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熱海土石流 課題や教訓を議論 沼津で静岡新聞記者座談会

 静岡新聞社・静岡放送は19日、熱海市伊豆山で2021年7月3日に発生した土石流災害から学ぶべき教訓を探る特別企画「記者が語る熱海土石流」を沼津市のサンフロントで開いた。本年度の日本新聞協会賞を受賞した本紙の連載「残土の闇 警告・伊豆山」など、土石流災害の取材に携わった記者による講演や座談会で議論を深めた。

熱海市伊豆山の土石流災害を取材した記者が課題や教訓を議論した座談会=19日午後、沼津市魚町のサンフロント
熱海市伊豆山の土石流災害を取材した記者が課題や教訓を議論した座談会=19日午後、沼津市魚町のサンフロント

 豊竹喬熱海支局長は講演で、発生の一報を聞き、現地に駆け付けた際に撮影した土砂が道を流れる緊迫した動画を上映した。警戒区域内では、今も家屋に直接被害がない世帯も避難を余儀なくされている現状も紹介した。「取材に応じてくれた方からは切実な思いを感じた。そういった声を大切にしたい」と今後も被災者に寄り添う姿勢を強調した。
 鈴木誠之社会部長が司会を務めた座談会は、豊竹支局長と社会部の大橋弘典、武田愛一郎、市川幹人の各記者が取材を基に課題や教訓を議論した。大橋、武田両記者は法規制がありながら適切に運用されなかったとし、徹底した検証が必要とした。市川記者は土石流は約1時間半かけて徐々に襲ったとし、「早く危険を伝えられたら多くの人が助かったのでは」と指摘した。
 23日は浜松市中区のプレスタワー、26日は静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館でも開く。

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