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欧米中銀 利下げ時期探る

 【ロンドン共同】欧米の中央銀行がインフレの鈍化を踏まえ、利下げ時期を探っている。スイス国立銀行が先陣を切り、スウェーデン中銀も追随する見通し。高金利は資金需要の低下を招いてインフレ抑制につながる一方、景気を冷え込ませる一因になる。各中銀は物価や賃金の動向などを踏まえ、金融政策の転換に向けて地ならしを進めている。

欧米の主要中央銀行の金融政策
欧米の主要中央銀行の金融政策

 スイス国立銀行は3月21日、政策金利を0・25%引き下げて1・5%にすると発表した。据え置きを予想していた市場には「サプライズ」に映り、通貨スイス・フランは対ドルで急落。声明では「2年半に及ぶインフレとの闘いが効果を上げた」と強調した。
 スウェーデン中銀は3月27日、主要政策金利を4%のまま維持すると発表。声明では、インフレ圧力の持続に警戒感を示しつつ「政策金利は5月か6月に引き下げられるだろう」と予告した。
 欧州中央銀行(ECB)は11日の理事会で政策金利を5会合連続で据え置き、6月に利下げするとの見方が多い。ユーロ圏では消費者物価指数の伸び率が前年同月比で10・6%を記録した2022年10月をピークに、今年3月は速報値で2・4%にまで鈍化した。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は3月20日公表の経済見通しで、年内に3回利下げするとの予測を維持した。ただ、その後公表された雇用統計が堅調だったことなどから、早期利下げへの期待が最近は遠のいている。

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