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松崎の農業者 漬物共同加工施設開設へ 道の駅「花の三聖苑」内に

 食品衛生法の改正に伴い漬物の製造、販売が許可制になることに対応するため松崎町の農業者らがタッグを組む。同町の道の駅「花の三聖苑」内に漬物の共同加工施設を開く方針を固めたことが28日までに、町などへの取材で分かった。

松崎町の農業者が漬物加工施設を開く方針の建物=28日午後、同町の道の駅「花の三聖苑」
松崎町の農業者が漬物加工施設を開く方針の建物=28日午後、同町の道の駅「花の三聖苑」

 同法の改正により6月以降、販売を前提として漬物の製造を続ける場合は、基準を満たす衛生的な加工施設の整備が求められる。個人宅で漬物を生産している農業者が直売所などで販売するには設備の更新や改修を施して保健所の営業許可を得る必要があり、製造をやめる農業者が増える懸念があった。新施設はその受け皿として機能させる。
 農業者らでつくる町農業振興会後継者育成部会が苑内にある木造平屋建ての空き施設を活用する。町によると、同施設では以前、地元主婦らの団体がこんにゃくを加工していたが、10年以上前に撤退して以来ほぼ利用されていなかった。
 今回の活用に当たり一部の水道設備を改修し、同部会は既に保健所から営業許可を得た。同部会は5月1日にも同苑の指定管理者である町振興公社と利活用に関する覚書を結び、同3日に施設を披露する予定。漬物のほか総菜の加工も検討しているという。
 鈴木茂孝副部会長は「農業者が収益を確保できる場所とし、新規就農者の受け入れにもつなげたい」と話す。八木保久企画観光課長は「三聖苑は近年は集客が課題となっている。民間の力で地域の活性化につなげてほしい」と述べる。
 (松崎支局・太田達也)

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