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刑法犯認知件数が増加 人流増など影響か 摘発件数も増 静岡県内

 静岡県警が8日発表した2023年の県内の刑法犯認知件数(確定値)は1万5612件で、前年から1343件増加した。前年を上回るのは2002年以来21年ぶり。新型コロナウイルスの5類移行などで人流が増えたことが影響し、特に窃盗犯が増加した。摘発率は47・7%で前年を2・0ポイント下回ったが、特殊詐欺事件の摘発件数は31件増の177件となった。

 刑法犯認知件数は増加に転じたものの、ピークだった02年(6万3008件)の4分の1で、コロナ禍前の19年の水準(1万7876件)も下回っている。県警捜査支援分析課は全国的に22年から増加傾向にある現状を踏まえ「人の動きが増す中、無施錠の自転車や車などが被害に遭う犯罪も増えた」などと分析した。
 罪種別では、刑法犯全体の6割強を占める窃盗が1万145件に上った。全体の増加件数(1343件)の81・5%を、窃盗の増加件数(1095件)が占めた。手口別でみると、自転車などの乗り物盗と、万引を含めた非侵入窃盗が増え、空き巣などの侵入窃盗は前年と同数だった。
 凶悪犯は66件増の177件で、過去10年で最多だった。内訳では殺人(殺人未遂など含む)が16件増の43件、強盗が7件増の36件、放火が14件増の32件。
 暴行や傷害などの粗暴犯は92件増の1929件。賭博やわいせつの風俗犯は37件増の306件で、過去10年で最多。詐欺や横領などの知能犯は90件増の848件となった中、特殊詐欺事件に関しては63件減の353件だった。
 刑法犯全体の摘発件数は7454件(前年比358件増)、摘発人員は5428人(同410人増)といずれも増加した。

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