テーマ : 編集部セレクト

自民静岡3区、焦燥感 支部長空席「まずは知事選」 議員辞職宮沢氏の地元

 女性問題が報じられた宮沢博行氏(49)の自民党離党と議員辞職で、地元・衆院静岡3区の党関係者が異例の対応を迫られている。短期決戦になった知事選に向けて結束を強めようとする中、宮沢氏が党を離れ、3区支部長が空席になった。袋井市内で28日に開かれた3区支部の幹事会で、党県連幹部は6月末をめどに後任を据える意向を示した。まずは知事選に専念する構えだが、早期の衆院解散が取り沙汰され、決定を急ぐべきとの声も上がっている。割れる意見「まずは知事選、6月末までに」「早期解散?一刻も早く」

幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内
幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内
幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内
幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内
幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内
幹事会に出席する自民党静岡3区支部の関係者=28日午前10時15分ごろ、袋井市内

 「裏切られた」「謝罪だけでは済まされない」。28日の3区支部幹事会では、謝罪する宮沢氏に対して出席者から厳しい指摘が相次いだ。一方、会合後に取材に応じた支部幹事長の江間治人県議は「気持ちを切り替えて知事選に専念する。投票日まで後任の支部長の件は一切、動きはない」と述べた。宮沢氏の問題には区切りを付け、足元の知事選に注力したいとの思いが透ける。
 会合には、党県連の城内実会長(衆院静岡7区)ら幹部も出席した。出席者によると、幹部が知事選後に次期衆院選の公認候補になる支部長ポストの選考に着手する流れを示したという。各市町支部では、衆院解散・総選挙のタイミングが読めないとして、早急な選定を求める意見も根強い。
 「衆院解散がいつになるか分からず、悠長に構えていられない。一刻も早く支部長を決めるべきだ」。出席したベテラン市議の1人は強調した。別の出席者は「急がなくてはいけないが、拙速に決めると支部がばらばらになる。皆が納得できる候補でないと戦えない」と話した。
 3区支部によると、新支部長を公募するか、支部で適任者を見つけて党県連に上申するかなど具体的な選考方法も定まっていない。支部関係者は「もたもたしてはいられない」と焦りを募らせた。
 宮沢氏は磐田市議だった2010年、公募で衆院静岡3区支部長に就き、12年12月の衆院選以降は4度にわたって立憲民主党の小山展弘氏(48)と激しい戦いを繰り広げてきた。自民党関係者には、支部長交代を強固な保守地盤の再構築に向けた契機になると捉える向きもある。
 小山氏の陣営には警戒感が広がる。支援者の1人は「宮沢さんが相手だった方が都合がよかった。強い候補が出てきたら戦い方が変わってくる」と本音を漏らす。次期衆院選では日本維新の会が新人釜下由佳子氏(43)の擁立を決めていて、非自民層の動向も注目される。

いい茶0

編集部セレクトの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞