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熱海土石流の残土撤去 静岡県が住民説明会 対象外盛り土に不安の声

 静岡県は26日夜、熱海市伊豆山の大規模土石流の起点付近で不安定土砂を撤去する行政代執行に関する住民説明会を伊豆山地区で始めた。28日までに計3カ所で行う。初日は仲道公民館で行われ、住民からは警戒区域内の生活道路の早期開通を願う声や、撤去対象外になっている盛り土への不安の声が聞かれた。
 行政代執行は11日に始まった。県は工事用道路の整備や土留め工を行った後、起点付近の3カ所の土砂計約2万立方メートルを来年5月ごろまでに撤去する。土砂の一部から土壌汚染対策法の基準を超えるフッ素や鉛が検出されたため、運搬時にこぼれ落ちないよう大型土のうに入れて熱海港の仮置き場に搬入する。
 運搬は原則として平日午前8時半~午後5時に行い、狭い道路や見通しの悪い場所に交通誘導員を配置する。
 起点の北西側には、行政代執行の対象外になっている約1万立方メートルの盛り土がある。大雨時の崩落を心配する住民に、県の担当者は「危険性は低く、安定している」とし、撤去しないと説明した。
 起点の南西側には排水設備などが不十分と指摘されている太陽光発電施設や急斜面に残土が投棄された「第二の盛り土」と呼ばれる場所がある。現土地所有者の管理責任を問題視する住民に、市の担当者は「(現所有者に)是正指導を行い、改善に向けて県と市で動いている」と述べた。

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