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24年世界成長率3.2% IMF見通し 米印けん引 日本0.9%

 【ワシントン共同】国際通貨基金(IMF)は16日、今年の世界全体の実質成長率を3・2%とする最新の世界経済見通しを公表した。米国の想定を上回る経済の底堅さやインドなど新興国の成長を反映し、1月時点から0・1ポイント上方修正した。日本は0・9%との見方を維持した。

IMFの経済成長率見通し
IMFの経済成長率見通し

 チーフエコノミストのピエール・オリビエ・グランシャ氏は「世界経済は依然として底堅い」と指摘。インフレ抑制が課題となる中でも「(景気後退を回避する)軟着陸が基本シナリオだ」との見方を示した。
 世界全体の2025年の成長率は1月時点と同じ3・2%と見込んだ。下振れリスクとして、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘や、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う輸送費用やエネルギー価格の上昇を挙げた。想定以上の高インフレの持続や、中国経済の不振にも懸念を示した。
 日本は「外国人旅行者の急増など、23年の成長を支えた一過性の要因が薄れる」と予測。25年も1・0%と低成長が続くと見込んだマイナス金利政策を解除した日銀の金融政策については「物価上昇率が持続的に目標に収束するという確信が高まり、政策金利が徐々に上昇する」とした。
 米国は想定を上回った23年10~12月期の経済活動の影響が一部残るとし、24年は1月時点から0・6ポイント上方修正の2・7%と見込んだ。25年は1・9%に減速する。
 中国は不動産不況が響き24年は4・6%、25年は4・1%と減速が続くと予測。ユーロ圏はエネルギー価格高騰の影響が一服するなどと見込み、23年の0・4%から24年は0・8%、25年は1・5%まで回復するとした。
 インドは生産年齢人口の増加が寄与し、24年度は6・8%、25年度は6・5%を見込んだ。

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