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茶況(5月5日)ドリンク関連買いなく苦戦 静岡県産一茶

 静岡茶市場の県産一茶は、中山間地の形状物が3000円前後から2000円台前半を中心に手合わせした。中西部の多くの工場がドリンク関連の契約販売に移行したため、代替品を求める買いも一部見られた。遅場所の東部は苦戦が続き、1000円割れで軟調となっている。
 苦境の背景について関係者は「例年この時期にドリンク関連大手の仕入れがあり、相場は下げ止まる。ただ今年はそれがなく、底が抜けている」と口をそろえる。
 静岡市中でも連日、底値割れが続く。榛原は1000円台前半から700円前後、小笠は1000円台半ばから800円周辺、菊川は1000円台半ばから1000円、金谷は1500円前後、掛川は2000円台を保つ荷もあるが、下値は800円前後。富士は800円近辺が目立つ。あっせん業者は「4桁が何件あるかという状況。もはや値押しではなく、なんとか値を付けてもらっているという感じ」と語る。
静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
成立 50,091キロ(県内48,414キロ、県外1,677キロ)
美和    3,200~1,500
藁科    3,100~1,400
賤機    6,000~1,500 
玉川    4,000~1,900
清沢    4,500~2,000
大川    8,000~1,800
川根    5,200~1,800
天竜・北遠 3,000~2,000

 藤枝 JA大井川藤枝工場は6工場から12口1984キロが上場し、3800~1600円で取引された。高値は藤枝かおり。1000円台後半が中心。良質でも2000円台後半の荷は敬遠された。一茶の生産は終盤に入る。
 島田、金谷、川根 JA川根センターには36口1万810キロが持ち込まれた。平均単価は2496円で、2000円台前半の取引が多かった。三ツ間や久野脇など早場所は摘採を終える農家も出てきた。
 榛原、相良 1300~900円周辺が中心。全体的に買い手の満腹感がみられる。市内での一茶取引は終盤を迎えている。
 掛川、小笠 最盛期を迎えた掛川茶市場は32口3万2508キロが上場し、中心価格は1700円。選別買いの傾向が強く、値ごろ品は片付きが早かった。サエリアには32口3万2155キロが持ち込まれ、1000円台半ばから前半で多く取引された。
 袋井、森 森町茶業センターは68口5870キロが上場し、3050~1200円で取引された。平均価格は1743円。
 

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