テーマ : 事件事故しずおか

着服さらに2900万、再逮捕 前理事長ら容疑認める 清水「誠心会」事件

 静岡市清水区の社会福祉法人「誠心会」の前理事長ら2人が法人資金1500万円を着服したとして逮捕された事件で、清水署と静岡県警捜査2課は11日、約2900万円をさらに着服していた疑いが強まったとして、業務上横領の疑いで、前理事長で団体役員(43)=埼玉県新座市片山3丁目=と団体職員(52)=東京都中央区勝どき6丁目=を再逮捕した。関係者によると、2人は容疑を認めているという。
 使途不明金は総額約7400万円に上るとされていて、県警は、2度の逮捕容疑以外に残る3千万円程度の使途不明金の流れなどについても慎重に調べる。
 再逮捕容疑は共謀して2022年10月11日から11月25日までの間、複数回にわたり、誠心会の法人名義の口座から資金約2900万円を、両容疑者らの関連会社名義などの複数の口座に送金するなどして横領した疑い。県警によると、不正送金行為は少なくとも十数回に上るという。
 関係者によると、事件は団体職員が主導した可能性が高く、団体役員が理事長に就任した22年10月とほぼ同じ時期から、団体職員も実質的な経営者として活動していたとされる。
 使途不明金とされる約7400万円のうち、5千万円は介護報酬を担保にした借金だったとみられる。公金でもある介護報酬を担保にできる社会福祉法人の特徴に目を付け、理事長職などに就いた可能性があり、県警は2人の具体的な役割や動機などを解明する。
 2人は共謀して22年10月26日、誠心会の法人名義の普通預金口座から、団体職員が実質経営する会社を振込名義人にして同法人の1500万円を、同法人とは無関係であり2人と関係がある会社名義の普通預金口座に振込送金して横領したとして、11月21日に逮捕されていた。静岡地検は12月11日、2容疑者を業務上横領の罪で静岡地裁に起訴した。

事件事故しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞