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天然素材タイヤ 耐久性実証 7月まで「パルクル」に取り付け 富士のリッパー

 環境素材の開発を手がけるリッパー(富士市)は15日、静岡市で運営されているシェアサイクル「パルクル」に天然素材のナノセルロースを用いたBXホワイトタイヤを取り付け、耐久性を確認する実証実験を開始した。7月14日まで。

実証実験を開始したホワイトタイヤの自転車=15日午前、静岡市のJR静岡駅北口
実証実験を開始したホワイトタイヤの自転車=15日午前、静岡市のJR静岡駅北口

 一般的なタイヤは石油由来の強化剤を用いるため製造・廃棄時の二酸化炭素(CO2)排出量が多く、タイヤの粉じんによるマイクロプラスチック汚染が大きな問題になっている。一方、木材由来のナノセルロースで強化するホワイトタイヤは、廃棄時に自然環境で生分解されるため環境負荷が少ないとされる。同社は2023年に市の事業支援計画アクセラレーションプログラムに採択され、TOKAIケーブルネットワークと連携して実証実験の準備を進めてきた。
 実験では、ホワイトタイヤと通常タイヤをそれぞれ装着した自転車各3台を配置し、約3カ月間で摩耗度や耐候性などの違いを調べる。奈良県でも6月から同様の実験を始め、データを集めて25年中の商品化を目指す。鈴木幹久社長は「ホワイトタイヤのCO2排出量は従来比8割減が目標。いずれは自動車のタイヤメーカーにも素材を提供したい」と語る。

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