テーマ : 経済しずおか

静岡県 6年連続転入超過 アクセス良好、賃料割安 23年企業動向調査

 帝国データバンク静岡支店がまとめた静岡県内の転出入企業に関する動向調査によると、2023年の本県への転入は29件で、転出を8件上回った。転入超過は6年連続。新型コロナウイルス禍で普及したリモートワークが定着し、首都圏との良好なアクセスや割安感のあるオフィス賃料で本県を選ぶ企業が増えているとみられる。

県内への転入、転出企業の推移
県内への転入、転出企業の推移

 転入前の所在地は東京が9件で最も多く、愛知が5件、神奈川、埼玉が各3件と続いた。転入は前年から4件増え、業種別はサービス業10件、建設業7件、製造業4件など。売上高の規模別は1億円未満が15件、1億~10億円未満が11件だった。
 県外への転出先は東京が15件(前年比8件増)で最多。22年は愛知に移った企業が東京を上回り最も多くなるなど「脱首都圏」の傾向も見られたものの、社会経済活動の正常化を受けて再び東京移転の動きも活発になっている。転出企業の売り上げ規模は10億円未満が全体の8割を占めた。
 同支店は県内の自治体による企業、工場誘致など積極的な働きかけが続いているとし、「当面は転入超過が続く可能性が高い」としている。
 (経済部・金野真仁)

いい茶0

経済しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞