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デジタル茶況(4月30日)八十八夜前 全体相場が続落

 静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、産地がおおむね出そろった。遅場所の出回りが膨らんだが、終盤を迎えた早場所の値に引きずられ、相場は続落。八十八夜(5月1日)を前に取引全体の中心価格帯は1000円台に落ち込んでいる。一部に品質重視の買いがあるが、主流は価格を優先した取引に移行している。
 郡部の問屋は「茶の商いが良かった時代は、この時期の相場が2000円台後半だった。八十八夜の新茶という文化が消費者にも業界にもなくなりつつある」と指摘する。
 本山筋のある生産者は「一番茶でこの値段では、来年は続けられない」と下を向く。
 藤枝 JA大井川藤枝工場は6工場から13口2102キロが上場した。高値は蔵田の形状物で5000円。2000円台が中心。
 島田、金谷、川根 JA金谷センターには25口12723キロが上場した。平均単価は2102円だった。
 榛原、相良 2000円台前半が取引の中心。ある茶業関係者は「高価格帯の引き合いが弱い状態が続いている」と話す。
 掛川、小笠 掛川茶市場では工場の顔ぶれがそろった。中心価格は2800円。降雨前の荷を確保する動きがあり、片付きは早かった。
 袋井、森 森の取引は3000~2000円が中心とみられる。町内の問屋は「天候がよく品質が上がってきている」と評価し、全体的に引き合いが強く、片付きが早かった。

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