テーマ : 熱海土石流災害

静岡県の対応 再検証応じず 知事、県議会要求に 熱海土石流

 熱海市伊豆山で2021年7月に発生した土石流を巡り、川勝平太知事は28日の定例記者会見で、県議会から求められていた行政対応の再検証に応じない方針を明らかにした。県が設置した検証委員会(第三者委員会)から県に再検証を直接要請されていないことを理由に挙げ、今後については「訴訟の場に委ねていい」と説明した。
 検証委は県職員OBで構成される事務局の意向によって、検証対象を限定したり、議事録のない会合を開いたりしていて、県所管法令の検証が不十分だと県議会から指摘を受けていた。
 川勝知事は、再検証が行われるべきだとした県議会の報告書の内容を確認したとした上で、「これまでの対応で十分だと考えている。検証すべきものを網羅している。やるべきことはやった」と繰り返した。
 「検証委の委員が再検証する必要はないと言っている」とも述べたが、実際には、県議会に参考人として出席した複数の委員が「違う視点はあるのではないか」などと追加検証を促している。
 知事はこの日の会見で、逢初(あいぞめ)川上流域に造成され、土石流の起点になった盛り土に関し「実際に(現場を)見た職員が崩落の危険があると言っていた。なぜ、対応しなかったのかと本当に思う」とも語った。

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