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浜名湖カキ殻 肥料に活用 日本オーガニック 資源を循環 地域に貢献

 配合肥料製造・販売の日本オーガニック(浜松市浜名区)はこのほど、浜名湖産カキの殻を活用した肥料「まるっとやらまいか」を開発した。未利用資源の有効活用で持続可能な開発目標(SDGs)や地域に貢献する。

浜名湖産カキの殻を活用した日本オーガニックの肥料=浜松市浜名区の同社
浜名湖産カキの殻を活用した日本オーガニックの肥料=浜松市浜名区の同社

 処理場で約1年かけて天日干しし、塩分を取り除いたカキ殻を粉砕。魚類や油の加工会社の未利用材など8~10種類と混ぜ合わせ、カキ殻は約10%の配分とした。「ミネラルが豊富なカキ殻を入れてさまざまな栄養素が混ざることで、作物の成長促進や土壌の改良効果が期待できる」という。
 浜名湖カキの養殖業者から、年間約250トン発生する殻を肥料に生かせないかとの依頼が開発のきっかけ。肥料の価格高騰が始まった時期でもあり、2023年4月ごろから、研究に取り組んだ。
 昨年12月に県内のキャベツなど葉もの生産者などに向けて販売を開始した。今後は聞き取り調査を行い、品質向上に努める。
 水谷和敬常務(34)は「将来的には年間10トンのカキ殻を使用し、廃棄の減少に貢献したい」と目標を掲げる。1袋20キロの販売価格は税抜き3千円。
 (浜松総局・大山雄一郎)

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