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スズキの23年度四輪世界生産326万台、1.7%増 半導体不足緩和、インドけん引

 スズキが25日発表した2023年度の四輪車実績によると、海外と国内を合わせた世界生産は前年度比1・7%増の326万5203台と3年連続で増加した。半導体不足の緩和を背景に主力インドが3・2%増の198万3851台と2年連続で過去最高となり、国内は5年ぶりに100万台を超えた。世界販売も5・6%増の316万7908台と3年連続で前年度実績を上回った。

 海外生産は0・1%減の225万3946台と微減。インドのほかハンガリーが9・8%増の15万6380台と伸びた一方、政府の輸入規制が響くパキスタンが73・9%減、タイが53・7%減と押し下げた。国内生産は部品調達制約が和らぎ6・0%増の101万1257台。
 海外販売は、5・1%増の249万3491台。このうちインドは9・0%増の179万3644台で、4月に販売開始した「フロンクス」などのSUV(スポーツ多目的車)、「エルティガ」などMUV(多目的車)の販売が生産回復とともに好調に推移した。サウジアラビアなど中近東も71・0%増の5万2240台とインドとともに過去最高。欧州も37・9%増の23万6228台と伸びた。
 軽自動車と登録車(軽自動車を除く小型車)を合わせた国内販売は、車両供給が進み7・5%増の67万4417台。内訳は軽自動車が7・0%増の55万2254台、登録車が9・7%増の12万2163台といずれも増加した。年度後半の「スペーシア」「スイフト」のフルモデルチェンジ車投入も寄与した。
 日本からの輸出は、パキスタンなどへの現地組み立て部品が停滞し、1・9%減の23万2164台と2年ぶりに減少した。
 24年3月は、世界生産が前年同月比1・9%増の28万2242台。世界販売は14・2%増の31万752台と、3月として過去最高だったインドがけん引した。
 (浜松総局・山本雅子)

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