権覇者の芦川(日体大、常葉大常葉高出)が同種目でただ1人、予選、決勝とも14点台をマーク。3試合の種目別平均得点で争うチーム貢献度での代表入りへ好スタートを切った。
 個人総合での代表入りは厳しい立場。「パリを目指すなら平均台」と得意種目に懸けてきた真価を、勝負どころで見せた。予選は2種目目の段違い平行棒で落下。いきなり五輪の夢が消えかねない局面に立たされたが、平均台で14・100点を出し予選を突破。決勝は自己最高(14・200点)に迫る14・166点をたたき出し、「昨年は連続宙返りをつなげられないことがあったが、今は強い気持ちでDスコア(技の難度)も取り切れている」と成長を示した。
 上位4人とチームを組んだ場合に団体総合の得点が最も高くなるチーム貢献度の代表選考は、選手の顔ぶれにも左右される。ただ、昨秋の世界選手権団体で五輪枠獲得の立役者になったように芦川の安定感がもたらす影響は大きい。「NHK杯はさらにEスコア(出来栄え)を磨き、14・2~3点台を目指す」。2大会連続の五輪へ最後の勝負に挑む。
(山本一真)芦川うららの床運動=高崎アリーナ(写真部・小糸恵介)芦川うららの跳馬(左)と段違い平行棒=高崎アリーナ(写真部・小糸恵介)
■体操のパリ五輪代表選考 男女ともに5人。女子は全日本選手権の得点を持ち点に争う5月のNHK杯(高崎アリーナ)で上位4人とチーム貢献度で1人が代表入りする。チーム貢献度は種目別で強いスペシャリストが有利。個人総合で選ばれた選手とチームを組んだ場合に団体総合の得点が最も高くなる選手を選ぶ。男子は昨秋の世界選手権で個人総合2連覇の橋本大輝(セントラルスポーツ)が既に決定し、NHK杯で個人総合とチーム貢献度で各2人が決まる。

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