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松崎産ジビエ「産業に」 猟師関さん消費拡大に力 ニーズに合わせ解体・出荷 住民有志に指導も

 松崎町の猟師関隼人さん(40)がジビエ(野生鳥獣肉)のおいしさを伝えようと消費拡大に努めている。猟から出荷までを一貫して行い、注文に応じて切り分けたり、鮮度の高い状態で即日送付したりして顧客のニーズに合わせたこだわりの品を提供。「多くの人にジビエをおいしく味わってもらい、松崎産ジビエの価値を高めたい」と語る。

シカの解体作業を練習する住民有志に、切り分け方を指導する関さん(中央)=松崎町
シカの解体作業を練習する住民有志に、切り分け方を指導する関さん(中央)=松崎町
わなの設置箇所を確認する関さん(中央)ら=松崎町
わなの設置箇所を確認する関さん(中央)ら=松崎町
シカの解体作業を練習する住民有志に、切り分け方を指導する関さん(中央)=松崎町
わなの設置箇所を確認する関さん(中央)ら=松崎町


 関さんは20代の頃、初めて食べたイノシシ肉のおいしさに魅せられ、猟師に師事して猟や処理方法について学び始めた。2017年に川崎市から、豊かな自然のある松崎に移住し、わなの狩猟免許を取得して翌年から本格的に猟を開始した。そのまま捨てられてしまう野生鳥獣を有効活用しようと、22年に町内で解体処理施設を開設した。
 東京都や神奈川県のフレンチレストランなどの飲食店に営業に出向き、要望に応じて切り分け方を変えるなど提供方法にこだわる。わなを毎日見回り、シカなどがかかったらすぐに取引先と連絡を取って届けるようにもしている。鮮度の高い状態で送ることで調理の幅が広がり、おいしく食べてもらえるという。
 3月からは狩猟免許取得を目指す住民有志2人に、わなの設置や解体作業を指導し、販路拡大に備えて協力態勢を整えている。「ジビエは処理の方法次第でおいしく食べられる。松崎の一つの産業として根付かせたい」と力を込める。
 (松崎支局・太田達也)

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