テーマ : 経済しずおか

静岡銀行 共通KPI作成 持続的社会への活動指標 温室ガス削減や雇用多様性 取引先企業に提案へ

 静岡銀行は、環境や社会経済に好影響をもたらす企業活動の方向性を示した共通KPI(重要業務指標)を作成した。行政や国際社会が設定する目標とも結びつけ、気候やエネルギーなど項目別に想定される成果も記した。活動の内容や度合いを評価・分析して融資するポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)の指標として、取引先企業に提案する。

 これまで同行がPIFを実行した取引先企業の活動を整理し、業種横断的な取り組みや成果、業種別の傾向などを分析。共通項目を抽出し、全業種向けと製造、医療・福祉、建設など各業種の共通KPIを設定した。
 「気候」分類では温室効果ガス(GHG)排出量の可視化、目標設定によりGHG排出量低減につなげるほか、「雇用」では職場環境の多様性確保や雇用均等に向けた取り組みなども示した。
 共通KPIは県やしずおかフィナンシャルグループが目指す方向性や国際的な関連指標も加味し、取引先企業が同じ目線で持続可能な社会の実現に向かう足掛かりとする。目標は各企業の状況に応じて設定するとし、担当者は「押しつけではなく納得して能動的に活動するための指標」と語る。各企業の活動に対して伴走支援に努めるほか、静岡経済研究所と連携して内容の更新や業種の拡大も進めていく方針。
 (経済部・金野真仁)

いい茶0

経済しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞