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熱海土石流 不鮮明加工の行政文書 川勝知事「注意不足が原因」

 熱海市伊豆山で2021年7月に盛り土が崩落して28人が死亡した大規模土石流を巡り、行政対応を記した静岡県の公文書(A283)が行政対応検証委員会(第三者委員会)で検証されず、不鮮明に加工された状態で開示されていた問題について、川勝平太知事は27日の定例記者会見で、現時点で判明した調査結果を踏まえて「(担当職員が)作業に追われていてこうなった。注意不足が原因だ」と述べた。ただ、問題の文書がどの時点で加工されたのかは示さず、調査を継続する方針を明らかにした。
 川勝知事は、問題の文書が検証されなかった点に関しては「類似の事実が(検証委に提出された)別の文書で出ている」と説明し、検証結果に影響は与えないと強調した。
 県によると、川勝知事が類似すると説明したのは07年4月の市の文書だが、不鮮明に加工された砂防指定地の標識の写真が掲載されていないなど、文書の内容は大きく異なっている。
 未検証の県の文書は、逢初川上流域に関して「泥水の発生源は造成地内の谷部分」「既存の造成地は(中略)問題の多いもの」などと記され、砂防指定地の標識の写真は、黒く塗りつぶすような加工で読み取れなくなっていた。
 県は今年2月、問題の文書をホームページに公表した際、検証委の委員に意向を確認せずに「(検証委の)検証結果に影響を与える内容のものではない」と発表していたが、川勝知事はこの対応に関しても問題はなかったとする認識を示した。

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