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不安定土砂の搬出、5月完了めど 静岡県が撤去用道路の整備着手 熱海土石流

 静岡県は23日、熱海市伊豆山の大規模土石流の起点付近で不安定土砂を撤去する行政代執行に必要な工事用道路の整備に着手した。冷たい雨が降る中、作業員が重機を搬入し本格的な工事に向けて準備した。県は5月ごろまでに不安定土砂の撤去完了を目指している。

工事用道路の整備に向けて重機を搬入する関係者=23日午前、熱海市伊豆山
工事用道路の整備に向けて重機を搬入する関係者=23日午前、熱海市伊豆山
不安定土砂が残る土石流の起点周辺(静岡新聞社ドローンで撮影)
不安定土砂が残る土石流の起点周辺(静岡新聞社ドローンで撮影)
工事用道路の整備に向けて重機を搬入する関係者=23日午前、熱海市伊豆山
不安定土砂が残る土石流の起点周辺(静岡新聞社ドローンで撮影)

 工事用道路は、起点の崩落部分の上部を横断する延長約130メートルと、隣接する宅地エリアから谷底に進入する約240メートルの道の2ルートを造る。谷底に土砂流出を防ぐための土留めを設置する。道路整備に伴う現場外への土砂搬出は行わない。
 23日は崩落部分上部の道の整備に着手した。午前8時半ごろからショベルカーなどの重機が現場に入り、工事用道路の入り口付近の土をならした。関係者によると、現場は土質が悪く足場が弱いため、安全確保を図りながら慎重に工事を進める。全体の進捗(しんちょく)は遅れ気味で、不安定土砂の撤去は2月中旬ごろから始まるとみられる。
 県によると、起点付近には約2万立方メートルの土砂が不安定な状態で残っている。県は昨年8月、前土地所有者の不動産管理会社(神奈川県小田原市)に撤去を命じる措置命令を出した。しかし同社が応じなかったため、県は10月、行政代執行に踏み切った。一方、同社は県の命令を不服として、命令の取り消しを求める訴訟を静岡地裁に起こしている。

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