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茶況(5月10日)品種物の被覆茶が高評価 静岡市中県産一茶

 静岡茶市場と静岡市中の県産一茶は、出荷を終える工場と仕入れを手じまう茶商が増加し、終盤ムードが色濃い。500円周辺まで下落していた底値は、ドリンク、量販店関連の買い増しに伴い、下げ止まりの様相を見せ始めた。あっせん業者は「時すでに遅し、という感じ。ここにきて番茶の方が値段も売れ足も良い。異常な新茶シーズン」とみる。
 市中では、富士と磐田の品種物の被覆茶に引き合いがあり、2000円前後で商談成立した。手当した郡部問屋は「毎年購入している荷。少々無理をしてでも支えていかないと、この安値相場では生産者が続けられないし、結局は自分たちの首を絞めることになる」と話した。
◇静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
▽成立   18,761キロ(県内16,483キロ、県外2,278キロ)
清水     2,800~1,300
美和     2,000~1,250
賤機     3,700~1,100
玉川     3,300~1,700
清沢     1,650~1,100
大川     2,200~1,500
川根     2,800~1,200
◇鹿児島県茶市場(キロ・円)
▽煎茶上場 20,269キロ
       2,399~335(平均744)


 藤枝 JA大井川藤枝工場は3工場から6口796キロが上場し、3200~600円で取引された。1000円台前半が中心。刈り遅れが原因とされる下物は値が下がった。市場関係者によると、低価格の影響で買い手は一茶を二茶として仕入れている傾向がある。

 島田、金谷、川根 JA金谷センターには、15口7764キロが持ち込まれ、800円前後の取引が多かった。ほとんどの工場が今週末で一茶の生産を終了する見通し。JA川根センターには15口5147キロが上場し、平均単価は1400円だった。

 榛原、相良 800~600円が中心だった。一茶の取引は最終盤を迎え、出回りは限定的だった。ある茶業関係者は「今年の一茶は降雨の影響で刈り遅れが目立ち、品質に影響が出た」と振り返る。

 掛川、小笠 掛川茶市場には22口1万9890キロが持ち込まれ、2300~800円で取引された。中心価格は1100円で100円の下げ。終盤を迎える中、高価格帯の生産が続いていて平均価格は上昇した。サエリアには5口4630キロが上場し中心価格は1000円前後だった。

 袋井、森 茶ピアは11口9338キロが上場した。800円前後が取引の中心とみられる。市内の一茶取引は終盤を迎え、ある生産者は「今日と明日でほとんどの農家が生産を終えるのでは」と話した。森町茶業センターは21口3343キロが上場し、1000~750円で取引された。

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