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落ち残り東側「崩れやすい」 神奈川東部から搬入か 静大教授が土砂分析【熱海土石流】

 静岡大とふじのくに地球環境史ミュージアムの研究グループは3日、熱海市伊豆山の大規模土石流の起点付近で落ち残った盛り土のうち、東側の土砂を分析した結果を発表した。県庁で記者会見した同大の北村晃寿教授(古生物学)は、西側で落ち残った盛り土と比べて粒子が細かいため、比較的崩れやすい土砂の可能性があると指摘した。搬入元はこれまで分析した土砂と異なり、神奈川県東部が有力という。

崩れずに残った盛り土=熱海市伊豆山(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)2021年7月
崩れずに残った盛り土=熱海市伊豆山(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)2021年7月

 北村教授は3月30日と5月2日、崩れずに残った盛り土の一番東側に当たる斜面で土砂を採取し、残った盛り土の西側部分の土砂と比較した。共に県外から持ち込まれたとされる黒色の土砂。
 分析の結果、土砂に含まれる貝殻の種類や鉱物などの構成が東側と西側で異なっていた。別々の場所から搬入された土砂とみられ、東側の土砂の方が粒が細かくて水を含みやすいと判明した。
 北村教授がこれまで分析した土砂の搬入元は神奈川県西部とみられていたが、今回採取した土砂は粒子の細かさを踏まえると、相模湾沿岸部のうち江の島など東寄りの可能性が高いとした。

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