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井上咲楽さん、静岡県知事選ウオッチング リニア論戦の変化に驚き 「県外視線、影響あるかも」

 静岡新聞社・静岡放送は投票率向上キャンペーン「決める、未来」の一環で、選挙ウオッチングが趣味のタレント井上咲楽さん(24)=栃木県出身=に26日投開票の知事選で政党の公認、推薦を受けた3候補の街頭演説を取材してもらい印象を聞いた。2021年の前回知事選に続けて取材した井上さんは、リニア中央新幹線整備に対する候補者の訴えや有権者の空気感が「前回選からすごく変わった」と驚きを示した。

知事選の候補者にインタビューする井上咲楽さん=15日、裾野市
知事選の候補者にインタビューする井上咲楽さん=15日、裾野市


 共産党県委員長の森大介氏(55)=同党公認=、元浜松市長鈴木康友氏(66)=立憲民主党、国民民主党推薦=、元副知事大村慎一氏(60)=自民党推薦=の新人3氏に取材のアポイントを取り、井上さんは各候補の演説を聞いた後、その場でインタビューもした。
 取材した15日の時点で、リニア整備について森氏は「中止」、鈴木氏と大村氏は大井川の水などを守ることを前提に「推進」を掲げていた。前回選では「命の水を守る」として静岡工区着工に慎重だった川勝平太前知事が自民推薦候補に圧勝したが、「前回選のお祭りのような勢いは感じられない」とも語った。今回は2候補がリニア開通のメリットにも言及。変化の背景として井上さんは「リニア早期開通を期待する他の都府県からの目線も影響しているのかも」との見方を示した。一方、鈴木、大村両氏の街頭演説では、リニア整備についての訴えに「大きな違いはない気がした」と受け止めた。
 現場で取材した印象として、森氏については「穏やかな人柄の一方、自分の信念を貫く姿勢を感じた」という。遊説車に「浜岡原発再稼働ノー」などと政策をはっきり表示しているのが分かりやすいと評価した。
 鈴木氏は「元市長だけに選挙に慣れているな」と感じた。ジャケット姿に経営者らしい雰囲気も漂い、ベンチャー誘致の訴えに「新しいものを取り入れたい気持ちが強い」と評した。
 大村氏は「演説はまだ不慣れだが、走って回り、しっかり握手する姿が一生懸命」との印象。緑とオレンジ色の靴ひもがお茶やミカンなどを表していると聞き、地元愛を感じたという。
 県内の有権者に向けては「全国的に注目される上、県の将来が大きく変わるかもしれない選挙。大切な一票を考えて投票してほしい」とメッセージを述べた。
 (社会部・瀬畠義孝)

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