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電力8社最高益 燃料価格下落 3月期決算

 大手電力10社の2024年3月期連結決算が30日出そろい、北海道、東北、中部、北陸、関西、中国、四国、九州の8社の純利益が過去最高となった。火力発電の燃料価格が下落したことが要因。前期の純損益は燃料価格高騰で8社が赤字だったが、一転して全10社が黒字を確保した。一部の社は、電気料金の値上げも寄与した。

大手電力10社の24年3月期連結決算
大手電力10社の24年3月期連結決算

 ただ、25年3月期は燃料価格下落による利益押し上げ効果がなくなる見込みで、8社が減益を予想。東京電力ホールディングス(HD)は未定とした。柏崎刈羽原発の再稼働時期が見通せないためと説明している。
 東電HDの24年3月期の純損益は2678億円の黒字(前期は1236億円の赤字)で、2年ぶりに黒字に転換した。小早川智明社長は30日の決算記者会見で、燃料価格下落に関し「利益のかなりの部分がその影響だ」と話した。
 北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄の7社は昨年、燃料価格高騰による業績悪化を受けて、多くの家庭が契約する規制料金を値上げした。
 関西、九州は原発の稼働率向上が業績を押し上げた。運転可能な全7基が稼働している関西は、純利益が前期比約25倍の4418億円となった。

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