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茶況(5月2日)雨後に取引小休止 静岡市中 県産一茶

 静岡茶市場の県産一茶は前日の雨により各地で摘採を見送る生産者が多く、出回りは本山筋や東部などに限られ、買い手の来場はまばらだった。静岡市中も取引を小休止した。
 今期は3月下旬の冷え込みなどが影響し、序盤は新芽の生育がふぞろいな茶園が各地で見られた。ただ、4月下旬の断続的な雨や気温上昇が作用し、遅場所では芽ぞろいが改善傾向にあるとされている。
 本山筋の生産者は「盛期に入るこのタイミングで雨はこたえる。コワ葉化を防いで少しでも品質を保ちたい」と話した。
◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
▽成立 12, 162キロ(県内5, 807キロ、県外6, 355キロ)
◇鹿児島県茶市場(キロ・円)
▽煎茶上場 40, 441キロ
      7, 601~329(平均1, 053)

 藤枝 前日の雨で取引はなかった。市場関係者は「雨後は大きく様変わりするだろう」と話す。3日は、樹齢300年以上で県内最古とされる藤枝市瀬戸ノ谷の「藤枝の大茶樹」で、今期の一番茶の手摘みが行われる。
 島田、金谷、川根 前日の雨の影響で取引は少量に限られた。生産者の一人は「雨で茎が目立つようになった」と値下がりを懸念している。
 榛原、相良 取引はほぼなかった。雨による様変わりを気にする声が多い。ある茶業関係者は軟調な展開が続く一茶取引について「消費地の反応の鈍さが背景にある」と指摘する。
 掛川、小笠 1日の雨の影響で掛川茶市場とサエリアは休場した。生産者は露払いをしてから摘採した。掛川市北部の生産者は「コワ葉化が進んだ印象はない。相場を気にしすぎず適期で刈っていく」と話した。
 袋井、森 1日の降雨の影響で出回りは限定的だった。森町茶業センターは4口387キロが上場し、2300~2000円で取引された。袋井も少量の取引にとどまった。4日ごろから再び上場数が増える見込み。

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